崩壊スターレイルの第一章:「ヤリーロ-Ⅵ」の解説をまとめています。ヤリーロ-Ⅵの世界観や各種設定の解説についてもまとめているので、ストーリーをより深く紐解くための参考にどうぞ。
※こちらの解説には、今後の展開で覆される可能性のある「確実性の高い推測」も含まれます。また一部「崩壊」シリーズ作品のネタバレも含みますのでご注意ください。
ヤリーロ-Ⅵの世界設定
かつては穏やかな気候と美しい風景を持つ
かつてのヤリーロ-Ⅵは、春のような穏やかな気候と美しい海を備える豊かな星だった。やがておそらくアキヴィリ・開拓列車による星軌が通り、星間貿易や地髄技術の発達により繁栄の時代が続いていた様子。
星核が落ち約700年前に寒波に包まれる
約730年前、ヤリーロ-Ⅵに落下した星核によりその繁栄は終わりを迎える。生まれた終末論および反物質レギオンの襲撃により人々は恐怖に包まれ、やがてその集団意識に呼応した星核によりヤリーロ-Ⅵは寒波に包まれた。
Point! | 幕間:「フューチャーズマーケット」で語られた700年前の負債はこの混乱の最中に生まれたものです。 |
建創者→大守護者がベロブルグを統治
星核落下後、存護派閥の「建創者」であるアリサ・ランドは多数の避難所を建造した。その中でも「存護」の力に守られたベロブルグは寒波の影響を防ぎ、これによりベロブルグの「大守護者」による統治が始まった。
上層/下層の分断と対立
建造後も裂界やその造物、寒波と星間交流の断絶によりベロブルグは慢性的な資材の不足に陥る。第18代大守護者の命により上下層の行き来は断たれ、現在は燃料と僅かな資材の交換が行われるだけとなっている。
その結果としてストーリー開始時点で、上層民は下層の状況を把握しておらず、下層民は上層に恨みを抱く状態となっている。
ヤリーロ-Ⅵで登場する勢力・キャラ
星穹列車
序章に続き登場する、主人公が所属する勢力。今回は主人公・なのか・丹恒の3人が降り立ち、姫子・ヴェルト(・パム)はバックアップ的な立ち位置となっている。
建創者
熱心なクリフォトの信徒であり、クリフォトの一瞥を受けた者も複数存在する勢力。星核が墜ちる前のヤリーロ-Ⅵに訪れ、クリフォトの権能を模倣した「造物エンジン」で以て惑星を開拓した。
星核落下後はアリサ・ランドがその理念に従って惑星を守る防壁を築き、最後の故郷「ベロブルグ」を建造した。
大守護者
建創者の中でも、歴代のベロブルグ統治者を指す。ベロブルグを建造した初代アリサ・ランドを筆頭に、ストーリー開始時点では第十八代カカリア・ランドまで存在する。
カカリア・ランド
ベロブルグの第十八代大守護者。かつては「存護」に沿った統治をしていたが、終わりのない難局への絶望と疑心に付け込まれ、星核に歪められた願い「人類を進化させ、新たな世界を築く」に従い行動している。
シルバーメイン
ベロブルグ(ストーリー時点では上層のみ)の治安維持組織。本来の指揮は大守護者が執ることになっているが、多忙なカカリアに代わりブローニャがリーダー代行を務めている。
ブローニャ・ランド
ストーリー開始時点でのシルバーメイン・リーダー代行にして、大守護者カカリアの愛娘。実直な性格であり、使命に忠実ながらも下層を切り捨てる大守護者の判断に疑問を抱いている。
幼少期の記憶を失っているが、ストーリー後半にて下層のナターシャの孤児院出身であったことが明かされた。
地炎
上層との交流がほぼ途絶えた下層における自警団にして、事実上の統治組織。下層でも発生した裂界の被害を抑えつつ、下層の治安維持に努めている。
ナターシャ
下層の医療を一手に引き受ける女性。かつての上層の医師の名家出身、下層の孤児院の院長にして地炎の真のリーダー。第一章で活躍するゼーレ/ブローニャ/フックら主要メンバーはこの孤児院出身。
ゼーレ
地炎のエースにして、スターレイル初の限定プレイアブルキャラ。ナターシャの孤児院出身。
スヴァローグ勢力(機械集落)
スヴァローグ
下層における最大戦力、機械集落の長。かつてのミアシャイマー博士(星核研究者)の私的な護衛ロボットがシステムリセット後に下層部に遺棄されたもの。
クラーラ、そして下層の人々を星核の脅威から守るべく上層や危険な知識から隔離している。
クラーラ
機械集落で暮らす少女。機械集落で庇護されている流浪者たちを助けたことをきっかけに、機械集落の象徴のような存在兼スヴァローグの「家族」となっている。
「星核」
約730年前にヤリーロ-Ⅵに落下した。その影響で裂界や虚数エネルギーの産物が生じ、絶望した人々の願いに呼応する形で寒波を引き起こした。
現在は裂界を広げつつ、代々の大守護者に付け入る隙を伺っている。
仮面の愚者
「愉悦」の星神アッハの信徒。「笑い」を唯一究極の答えと捉え、各地のトラブルに介入し引っ掻き回す勢力。
サンポ
ヤリーロ-Ⅵにいて主人公たちが最初に出会うキャラであり、随一のトリックスター。一見胡散臭い商人といった印象だが、エピローグ等によりその正体は「愉悦」アッハの勢力「仮面の愚者」のメンバーだと分かる。
Point! | 「仮面の愚者」は「笑い」を唯一究極の答えと捉え、各地のトラブルに介入する勢力です。過去には機械の反乱「皇帝戦争」に際して自己矛盾型ウイルスをばら撒きそれを鎮圧するなど、事態を引っ掻き回しています。 |
スターピースカンパニー
ほとんどの世界の貿易基盤となっている信用ポイントの発行元にして、自由貿易を推進する巨大な財団。ただし根底にはクリフォトへの深い信奉があり、建創者や大守護者同様「存護」の勢力と言える。
トパーズ
スターピースカンパニーの高級幹部、戦略投資部の「十の石心」の1人。特殊債務ピケ部隊を率いてベロブルグへ700年前の債務を取り立てに訪れている。
また、トパーズ自身もかつてカンパニーと「住民全員が社員となる」契約を結んだ惑星の出身。
シリーズ作品とのオマージュ点
ブローニャ+孤児院組のオマージュ
ヤリーロ-Ⅵで活躍するキャラクターは、崩壊シリーズのブローニャ・孤児院周りの設定と類似性を持つものが多い。ただし序章から登場するヴェルト(ヴェルト・ヨウ)とは異なり、直接的な繋がりはなくシリーズファンへのサービスに近いイメージだ。
本編で起こったこと
- 「星穹列車」3人組、星核封印のためヤリーロ-Ⅵに介入
- 星穹列車・シルバーメイン(とサンポ)が接触
- 18代目「大守護者」カカリアと「星穹列車」が接触
- カカリアの指示で「シルバーメイン」と「星穹列車」と敵対
- サンポがブローニャと「星穹列車」組を下層へ拉致
- ブローニャの本当の出自(下層の孤児院出身)が判明
- 星穹列車・地炎・スヴァローグ勢力が協力関係を結ぶ
- ブローニャ、単独でカカリアおよび「星核」の声と接触
- 上層に戻った「星穹列車」連合と「シルバーメイン」が交戦
- カカリア、常冬峰にて「星核」由来の裂界エネルギーと同化
- カカリアが主人公に「大守護者の槍」を突き刺す
- 主人公、「神秘的な空間」にて「守護者の意志」と接触
- 主人公、「存護」の加護を継承(クリフォトの一瞥を受ける)
- カカリア消滅、「星核」を回収
- ブローニャ、第19代大守護者へ
- (サンポの独白)
- 「星穹列車」、次の星(仙舟「羅浮」)へ
星核封印のためヤリーロ-Ⅵに介入
主人公たち「星穹列車」は、星核封印を目的として寒波に包まれた「ヤリーロ-Ⅵ」に訪れる。ただし星穹列車が走るレール「星軌」は星核の影響で半ば塞がれており、この時点でヤリーロ-Ⅵの星核を封印しない限り脱出は困難。
「星軌」はアキヴィリの力により敷設されたもの
スターレイル世界の宇宙は「虚数の樹」に例えられ、星系(枝・幹)の間は虚数エネルギーで満たされており、通る(星間移動)のは困難だった。過去にアキヴィリはこの間隙を「開拓」して星軌を敷設することで、星間旅行を可能としている。
Point! | 他の「崩壊」シリーズ作品にも「虚数の樹」「量子の海」といった類似の概念が存在しますが、同一のものかは不明です。 |
サンポの目的
降り立った郊外雪原で、「星穹列車」の3人組は隠れているサンポと出会う。この時点では胡散臭い商人といった印象であり、この後も一応は主人公たちの旅路を助けてくれる。
真の目的は面白い物語を紡ぐこと?
ヤリーロ-Ⅵ編終盤のサンポの独白では、サンポが謎の相手および「パブの皆様」に顛末について語っている。サンポの目的は面白くなるよう引っ掻き回すことであり、物語開始以前では「星穹列車」ではなくサンポが直接介入する案もあった様子。
カカリアと「星穹列車」の出会い
ベロブルグに入った後、星穹列車組はジェパードの案内のもと第十八代大守護者のカカリア・ランドと接触する。会談後カカリアが謎の声と話す描写があるが、これは星核の声であり、この時点ではじめて星核にも意識のようなものがあることが分かる。
ブローニャの本当の出自が判明
ブローニャはカカリアの実娘兼シルバーメインのリーダー代行として活動しているが、かつてゼーレが通っていた孤児院を訪れたことをきっかけに自身が同じ孤児院の出身であり、次代の大守護者候補として引き取られたことを思い出す。
ゼーレも忘れていたことなどから星核の力などで記憶を曇らせていたものと思われるが、詳細な手段は明かされていない。
「地炎」「スヴァローグ」と協力関係に
サンポにブローニャとともに気絶させられた後、星穹列車組は下層へ行き統治組織である「地炎」「スヴァローグ」勢力と交渉することになる。この時点では3勢力とも目的は同じだがその手段が異なっており、一時敵対するが後に協力関係を結ぶことになる。
勢力 | 意思決定者と目的・立場 |
星穹列車 | 【意思決定者】 ヤリーロ-Ⅵでは開拓者ら3人 【目的・立場】 ・星核の封印/星軌の正常化 ・2勢力に星核の捜索/封印に協力を求める |
地炎 | 【意思決定者】 ナターシャ(普段はオレグが代理/偽装) 【目的・立場】 ・下層の治安維持 ・星穹列車をやや警戒 |
スヴァローグ (&クラーラ) | 【意思決定者】 スヴァローグ (ミアシャイマー博士が製造時に星核の情報を入力) 【目的・立場】 ・クラーラ達下層の人々を護る ・上層の危険(星核)からの隔離 ・星核に関する知識の秘匿 |
ブローニャと「星核」の声
ブローニャが単独上層へ戻ったことで、カカリアはブローニャを「星核」の声と接触させ、大守護者の位とその歪められた願いを託そうとする。その描写からは星核に歪められながらも、ブローニャへの情は残っていることが伺える。
カカリアが裂界エネルギーと同化
常冬峰にてブローニャに拒絶されたカカリアは「星核」由来のエネルギーと同化し、「虚妄の母」へと変化する。非常に強力な力を振るうが、同化したのはあくまで星核のエネルギーであり、終末獣などの「使令」ではなく「裂界造物」に近いと思われる。
主人公、「存護」の加護を継承
主人公は一度カカリアに致命傷を受けた後、星海のような空間でクリフォトの一瞥を受け復活する。これはカカリアが休眠状態の鍵「大守護者の槍」を突き刺してしまったことで、少女(守護者の意志)と接触したためだと思われる。
Point! | 序章と異なり主人公が暴走しなかったのは、「壊滅」ではなく「存護」の性質によるものではないかと思われます。 |
幕間で起こったこと
- 大守護者ブローニャが「星穹列車」を祭りに招待
- 同時期にスターピースカンパニーが債務取り立てに来訪
- ブローニャ/星穹列車/トパーズが接触
- トパーズ、各地を視察しスヴァローグと接触
- トパーズ、ヤリーロ-Ⅵに債務帳消しの代替案を提示
- トパーズ、ヤリーロ-Ⅵへの強制執行を開始
- ブローニャ、契約の拒否を決断(新規案の提示)
- 各勢力、初代大守護者の建造した「造物エンジン」を確認
- 星穹列車およびトパーズの後ろ盾で債務取り立てを延期
- (戦略投資部の会議・トパーズ降格)
カンパニーが債務取り立てに来訪
幕間の発端はヤリーロ-Ⅵの星核が取り除かれ、スターピースカンパニーが700年前の不良債権の取り立て先(ヤリーロ-Ⅵの文明)の存続を確認したこと。祭りを皮切りに各勢力が一堂に介した。
Point! | スターピースカンパニー以外にもイベント「エーテル戦線」の主催者ジョバンニ(仮面の愚者)の来訪など、星軌正常化により星間交流が徐々に再開していることが伺えます。 |
トパーズ、債務帳消しの代替案を提示
トパーズは利子により膨れ上がった700年前の債務帳消しの代わりに、ヤリーロ-Ⅵのスターピースカンパニー併合を提案した。同様の契約は特殊債務ピケ部隊がよく行っているようであり、過去にはトパーズの母星も同様の契約を結んでいる。
各勢力の立場(ストーリー序盤時点) | |
ブローニャ | ・債務返済の意志はあり └ただし額が膨大すぎるため即完済は不可 ・得たばかりの自由を失いたくない →トパーズの提案を警戒 |
トパーズ | 自身の母星と似た境遇のヤリーロ-Ⅵに情あり? ・カンパニー(と自身の手腕)による再建 └自由は大事だが、生存はより大事 ・戦争兵器(機兵)接収により債権回収も可能 →ヤリーロ-Ⅵの生存と投資回収の両立が可能 |
ブローニャの新規案の提示
ブローニャはカンパニーとの併合案を拒否し、代替案を提案した。「造物エンジン」を提示することで投資価値をアピールし、債務取り立ての猶予獲得。これは自力での統治を諦め、自由を手放してより強い勢力の庇護下に入る選択をした先代・カカリアとの対比となっている。
星穹列車等の保証で債務取り立てを延期
ブローニャの提案、そしてベロブルグが外部の技術支援を受けず造り上げた復興装置「造物エンジン」の存在を確認したトパーズは強制執行を撤回する。
また上層部の説得のために星穹列車による保証、回収失敗の責任としてトパーズの降格等をもって債務取り立ての猶予が決定した。
各勢力の最終決断 | |
ブローニャ | ・債務返済の意志はあり └ただし額が膨大すぎるため即完済は不可 ・得たばかりの自由を「存護」する →トパーズの提案を拒否、投資価値アピールによる猶予を提案 |
トパーズ | 自身の母星と似た境遇のヤリーロ-Ⅵに情あり? ・復興用重機「造物エンジン」の存在を知る ・星穹列車の連帯保証 →ヤリーロ-Ⅵの債務回収の猶予、回収失敗の責任は自身が負う |
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