グラボ(グラフィックボード)の選び方です。用途や解像度・fps、VRAM容量から考える基本に加え、RTX 5060・5070・5080の違いやクラス別の目安、予算別のおすすめGPUクラスまで紹介。ゲーミングPCを選ぶ参考にしてください。
グラボの選び方の基本
グラボ選びでつまずきやすいのは、型番の数字が多くて違いがわかりにくい点です。まずは「遊びたいゲーム」「解像度とfps」「VRAM容量」「型番の読み方」の4つを押さえると、自分に必要な性能が見えてきます。
◆グラボ選びで押さえる4つの視点
◆用途(遊びたいゲーム)で決める
◆解像度とfpsの目標で決める
◆VRAM容量を確認する
◆型番の読み方を理解する
遊びたいゲームの推奨スペックに合わせる
最初に決めるべきは、どんなゲームを遊ぶかです。軽めのゲームと重い3Dゲームでは、必要なグラボの性能が大きく変わります。
基準になるのが、各ゲームの公式が示す推奨スペックです。推奨スペックのGPUを余裕を持って上回るグラボを選ぶのが、失敗しないための基本になります。
解像度とfpsの目標で必要な性能が決まる
同じゲームでも、どの解像度で何fpsを狙うかで必要なグラボは変わります。解像度が上がるほど、また狙うfpsが高いほど、グラボへの負荷は大きくなります。
目安として、フルHDなら入門〜中位クラス、WQHDなら中位〜上位クラス、4Kなら上位クラスが目標の基準。高リフレッシュレートで快適に遊びたい場合は、ワンランク上を選ぶと安心です。
| 解像度 | 目安のグラボクラス |
| フルHD(1920×1080) | 入門〜中位クラス |
| WQHD(2560×1440) | 中位〜上位クラス |
| 4K(3840×2160) | 上位クラス |
実際のfpsはゲームや画質設定によって変わります。重いゲームを最高設定で遊ぶほど、より高い性能が必要になる点は押さえておきましょう。
VRAM容量は8GBより16GBが安心
VRAMとは、映像データを一時的に置いておくグラボ専用のメモリのことです。容量が足りないと、高解像度や高画質設定でカクつきの原因になります。
フルHD中心なら8GBでも遊べますが、WQHDや4K、画像生成AIも見据えるなら16GB以上が安心です。長く使う前提なら、VRAMは多めを選んでおくと余裕が生まれます。
型番の数字で世代とクラスがわかる
現在の主流は、NVIDIAの「GeForce RTX」とAMDの「Radeon RX」の2系統です。どちらも型番の数字から、おおよその位置づけを読み取れます。
例えばRTX 5070なら、前半の「50」が世代、後半の「70」がクラスを表す構成。世代の数字が新しいほど設計が新しく、クラスの数字が大きいほど上位の性能です。
| 型番の要素 | 意味 |
| RTX/RX | シリーズ名(NVIDIA製はRTX、AMD製はRX) |
| 数字の前半(例:50・90) | 世代。数字が新しいほど設計が新しい |
| 数字の後半(例:60・70・80) | クラス。数字が大きいほど上位の性能 |
| 末尾のTi・XT | 同じクラスの強化版という意味 |
グラボそのものの基礎知識は、下記の記事で詳しく解説しています。
RTX 50シリーズの違いとクラス別の目安
NVIDIAの現行世代が、Blackwell世代の「GeForce RTX 50シリーズ」です。クラスごとに想定される用途と解像度の目安が異なります。
下の表は、各クラスのVRAM容量と用途の目安をまとめたものです。クラスの数字が上がるほど性能とVRAMに余裕が生まれ、より高い解像度・fpsに対応しやすくなります。
| クラス | VRAM | 用途・解像度の目安 |
| RTX 5060 | 8GB | フルHDで幅広いゲームを楽しむ入門クラス |
| RTX 5060 Ti | 8GB/16GB | フルHD〜WQHDをコスパよく狙う中位クラス |
| RTX 5070 | 12GB | WQHDを快適に遊ぶ中位〜上位クラス |
| RTX 5070 Ti | 16GB | WQHD高設定〜4K入門の上位クラス |
| RTX 5080 | 16GB | 4Kや高fpsを狙う上位クラス |
| RTX 5090 | 32GB | 4K最高設定やAI用途まで見据えた最上位クラス |
※VRAM容量はNVIDIA公表値(2026年6月時点)。RTX 5060 Tiは8GB版と16GB版があります。
RTX 5060・5060 TiはフルHD中心の入門〜中位
RTX 5060とRTX 5060 Tiは、フルHDで幅広いゲームを楽しみたい人向けのクラスです。価格を抑えつつ、最新ゲームの推奨スペックをクリアしやすいのが魅力。
VRAMを重視するなら、5060 Tiの16GB版が選択肢になります。WQHDも視野に入れる場合は、8GB版より16GB版が安心です。
RTX 5070・5070 TiはWQHDの主力クラス
RTX 5070とRTX 5070 Tiは、WQHDを快適に遊びたい人の主力クラスです。5070は12GB、5070 Tiは16GBのVRAMを備え、画質と性能のバランスに優れます。
WQHDで高めのfpsを狙ったり、4K入門も考えたりするなら5070 Tiが候補。長く使う前提でVRAMの余裕がほしい人にも向いています。
RTX 5080・5090は4Kや高fpsを狙う上位クラス
RTX 5080とRTX 5090は、4Kや高fpsを妥協なく狙う上位クラスです。4K最高設定で重いゲームを遊ぶなら、このクラスが安心といえます。
特にRTX 5090は32GBのVRAMを備え、ゲームに加えて動画編集や画像生成AIなど創作用途まで見据えた最上位の選択肢。価格も上がるため、用途とのバランスで選びましょう。
NVIDIAとAMDどちらを選ぶ
グラボのGPUは、NVIDIAとAMDの2社が主流です。現行世代では、NVIDIAがRTX 50シリーズ、AMDがRDNA 4世代のRadeon RX 9000シリーズを展開しています。
レイトレや配信・AI重視ならNVIDIA
NVIDIAは、レイトレーシング(光の表現を精密に描く技術)やフレーム生成機能のDLSSに強みがあります。配信や動画編集、画像生成AIといった用途で選ばれやすいのも特徴です。
対応ソフトやゲームの数が多く、迷ったら選びやすいのがNVIDIA。ゲーム以外の用途も幅広く考えている人に向いています。
同価格帯のコスパ重視ならAMD
AMDのRadeon RX 9000シリーズは、同じ価格帯での性能の高さが魅力です。RX 9070 XTやRX 9070は16GBのVRAMを備え、WQHDを中心にコスパよく遊びたい人に向いています。
純粋にゲーム性能あたりの価格を重視するなら、AMDも有力な選択肢。一方で、最新のAI機能や一部ソフトの対応はNVIDIAが先行する傾向があります。
| メーカー | 向いている人 |
| NVIDIA(RTX 50) | レイトレ・DLSS・配信・AIも重視する人 |
| AMD(RX 9000) | 同価格帯でゲーム性能のコスパを重視する人 |
予算別のおすすめGPUクラス
グラボは単体でも購入できますが、初心者には最初から適切なグラボを搭載したゲーミングPCがおすすめです。ここでは、PC全体の予算からみたGPUクラスの目安を紹介します。
下記は予算帯ごとの目安です。グラボ以外のパーツや構成によって価格は変わるため、あくまで目安として参考にしてください。
| 予算帯(PC全体) | GPUクラスの目安 | 遊び方の目安 |
| 〜20万円前後 | RTX 5060/5060 Ti | フルHDで幅広いゲームを楽しむ |
| 20〜30万円前後 | RTX 5070/5070 Ti | WQHDで快適に遊ぶ・配信も視野 |
| 30万円以上 | RTX 5080/5090 | 4Kや高fpsを妥協なく狙う |
※価格はパーツ価格や為替の影響で変動します。最新の価格は各ショップでご確認ください。
具体的なモデルは、用途や予算に合わせて選ぶのがおすすめです。下記の記事で、おすすめのゲーミングPCをまとめて紹介しています。
グラボ選びの注意点
グラボのクラスを決めたら、PC全体とのバランスも確認しておきましょう。特に電源・サイズ・CPUの3点は見落としやすいポイントです。
電源容量がグラボに足りているか確認する
上位クラスのグラボほど消費電力が大きく、必要な電源容量も増えます。電源が不足すると動作が不安定になるため、グラボに見合った電源を選ぶことが大切です。
BTOのゲーミングPCなら、基本的に構成に合った電源が組み込まれています。グラボを後から増設する場合は、電源容量に余裕があるか確認しましょう。
グラボのサイズがPCケースに収まるか確認する
高性能なグラボは大型で、PCケースに収まらないことがあります。グラボを単体で購入する場合は、ケースの対応サイズを必ず確認しましょう。
この点でも、最初から組み込まれているBTOのゲーミングPCなら安心です。サイズの相性を気にせず、クラスだけで選べます。
CPUとのバランスが崩れないようにする
グラボだけ高性能でも、CPUの処理が追いつかないと本来の性能を発揮しきれません。これを「ボトルネック(性能の足かせ)」と呼びます。
上位クラスのグラボには、相応のCPUを組み合わせるのが基本。グラボとCPUの性能バランスをそろえることで、ムダなくfpsを引き出せます。
グラボの選び方によくある質問
グラボはどのくらいの予算で選べばいい?
遊び方によって変わります。フルHD中心ならRTX 5060クラスを搭載したPCが目安。WQHDならRTX 5070クラス、4KならRTX 5080クラス以上が安心です。
VRAMは8GBと16GBどちらがいい?
フルHD中心なら8GBでも遊べますが、WQHDや4K、画像生成AIも見据えるなら16GB以上が安心です。長く使うほどVRAMの余裕が効いてきます。
RTX 5060と5070の違いは?
5060はフルHD向けの入門クラス、5070はWQHD向けの中位〜上位クラスです。VRAMも5060の8GBに対し5070は12GBで、より高い解像度・fpsに向いています。
グラボは単体で買うべき?PCごと買うべき?
初心者には、最初から適切なグラボを搭載したゲーミングPCがおすすめです。電源やサイズ、CPUとの相性をまとめて任せられるため、失敗しにくくなります。
まとめ
グラボの選び方は、遊びたいゲーム・解像度とfpsの目標・VRAM容量の3つを基準にすると決めやすくなります。フルHDなら入門クラス、WQHDなら中位〜上位クラス、4Kなら上位クラスが目安です。
目的別のざっくりとした選び方は次の通りです。
| 遊び方 | GPUクラスの目安 |
| フルHDで幅広く遊ぶ | RTX 5060/5060 Ti |
| WQHDで快適に遊ぶ | RTX 5070/5070 Ti |
| 4Kや高fpsを狙う | RTX 5080/5090 |
自分の用途に合ったグラボのクラスが決まったら、それを搭載したゲーミングPCを選んでみてください。
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