ポケモンSVのランクマッチのシーズン2の環境レポートです。シリーズ2の対戦環境を上位プレイヤーが解説しています。
本記事は一定の対戦知識がある層に向けた内容です。
略語や漢字表現などが含まれます、予めご了承下さい。
監修プレイヤー
asami | ◆プレイヤー実績 【9世代シングル】 S1 最終161位 / S9 最終7位 【8世代シングル】 S1 最終10位,19位 and more...(※タップで開閉)【7世代シングル】 S4 最終11位 / S6 最終14位 S7 最終23位 / S9 最終8位 S13 最終1位 【7世代ダブル】 S11 最終10位 ▶YouTubeはこちら |
シーズン2の基本概要
シリーズ1ルールでの対戦環境
開催期間 | 1月6日(金)~2月1日(水)8:59 |
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パラドックス・準伝説が居ないルール
ポケモンSVでの初期ランクマ環境。殆どのプレイヤーがパラドックスや準伝説ポケモンが参戦する想定で環境考察を進めていたが、本ルールではいずれも使用不可に指定されており、波乱の幕開けとなったシーズン。
使用不可ポケモン一覧使用不可ポケモン一覧
環境序盤の主なトピック
そもそも環境の開拓が期待できなかったS2
これは主観だが、シーズン1で環境の最前線に居た上位勢の多くがシーズン2では「思考よりも休養」に時間を割いている印象が強い。シーズン1の時点で概ね結論は定まっており、上位勢のモチベーションも峠を越えていたのでは、大きな環境変化など望めない状態だった。
期間の短さも追い打ちを掛けていた
シーズン1 | 2022年12月2日(金)~2023年1月5日(木) |
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シーズン2 | 2023年1月6日(金)~2023年2月1日(水) |
シーズン1が34日間だったのに対し、シーズン2はそれより1週間も短い「27日間」という期間設定だった。実際、これが理由でシーズン2を流す程度でしか触らなかったプレイヤーも多かったのではないだろうか?
前期環境の上位構築の要素が研究される
シーズン1で結果を残した強い勝ち方は、大まかに分類すれば後述の2つになる。大多数のプレイヤーはこれらのゲームプランを意識してシーズン2に取り組み始めていたと思う。
研究対象①:ステロ+カイリュー軸
提供:シグマ(@zenchino115)/シーズン1最終2位
シグマさんの構築記事はこちら研究対象②:初手テラスタル軸
提供:よしこぽけ(@yoshimaru_poke)/シーズン1最終17位
よしこぽけさんの構築記事はこちらサザンドラが環境に返り咲く
シーズン1最終盤、環境が回りに回った結果、サザンドラがまた動きやすくなっていた。サザンドラ入りで結果を残したプレイヤーも一定数居り、それが起因してなのかシーズン2ではまた数が増え始めていた。
サーフゴー増加と型の多様化
シーズン1の結果からサーフゴーの評価が揺るぎないものになる。スカーフ・メガネ型が特に流行ると思われていたが、前期の終盤で浸透していたHB振りの「電磁波+祟り目」型、それを元に派生した弱点保険型など、どのサーフゴーと当たってもおかしくない状態となった。
渦カイリューは程なくして減少傾向へ
「ほのおのうず+アンコール」のカイリューは火力が無いため、回復手段を持ち、アンコールが効かないサーフゴーに弱い。この情報が早い段階で中位帯くらいまでには周知され、弱点保険型の餌食にされることもあり、この型は少しずつ使用者が減少していくことになる。
環境中盤の主なトピック
数的不利を覆す手段を探していた迷走期
前期からの課題「数的不利を覆す手段」を探すために様々な可能性が模索された。特に特性「てんねん」が入った並びに勝ちやすいポケモン探しは完全に迷走状態だった。目を疑うかもしれないが、上位帯で「壁展開+かたやぶりミガルーサに負けた」などの報告が散見されてしまう程にこの当時は混沌としていた。
初手ステロに対する過剰メタが横行
この時期は、初手ステロを確実に咎めようとする動きが見られた。例として、コノヨザルに対しては前期最終盤同様にフェアリーのテラバースト、デカヌチャンに対しては炎テラスのようにステロ役に何もさせないまま倒すような形でのメタが流行った。
あつぞこブーツを持ったカイリューが微増
この環境でステロを撒く1番の理由となっていたカイリューにあつぞこブーツを持たせる流れがこの辺りから始まる。このカイリューを採用した構築では、あつぞこブーツを奪われたウルガモスが自然に構築から消えた。
すなおこしの評価が上がる
カイリューにステロが効かない状況が起こったことで、カイリューを対策する側は別の手段でマルチスケイルを剥がすことが要求された。この流れに便乗して真っ先に評価を高めたのはカバルドン。
クエスパトラの型が多様化
クエスパトラは前期に注目を集めた瞑想アシパ型以外でも動きがあった。この頃からタスキやオボンのみを持たせた対面的な型、自身で壁を貼りながらバトンタッチする型などが開拓され、環境で見かける回数は確実に増えていった。
終盤環境の主なトピック
群雄割拠で何が勝つか分からない状態
終盤になっても「環境の答えになりそうな並び」は現れておらず、力関係が似通った並び達がひしめき合っていた。ある並びに強めに組もうとしても、他の並びどれかに勝ちきれない状態になっていたため、構築センスだけで勝率を安定させられたプレイヤーは恐らく居ない。
意識すべき並び①:セグレイブ+ヘイラッシャ
提供:五里霧中(@Gori_Tac)/シーズン2最終6位
五里霧中さんの構築記事はこちら意識すべき並び②:ドラパルト+キョジオーン
提供:たなけー(@tanak0303poke)/シーズン2最終1位
たなけーさんの構築記事はこちら意識すべき並び③:クエスパトラ軸
提供:とっつぁん(@tottuan11)/シーズン2最終2位
とっつぁんさんの構築記事はこちら意識すべき並び④:カバルドン展開
提供:千夜(@Chiyapoke)/シーズン2最終3位
千夜さんの構築記事はこちらタイプ一致の飛行テラスタルの開拓
目立った動きではなかったが、一部のプレイヤーがタイプ一致の飛行テラスタルの一貫性・突破力に目をつけて開拓を進めていた。タイプ一致の飛行テラスの強さはシーズン1でカイリューが証明しており、それと遜色ない性能を発揮できると見出されたのがギャラドスだった。
カイリューの新しい型探しが始まる
既存の型でカイリューができることは概ねやり尽くしたため、相手の意識外からゲームプランを崩せる型探しが始まった。電磁波サーフゴー意識の地面テラスやカバルドンなどに強めなラム水テラス型など流行にまでは至らないと思われた型が次々に出現していく。
シーズン2環境の総括
単純なキャラ性能で環境の中核にいた2匹
「正解」と語れる程の内容ではないが、カイリューとサーフゴーのスペックの高さに関してはこのルールで明らかに頭1つ抜けていた。
シリーズを通して、明確に特定の型が強かったということはなかったが、「カイリュー枠」や「サーフゴー枠」などという言葉を使い、優先して採用・対策するプレイヤーが多かったと感じる。
最強の選出圧力「キョジオーン」
キョジオーンは専用の対策を用意すれば、あまり負けない相手ではある。ただし、キョジオーンの対策枠を選出することは「選出を弱くすること」と同義になってしまうことが多く、相手に選出択を押し付けるという点において、このポケモンは最強の圧力だった。
クエスパトラへの全対応が困難だった
クエスパトラは型が多様化していて、単体でも対応が難しいポケモンだった。特にバトン型の存在が大きく、バトン先(特にサーフゴー)まで対応できる選出を考えると、他の型のクエスパトラに負けやすい選出になってしまうジレンマを対戦相手に押し付けられていた。
ポケモンSVの対戦・育成論
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