数々のドラマを生んだ西のグランプリ「宝塚記念」について解説

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【ウマ娘絡めて解説】宝塚記念、それは数々のドラマを生んだ西のグランプリ

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【ウマ娘絡めて解説】宝塚記念、それは数々のドラマを生んだ西のグランプリ

6月27日(日)にG1レース、宝塚記念が開催。開催を記念して、競馬ファンのライターがウマ娘登場馬の宝塚記念エピソードをご紹介。今回の宝塚記念についても、ウマ娘を交えながら解説します!

目次

「宝塚記念」について

宝塚記念とは?

宝塚記念ウマ娘
宝塚記念(G1)の開催概要
開催日程主に6月下旬
競馬場阪神競馬場
距離芝2200m/右回り

宝塚記念はJRA(中央競馬)のG1レースの1つで、主に6月後半に阪神競馬場2200mで行われる。1960年に創設され、今年2021年で第62回目を迎える。

ファン投票で出走馬が決まる

宝塚記念は、ファン投票で出走馬を決める「グランプリ」と呼ばれるレース。現在これにあたるのは有馬記念と宝塚記念の2つで、当初は有馬記念のみだったが、「有馬記念に匹敵するグランプリを西で」という思いから宝塚記念が生まれた。

ファン投票について

グランプリレースは、まず現役馬を対象にファン投票を行い、レースへの登録を行った馬の中で人気投票上位10頭に優先出走権が与えられる。人気上位になったからといって、必ず出走しなければならないわけではない。

宝塚記念ファン投票

引用元:JRA日本中央競馬会

ウマ娘登場馬も投票1位に輝いた馬多数

基本的に、ファン投票1位に輝くのはその年代を代表するような馬が多い。歴代の1位獲得馬を見ると、ウマ娘のモデルとなっている馬も多数見られる。

宝塚で人気投票1位を獲得したウマ娘モデル馬
1984年
(出走せず)
ミスターシービーのアイコン1998年
(3着)
エアグルーヴのアイコン
1985年
(出走取消)
シンボリルドルフのアイコン1999年
(2着)
スペシャルウィークのアイコン
1988年
(1着)
タマモクロスのアイコン2000年
(1着)
テイエムオペラオーのアイコン
1989年
(7着)
ヤエノムテキのアイコン2001年
(2着)
テイエムオペラオーのアイコン
1990年
(2着)
オグリキャップのアイコン2005年
(3着)
ゼンノロブロイのアイコン
1991年
(2着)
メジロマックイーンのアイコン2008年
(出走せず)
ウオッカのアイコン
1992年
(出走せず)
メジロマックイーンのアイコン2009年
(出走せず)
ウオッカのアイコン
1993年
(1着)
メジロマックイーンのアイコン2014年
(1着)
ゴールドシップのアイコン
1994年
(1着)
ビワハヤヒデのアイコン2015年
(15着)
ゴールドシップのアイコン
1995年
(競走中止)
ライスシャワーのアイコン2016年
(3着)
キタサンブラックのアイコン
1996年
(出走せず)
ナリタブライアンのアイコン2017年
(9着)
キタサンブラックのアイコン
1997年
(1着)
マーベラスサンデーのアイコン2018年
(6着)
サトノダイヤモンドのアイコン

ウマ娘登場馬の宝塚記念

ウマ娘関連馬のエピソードを紹介

ここでは、ウマ娘のモデルとなった馬の宝塚記念にまつわるエピソードをご紹介。数が多く、全てはとても紹介しきれないため、ライターの中で特に印象深いエピソード3つを独断と偏見でピックアップ。

2000~01 オペラオー&ドトウ

2000年 グランプリの舞台で高らかに謳う

テイエムオペラオー

グラスワンダーがスペシャルウィークを破った99年宝塚記念の翌年。天皇賞春を制して本格化の様子を見せていたテイエムオペラオーがグラスワンダーを上回り、ファン投票/オッズともに1番人気を獲得していた。

レースでは、同世代のライバルであるメイショウドトウとの接戦を制してオペラオーが1着に輝いた。「オペラ」の名前を持つ馬が「宝塚」記念を制するというのも非常に感慨深かった記憶がある。

「グランプリの舞台でも、高らかに謳うはテイエムオペラオーであります」という杉本アナの実況は今でも印象に残っている。
※下記の公式レース映像は別放送局なので異なる実況となっています。

なお、テイエムオペラオーはこの勝利以降も快進撃を続け、近年キタサンブラックやアーモンドアイが記録を塗り替えるまで十数年に渡って歴代獲得賞金1位の座を守り続けた。

レース映像

引用元:JRA公式チャンネル

2001年 "怒涛"の執念

メイショウドトウ

メイショウドトウは前年宝塚記念から、なんとのべ5回もG1でテイエムオペラオーの2着となっていた。オペラオーがいなければ何個G1のトロフィーが増えていただろうか。

そして、この宝塚記念でそんなドトウがついに報われることになる。直線で抜け出したドトウは、オペラオーの追撃を振り切り、悲願のG1勝利を成しとげた。まさに"怒涛"の執念といえる瞬間だった。

"覇王"に5度も敗れながらも粘り強く戦い続け、宝塚という舞台でついに勝利を手にしたメイショウドトウ。数ある宝塚記念のエピソードの中でも特に好きな対決だ。

レース映像

引用元:JRA公式チャンネル

オペラオーとドトウはどちらもこの年の有馬記念をラストランとし、引退式は2頭同時に行われた。オペラオーにとってドトウはまさに宿敵といった感じだっただろう。

2013~15 ゴールドシップ

ゴールドシップ

宝塚記念を語る上で、絶対に外せない馬がこのゴールドシップだ。

2013年 3強対決を堂々制する

ゴルシの宝塚初挑戦となる2013年は、投票1位の三冠馬オルフェーヴルがケガで出走回避し、同世代のジェンティルドンナ※1、フェノーメノ※2との3強対決となる。

※1: 前年の牝馬三冠、ジャパンC優勝馬。
※2: 同年の天皇賞春優勝馬。

レースではスタート直後から4番手の好位につけたゴールドシップが直線で一気に伸び、3馬身半の勝利を果たす。同世代に力の差を示す見事な走りだった。

レース映像

引用元:JRA公式チャンネル

2014 スマートなレースで2連覇

翌年2014年、ゴルシは前走の天皇賞春で肉ばなれを起こして7着になっていたが、ファン投票1位を獲得し、単勝でも1番人気に支持された。

このレースは、ゴルシが珍しい動きを取ったため印象に残っている。スタート時点では後ろ目だったゴルシは、1コーナーまでの間にスルスルと外を上がり、4,5番手の好位に付ける。このとき、騎手は積極的に追ってはいなかったので、個人的にはゴルシの意思だったように見えた。

バツグンの好位につけたゴルシは最終直線で一気に前を抜きさり、昨年につづく快勝で宝塚記念を2連覇する。普段とは別人(別馬)のようなスマートな走りを見せたレースで、驚いた記憶がある。

レース映像

引用元:JRA公式チャンネル

2015 伝説となった宝塚記念

ゴルシ宝塚記念

2015年、ゴールドシップは勝利した前走の天皇賞春でゲート入りをいやがり、発送を遅らせたためゲート再審査となっていたが、合格して宝塚記念に進んだ。

迎えた宝塚記念、ゴルシは昨年につづいて人気投票1位、単勝1.9倍の1番人気となる。人々はいまだ成し遂げられていない平地中央競馬の同一G1三連覇という偉業に大きな期待をよせていた。

レース当日、そんなファン達の前で悲劇が起きる。意外とスムーズにゲート入りしたゴルシに胸をなでおろしたのもつかの間、スタート直前に立ちあがり、大暴れを始めてしまう。ゲートが開くと同時に立ちあがっていたゴルシは10馬身以上出遅れ、そのまま15着となった。

このレースで、ゴルシに賭けられていた総額約120億円が泡と消えたといわれている。宝塚三連覇という当初の予定とは異なる形ではあるが、結果的に伝説のレースにはなったといえる。調教師の「申し訳ないけど、こういう馬だと理解してほしい。ごめんなさい。」というファンへの謝罪は今でも忘れられない。

ゲート難

ゲーム内の宝塚記念2連覇後のイベントはこの史実が元。「歴史に名を刻むレベルですごい」を選ぶと、確率で愛嬌〇かゲート難を取得する。

レース映像

引用元:JRA公式チャンネル

ちなみにレースでは、スタート直前に隣のゲートで暴れるゴールドシップを凝視していたラブリーデイが見事優勝しているのも面白い。

1995 ライスシャワー

ライスシャワー

最後は、悲劇の名馬「ライスシャワー」。本当に悲しい最期だったが、宝塚記念を語る上で避けては通れないエピソードとして紹介させてほしい。

不調からの復活、淀での宝塚記念

当時のライスシャワーは、前走の天皇賞春で長いスランプから復活を遂げたところだった。当初は休みも考えられていたが、この年の宝塚記念は阪神・淡路大震災の影響により、京都競馬場での開催となる。ライスシャワーは勝利G1が全て京都で、淀は特に得意としていた。

【用語解説】淀(よど)
京都競馬場のこと。競馬場の所在地から取ってそう呼ばれている。

そういった背景もあり、ファン人気投票は堂々の1位。これまでの成績不振で人気も下降気味だったことを考えるととても感慨深い1位だ。陣営はこれらの事情もかんがみて、宝塚記念への出走を決める。

淀で起こった悲劇

そんな宝塚記念で、悲劇が起こってしまう。ライスシャワーは第3コーナー直後に転倒、酷い骨折によりその場で安楽死となってしまった。

タイシンのラストランでもある

ナリタタイシンもこの宝塚記念に出走しており、ライスシャワーを除いた最下位である16着となっている。その後の調教で屈腱炎を発症して引退したため、この宝塚記念がラストランとなった。

レース映像

(※一部ショッキングな事故映像を含むため、苦手な方はご注意下さい。)

引用元:JRA公式チャンネル

2021年の宝塚記念

宝塚記念(2021年)の開催概要

レース阪神11R
宝塚記念(G1)
日時6/27(日) 15:40
コース阪神競馬場/芝2200m/右
主な視聴方法
(リアルタイム)
・テレビ(各TV局)
・グリーンチャンネル(有料)
※インターネット競馬配信サイト

宝塚史上初の牝馬3強対決!?

人気上位3頭が牝馬(メス)

クロノジェネシス

引用元:JRA日本中央競馬会

今回の宝塚記念は非常に珍しいことになりそうだ。コントレイル/ワールドプレミア等の有力牡馬が回避したことで、順当にいけばクロノジェネシス、レイパパレ、カレンブーケドールと上位人気3頭が全て牝馬(メス)になる。

これが実現すれば宝塚記念では史上初となり、オスメス両方出られるG1で1~3人気を牝馬が占めるのは、G1全体の歴史から見ても極めて異例なことになる。
(※2015年のスプリンターズSでも上位人気3頭が牝馬。)

牝馬の時代が到来中?

そもそも宝塚記念は昨年/一昨年と二年連続で牝馬が強豪牡馬を破り優勝している。今年も牝馬が宝塚のトロフィーを獲得してしまうのか、それともオス馬が牝馬の時代に待ったをかけるのか、注目の1戦になりそうだ。
※昨年はクロノジェネシス、一昨年はリスグラシュー。

牡牝混合レースの背景について

彩ファンタジア

基本的に競走馬はオスの方が能力が優秀な場合が多く、これまで宝塚記念などの牡牝混合レースではオスが勝つことが多かった。例えば宝塚記念では、過去61回の開催で牝馬の優勝はわずか5回のみ。

ただ近年は競馬の進歩により、牡牝の差もかなり縮まってきている。牝馬は牡馬より斤量が軽いというハンデを貰えるのもあって、牝馬の活躍自体は珍しくなくなってきた。

【用語解説】斤量(きんりょう)
レース時に馬が背負う重量のこと(騎手や馬具の重さを含む)。基準はレースにより異なるが、基本的に牝馬は牡馬より軽く設定される。

ウマ娘血統馬は4頭!

レイパパレ

チケット

上位人気馬の一角であるレイパパレは、ウイニングチケットの娘オイスターチケットを母の母に持つ。デビューから全勝で大阪杯を制しており、このまま無敗で宝塚も勝ってしまえるか。雨で道悪の可能性がある今回、道悪の大阪杯を勝っていることもプラス要素だ。

アリストテレス

スペ

アリストテレスは、父母父にスペシャルウィークを持つためひ孫にあたる。直近2戦では振るっておらず、人気上位の牝馬3頭に次ぐ4番人気に落ち着く可能性が高そうだ。宝塚記念ではルメール騎手に代わり、スペシャルウィークの主戦ジョッキーでもあった武豊騎手が騎乗する点に注目したい。

キセキ

エアグルーヴ

キセキは、父の母がエアグルーヴ。昨年&一昨年の宝塚記念2着馬だが、今年で7歳となり近頃は思うような結果を残せていない。4度目の挑戦となる宝塚記念で"奇跡"を起こせるか。

メロディーレーン

メジロマックイーン

メロディーレーンは三冠馬オルフェーヴルの娘。オルフェーヴルはメジロマックイーンの孫にあたるため、メロディーレーンにもその血統が流れている。勝算は低いかもしれないが、恵みの雨による番狂わせに期待したい。

また、メロディーレーンの母母父のMontjeu(モンジュー)は、アニメに登場したウマ娘「ブロワイエ」のモデルになったのではないかと言われている馬でもある。

その他のウマ娘関連馬も

カレンブーケドール

カレンチャン

カレンブーケドールの馬主はカレンチャンと同じく、「カレン」の冠名で有名な鈴木氏。G1の2着が多くなかなか勝ちきれない馬だが、実力は文句なし。宝塚記念という舞台で悲願のG1を狙う。

ワイプティアーズ

ダイワスカーレット

ワイプティアーズの血統図内にウマ娘登場馬の名前はないが、父がダイワメジャー。このダイワメジャーはダイワスカーレットと母を同じくする兄なので、ワイプティアーズはダイワスカーレットの甥っ子ということになる。

ファン人気投票最終結果

順位馬名得票数
1クロノジェネシス137,448
2コントレイル119,562
3ワールドプレミア105,687
4レイパパレ102,968
5グランアレグリア81,216
6カレンブーケドール72,267
7デアリングタクト71,852
8キセキ69,281
9ソダシ63,505
10エフフォーリア57,404
11~30位はこちら(タップで開閉)
11ディープボンド41,311
12アリストテレス39,194
13ブラストワンピース38,390
14ラヴズオンリーユー 34,493
15モズベッロ34,021
16ワグネリアン31,583
17サリオス30,235
18ユーバーレーベン26,902
19グローリーヴェイズ 23,671
20ウインマリリン22,199
21シャフリヤール18,862
22シュネルマイスター16,927
23ダノンザキッド16,377
24ユーキャンスマイル13,425
25ダノンスマッシュ11,927
26サトノレイナス11,085
27グレナディアガーズ9,308
28メイショウダッサイ9,291
29メロディーレーン9,191
30ダノンプレミアム9,092

(※赤字は出走馬。)

宝塚記念の出走馬一覧

馬番馬名ウマ娘関連の血統
1ユニコーンライオン
2レイパパレウイニングチケットのアイコン
3メロディーレーンメジロマックイーンのアイコン
4ワイプティアーズ
5アドマイヤアルバ
6シロニイ
7クロノジェネシス
8カデナ
9アリストテレススペシャルウィークのアイコン
10カレンブーケドール
11モズベッロ
12ミスマンマミーア
13キセキエアグルーヴのアイコン

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