競馬好きのライターが送るウマ娘コラム。今回は番外編として、本格的な参戦が待ち遠しい発表済みのウマ娘たちをチェックしていく。
2周年で発表されたウマ娘たち
大きなサプライズも
先日2周年を迎えたウマ娘プリティーダービー。リリースから毎月ほぼ一定のペースで育成ウマ娘とサポートカードの追加発表が行われ、3月10日現在で公式サイトのキャラクター一覧に掲載されているウマ娘の総数は94人に及ぶ。(オリジナルキャラを除く)
そんな中から、まだ育成することができないなど本格参戦していないウマ娘たちをピックアップ。今回は、大きなサプライズもあった2周年で発表された6人のウマ娘を紹介していく。
メジロラモーヌ
史上初の牝馬三冠を達成した名牝
2周年のタイミングでサポートカードが登場して以来、その強力な性能によって早くも確固たる地位を築きつつある、今もっとも注目されるウマ娘の一人。
実はメジロドーベルの育成ストーリーに名前だけは登場しており、早い時期からその存在が噂されていたが、今回満を持しての登場となった。
史実のメジロラモーヌはどんな馬?
基本情報 | 1983年4月9日生 牝馬 青鹿毛 |
---|---|
血統 | 父モガミ 母メジロヒリュウ(父ネヴァービート) |
通算成績 | 12戦9勝 |
主な勝ち鞍 | 86’桜花賞、オークス、エリザベス女王杯 |
1986年に桜花賞、オークス、エリザベス女王杯を制してJRA初の牝馬三冠を獲得した名馬。各トライアルレースも勝っており、これをもって完全三冠と呼ばれることも。歴代牝馬の中でも指折りの強さと、黒く輝く青鹿毛の美しい馬体を併せ持つ。
メジロアルダンは二つ歳下の半弟にあたる。
今後の注目ポイント
ウマ娘としてのメジロラモーヌはまだまだミステリアスな存在と言える。メジロ家のウマ娘たちとの絡みや、三冠達成後のIFのストーリー(史実では有馬記念1戦のみで引退)などが見どころになりそうだ。
ジャングルポケット
ハイレベル世代のダービー馬
同じく2周年で新規発表となったウマ娘。ストーリーイベント「Leap into a New World!」でも同期のアグネスタキオン、マンハッタンカフェらと共演を果たした。
史実のジャングルポケットはどんな馬?
基本情報 | 1998年5月7日生 牡馬 鹿毛 |
---|---|
血統 | 父トニービン 母ダンスチャーマー(父Nureyev) |
通算成績 | 13戦5勝 |
主な勝ち鞍 | 01’日本ダービー、01’ジャパンカップ |
同世代のアグネスタキオン、マンハッタンカフェら超ハイレベルと言われた世代の一角として2001年のクラシック戦線で活躍。同年の日本ダービーを勝ったほか、3歳馬ながら並み居る古馬勢を相手にジャパンカップを制覇。東京競馬場のクラシックディスタンス(2400m)で行われる2大競争を制覇して「府中に強いトニービン産駒」らしさをいかんなく発揮した。これがウマ娘のジャングルポケットのキャラクター設定に活かされているのは言うまでもない。
今後の注目ポイント
育成ウマ娘としての実装時には、アグネスタキオン、マンハッタンカフェら同世代のライバル達との戦いがどのように描かれるか注目したい。また、東京最強を体現するための固有スキルや新スキルが登場する可能性もある。
もうすぐ始まる「アグネスタキオンの因子研究」なるイベントにも登場するか期待がかかるところだ。
カツラギエース
シービー世代の逃げウマ娘
こちらも2周年のタイミングで新規発表となった。ミスターシービーの育成シナリオにもたびたび登場する、目標に向かって真っ直ぐな熱血タイプのウマ娘だ。
史実のカツラギエースはどんな馬?
基本情報 | 1980年4月24日生 牡馬 黒鹿毛 |
---|---|
血統 | 父ボイズィーボーイ 母タニノベンチャ(父 ヴェンチア) |
通算成績 | 22戦10勝 |
主な勝ち鞍 | 84’宝塚記念、84’ジャパンカップ |
三冠馬ミスターシービーと同世代の一頭。クラシック三冠レースにはフル参戦したものの上位に入ることはできなかった。しかし古馬になってから本格化し、持ち前の先行力を武器に宝塚記念、ジャパンカップを逃げ切った。
特に、なかなか勝つことができなかったミスターシービー、ひとつ下の世代の三冠馬シンボリルドルフを下して日本馬初のジャパンカップ制覇に至るまでの道のりはドラマチックである。
今後の注目ポイント
ミスターシービー、シンボリルドルフという偉大な二頭の三冠馬と並び、この時代を代表する貴重な存在である。それぞれタイプの異なる魅力的なキャラクターが揃ったことは嬉しい限りだ。
いつか育成ウマ娘として実装される時には、ミスターシービー視点のストーリーに対して、カツラギエース視点の育成ストーリーがどんな風に描かれるかに注目したい。
ネオユニヴァース
社台グループから初登場
2周年の発表でもっとも大きなサプライズはこのウマ娘だったかもしれない。何故ならネオユニヴァースは、これまでウマ娘には実名登場してこなかった「生産者:社台ファーム・馬主:社台レースホース」からの参戦だからである。
史実のネオユニヴァースはどんな馬?
基本情報 | 2000年5月21日生 牡馬 鹿毛 |
---|---|
血統 | 父サンデーサイレンス 母ポインテッドパス(父Kris) |
通算成績 | 13戦7勝 |
主な勝ち鞍 | 03’皐月賞、日本ダービー |
当時、短期免許で来日していたイタリア人ジョッキーのミルコ・デムーロ騎手とのコンビで皐月賞、ダービーの二冠を制した。これが史上初めての外国人騎手による日本ダービー制覇であった。
また、種牡馬サンデーサイレンス旋風の真っ只中でもあり、ダービーの1着~5着までをサンデーサイレンスの仔と孫が独占した。サンデーサイレンスを所有していた社台グループの生産馬・所有馬は大活躍し、G1でも代名詞の黄色と黒の縦縞の勝負服を見ないレースはないというほどだった。
今後の注目ポイント
まだどんな形で登場してくるか謎に満ちているが、仮に育成ウマ娘になるとすれば同世代のゼンノロブロイとの関係性が見どころになりそうだ。もしかしたらサクラプレジデントあたりの登場も期待できるかもしれない。
ネオユニヴァース自身のストーリーもさることながら、社台グループからのウマ娘化が実現したということの影響は計り知れない可能性を秘めている。今後どんなウマ娘が登場するか、期待して待ちたい。
ヒシミラクル
遅咲きのステイヤー
ネオユニヴァースと同じく、2周年で名前と立ち絵だけが発表されたヒシミラクル。少ない情報のなか、早くもその見た目で多くのファンを獲得しているようだ。
史実のヒシミラクルはどんな馬?
基本情報 | 1999年3月31日生 牡馬 芦毛 |
---|---|
血統 | 父サッカーボーイ 母シュンサクヨシコ(父シェイディハイツ) |
通算成績 | 28戦6勝 |
主な勝ち鞍 | 02’菊花賞、03’天皇賞(春)、宝塚記念 |
初勝利までに10戦を要し、そこから一気に才能を開花させていった大器晩成の典型。しかし勝つ時と負ける時の差が激しく、勝ったG1レースはいずれも人気薄でのもの。競馬ファンにとっては予想の難しい馬だったが、ヒシミラクルの馬券にまつわる夢のあるエピソードも誕生するなど話題性のある馬だった。
今後の注目ポイント
まずは、すでに人気を集めているその容姿から、どんなタイプのキャラクターになっているのか妄想が止まらない。
シナリオ面で言えば、同時期に活躍したゼンノロブロイやシンボリクリスエス、前述のネオユニヴァースやタップダンスシチーとライバルには事欠かない。史上最高メンバーとすら言われた宝塚記念など熱い戦いが見られそうだ。
タップダンスシチー
爆発力のある逃げ馬
2周年で発表された最後のウマ娘は、タップダンスシチー。その名の通りタップを踊るようなポーズが印象的なキャラクターである。
史実のタップダンスシチーはどんな馬?
基本情報 | 1997年3月16日生 牡馬 鹿毛 |
---|---|
血統 | 父Pleasant Tap 母All Dance(父Northern Dancer) |
通算成績 | 42戦12勝 |
主な勝ち鞍 | 03’ジャパンカップ、04’宝塚記念 |
レースに使われながら着実に力をつけ、初重賞制覇を飾った5歳秋からは佐藤哲三騎手との名コンビで古馬中距離路線の中心を長く走り続けた。
強力な逃げ・先行力が武器で、9馬身差をつけて圧勝したジャパンカップや、同一重賞3連覇を達成した金鯱賞など得意条件でハマった時の強さは特筆すべきものだった。
今後の注目ポイント
息の長い活躍をしたタップダンスシチーにはライバルも多い。同時期のライバルにはゼンノロブロイやシンボリクリスエス、ヒシミラクル、スイープトウショウなど実に多彩な顔ぶれである。また群雄割拠の逃げウマ娘の中で、どんな個性を出してくるのかも見ものだ。
まだまだ楽しみなウマ娘たちが待機中
ここまで2周年で発表された6人のウマ娘とその史実を紹介してきたが、まだまだ登場が待たれるキャラクターが多数控えている。今後、また第2弾で紹介していきたい。
新規コミカライズ作品のスタートが待ち遠しいサクラローレルや一緒に登場すると思われるマーベラスサンデー。新育成シナリオのグランドマスターズでもちらっと登場したサトノクラウンはアニメ第3期でキタサンブラックやサトノダイヤモンドとの共演も期待される。
中には発表からすでに1年というキャラクターもいるが、期待しながら待つというのもトレーナーの楽しみとなっている。
ありがとう、ウマ娘。
ウマ娘のコラム記事一覧
キャラクター関連コラム
番外編コラム
ディープインパクト | 緑スキル持ちの競走馬たち |
名牝達の競演 | 一時代を築いた名門・メジロ家 |
本格参戦が待ち遠しいウマ娘① | 本格参戦が待ち遠しいウマ娘② |
凱旋門賞に挑んだウマ娘たち | 『夏の上がり馬』たち |
愛すべき『善戦ホース』たち | アニメ3期ウマ娘予習特集 |
アニメ3期世代の産駒たち |
レース関連コラム
宝塚記念 | 秋華賞 |
菊花賞 | 天皇賞(秋) |
エリザベス女王杯 | マイルチャンピオンシップ |
ジャパンカップ | 有馬記念 |
ログインするともっとみられますコメントできます