第38回:ミス・パーフェクト、ダイワスカーレットの物語

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【ウマ娘】第38回:ミス・パーフェクト、ダイワスカーレットの物語

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【ウマ娘】第38回:ミス・パーフェクト、ダイワスカーレットの物語

競馬好きのライターが送るウマ娘コラム第38回。今回は、ミス・パーフェクト「ダイワスカーレット」について熱く語ります。

目次

歴史的偉業を達成した名牝

ウオッカとのライバル関係

第37回:ミス・パーフェクト、ダイワスカーレットの物語の画像

ダスカの愛称で親しまれ、ウマ娘でもウオッカとのライバル争いを繰り広げるダイワスカーレット。1番にこだわり続けるのはそんな同世代のライバルを意識してのものだろう。牝馬ながらにダービーを制したウオッカと「どちらが強いか」などと常に比較され続け、ついには自身の力で歴史的偉業をも達成した名牝・ダイワスカーレットの史実を追っていく。

ミス・パーフェクト

安定感と爆発力

第37回:ミス・パーフェクト、ダイワスカーレットの物語の画像

引用元:JRA日本中央競馬会

12戦8勝、2着4回という生涯成績を残し、ミス・パーフェクトと呼ばれた。その異名からは優等生のようなタイプを想像するが、ダイワスカーレットは「優等生」のひと言で言い表せるような馬ではなかった。持って産まれたスピード能力で常に先頭または2番手でレースを引っ張る「逃げ・先行」のスタイルから生まれる安定感と、それだけではない持続力と爆発力を兼ね備えた稀有な競走馬だった。

名門血統

アグネスタキオンの2年目の産駒で、母はスカーレットブーケという名門の血統だったダイワスカーレット。3つ上の兄ダイワメジャーが皐月賞を勝った2004年に産まれた栗毛の牝馬は、産まれた直後から兄を越えるほどの評判となった。

兄ダイワメジャー

偉大な兄の紹介をしよう。ダイワスカーレットの3つ上の兄であるダイワメジャーは、サンデーサイレンスの仔である。スカーレットの父アグネスタキオンはサンデーサイレンスの仔であるから血統構成はかなり近いということになる。

2004年の皐月賞を勝ったダイワメジャーは、古馬になってからもマイル〜中距離を中心に息の長い活躍を見せ、マイルチャンピオンシップ2連覇のほか、安田記念、天皇賞(秋)と5つのG1を制覇した。

特筆すべきは、マイルG1を3勝するような類まれなスピード能力に加えて、2500mの有馬記念でも2年連続の3着があるなど持久力も兼ね備えていた。

2歳時

デビュー前

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幼駒時代から雄大な馬体としなやかな筋肉を誇ったダイワスカーレット。この時点で兄のダイワメジャーは皐月賞を勝っているのだが、3つ下の妹はそれを越えるほどの素質を見込まれていた。

ただ、父母からは神経質な面も受け継いでおり、ゲート内で馬体が何かに触れるだけで驚いて興奮するような繊細さを見せていた。このため2歳のデビュー前には入念なゲート練習が課され、ゲート試験に合格させるのにも苦労したというが、最終的には抜群のスタートから逃げ切るというスタイルにまで成長を遂げた。

メイクデビュー

ゲート難を克服し、2歳の11月にデビュー戦を迎える。京都競馬場の芝2000m新馬戦。スピード能力は確かだったものの、気性的なこともあり短距離〜マイルに適性があると見られていたが、松田国英調教師は将来を見据えてあえて中距離の新馬戦を選んだ。

伸び上がるようなスタートだったものの、出遅れることなく発馬を決めると2番手につける。そこからは危なげなく抜け出してデビュー戦を勝利で飾った。

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なお、この日のメインレースはG1マイルチャンピオンシップ。同レースに出走した兄ダイワメジャーは妹と同じく安藤勝己騎手を背に、見事1番人気に応えて優勝した。

素質馬対決

新馬戦を突破したダイワスカーレットは、2戦目で注目の素質馬と対決することとなった。中京2歳ステークス(芝1800m)に現れたのは、父に同じアグネスタキオンを持つアドマイヤオーラという牡馬だった。母ビワハイジがこの年に産んだ牝馬はのちにブエナビスタと名付けられ、歴史に名を残す名牝となった。この2頭の良血馬による対決は当然ながら注目を集めた。

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その素質馬対決を制したのはダイワスカーレット。2番手から抜け出し、中団から差して迫ったアドマイヤオーラに半馬身差をつけて勝利した。2着アドマイヤオーラと3着馬の着差は5馬身も離れていた。

3歳時

シンザン記念

3歳になると、マイル戦のG3シンザン記念から始動。ここでアドマイヤオーラとの再戦となった。3番手から抜け出しを図ったダイワスカーレットだったが、こんどは相手に差し切られて初黒星。安藤勝己騎手によると、少し後ろに控えてどれくらい切れる脚が使えるかを試したレースだったが、切れ味勝負ではアドマイヤオーラに軍配が上がった。

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ウオッカ登場

チューリップ賞

4戦目のチューリップ賞。牝馬クラシックを目指すダイワスカーレットの前に、あのライバル馬が登場する。もちろんウオッカのことだ。前年の阪神ジュベナイルフィリーズを勝って2歳女王に輝いたウオッカは、年明け初戦のエルフィンステークスも勝って牝馬クラシック路線のトップを走っていた。

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レースは2頭の一騎打ちとなる。好スタートから先手をとったダイワスカーレットがそのまま逃げ、ウオッカは5,6番手あたりで機を伺う。ダイワスカーレット先頭のまま直線に入ると、抜け出したダイワスカーレットにウオッカが猛然と並びかけてくる。そして2頭が後続を突き放し、わずかにウオッカが前に出てゴール。ウオッカとの着差はクビ差、3着とは6馬身もの差が開いていた。

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桜花賞

2戦連続で相手に末脚の切れ味で惜敗したダイワスカーレット。ここまで4戦2勝、2着2回と安定感は抜群だったが、本番で勝ち切ることができるのか。

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単勝オッズ1.4倍と断然の支持を受けるウオッカに対して、ダイワスカーレットは3番人気。2番人気は快速馬アストンマーチャン。阪神ジュベナイルフィリーズで1番人気ながらウオッカの2着に敗れており、フィリーズレビュー勝利からこちらも雪辱を期していた。

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大外18番枠に入ったダイワスカーレットは、まずまずのスタートからポジション争いには参加せず3コーナーまでに外を上がって3番手付近の位置取りで折り合う。ややかかり気味に上がっていったアストンマーチャンがその前を行き、ウオッカは6,7番手あたりから前を見る。

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最終コーナーで外からダイワスカーレット、さらに外からウオッカが上がっていく。内のアストンマーチャンも抜け出しを図るが、脚色はよくない。再びダイワスカーレットとウオッカの一騎打ちになると、こんどはダイワスカーレットがウオッカに並ばれるかというところから逆に突き放して1着でゴール。チューリップ賞の雪辱を果たした。

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レース映像

引用元:JRA公式チャンネル

ダービーとオークス、明と暗

クラシック二冠目、牝馬であればオークスへ向かうのが常だが、ウオッカ陣営は勇ましくダービーへの挑戦を表明。違う道を歩むことになったライバルと、オークスで牝馬二冠を目指すダイワスカーレットはこのあと明暗が分かれてしまった。

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ダイワスカーレットは桜の女王としてオークスを間近に控えていたが、感冒(かぜ)により回避。ウオッカに続いてダイワスカーレットまでいなくなったオークスは本命不在のレースと言われた。

そしてオークスの翌週。ウオッカがダービーを圧勝し、牝馬として64年ぶり史上3頭目のダービー馬となった。

秋華賞へ向けて

ダイワスカーレットは秋に向けて立て直し、ローズステークスから秋華賞を目指すローテーション。まずは復帰戦のG2ローズステークスを危なげなく逃げ切り、桜花賞馬の力を示した。夏を越して精神的にも成長し、休み明けでも落ち着いたレース運びでオークス2着のベッラレイアらを退けて秋初戦をものにした。

その頃ライバルは

この秋、万全のスタートを切ったダイワスカーレットに対して、ウオッカのほうが順調さを欠いていた。ダービー制覇後には凱旋門賞挑戦を表明し、宝塚記念に参戦。しかし古馬との初対戦で8着に敗けると、凱旋門賞挑戦を目指していた調整中に脚元に不安を発症して海外遠征を断念することとなった。

秋華賞

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そして迎えた秋華賞。桜花賞馬とダービー馬の評価は拮抗していた。ウオッカが2.7倍で1番人気、2.8倍の2番人気にダイワスカーレットが続く。それにオークス2着のベッラレイアを加えた三強という構図だった。

スタートすると、ダイワスカーレットが先手を取る勢いで前へ出る。しかし1コーナーで内の逃げ馬に先頭を譲り、2番手で折り合う。ウオッカは後方から4,5番手あたりに控えて脚をためる。3,4コーナーにかけて、各馬が仕掛けてレースが動き出す。

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抑えきれない手応えでダイワスカーレットが先頭に躍り出ると、ペースを上げて直線へ向かう。ウオッカも早めに仕掛けて外から進出してくる。最後の直線に入ると、ダイワスカーレットが早くも2馬身ほど抜け出し、外から迫るのはウオッカと伏兵のレインダンス。しかし最後までダイワスカーレットと2頭の差は縮まらず、1馬身1/4の差をつけてゴールした。

レース映像

引用元:JRA公式チャンネル

1番は私

エリザベス女王杯

ダイワスカーレットとウオッカの直接対決は、これまで3戦して2勝とダイワスカーレットが一歩リードした形となったが、相手は何しろダービーを圧勝した馬。競馬ファンがそう簡単に決着づけるわけもなく、エリザベス女王杯の前売りオッズもそのことを示していた。

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前日までのオッズではウオッカ2.1倍、ダイワスカーレット3.6倍という人気だったように、秋華賞ではウオッカが順調さを欠いた分の差が出ただけで、今回は逆転する、という見方も多かったのだ。このようなライバル関係が、ウマ娘におけるダイワスカーレットの性格に反映されているのだろう。実際のダイワスカーレットも「私が1番なんだから」と言いたい気持ちだったのかも知れない。

アクシデント

ところがレース当日になって、なんとウオッカにアクシデントが発生。跛行(はこう:歩様に乱れが見られること。骨や関節、筋肉のトラブルが原因となる)により出走回避が発表されたのだ。

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突如ライバルがいなくなり、1番人気に押し出されたダイワスカーレット。スイープトウショウらほかの有力古馬勢を相手にまわし、ウオッカがいないなら当然とばかりに逃げ切り勝ちを収めたのだった。

レース映像

引用元:JRA公式チャンネル

有馬記念

有馬記念というレース

ここまで牝馬クラシックの王道を歩んできたダイワスカーレットにとって、牡馬との戦いは未知の領域だった。ファンの目もまたそのように見ていた。だから、牝馬の頂点を極めたダイワスカーレットが有馬記念に出走してきても5番人気という評価だったのだろう。

当時の有馬記念というレースは、古馬中長距離のG1レースの中でも牝馬の活躍が極めて難しいレースだった。実際、90年代に入ってからもヒシアマゾンやエアグルーヴといった女傑たちが重い扉をこじ開けようとしたが、優勝するまでには至らず。牝馬による優勝は1971年のトウメイまで遡らなければならなかった。

そんな中、64年ぶりに牝馬としてダービーを制した実績のある男勝りのウオッカは、ここでも3番人気と期待を集めた。当の筆者も盛大にウオッカを応援した(馬券で)。そして、ダイワスカーレットに対する認識が誤っていたことに気づくのである。

有馬記念

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1番人気はメイショウサムソン。前年の皐月賞・ダービーを勝ったクラシック2冠馬にして、この年の天皇賞春・秋連覇を成し遂げた正真正銘の王者である。また、安田記念とマイルチャンピオンシップを制覇してマイル王となったダイワメジャーも参戦しており、兄妹対決も話題となった。この兄も主戦場はマイルとは言え、前年の有馬記念3着があるように侮れない。

このレース、先に結果を言ってしまうと勝ったのはメイショウサムソンでもダイワメジャーでもなければ、ウオッカでもない。中山巧者の伏兵マツリダゴッホが勝って世間をあっと言わせたのだが、最後まで食い下がって見せたのがダイワスカーレットだった。

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逃げ馬を行かせて2番手に落ち着くと、楽な手応えで最終コーナーで先頭に並びかける。内からスルッと抜け出したマツリダゴッホには遅れを取ったが、後続を寄せ付けることなく2着を守りきった。2500mを走り切る持久力と、年末の荒れた中山の馬場をものともしないパワーを備えていることを初めて認識させられた。

レース映像

引用元:JRA公式チャンネル

兄ダイワメジャーが2年連続の3着に入り、有馬記念で兄妹が2,3着というのは紛れもなく快挙だった。ウオッカは中団から伸びず11着に沈んだ。

4歳時

ドバイ遠征プラン

4歳になったダイワスカーレットに、海外遠征プランが持ち上がる。当時の世界最高賞金レース、ドバイワールドカップへの挑戦である。ドバイワールドカップはダートで行われるレースだったため、前哨戦としてダートのG1フェブラリーステークスを経由するプランが組まれた。

しかし、この挑戦は残念ながら実現することがなかった。調教中に目に外傷を追ってしまい、フェブラリーステークスを回避、ドバイ遠征も白紙撤回となってしまった。

復帰戦

春の目標をヴィクトリアマイルまたは安田記念から宝塚記念に設定し直すと、復帰戦としてG2産経大阪杯に出走。G1昇格前の同レースは、春の中長距離路線を目指す有力馬たちが集まるスーパーG2という位置づけだった。

有馬記念での激走で評価を高めたダイワスカーレットは、メイショウサムソンや菊花賞馬アサクサキングスら牡馬勢を抑えて1番人気。そして見事人気に応えて逃げ切り勝ちを収めた。

休養

産経大阪杯後にはG1戦線を歩む予定だったが、脚元に異常が見られ、その後状態が思わしくなく秋まで放牧に出されて休養することになった。放牧中に馬体重は最大で40〜50キロも増加し、もともと馬格に恵まれていたダイワスカーレットは益々立派な馬体を誇っていた。

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秋の戦列復帰前には大きくなった身体を減量しなければならず、このために厩舎の調教助手ではなく安藤勝己騎手が熱心に調教を行うなど異例の調整が行われた。

伝説の秋2戦

天皇賞(秋)

約7ヶ月の長期休養を経てダイワスカーレットが戦列に戻ったのは秋の天皇賞。ウオッカとの直接対決はこれが5度目になる。そのウオッカはこの年タフに1年を走り続け、春はドバイ遠征を敢行してG1ドバイDFでの4着を経て、ヴィクトリアマイル2着、安田記念1着と得意の東京競馬場で結果を残していた。

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この2頭に、NHKマイルCと日本ダービーの変則2冠を達成したディープスカイを加えた3強による争いとなった。

レースがスタートするとダイワスカーレットが前へ。先手を奪うといつもどおり逃げの形となる。しかし、パドックからテンションが高かったダイワスカーレットは抑えが効かず、安藤勝己騎手の意に反してハイペースの逃げとなる。

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そのままペースを緩めることなく直線へ向かうと、目いっぱいに追われるダイワスカーレット目掛けて中団待機で脚をためていたウオッカとディープスカイが襲いかかる。内で必死に粘るダイワスカーレットが2頭に交わされるのは時間の問題に見えたが、ここからが凄かった。粘りに粘って、抜かせない。差が詰まると再び加速する驚異の精神力を発揮し、ついにディープスカイを競り落とした。そのままウオッカと並んでゴール版までもつれ込んだ。どちらが前に出ていたか全くわからない。

レース映像

引用元:JRA公式チャンネル

10分以上にも及ぶ長い写真判定の末に、1着ウオッカ、2着ダイワスカーレットと確定したが、その差はわずか4センチだったという。3着〜5着まで含めて5頭が1馬身以内の横一線に並ぶ、史上まれに見る大激戦だった。加えて、勝ちタイムはスペシャルウィークの従来記録を0.8秒更新するレースレコードだった。

ウオッカとの対戦成績

歴史に残る死闘を演じたライバル、ウオッカとの対戦はこれが最後となった。5度の直接対決で、2勝2敗。この直接対決の内容を巡って、今でも「どちらが強かったか」という論争が巻き起こるほど熱いライバル関係だった。

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有馬記念

暮れのグランプリ有馬記念は、ダイワスカーレット陣営にとってどうしても取りたいタイトルだったに違いない。ファン投票1位のウオッカはジャパンカップ2着を経て、有馬記念を回避。東京コースに実績が集中していたウオッカにとってこの選択は自然な流れだった。

第37回:ミス・パーフェクト、ダイワスカーレットの物語の画像

相手は前年敗れた中山巧者マツリダゴッホに、メイショウサムソン、そしてジャパンカップでウオッカとディープスカイを下したスクリーンヒーロー。

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長年、牝馬にとっては分厚い壁だった有馬記念。その扉はダイワスカーレットによってあっさりと開かれた。スタートから先手を奪うと、気持ちよく逃げて最終コーナーへ。後続を十分に引きつけると直線入り口で突き放す。そのまま後続を寄せ付けることなく逃げ切ってみせたのだ。

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レース映像

引用元:JRA公式チャンネル

改めて白状すると、筆者はどちらかと言うとウオッカ派だった。ヒシアマゾンやエアグルーヴといった男勝りの女傑の系譜が好みだったこともあり、ダービーを圧勝したウオッカに惚れ込んでいたのだ。しかし、レースを重ねるたびにダイワスカーレットの底知れない強さを目の当たりにし、次第に見方が変わった。

いやどちらが、とかではなく、ともに時代を切り拓いた2頭の牝馬の時代を生で観ることができたことに感謝しかない。

第37回:ミス・パーフェクト、ダイワスカーレットの物語の画像

ありがとう、ウマ娘。

ありがとう、ダイワスカーレット。

史実のダイワスカーレット

基本情報2004年5月13日生 牝 栗毛
血統父 アグネスタキオン
母 スカーレットブーケ(父ノーザンテースト)
馬主大城敬三
調教師松田国英(栗東)
生産牧場社台ファーム(千歳市)
通算成績12戦8勝
主な勝ち鞍’07桜花賞、秋華賞、エリザベス女王杯、’08有馬記念

エピソード①華麗なるスカーレット一族

有数の牝系に発展

ダイワスカーレットの母スカーレットブーケ。その母スカーレットインクまで遡り、そこから発展したのがスカーレット一族だ。スカーレットインクの仔からスカーレットブーケ、スカーレットローズ、スカーレットリボンらが繁殖牝馬として成功して大きく枝葉を広げ、スカーレットブーケからはダイワメジャー、ダイワスカーレットの兄妹が、ローズの仔スカーレットレディを経てダート王者ヴァーミリアンが誕生するなど有数の名牝系となった。

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ダイワスカーレットは母として10頭連続で牝馬を産んだ。デビューした9頭のうち6頭がJRAで勝ち上がるなどコンスタントに成績を残している。そのうち3歳馬のスカーレットオーラは3月27日にデビューしたばかりだ。そして2021年にダイワスカーレットは初めて牡馬を産んだ。まだまだスカーレット一族の血は脈々と繋がっていくことだろう。

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この記事を書いた人
ライターE
ライターE

BNW世代(93年~)から競馬を追いかけているガチガチの競馬ファン。最近は少し離れ気味だったが、ウマ娘をきっかけに競馬への情熱を取り戻す。
持ち前の競馬知識を活かして、ウマ娘ファンと競馬の間の橋渡しに少しでも貢献したいと思っている。

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