競馬好きのライターが送るウマ娘コラム。今回はついに発表された”アネゴ”の予習編として、ステイゴールド一族のウマ娘たちを紹介していく。
ステイゴールド登場!
ついにアネゴが登場
ウマ娘において、以前から名前だけは登場していた”アネゴ”ことステイゴールドの実装がついに発表された。

ファンが多いことで知られる史実馬の人気もさることながら、ウマ娘の中でもその存在感は抜群のようである。くせ者ぞろいのウマ娘たちからも慕われるステイゴールドとはどんなウマ娘なのか、史実で縁のあるウマ娘たちを振り返りながら実装に備えたい。
公式プロフィール

好奇心が旺盛で、無類の旅好き。 無茶な旅程を組んでは気ままな放浪を始め、長い間帰ってこないことも多い。
常に飄々としながらもどこか達観した人柄に惹かれるのか、学園では主に個性派なウマ娘たちに慕われがち。
彼女らいわく、『不思議と、愛さずにはいられないお方』なんだとか。
史実のステイゴールド
基本情報 | 1994年3月24日生 牡馬 黒鹿毛 |
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血統 | 父サンデーサイレンス 母ゴールデンサッシュ(父ディクタス) |
馬主 | 社台レースホース |
調教師 | 池江泰郎(栗東) |
一族繁栄への道程
今回はステイゴールド自身の史実を辿る前の予習として、すでにウマ娘でお馴染みのステイゴールド一族を紹介していく。ウマ娘への実装順ではなく史実に沿って生年順に紹介していくことで、ステイゴールドの血を継ぐ一族がどのように繁栄していったか、その道のりに思いを馳せてみよう。
ドリームジャーニー
2004年生まれ

まずはステイゴールド2世代目の産駒から現れたドリームジャーニー。2歳時に朝日杯フューチュリティステークスを勝って父に産駒初のG1タイトルをもたらした孝行息子。そして5歳で宝塚記念・有馬記念の春秋グランプリ制覇を成し遂げてステイゴールドの種牡馬としての評価をさらに高めたと言える。
弟のオルフェーヴルとともにステイゴールドが送り出した最強の兄弟として有名である。
公式プロフィール

物腰柔らかな優等生で、オルフェーヴルの姉。幼い頃に出会った“アネゴ”に強い影響を受けており、彼女の語る“旅の果て”を見るためにレースを走っている。誰に対しても丁寧に接するその柔和な微笑みは、気遣いに満ちているように見えるのだが……?
史実のドリームジャーニー
基本情報 | 2004年2月24日生 牡馬 鹿毛 |
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血統 | 父ステイゴールド 母オリエンタルアート(父メジロマックイーン) |
馬主 | サンデーレーシング |
調教師 | 池江泰寿(栗東) |
生産牧場 | 社台コーポレーション白老ファーム(北海道白老町) |
通算成績 | 31戦9勝 |
主な勝ち鞍 | 06’朝日杯フューチュリティステークス、09’宝塚記念、09’有馬記念 |
生涯獲得賞金 | 8億4,797万円 |
ステゴ一族として
父ステイゴールドの香港馬名「黄金旅程」から連想されて名付けられた「夢のような旅路」を意味する馬名と小柄な馬体、そして5歳で春秋グランプリを制した成長力はまさに父譲り。
ウマ娘のドリームジャーニーが"アネゴ”に強い影響を受けているというのも頷ける。

のちに黄金配合(或いはステマ配合)と呼ばれることになる父ステイゴールドx母父メジロマックイーンの先駆者。
ナカヤマフェスタ
2006年生まれ

ナカヤマフェスタは、ドリームジャーニーの二つ下の世代。ドリームジャーニーが5歳時に勝った宝塚記念の翌年、そのドリームジャーニーやブエナビスタを破って宝塚記念を制してG1馬の仲間入りを果たしたのがナカヤマフェスタである。
そしてその年の凱旋門賞での2着は、日本調教馬がもっとも凱旋門賞馬に近づいた瞬間とも言われる。
公式プロフィール

アウトロー気質の勝負師。無気力でブラブラしていたが、恩師の導きで、レースに身を投じるスリルに出会う。ギリギリで生きることしかできず、ぬるい状況だと手を抜きがち。
古き良き人情派で、よく裏路地で、見知らぬ人とホルモン煮込みをつついている。
史実のナカヤマフェスタ
基本情報 | 2006年4月5日生 牡馬 鹿毛 |
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血統 | 父ステイゴールド 母ディアウィンク(父タイトスポット) |
馬主 | 和泉信一 |
調教師 | 二ノ宮敬宇(美浦) |
生産牧場 | 新井牧場(北海道むかわ町) |
通算成績 | 15戦5勝(JRA11戦5勝、海外4戦0勝) |
主な勝ち鞍 | 10’宝塚記念 |
ステゴ一族として
何と言っても4歳時に見せた海外競馬への高い適性は、父から受け継いだタフな精神力の賜物であろう。前哨戦のフォワ賞2着から本番の凱旋門賞でも勝ち馬にあと一歩まで迫った2着は、現役時代終盤に海外で実績を挙げた父ステイゴールドの血を存分に世界に示すものだった。

オルフェーヴル
2008年生まれ

ドリームジャーニーの4つ下の弟オルフェーヴル。金色の暴君は毛色も馬体のサイズもまるで兄とは似ていないものの、もちろんれっきとした全兄弟である。言わずとしれたクラシック三冠馬であり、最強にして最恐の暴君。二度の凱旋門賞2着で世界にもその名を轟かせた。
公式プロフィール

天上天下唯我独尊、レース界の王を名乗ってはばからない、暴君ウマ娘。ターフは我が領土、三冠は元より我がもの―― 故に、その手に取り戻しに行くのである。
学園では、圧倒的な実力とカリスマ性に魅了された生徒たちが臣下として常にはべっているとか……。
史実のオルフェーヴル
基本情報 | 2008年5月14日生 牡馬 栗毛 |
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血統 | 父ステイゴールド 母オリエンタルアート(父メジロマックイーン) |
馬主 | サンデーレーシング |
調教師 | 池江泰寿(栗東) |
生産牧場 | 社台コーポレーション白老ファーム(北海道白老町) |
通算成績 | 21戦12勝(JRA17戦10勝、海外4戦2勝) |
主な勝ち鞍 | 11'皐月賞、日本ダービー、菊花賞、有馬記念、12’宝塚記念、13’有馬記念 |
ステゴ一族として
激しい気性の持ち主として知られたステイゴールドの気の強さを見事に受け継いだ。池添騎手振り落とし事件や阪神大賞典での逸走など常識外れのエピソードは数知れず。また、兄ドリームジャーニーと同じく父ステイゴールドx母父メジロマックイーンという配合の成功例となり、黄金配合と呼ばれる相性の良さを確立させた。

フェノーメノ
2009年生まれ

漆黒の怪物フェノーメノは、オルフェーヴルの1つ下の世代でゴールドシップと同期。オルフェーヴルやゴールドシップにとっては鬼門となっていた天皇賞・春を連覇し、ステイゴールド産駒の黄金期を支えた一頭である。
公式プロフィール

風紀委員会に所属する正義感が強いウマ娘。日々パトロールや地域のボランティア活動に精を出しており、その姿はさながら優しく頼れる皆のお巡りさん……と言いたいところだが、鋭すぎる眼光のせいか近所の子どもたちからは、すごーく怖がられてしまっているそうな。
史実のフェノーメノ
基本情報 | 2009年4月20日生 牡 青鹿毛 |
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血統 | 父 ステイゴールド 母ディラローシェ(父Danehill) |
馬主 | サンデーレーシング |
調教師 | 戸田博文(美浦) |
生産牧場 | 追分ファーム(北海道平取町) |
通算成績 | 18戦7勝 |
主な勝ち鞍 | 13’,14’天皇賞(春) |
ステゴ一族として
およそ500キロの雄大な馬体や大人しい性格は一般的に知られるステイゴールド産駒の特徴とは異なる。クラシック期はG1にあと一歩届かず善戦マンだった父のイメージと重なり始めたが、古馬になってから春の天皇賞を連覇して豊富なスタミナと成長力を武器に名ステイヤーに登り詰めた。

ゴールドシップ
2009年生まれ

フェノーメノと同じ2009年生まれ世代で、2012年のクラシック二冠と有馬記念を勝ってこの世代の主役となった。芦毛の大型馬でステイゴールド産駒としては異色の存在。猛獣と言われるほどの激しい気性、無尽蔵のスタミナから繰り出されるロングスパート、破天荒なエピソードの数々で絶大な人気を誇った。
公式プロフィール

思いつくままに行動し、面白おかしく生きる自由人。隙あらばボケ、ツッコみ、熱くなり、すぐ冷める。
万人と分け隔てなく絡むが、それはゴルシ劇場を盛り上げるためであり、友情や絆をどれほど感じているかは定かではない。トレセン学園一のトリックスター。
史実のゴールドシップ
基本情報 | 2009年3月6日生 牡馬 芦毛 |
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血統 | 父ステイゴールド 母ポイントフラッグ(父メジロマックイーン) |
馬主 | 小林英一 |
調教師 | 須貝尚介(栗東) |
生産牧場 | 出口牧場(北海道追分町) |
通算成績 | 28戦13勝 |
主な勝ち鞍 | 12’皐月賞、菊花賞、有馬記念、13’,14’宝塚記念、15’天皇賞・春 |
ステゴ一族として
ドリームジャーニー&オルフェーヴル兄弟と同様に父ステイゴールドx母父メジロマックイーンの黄金配合の血統。500キロを超える大型馬ではあったが、無事是名馬と言われたステイゴールドと同じく頑強な体質で大きな怪我とは無縁であった。
エピソードをあげればきりがないほどだが、3連覇のかかる宝塚記念での大出遅れは120億事件として語り継がれている。

ウマ娘でのステゴ一族
思えば、ウマ娘の初期はゴールドシップただ一人だった。ほどなくしてナカヤマフェスタが仲間入りしたものの、同期のフェノーメノも世代の近いオルフェーヴルも長らく実装されておらず、ゴールドシップが絡む相手といえばもっぱらメジロマックイーンだったことが思い出される。

それを考えると、ドリームジャーニー&オルフェーヴル兄弟やフェノーメノが実装され、ついにはステイゴールドが登場し一族の輪が一気に拡がったことは非常に感慨深い。

さらにはオルフェーヴルの娘であるラッキーライラックはステイゴールドの孫世代。ステイゴールドの物語では、今や一大勢力となったファミリーとの絡みが存分に見られることだろう。

ありがとう、ウマ娘。
ありがとう、ステゴ一族。
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