ポケモンSVのランクマッチのシーズン4の環境レポートです。レギュレーションBの対戦環境を上位プレイヤーが解説しています。
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シーズン3 | - |
本記事は一定の対戦知識がある層に向けた内容です。
略語や漢字表現などが含まれます、予めご了承下さい。
監修プレイヤー
asami | ◆プレイヤー実績 【9世代シングル】 S1 最終161位 / S9 最終7位 【8世代シングル】 S1 最終10位,19位 and more...(※タップで開閉)【7世代シングル】 S4 最終11位 / S6 最終14位 S7 最終23位 / S9 最終8位 S13 最終1位 【7世代ダブル】 S11 最終10位 ▶YouTubeはこちら |
シーズン4の基本概要
レギュレーションBでの対戦環境
※公式が「シリーズ2」を「レギュレーションB」に改名。
開催期間 | 3月1日(水)~4月1日(土)8:59 |
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パラドックスが解禁されたルール
シリーズ1で使用できた一般ポケモンに加え、シリーズ2ではパラドックスポケモン14種類が使用可能になった。これらのポケモン達はいずれも高い種族値を有しており、瞬く間に前期までの環境を塗り替えていった。
準伝説・図鑑外のポケモンは未解禁
準伝説に該当する4体は本ルールではまだ解禁されていない。また、ゲッコウガなど一部のパルデア図鑑に記載されていないポケモンたちも本ルールでは使用できない状態となっている。
使用不可ポケモン一覧使用不可ポケモン一覧
シーズン4環境の大筋と流れ
前シーズンから続く竦み関係が課題
シーズン3の環境レポートで言及した竦み関係はシーズン4でも継続。上位プレイヤー達はこの竦みを打開する構築を模索していくこととなる。
どくびし軸とクエスパトラ軸の環境介入
まずシーズン4に起きた変化として大きかったのは、シーズン3に一定数結果を残した「どくびし軸」と「瞑想バトン型クエスパトラ軸」の環境入りだろう。
これらの軸は相手からは見えづらい竦みを打開しうる手段だったため、序盤から多くのプレイヤーがこの要素を取り入れた構築の形を模索していた。
どくびし軸の参考構築
使用者:かみんちゅ/シーズン3最終24位
ヘイラッシャをはじめとする多くのクッション枠、タスキでエースを止めてくるストッパーに対して「どくびし」での役割破壊が狙える。それによって構築のエースが止まりづらくなる点が環境に刺さっていた。
ちなみにS4で特に注目されることになったどくびし役は、単体性能が高い襷マスカーニャとテツノドクガ。
▶かみんちゅさんのブログはこちら瞑想バトン型クエスパトラ軸の参考構築
使用者:ひだかドラピオン/シーズン3最終33位
既存の瞑想クエスパトラはアシパ+格闘テラバのような2ウェポンが主流だったが、ウェポンを絞りバトンタッチを採用した構成が評価された。
また、同居しているアーマーガアが「対面操作できるクッション型」or「つけあがる持ちのバトンエース型」かの判別が難しいため、相手のゲームプラン想定を崩しやすかったことも注目された一因だったと思われる。前期の最上位帯を倣うように環境が進んだ
どくびし軸とクエスパトラ軸の母数が増えたことで、プレイヤー側もそれに順応し、対策を講じ始めた。
クエスパトラの対策としては、S3の最上位で多く採用されていた「ほろびのうた」持ちのハバタクカミが蔓延。どくびし軸についても、テツノドクガやマスカーニャのどくびしを選出画面で考慮するプレイヤーが多くなっていった。
サイクル主体の構築が更に減衰
バトンクエスパトラが増えた影響もあってか、バトンに対して苦しい展開を強いられるため、複数回のサイクルでダメージレースを狙うタイプの構築は更に数を減らすことになる。
対面重視な型が採用されやすくなる
サイクル戦をすることが勝ちづらい環境に進んでいったことで、タスキ持ちなどの対面的な選出に組み込みやすいポケモンを採用する傾向が更に強くなっていった。
イメージの話にはなるが、従来の構築の組み方が「アタッカー4体+クッション2体」というような比重だったのに対して、「アタッカー5体+クッション1体」のような今まで以上に交代をできる限りしなくても戦える構築の方が勝ちやすい環境だと考えて欲しい。
構築要素の竦み関係が薄い環境
シングル対戦では「対面>展開(積み)>サイクル>対面」のような3竦みがあるとよく言われているが、展開とサイクルが対面に寄せてくる形になった本環境では、この竦みは殆ど瓦解していた。
そのため、似たような構築同士で選出やプレイングの比重が高まっていった。
S4で流行ってもおかしくなかった軸
使用者こそあまり多くはなかったが、シーズン4環境に対して明確な回答を持とうとしていた個体や並びをいくつか紹介しておく。
トリルミミッキュ+拘りアタッカー
使用者:さにー/シーズン3最終7位
相手の高速ポケモンをミミッキュのトリルで切り返し、拘りアタッカーを押し付けることがコンセプトの並び。ミミッキュ自身も対面アタッカーとなれるため、環境の流れにも合っていた。レギュBはトリル展開が十分に戦える環境でもあったので、使用者数が多ければS4でも結果を残せていた可能性は高い。
▶さにーさんのブログはこちら草結び残飯イルカマン
使用者:スズ/シーズン3最終24位
セグレイブとハバタクカミに対して有利だったイルカマンに「くさむすび」を採用することでヘイラッシャにも有利を取れるようになった型。カイリューに弱い点に目を瞑れば他は非常に強力で、環境で数を増やしてもおかしくなかったポケモン。
▶スズさんのブログはこちらシーズン4の総括
「対面」はより対面的な構築に
シーズン3とは打って変わって様々な種類の構築・ポケモンが使用されていた。「クッション+アタッカー」をコンセプトとしていた構築は、タスキ枠の他に「とつげきチョッキ」の採用も多く見られ、より対面での打ち合いを意識した組み方が多かった。
「展開」はメタをすり抜けた構築が勝った
メタ対象になっていた影響で、クエスパトラ軸は全体的に良い結果を残せていなかった。本シーズンで勝てた展開構築は「身代わりビルドイダイナキバ」や「水テラスブーツウルガモス」等の最終盤のメタを掻い潜れるポケモンをエースに据えた構築だったと感じる。
身代わりビルドイダイナキバの参考構築
使用者:シグマ/シーズン4最終6位
対面アタッカー+起点を作れるハバタクカミ+詰めのイダイナキバの選出がコンセプトの構築。そもそも行動保証を確保したイダイナキバは環境のどのポケモンに対しても不利になりにくかったため、イダイナキバの選出ルートが明確な本構築はS4で勝てる構築の筆頭だった。
▶シグマさんのブログはこちら水テラスブーツウルガモスの参考構築
使用者:ぱるよし/シーズン4最終8位
この構築のウルガモスを一言で言えば、イルカマンやハッサムなどの「セグカミラッシャ」へのメタ枠に強いエース。厚底ブーツを持つことで、どくびし展開にも耐性があり、環境メタを張った構築を狩るのに最適なポケモンだったと思われる。
▶ぱるよしさんのブログはこちら振り切った「サイクル」は生き残った
サイクル構築は本環境で厳しいと思われていたが、ドオーやキョジオーンを軸とした定数ダメージ主体の受けサイクルは一定の結果を残していた。
それらの構築にはストッパーとしてマスカーニャを採用した構築が多く、本環境でのサイクル構築の答えに近かったと予想される。
ドオー絡みのサイクル
使用者:はと/シーズン4最終19位
▶はとさんのブログはこちらキョジオーン絡みのサイクル
使用者:うわっきー/シーズン4最終3位
▶うわっきーさんのブログはこちら振り切れていないサイクルは勝ち切れず
最上位の構築を眺めてみると分かるが、S4の最上位にカバルドンの姿が無い。決してカバルドンが弱かった訳では無いが、カバルドンの性質的に構築が「アタッカー4体+クッション2体」という形になってしまいやすいことが環境で向かい風だったと考えられる。
カバルドンは風船サーフゴーに狩られていた?
推測の域だが、カバルドン絡みが勝ち切れなかったのには風船サーフゴーの存在が関係していると思われる。
対面アタッカーとして選択肢に入ったサーフゴーに、風船を採用した個体が一定数いたことで、カバルドンを基本選出にしている攻めサイクルはかなり歪まされていた可能性が高い。
テツノドクガの刺さりが良かった
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