競馬好きのライターが送るウマ娘コラムの番外編。昨年に続き年の初めの年度代表馬特集第2弾、今回は1990年代の年度代表馬を紹介する。
目次
年の初めは年度代表馬について語ろう
2025年のJRA賞発表!

年の初めの競馬界の大きなトピックと言えばJRA賞。2025年のJRA賞各賞が先日発表され、競馬ファンもウマ娘ファンも気になっていたであろうあの馬が年度代表馬に選出された。
昨年に続き、歴代の年度代表馬の中からウマ娘でもお馴染みの名馬たちをピックアップ。今回は1990年代の年度代表馬たちを振り返っていく。
JRA賞とは
まずはJRA賞および年度代表馬の説明文をJRAホームページより引用して再掲する。
JRAでは昭和62年から、競馬と馬に関する特に優れた業績に対してその栄誉をたたえ、感謝の意をあらわすために「JRA賞」を設け、その表彰行事をイベントとして行うこととしました。この「JRA賞」は、競馬と馬をファンやマスコミや競馬関係者の方々はもとより、一般社会へも広くアピールし、競馬の市民性やステータスの向上と馬事の普及を図ることも大きな目的としています。表彰内容は、昭和47年からJRA機関誌「優駿」主催で行っていた年度代表馬をはじめ、部門別の優秀馬、優秀調教師・騎手の表彰、また、馬事文化の普及・発展等に貢献した人(団体)を表彰する馬事文化賞を加え多岐にわたっています。引用元:JRA公式
歴代年度代表馬
そして昨年掲載した歴代の年度代表馬リストも再掲。この1年で新たにウマ娘になった馬名も太字にして改めて眺めてみよう。
※太字はウマ娘実装済みの馬名(2024年12月時点)
| 年度 | 年度代表馬受賞馬 |
|---|---|
| 1954年 | ハクリヨウ |
| 1955年 | オートキツ |
| 1956年 | メイヂヒカリ |
| 1957年 | ハクチカラ |
| 1958年 | オンワードゼア |
| 1959年 | ウイルデイール |
| 1960年 | コダマ |
| 1961年 | ホマレボシ |
| 1962年 | オンスロート |
| 1963年 | メイズイ,リユウフオーレル(2頭選出) |
| 1964年 | シンザン |
| 1965年 | シンザン |
| 1966年 | コレヒデ |
| 1967年 | スピードシンボリ |
| 1968年 | アサカオー |
| 1969年 | タケシバオー |
| 1970年 | スピードシンボリ |
| 1971年 | トウメイ |
| 1972年 | イシノヒカル |
| 1973年 | タケホープ |
| 1974年 | キタノカチドキ |
| 1975年 | カブラヤオー |
| 1976年 | トウショウボーイ |
| 1977年 | テンポイント |
| 1978年 | カネミノブ |
| 1979年 | グリーングラス |
| 1980年 | ホウヨウボーイ |
| 1981年 | ホウヨウボーイ |
| 1982年 | ヒカリデユール |
| 1983年 | ミスターシービー |
| 1984年 | シンボリルドルフ |
| 1985年 | シンボリルドルフ |
| 1986年 | ダイナガリバー |
| 1987年 | サクラスターオー |
| 1988年 | タマモクロス |
| 1989年 | イナリワン |
| 1990年 | オグリキャップ |
| 1991年 | トウカイテイオー |
| 1992年 | ミホノブルボン |
| 1993年 | ビワハヤヒデ |
| 1994年 | ナリタブライアン |
| 1995年 | マヤノトップガン |
| 1996年 | サクラローレル |
| 1997年 | エアグルーヴ |
| 1998年 | タイキシャトル |
| 1999年 | エルコンドルパサー |
| 2000年 | テイエムオペラオー |
| 2001年 | ジャングルポケット |
| 2002年 | シンボリクリスエス |
| 2003年 | シンボリクリスエス |
| 2004年 | ゼンノロブロイ |
| 2005年 | ディープインパクト |
| 2006年 | ディープインパクト |
| 2007年 | アドマイヤムーン |
| 2008年 | ウオッカ |
| 2009年 | ウオッカ |
| 2010年 | ブエナビスタ |
| 2011年 | オルフェーヴル |
| 2012年 | ジェンティルドンナ |
| 2013年 | ロードカナロア |
| 2014年 | ジェンティルドンナ |
| 2015年 | モーリス |
| 2016年 | キタサンブラック |
| 2017年 | キタサンブラック |
| 2018年 | アーモンドアイ |
| 2019年 | リスグラシュー |
| 2020年 | アーモンドアイ |
| 2021年 | エフフォーリア |
| 2022年 | イクイノックス |
| 2023年 | イクイノックス |
| 2024年 | ドウデュース |
| 2025年 | フォーエバーヤング |
歴史に名を刻んだフォーエバーヤング!
ダート馬初の快挙
2025年の欄には、我らがフォーエバーヤングの名が刻まれた!最優秀4歳以上牡馬、最優秀ダートホースと併せての三冠受賞を達成した。また、ダート馬(芝のG1を勝っていない)の年度代表馬選出は史上初の快挙であった。
フォーエバーヤングが米ブリーダーズカップクラシック制覇という日本馬初の快挙を成し遂げた直後にウマ娘の公式Xアカウントにポストされた1枚の画像が話題となった。

砂の上に佇むウマ娘のシルエットと「2026.02.24」という日付。ハットがトレードマークのこのウマ娘は一体誰なんだろうか?偶然にもフォーエバーヤングの誕生日と同日となる2月24日が待ち遠しい。

90年代の年度代表馬は全員ウマ娘!
1990-1999年
さて、ここからは歴代年度代表馬の1990年代にご注目。受賞馬の名前はトレーナーの皆さんにもお馴染みの名前ばかり。そう、1990年代の年度代表馬はすべてウマ娘としても実装済みなのである。
オグリキャップ
選出年:1990年
| 同年の戦績 | 5戦2勝 |
|---|---|
| 同年の主な勝ち鞍 | 安田記念、有馬記念 |

90年代に突入した最初の年は、1年前の当コラムでもシンデレラグレイ世代の年度代表馬として紹介したオグリキャップが年度代表馬に選ばれた。
昨年末にはシンデレラグレイの完結で改めて注目された感動のラストラン。あまりにも有名な有馬記念での走りが、競馬ブームを牽引した芦毛の怪物に年度代表馬という大きな勲章をももたらすこととなった。
ピックアップレース【有馬記念】
引用元:JRA公式チャンネル
1年前の当コラムではこの有馬記念についてこのように書いていた。「シンデレラグレイではまだ描かれていないが、この競馬史に残る伝説的なレースが原作とアニメでどのように描かれるのか楽しみに待ちたい。」
シンデレラグレイの完結を見届けたという方にはまた違った感動が得られるのではないだろうか。
トウカイテイオー
選出年:1991年
| 同年の戦績 | 4戦4勝 |
|---|---|
| 同年の主な勝ち鞍 | 皐月賞、日本ダービー |
芦毛の怪物がターフを去った翌年、新たなスターホースの登場を求めていた競馬界に現れたのが、無敗の二冠馬トウカイテイオーだった。
無敗のまま皐月賞、日本ダービーのクラシック二冠を制し、父シンボリルドルフとの父子二代での無敗三冠馬の誕生が期待されたが、骨折により三冠の夢は叶わなかった。それでも無敗でのクラシック二冠制覇が評価されこの年の年度代表馬に選ばれた。最優秀4歳(現在の3歳)牡馬と最優秀父内国産馬も受賞し、JRA賞では見事三冠を達成。

ピックアップレース【日本ダービー】
引用元:JRA公式チャンネル
ミホノブルボン
選出年:1992年
| 同年の戦績 | 5戦4勝 |
|---|---|
| 同年の主な勝ち鞍 | 皐月賞、日本ダービー |
翌1992年もトウカイテイオーに続いて誕生した無敗の二冠馬ミホノブルボンが受賞。菊花賞ではライスシャワーに敗れて三冠成らずとも、デビューから8戦7勝という圧倒的な戦績を残した栗毛の超特急が年度代表馬に選ばれた。
距離不安説を覆した皐月賞に続き、さらに距離が延びるダービーでは逆に着差を広げる圧勝劇。坂路調教で鍛え抜かれたミホノブルボンの底知れない強さを感じるレースである。

ピックアップレース【日本ダービー】
引用元:JRA公式チャンネル
ビワハヤヒデ
選出年:1993年
| 同年の戦績 | 7戦3勝 |
|---|---|
| 同年の主な勝ち鞍 | 菊花賞 |
平成の三強と呼ばれたBNW世代はクラシック三冠をナリタタイシン、ウイニングチケット、ビワハヤヒデの三頭が分け合い、JRA賞においても評価が分かれる年であった。

そして結果的に、皐月賞・ダービー2着から最後の一冠である菊花賞を制したビワハヤヒデが有馬記念でもトウカイテイオーの2着に入り一歩リード。古馬でG1を2勝以上勝った馬ではヤマニンゼファー(安田記念と天皇賞・秋)がいたものの、ビワハヤヒデがこれを抑えて年度代表馬に選出された。
ピックアップレース【菊花賞】
引用元:JRA公式チャンネル
ナリタブライアン
選出年:1994年
| 同年の戦績 | 7戦6勝 |
|---|---|
| 同年の主な勝ち鞍 | 皐月賞、日本ダービー、菊花賞、有馬記念 |
94年はシンボリルドルフ以来史上5頭目のクラシック三冠馬ナリタブライアンが有馬記念も制して四冠を達成し、文句無しに年度代表馬に選ばれた。
一冠ごとに着差を広げていった三冠レースも圧巻だったが、同世代の最強牝馬ヒシアマゾンとの勝負が印象的だった有馬記念をピックアップ。

この年、名実ともに古馬最強として君臨していた兄ビワハヤヒデとの兄弟対決は幻となってしまったが、兄弟で年度代表馬という快挙を達成した。
ピックアップレース【有馬記念】
引用元:JRA公式チャンネル
マヤノトップガン
選出年:1995年
| 同年の戦績 | 13戦5勝 |
|---|---|
| 同年の主な勝ち鞍 | 菊花賞、有馬記念 |
ナリタブライアンの天下が訪れると思われた95年。ブライアンの股関節炎による思わぬ不振もあって古馬戦線は混沌とした状況となり、そんな中に彗星のごとく現れたのが3歳馬マヤノトップガンだった。

この年の1月にデビューしてから一歩一歩階段を上がって秋に開花。デビューから12戦目、G1初挑戦で菊花賞馬を制すると、勢いのままに有馬記念を勝って年度代表馬にも選ばれた。
1年間で走ったレース数は実に13戦。タフにレースで使われながら強くなっていったマヤノトップガンが見せた、鮮やかな逃げ切りであっと言わせた有馬記念をご覧あれ。
ピックアップレース【有馬記念】
引用元:JRA公式チャンネル
サクラローレル
選出年:1996年
| 同年の戦績 | 5戦4勝 |
|---|---|
| 同年の主な勝ち鞍 | 天皇賞(春)、有馬記念 |

96年はサクラローレルが遅咲きの素質を開花させ、マヤノトップガン、マーベラスサンデー、そしてバブルガムフェローらと数々の名勝負を繰り広げた。
そして有馬記念ではマヤノトップガン、マーベラスサンデー、さらにはヒシアマゾンといった年末のグランプリレースらしい豪華メンバーが集結。これを勝った馬が年度代表馬に近づくと言われた一戦を制して堂々の受賞を果たしたのだった。
ピックアップレース【有馬記念】
引用元:JRA公式チャンネル
エアグルーヴ
選出年:1997年
| 同年の戦績 | 5戦3勝 |
|---|---|
| 同年の主な勝ち鞍 | 天皇賞(秋) |

97年は、前年のオークス馬エアグルーヴが牡馬に混じって古馬王道路線を堂々と歩み、女帝と称えられる走りで奮闘。特に秋のG1三連戦においてはバブルガムフェロー、マーベラスサンデーらと好勝負を演じ、トウメイ以来27年ぶりに牝馬として年度代表馬に選ばれた。
やはり受賞の決め手となったのはマーメイドステークス、札幌記念を連勝して臨んだ秋の天皇賞だろう。バブルガムフェローとの一騎打ちを制し、17年ぶりに牝馬の天皇賞馬(2000mの天皇賞では牝馬初)が誕生した。
ピックアップレース【天皇賞(秋)】
引用元:JRA公式チャンネル
タイキシャトル
選出年:1998年
| 同年の戦績 | 5戦4勝(うち海外1戦1勝) |
|---|---|
| 同年の主な勝ち鞍 | ジャック・ル・マロワ賞、安田記念、マイルCS |
98年は日本馬が世界で躍動した1年。シーキングザパールが仏モーリス・ド・ゲスト賞で日本調教馬として初となる海外G1制覇を果たすと、その1週間後には一緒に渡仏していたタイキシャトルがG1ジャック・ル・マロワ賞を勝利した。
そして圧巻だったのが帰国後の秋に出走したマイルチャンピオンシップ。単勝1.3倍の圧倒的な支持を集めたタイキシャトルが5馬身差の圧勝を収めて同レース連覇を達成。前年から続いた重賞連勝記録を8に伸ばし、最強マイラーとしての走りを強烈に印象付けた。

この年のJRA賞では最優秀短距離馬と最優秀5歳(現在の4歳)以上牡馬、年度代表馬のトリプル受賞を果たし、短距離馬として史上初めて年度代表馬に選出された。
ピックアップレース【マイルチャンピオンシップ】
引用元:JRA公式チャンネル
エルコンドルパサー
選出年:1999年
| 同年の戦績 | 4戦2勝(うち海外4戦2勝) |
|---|---|
| 同年の主な勝ち鞍 | サンクルー大賞、フォワ賞、凱旋門賞(2着) |
90年代最後の年度代表馬はエルコンドルパサー。この年は年間を通して海外レースに専念して4戦2勝。中でも日本馬初の凱旋門賞制覇に近づいた2着が評価された結果、国内での出走がなかった馬として初めて年度代表馬に選ばれた。

この年は同じ98年世代のスペシャルウィークが天皇賞・秋とジャパンカップを勝っており、ジャパンカップでは凱旋門賞でエルコンドルパサーを負かしたモンジューを下して優勝していた。さらに、グラスワンダーは宝塚記念と有馬記念の両グランプリレースでそのスペシャルウィークに勝っていたものだから、JRA賞においても大変に票が割れる結果となったわけだ。

90年代の先駆者から今へと
奇しくも、2025年の年度代表馬にフォーエバーヤングが選ばれた。JRAのレースに出走がなかった(国内では船橋で1戦している)馬としては、99年のエルコンドルパサー以来の受賞である。
こうして振り返ってみると、90年代に受賞した年度代表馬は、牝馬や短距離馬、そして海外を主戦場とした馬と実に多様な顔ぶれになっていることがわかる。
いずれも、後に続く馬たちの先駆者として歴史に名を残した名馬ばかりである。
ありがとう、ウマ娘。
ありがとう、90年代の年度代表馬たち。
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