東京ゲームショウ(TGS2025)におけるEAブース(Electronic Arts)取材レポートです。『バトルフィールド6(BF6)』の最高責任者へのインタビュー内容や試遊についても掲載しています。
目次
最高責任者のByron Beede氏にインタビュー

シリーズ最新作の『バトルフィールド(BF6)』について、最高責任者のByron Beedeさんにお話を伺いました。本シリーズが大切にしてきたプレイヤー体験や本作の魅力、今後の展望について語っていただきました。
![]() | Byron Beede氏 『バトルフィールド』(BF6)最高責任者 |
“『バトルフィールド』らしさ”を取り戻す
GameWith
『バトルフィールド』シリーズが常に大切にしてきたプレイヤーの体験があると思います。今作はどのような要素で定義されているのでしょうか?
Byron Beede氏
『バトルフィールド6』では、制作当初から「『バトルフィールド』らしさを取り戻し、それをしっかりと演出すること」にフォーカスしてきました。
それは戦闘やガンプレイ、ビークル、そして兵科など、すべてに当てはまります。
本質的に言えば、「全面的な戦争」こそがプレイヤーが思い描く本来の『バトルフィールド』です。大規模な戦闘や破壊表現を含め、すべてを“正しい形の『バトルフィールド』”として表現することを目指しました。
これこそが、皆さんが思い描く“『バトルフィールド』のファンタジー”だと思っています。
「戦術的破壊」がもたらす新しい戦場体験
GameWith
従来のシリーズでも破壊表現やスケール感でFPSの戦場をリードしてきたと思われますが、本作では、戦場の表現や体験にどのような新しい進化を取り入れたのでしょうか?
Byron Beede氏
破壊表現は『バトルフィールド』にとって非常に大切な要素であり、本作でもその重要性は変わっていません。多くのユーザーが壮大な破壊を愛していることは理解していますが、私たちはそこに「楽しさ」を加えたいと考えました。
そして、それをゲーム内のあらゆる場面で実感できるようにしたかったのです。 私たちはこれを「戦術的破壊」と呼んでいます。
テストプレイ中でも、プレイヤーがエリアを確保した瞬間にフロアが崩れ落ちたり、ビルの陰に隠れて安全だと思った途端にそのビル自体が破壊され、カオスな状況になるといったことが起きました。その度に、プレイヤーたちが笑って楽しんでいたんです。
破壊表現ももちろん重要ですが、“楽しさ”を体験できるようになった点こそ、私たちが求めていたものであり、達成できたと考えています。
64人対戦への原点回帰
GameWith
前作では大規模戦闘という新たな試みに挑戦されました。そこから得られた知見は、本作のゲームデザインにどのように活かされているのでしょうか。
Byron Beede氏
128人対戦を実際に試し、コミュニティの皆さんから様々な意見をいただきました。
その結果、現時点では「64人対戦こそが最適解ではないか」という結論に至っています。
64人対戦であれば戦闘の密度が高まり、バトルフィールドらしいシネマティックな体験を表現できると考えています。
やはり大切なのは基本に立ち返ることです。破壊表現やガンプレイ、そして「一人ではなくチームでプレイする楽しさ」を重視し、改めて追及することを目指しました。
プレイヤー体験を最優先した開発
GameWith
自動生成やディープラーニングなどAIを活用した革新的な開発手法が登場していますが、本作では新たなテクノロジーを活用していますか?
Byron Beede氏
私たちは常にプレイヤーの体験にフォーカスし、それを最優先に考えています。
アーティストは現在、アセット制作などを行いながら、ユーザーに刺さるものは何かを常に意識して制作を進めています。
新しいテクノロジーなども追ってはいますが、現時点では本当に「プレイヤーが求める体験」に集中して開発を進めています。
eスポーツ展開もプレイヤー中心で検討
GameWith
本作は、従来のサンドボックス的な遊びだけでなく、ドミネーションのような競技性の高いモードも実装されています。近年ますます注目を集めるeスポーツへの参画などは考えられていますか?
Byron Beede氏
私たちは、このゲームをどの方向に進めるかという点について、常にプレイヤーの声に耳を傾けています。
もちろん、FPSの世界において競技性が重要視されていることは理解していますし、チームとして「私たちに何ができるか」を検討し、議論を重ねてはいます。
ただ、具体的にどのように実現するかについては、まずプレイヤーの声を聞きながらベストな形を作っていきたいと思っています。
キャンペーンで描かれる、ヒーローへの成長物語
GameWith
『バトルフィールド』シリーズはマルチプレイの印象が強いですが、本作で復活したキャンペーンモードは、物語の体験を好むファンに向けてどのように位置付けられていますか?
Byron Beede氏
私たちの優先事項の一つは、ユーザーが心から好きになれるような世界を作ることです。
もちろん、ファンの中にはマルチプレイヤーモードが好きな人も多くいますが、一方で個性的なキャラクターやナラティブで語られるストーリーを通して、このユニバースをより好きになってほしいという思いもあります。
このキャンペーンモードでは、プレイヤーは「ダガー1-3」のメンバーとして世界を救う戦いに参加します。
最初は普通の兵士として始まりますが、さまざまな困難やアップダウンを乗り越えながら、一人のヒーローへと成長していくという体験です。こうしたストーリーは、プレイヤーに楽しさと愛着を生むものだと考えています。
シリーズ精神を受け継ぐキャンペーン
GameWith
今回のキャンペーンモードでは、どのような点に主軸を置いてストーリーを構築されましたか?
Byron Beede氏
本作は、『バトルフィールド3』や『バトルフィールド4』の精神的後継として位置付けています。戦場のど真ん中で、現代戦の泥臭いリアルさを体験できることが一つの軸です。
さらに、多くの困難が待ち受ける中で、力を合わせてそれを乗り越えていくという体験こそ、本作にとっての「ゲームの礎」となると考えています。
バトルフィールドの未来像
GameWith
最高責任者として、『バトルフィールド』シリーズの全体の未来予想図をお聞かせください。
Byron Beede氏
『バトルフィールド』は、世界中のタイトルの中でも非常にユニークなIPのひとつだと考えています。
『バトルフィールド6』では、これまで以上にスケールを大きくし、破壊表現も進化させ、新しい取り組みも多く導入しています。
私たちの挑戦に限界はなく、開発はもちろんファンの想像力次第で、さまざまな体験を実現できると考えています。
さらに、『バトルフィールド』が楽しく、ユニークな存在であり続けるために、私たちは常にユーザーの声をテストやフィードバックを通して取り入れています。
同時に、プレイヤー自身が「PORTAL」を使って独自の体験を作れる点も、このシリーズの大きな魅力でありユニークさの一つです。
ブースでは試遊体験も実施
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試遊体験は、シングルプレイとマルチプレイに分かれています。
ブースにある「QRコード」を読み込むことで、試遊の予約(※)を行うことができます。
シングルプレイは20分、マルチプレイは30分のプレイが可能です。
※QRコードは日ごとに変更されるため、このQRコードからは、一般デーでの申込みはできませんのでご注意ください。
ブースは全てBF6仕様!

ブースは、全てBF6仕様になっていて、周りを見てもBFの建物っぽく仕上げられていました!
背景もかなりこだわっていて、戦車が建物に突っ込んでいたり、ヘリコプターが飛んでいたり、建物に穴が空いて奥の風景が見えていたり、リアルな戦争の風景が味わえます。

特に圧巻なのはマルチプレイヤーのステージ。マルチプレイヤーは64台あり、ステージ式になっているため、人が並んでプレイしている姿は圧巻です。
ステージになっているので、イベント等も行えるようです。
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