VCT2022の仕組みをおさらい
VCT2022 全体像

VCT2023年の解説をする前に、VCT2022年の仕組みをおさらいしたい。
VCT2022には国内大会の「Challengers」、国際大会の「Masters」、最終地域予選の「Last Chance Qualifier」、2022年のチャンピオンを决める「Champions2022」の大会から構成されていた。
国内大会の「Challengers」と国際大会の「Masters」はそれぞれセットで2回行われ、「Challengers」での優勝者が「Masters」に出場できる仕組みとなる。
2022年は1回目の「VALORANT Challengers stage1」でZETA DIVISIONが優勝し、「VCT 2022: Stage 1 Masters レイキャビク」に出場。2回目の「VALORANT Challengers stage2」でNortheptionが優勝し、「VCT 2022: Stage 2 Masters コペンハーゲン」に出場した。
Champions2022への出場形式
2022年の世界王者を决める「 Champions2022」に出場するためには、各大会で成績上位を取らなければならず、シーズンを通して獲得サーキットポイントが高いチームが「Champions2022」に出場できた。

獲得サーキットポイントは大会と順位で得点が決まっており、日本の場合は1位になったチームのみ「Champions2022」に出場可能。また、獲得サーキットポイントとは別に、最終予選である「Last Chance Qualifier」で優勝すると「Champions2022」に出場が可能だった。
この様にVCT2022年は基本的に国内大会→国際大会→最終予選(地域大会)→Champions2022とすべての大会がつながっている構成になっていた。また、「Champions2022」に出場できる可能性はどのチームにもあったのが特徴である。
VCT2023年の概要
すべての大会がつながっていたVCT2022とは違い、VCT2023年では以下、2つのリーグが存在すると思ってほしい。
①Riot Gamesに選ばれた30チームで戦うインターナショナルリーグ
②2024年のインターナショナルリーグ参入をかけて戦う「VALORANT CHALLENGERS」
この2つは同時期に行われるがそれぞれの目的は全く異なるものである。
まず、インタナショナルリーグについて解説していく。
インターナショナルリーグの概要
インターナショナルリーグ全体像

インターナショナルリーグに参加するチームの目的は「Champions 2023に出場し、世界王者になること」だ。VCT 2022年では国内のどのチームも「Champions 2022」に出場できる可能性があったが、VCT2023では Riot Gamesに選ばれた30チームのみ「Champions 2023」に出場できる可能性がある。30チームはそれぞれAmericas(アメリカ)・EMEA(ヨーロッパ・中東・アフリカ地域)・Pacific(アジア)の3地域から選出されている。
VCT2023年インターナショナルリーグには世界大会である「KICKOFF TOURNAMENT( 別名:LOCK//IN ブラジル)」、地域大会である「International League split」、国際大会「Masters」、最終予選「Last Chance Qualifiers」、2023年のチャンピオンを决める「Champions2023」の5つの大会が存在する。
こちらもそれぞれの大会と順位ごとにポイントが割り当てられ「Champions2023」に出場できるチームが決定すると思われるが、詳細はまだ発表されていない。
※注意!
VCT 2023年では2月から30チームすべてが集まる世界大会「KICKOFF TOURNAMENT」が開催されますが、これは2023年のみとなっています。
2024年からはAmericas・EMEA・Pacificの3地域で開催される「International League split」が2月にも開催され、年に2回開催となります。
※補足!
KICKOFF TOURNAMENT( LOCK//IN ブラジル)に中国の2チームも参戦することが発表されました。この2チームはインターナショナルリーグに選出された30チームには入っていませんが、優勝した場合Mastersに進出できると思われます。また、この中国の2チームが今後、インターナショナルリーグの大会に出場するかなどの情報は現時点で不明です。
参加チーム
インターナショナルリーグに選出されたチームは30チームで、Americas・EMEA・Pacificの3地域からそれぞれ10チームずつ選出。日本からはZETA DIVISIONとDetonatioN FocusMeが選出されている。
「International League split」は各地域の都市でLAN環境(オフラインで観客が入った状態)で開催。日本チームが所属するPacificリーグではソウルに拠点が設けられるため、日本の2チームもソウルに移動することになる。
インターナショナルリーグに今回選出された30チームの特徴は「Champions2023に出場できる権利」があることだが、もう一つが「原則、インターナショナルリーグからの降格がない」ことである。降格・昇格の制度に関しては「VALORANT CHALLENGERS」の項目で説明する。
それぞれの大会詳細(2023年ver)
KICKOFF TOURNAMENT「LOCK//IN ブラジル」
役割 | VCT2023年の開幕となる国際大会 ※2024年の開催はなし |
開催日時 | 2月14日〜3月5日(日本時間) |
開催場所 | ブラジル・サンパウロ |
参加チーム | インターナショナルリーグに選出された30チーム+中国の2チーム |
勝者の権利 | 優勝チームが所属するリーグにMastersへの参加枠が1枠追加 |
INTERNATIONAL LEAGUE SPLIT
役割 | Americas・EMEA・Pacificの3地域でそれぞれ行われる地域大会 ※2024年は2回開催 |
開催日時 | 3月26日〜5月28日 |
開催場所 | Americas→ロサンゼル、EMEA→ベルリン、Pacific→ソウル ※日本のチームはPacificに所属 |
参加チーム | Riotに選ばれたパートナーチーム ※それぞれ10チーム、合計30チーム |
勝者の権利 | 上位10チーム:Mastersへの出場 ▲各地域のリーグで何チームがMastersに出場できるのかなどの詳細は未発表 |
MASTERS 2023
役割 | それぞれのINTERNATIONAL LEAGUE SPLITの上位者で戦う国際大会 |
開催日時 | 6月頃 |
開催場所 | 東京 |
参加チーム | ・Americaリーグ、EMEAリーグ、Pacificリーグの上位10チーム |
勝者の権利 | Championsへの出場 ▲詳細は未発表 |
Last Chance Qualifiers
役割 | Champions2023出場をかけた最後のチャンス:地域大会 |
開催日時 | 7月頃 |
開催場所 | Americas、EMEA、Pacificの3地域 ▲具体的な開催場所は未発表 |
参加チーム | 詳細は未発表 |
勝者の権利 | 優勝チーム:Champions2023への出場 ▲詳細は未発表 |
CHAMPIONS2023
役割 | 2023年の世界王者決定戦 |
開催日時 | 8月〜9月 |
開催場所 | 不明 |
参加チーム | インターナショナルリーグそれぞれの大会で優秀な成績を収めた16チーム |
勝者の権利 | 2023年世界チャンピオン! |
CHALLENGERSリーグ概要
CHALLENGERS大会全体像

Challengersリーグに参加するチームの目的は「2024年のインターナショナルリーグ参入の権利を手に入れること」。Challengerのリーグは21地域で開催され、1年を通して、国内大会である「Challengers Split1」「Challemgers Split2」、地域大会である「Ascension Tournament」が開催される。
国内大会「Challemgers Split1・Split2」にはどの日本チームも参加が可能であり、Split1には総勢64チームが参加する。そして、「Challengers Split1・Split2」を勝ち抜いた上位1チームがAmericas・EMEA・Pacificそれぞれ3地域で開催される「Ascension Tournament」に参加できる。
※注意!
VCT2023年「Challengers split1」では人数などの条件を満たしていれば誰でも参加可能な最初の予選「Open Qualifier」が開催されました。
しかし、Riot Gamesは2024年、ゲーム内コンペティティブから「Challengers」に出場できる新たな予選システムを開発中だとしています。
2024年のインターナショナルリーグ昇格とは

先述したとおり、Challemgersリーグに参加するチームの目的は「2024年のインターナショナルリーグ参入の権利を手に入れること」であり、この権利は「Ascension Tournament」で優勝した1チームが手に入れることができる。(Ascension Tournamentは3地域開催されるため、合計3チームが2024年インターナショナルリーグ参加チームに昇格する。)

2025年までは「Ascension Tournament」で優勝した1チーム(合計3チーム)が昇格となるが、2026年以降は、各地域上位2チーム(合計6チーム)がインターナショナルリーグに昇格することができる。この昇格制度は2027年、それぞれの地域でインターナショナルリーグ参戦チームが合計14チーム、全世界合計で42チームになるまで継続される。
しかし、「Ascension Tournament」から昇格したチームは対象地域のインターナショナルリーグに2年間しか参加することができない。2年間が過ぎてしまうと「Challengers」から再び昇格を目指す必要がある。
例えば、日本のチームが2023年、「Challengers」を勝ち抜き、「Ascension Tournament」で優勝し、2024年インターナショナルリーグに参戦できたとしても、2026年にはまた「Challengers」からやり直す必要がある。
「Challengers」から勝ち上がったチームには2年間の制限があるのに対し、インターナショナルリーグにもともと選出されている30チームには原則降格がない。ここも大きな違いとなっている。
それぞれの大会詳細
VALORANT CHALLENGERS JAPAN 2023 Split1
役割 | 2023年1つめの国内大会 |
開催日時 | 1月13日〜3月19日 ・Open Qualifier:1月13日〜15日 ・Main Stage:1月28日〜29日・2月1日〜10日 ・Playoff:ONLINE→2月19日、20日 OFFLINE→3月18日、19日 |
開催場所 | 基本オンライン |
参加チーム | ・日本チームのみ Open Qualifier(最初の予選):64チーム |
勝者の権利 | 上位2チーム:Split2 Main Stageへ進出 3位〜6位チーム:Split2 Advance Stageへ進出 |
VALORANT CHALLENGERS JAPAN 2023 Split2
役割 | 2023年2つめの国内大会 |
開催日時 | 3月21日〜5月5日 ・Open Qualifier:3月21日〜23日 ・Advance Stage:3月28日〜31日 ・Main Stage:4月13日、14日、20日、21日、26日〜28日 5月3日〜5日 ・Playoff:ONLINE→5月20日、21日 OFFLINE→3月18日、19日 |
開催場所 | 基本オンライン |
参加チーム | ・最大64の日本チーム |
勝者の権利 | 上位1チームがアセンショントーナメントへ進出 |
ASCENSION TOURNAMENT
役割 | 2024年インターナショナルリーグ参加権利をかけた地域大会 |
開催日時 | 7月頃 |
開催場所 | Americas、EMEA、Pacificの3地域 ▲具体的な開催場所は未発表 |
参加チーム | それぞれの国内大会を勝ち抜いたチーム ▲詳細な数は不明 |
勝者の権利 | 2024年インターナショナルリーグ参加権利 |
公式サイト一覧
・Introducing The New VCT
・VCT2023 challengers情報公開
・VCT-overview
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