シャドバビヨンドで公式大会に取り組んでいる筆者が、大会で入賞するための考え方やコツを自分なりに解説。
はじめに
この記事について

この記事では、前作で大規模公式大会の上位入賞経験があり、今作も本気で世界大会World Grand Prix2025の出場を目指し、公式大会に取り組んでいる筆者(Extra Championship9位の実績あり)が、大会で入賞するための考え方やコツを自分なりに解説していきます。
自分と同じように本気で世界大会を目指して取り組んでいる方や、これから大会参加を考えている初心者の方に少しでも役立てるような記事になれば幸いです。
筆者の大会実績 ※9/25時点
| シャドバビヨンドのWGP公式予選大会実績 |
|---|
| ・Extra Championship(某地方)…9位 ・Online Championship August…落選 ・Online Championship September…Day2 ・RAGE Shadowverse Japan Championship…敗退 |
Extra Championshipの結果画像

▲個人の特定を避けるために一部情報を伏せてあるため、分かりづらい画像で申し訳ありません。
自己紹介
今回の記事の筆者について軽く紹介します。
※個人の特定を防ぐためある程度情報をぼかしています。
筆者の情報(ビヨンド)

※画像は過去のBEYOND到達時のものです。
| ランク | GrandMaster3 |
|---|---|
| CR | 3クラスLEGEND~BEYOND達成 |
| プレイ時間 | 1日平均6時間程度 |
| プレイスタイル | 数をこなす、あらゆる選択肢を試す |
| 前作大会実績 | 大規模公式大会上位入賞経験あり |
ダイヤコラムと同一筆者
過去にリリースしたこちらのコラム記事を書いた筆者と同一人物となります。
▶ダイヤグループ維持するための考え方と立ち回り大会前日の過ごし方
- デッキ登録の確認
- ゲーム内の名前と大会登録名を一致させる
- 開催場所・スケジュールの確認
- 持ち物の準備を済ませる
- 公式サイトやXで情報をチェック
- 睡眠時間の確保
デッキ登録の確認

デッキ登録は最優先で確認しましょう。デッキ登録期間中は大会モードに「公認大会」のページが開放され、そこから大会用のデッキを登録できます。デッキ登録をしないといかなる場合でも大会に参加できないため、必ず期間内にデッキ登録をしましょう。
デッキ登録期間の余裕があるうちに仮登録

デッキ登録期間は大会によって2週間〜3日間程度設けられています。デッキ登録期間になったら、現状の仮のデッキをすぐに登録するのがおすすめです。とりあえず登録しておくだけでデッキ登録不備による大会出場権の剥奪という最悪の事態は避けられます。
ゲーム内の名前と大会登録名を一致させる
大会登録名と異なる場合、大会に参加できないため、名前が異なる人は当日までに大会登録名に変更しましょう。また、1度名前を変更すると、30日間名前の変更ができないため注意が必要です。
開催場所・持ち物・スケジュールの確認

オフライン大会の場合は前日の内に大会の開催場所・持ち物・スケジュールなどを確認して、チェックイン時に遅刻したり忘れ物で参加できないということがないようにしましょう。
持ち物の準備を済ませる
オフライン大会に参加する場合は、大会の参加に必須な持ち物や、持っていった方が良い物がいくつかあるので、前日までに準備して当日に忘れ物をして困らないようにしましょう。
オフライン大会の必須持ち物
| 試合用の端末(スマホ・タブレット・ノートPC) |
|---|
| 配信卓以外は全て自分の端末で試合を行います。また会場にはネット回線の用意はないので自分でネット環境を用意する必要があります。 |
| シャドナビWB(スマホアプリ) |
| チェックイン、戦績確認、対戦ルーム作成など、大会進行に必須のアプリなので必ずインストールしておきましょう。 |
| 身分証明書 |
| チェックインの際に本人確認のために必要となります。有効な身分証明書は各大会規約をご確認ください。 |
| 保護者参加同意書(18歳未満のみ) |
| 18歳未満の方は大会サイトから保護者参加同意書をダウンロードし提出が必要です。 |
あった方が良い持ち物
| モバイルバッテリー・充電器 |
|---|
| 大会は長丁場になりやすく、100%充電でも足りなくなることがほとんどなので、充電できる機器はほぼ必須です。 |
| 軽食・水分 |
| 大会進行スケジュールに昼休憩などは組み込まれていないため、おにぎりやパンなどのすぐに食べられる食事を用意して隙間時間に食べる必要があります。 |
| 防寒・防暑対策 |
| 会場の温度が適温でない場合も多いので、時期によって温度を調節できるような備えがあると良いです。 |
| イヤホン |
| 会場ではプレイヤー全員が並んで一斉に試合を行うため、試合中に周りの話し声などが聞こえてきます。話し声で集中力を乱されたくない場合はイヤホンをつけるのがおすすめです。 |
| 折りたたみ手提げ袋等 |
| 物販で購入する場合やサイドイベントなどに参加する場合は荷物が増える場合があるので、念の為荷物を多く持てる準備があると良いです。 |
公式サイトやXで情報をチェック

大会のスケジュールや大会規約の変更が直前に行われるケースがあるため、大会前日〜当日は公式サイトやXで発信される情報をチェックしましょう。
睡眠時間の確保
大会前日は夜遅くまで練習をするよりも十分な睡眠を取り明日のコンディションを整える方が勝率を上げやすいです。大会は長丁場で体力と集中力の持続がステータスになるので意識しましょう。
2デッキBO1の持ち込み解説
2デッキBO1の持ち込みの組み合わせは何パターンかあり、自分の得意なデッキや得意なデッキの立ち位置によって持ち込み方を決められると勝ちやすくなります。
持ち込みタイプは主に3種類
2デッキBO1の持ち込みパターンは、主に3つのタイプに分類することができます。
- 持ち込みタイプ①‐メイン+サブ相性補完型
- 持ち込みタイプ②‐全対面対応型
- 持ち込みタイプ③‐地雷型
持ち込みタイプ①‐メイン+サブ相性補完型

この持ち込み方は、メインとなるデッキが不利なデッキに対して有利なデッキを持ち相性補完をする方法です。不利対面がほとんど無い強いデッキがある環境の時や、得意なデッキが1つある人にオススメです。
Tier1をメインにするとデッキを決めやすい
Tier1デッキは不利が少ないため、その不利なデッキに対して確実に有利が取れるデッキを置くのがおすすめです。特に、守護ビショップのような特定のデッキに対して尖った相性を持っているデッキをサブに置くことでメインデッキに不利がつくデッキの選出を牽制できます。
得意なデッキ1本である程度戦えコスパ◎
メリットは練度の高いデッキが1つあれば戦える点です。メインの不利デッキに対して極端に有利なサブデッキを置くことで、メインデッキ1本で戦い抜くこともこともできます。
BO3ではサブデッキも使う必要あり
RAGEやOCSではプレーオフに進んだ際にBO3を行わないといけないため、最後まで勝ちきるにはサブデッキもある程度の練度が求められます。逆に最後まで2デッキBO1しか行わないOCSDay1やECSなどではオススメの持ち方になります。
持ち込みタイプ②‐全体面対応型

この持ち方は、極端な不利がないデッキ2つを持ち込み、どんな対面でも選出次第で有利を取りやすく、選出を読み外しても微不利で済む安定感重視の持ち込みです。微不利マッチでもプレイングで覆せる自信がある人にオススメの持ち方です。
正確な環境と相性の把握が重要
相手の組み合わせを見て勝率の高い方のデッキを選出していくため、相性の把握が重要となります。正確な相性を把握するために、相性表などを作ってみると整理しやすいのでオススメです。
相性は自分の実力や練度込みで考える
ここで考える相性は、世論的な相性ではなく、あくまで自分の練度や自信込みで考えるのがおすすめです。一般的には5分と言われているマッチアップも自信があれば有利にしてもよいですし、自信がなければ不利だと割り切ることで納得の行く持ち込みになりやすくなります。
一貫して不利なデッキを作らない
2デッキとも一貫して不利なデッキがあると、相手はそのデッキを投げ得になってしまうため、少なくとも2デッキ合わせて全体面に5分以上になるような組み合わせが望ましいです。
BO3になっても勝ち抜きやすい
基本的に相手の持ち込みに左右されづらく、BO3になっても最後まで勝ちやすいというメリットもあります。
持ち込みタイプ③‐地雷型

この持ち方は、複数のアーキタイプがあるクラスで主流ではないデッキを持ち込み、相手の予想を裏切ることで有利なマッチアップや状況を作る持ち込みです。アグロナイトメアとモードナイトメアのように相性が真逆なデッキがクラス内に2つある場合や、自由枠が多いデッキがある場合に成立させやすくなります。
環境外のデッキやカードで初見殺しをする
この持ち込みを成立させるには、地雷デッキと同クラスの強力なデッキが環境の中心にいる必要があります。相手に環境デッキを意識させることで、予想外のデッキやカードで相手のプランを崩すのが基本戦術です。特に2デッキBO1は1発勝負なので、対策されづらい傾向があります。
大会で勝率を上げるテクニック
ここでは、大会ならではの勝率を上げるテクニックを紹介します。
- ゲーム内の設定を最適にする
- 予測されづらいカードを採用する
- 先入観を捨て広い視野を持つ
- 時間の使い方をコントロールする
- 情報発信に気をつける
端末やゲームの設定を最適にする

試合前に使用端末の設定を最適にしておきましょう。ゲームの挙動が軽くなるようにグラフィックを必要に応じて落としたり、ターン終了時の確認などを入れておくのがおすすめです。また、ゲーム内だけでなくスマホやPCでも設定を変えることで試合中に通知などで邪魔が入らないようにできる場合もあります。
配信卓でも設定を変えられる場合がある
オフライン大会では配信卓に選ばれた場合、自分の端末ではなく用意されたPCで試合を行うことになります。配信卓ではエフェクトの軽量設定は設定できませんが、その他のマウス操作や確認項目を設定できる場合があるので、試合前に設定しましょう。
予測されづらいカードを採用する

多くの大会ではデッキ非公開制かつ1発勝負であるため、相手が予測できないカードを採用すると刺さることがあります。大会に参加しているプレイヤーの多くは環境デッキのメジャーな構築を把握しているため、レベルの高いプレイヤーほど意表を突きやすくなります。
構築を崩しすぎないように注意
相手の予測されづらいカードは刺されば強力ですが、それを狙いすぎてデッキ構築を大きく歪めてしまうと、デッキ本来のパワーを落としてしまうため、採用する枚数は自由枠の中で調整し1〜2枚程度に収めるのがおすすめです。
1枚見せることで2枚目も警戒させられる
予想外のカードを1枚でもプレイすることで相手から普通のデッキではないという認識をされるため、相手はそのカードの2枚目や、その他のマイナーなカードも考慮しないといけなくなり、相手の思考リソースに負荷をかけることができます。
打点カードを採用しリーサルラインを崩す

強いプレイヤーほど相手リーサルラインを把握しギリギリ耐えられるラインを保つのが得意なので、そのリーサルラインの上から打点を出せるようなカードが刺さるとそのまま決定打になることもあります。
除去カードを採用し相手の盤面を崩す

強いプレイヤーは相手の除去のラインを把握しており、処理をしづらい盤面を作るのが得意なので、ケア外の除去札で盤面を返せると相手のプランを崩せることがあります。盤面形成が強力なデッキが流行っている時にその対策として採用するのがおすすめです。
採用枚数を増やして意表を突く
通常は1、2枚しか採用されていないカードの採用枚数を増やすことで、相手の意表を突けます。蛇神の怒りやテンタクルバイトのような手札から出せる即時打点や、ジャンヌなどの強力な除去は警戒されていない所に打てると非常に強力です。
先入観を捨て広い視野を持つ
大会では相手の意表を突くカードやデッキが刺さって負けないように、先入観を捨ててどんな状況でも冷静に対処できるようにしておくのが大事です。特にDay1では独創的なデッキと当たりやすく、どんなカードが来てもおかしくないという心構えを持ちましょう。
時間の使い方をコントロールする
自分のターンの使い方を意識できると自分の思考の整理をしやすくなったり、相手にプレッシャーをかけることができます。
相手のターン中にできることをやる
相手のターン中に相手のプレイしたカードや公開情報を確認しつつ、次のターンの動きの想定パターンを作っておくことで、自分のターンで迷わずにプレイをしやすくなります。
早いプレイングで相手の思考時間を奪う
自分の次のプレイが決まっている場合は、素早くプレイしてすぐに相手にターンを返すことで、相手に急な状況の変化を押し付けて整理させる時間を奪う事ができます。相手が劣勢の時や、難しいリーサルパターンを組まないと勝てないような場面で特に有効です。
プレイが決まっている時にあえて時間を使う
上記とは逆に、自分の次のプレイが決まっている時にあえて時間をかけてプレイするのも有効です。例えば、手札に強力なAOEが2枚あり、2ターン連続で相手の盤面を返せる算段がある状況で、1枚目を時間をかけてプレイすることで相手にその除去が苦しいものであると誤認させ、次のターンの展開を誘うといったように相手のプレイを誘導することができます。
情報発信に気をつける
2デッキBO1はデッキ選出の読みの概念があるため、どちらのデッキを出すのかバレると非常に不利になります。SNSやオフライン大会の会場で1つのデッキしか使っていないことを話したりすると、相手に有利デッキを当てられやすくなるリスクがあるので注意しましょう。
BEYONDタッチに注意

本命の1クラスだけを練習していてそのクラスのCRがBEYONDにタッチした場合、相手がCRランキングをチェックしているとそのクラスを投げることが予測される可能性があります。平均がLEGEND〜BEYONDタッチのプレイヤーはLEGENDで止めておくのも手です。
大会当日の過ごし方
- 会場の最寄りにつく前に買い物を済ませる
- スケジュールを確認して余裕を持って行動
- 空いているトイレの場所を確認しておく
- スイスドローの間に軽食や水分を摂る
- 仲間と情報を交換
会場の最寄りにつく前に買い物を済ませる

オフライン大会の会場の最寄りや会場には人が殺到するため、近くのコンビニや飲食店は非常に込み合います。会場の最寄りにつく前にすぐに食べられる食料や水分を購入してから向かうのがおすすめです。
スケジュールを確認して余裕を持って行動

大会のチェックインや各対戦のスケジュールはシャドナビや公式サイトで確認し、遅刻によって不戦敗にならないように注意をしましょう。
大型オフライン大会はスケジュール通りにいかない
大型大会は数千人規模の人が一斉に会場に集まるため、混雑によって移動が遅れたり、大会スケジュールが変更になったりする場合もあるため、常にスケジュールを確認しつつ余裕を持って行動するのが良いです。
空いているトイレの場所を確認しておく

大型オフライン大会はどんなに大きな会場でも必ずトイレが混みます。ビッグサイトや幕張メッセのような広い会場の場合、ホール内・付近のトイレよりも、少し離れた場所にあるトイレの方が並ばずに入れる事が多いので、探しておくと安心できます。
スイスドローの間に軽食や水分を摂る
スイスドローが始まったら試合は約50〜35分程度で進行していきますが、スイスドロー中に食事休憩などは設けられていません。そのため、食事をする場合は早く試合が終わったタイミングなどで少しずつ食べるのがおすすめです。
会場付近の飲食店は大会中はおすすめしない
会場付近に飲食店がある場合もありますが、ほぼ確実に混雑しており、スイスドローの途中で入ると次の対戦までに戻れない可能性が高く危険です。利用する場合は、フードコートやキッチンカーのような移動しやすい所にするのがオススメです。
大会で勝つための心構え
- とにかく自信を持つ
- 勝った試合を次の試合の励みにする
- 負けても引きずらない
とにかく自信を持つ
大会当日はとにかく自信を持って普段通りにプレイできるように心がけるのが大事です。不安や迷いがあるとプレイにも支障が出て実力が発揮できないこともあるので、気持ちだけでも強気でいるのは勝負では大事です。
積み重ねた練習を信じる
練習をしてきたけど不安な人は、練習で学んだことを思い出し整理しましょう。大会は初心者から上級者まで幅広い層が参加しているので、思ったよりも自分が強い場合があります。客観的に見て自分は強い方だと思えれば自信を持ちやすくなると思います。
実力がない人は運を信じる
記念参加のような形で大会に参加した場合でも、ポジティブな気持ちでいた方が結果的に良いプレイが出やすくなります。カードゲームは運次第でジャイアントキリングが起きやすいゲームですので、自分の運がいい時に最大限生かせるように気持ちを整えておきましょう。
勝った試合を次の試合の励みにする
試合に勝ったら、自分がうまく行った部分を振り返って「自分は上手い」と思うことで、次の試合も良い精神状態で挑むことができます。ミスをして勝ってしまった場合も、勝ちは勝ちなので気を落とさずに、次の試合はミスしないように気をつけましょう。
負けても引きずらない
試合に負けた場合、振り返りをして敗因を反省するのは良いことですが、暗い気持ちを次の試合に引き継がないようにメンタルをリセットしましょう。反省したことで次は同じような場面で勝ちやすくなるはずだと思って切り替えましょう。
運で負けた場合はむしろラッキーだと思う
カードゲームは運要素が大きなゲームなので10戦も行えば1,2試合くらいは運が悪い試合があります。しっかり振り返った上で運が悪い以外の原因がなければ、「負け試合を運が悪い試合で消化できたのでこの後は普通にやれば勝てる試合ができる」と思うのが良いです。
おわりに
あとがき
ここまでお読みくださり、ありがとうございました。
この記事で紹介していることは、あくまで個人的な考えのため、これが絶対的に正しいわけではありません。あくまで一個人の意見として、参考程度にして頂ければ幸いです。
事実、自分もまだ世界大会の出場権は獲得しておらず、挑戦者に一人に過ぎません。
ただ、この記事が少しでも大会に本気で臨んでいる方の役に立ったり、自分も大会に挑戦してみようかなと思う方が一人でも増えてくれたら本当に嬉しいです。
それでは、良きシャドバライフを!
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