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アンカー・ジャパンは2026年5月27日、新製品や事業戦略を発表する「Anker Power Conference 2026」を東京・有明で開催した。
カンファレンス冒頭、アンカー・ジャパンCEOの猿渡歩氏が登壇し、日本国内のAnkerグループ製品の累計販売台数が1億台を突破したと報告。売上高は過去最高の830億円を達成したと発表した。
新たなコーポレートミッションである「Innovation, Faster.」を掲げ、今後のさらなる事業展開に向けた取り組みを語った。
また、これまで、製品カテゴリー別に展開していた「Soundcore」や「Eufy」といった複数ブランドを、年内を目途に「Anker」へと統合すると発表。刷新した新たなロゴデザインを紹介した。

本稿では、同カンファレンスで発表された11種の新製品やモバイルバッテリーの安全基準への取り組みなど、今夏の主力商品の詳細をお伝えする。
目次
安全性への徹底的なこだわり。独自開発の「Neo Lithium-ion Battery」
発表会では、年々増加するモバイルバッテリーの事故を受け、同社の安全性への取り組みがとりわけ強調された。
「安全性を最優先とした抜本的な体制の見直し」の具体例として、中国の本社内に設立した自社ラボの検証体制の強化や、部品調達から出荷までの全工程を可視化する独自システムなどを紹介。
その技術の中心にあるのが、今回発表された新開発のバッテリーセル「Neo Lithium-ion Battery(ネオリチウムイオンバッテリー)」だ。

▲高性能と安全性を両立した、新開発のバッテリーセルを発表。
特徴は大きく分けて3点。1点目は、発火の要因となりうる微細な不純物を徹底的に排除した素材を使用したこと。磁性不純物の含有率を667万分の1(150ppb)以下に抑えることで、内部ショートの原因を根本的に排除しているという。
2点目は、経年使用時の劣化の防止。独自の表面処理技術と電解液配合の最適化により、充放電の繰り返しで発生するリチウムの結晶化(デンドライト)や副反応の進行を抑制している。
そして3点目は、厳しい試験をクリアしていること。フル充電のセルに釘を突き刺して、強制的に内部ショートを起こす「釘刺し試験」を100%通過するほか、135度の熱暴走試験や1.4トンの加圧試験にも適合する品質を実現している。

▲過酷な安全試験を100%クリアした製品群。
競合他社が採用する半固体電池やナトリウムイオン電池について、アンカー・ジャパンの井田真人氏は、実証実験不足や小型軽量化の難しさに加えて、廃棄ルールの整備不足といった課題があると指摘。そのため、リチウムイオン電池を進化させる道を選んだと語った。
こうした安全対策はバッテリーセル単体だけでなく、ハードとソフトの両面に施されている。
筐体には、国際的な難燃性規格「UL 94 V-0」に適合した素材や、万が一発火しても炎を外部に広げず封じ込める高難燃性素材を採用している。
搭載されるバッテリーマネジメントシステム(BMS)は、すべてのセルを秒単位で個別監視し、温度や電圧の異常を検知すると一時的なロック、もしくは強制的に使用停止にする機能が実装されている。

▲発表会で最もプッシュされていた安全性への取り組み。
会場では、このネオリチウムイオンバッテリーを初搭載した製品として、Qi2規格による最大15Wのワイヤレス充電と、最大30WのUSB-C入出力に対応した「Anker Nano Power Bank(MagGo, Plus)」を発表。
5月27日から予約販売を開始し、一般販売は2026年夏を予定している。販売予定価格は税込11,990円。

▲ネオリチウムイオンバッテリーを採用した「Anker Nano Power Bank」。
また、法改正による航空機内へのモバイルバッテリー持ち込みおよび使用制限の厳格化を受け、航空会社のスターフライヤーと提携し、同社が運航する全路線・全便の機内でAnker製USB充電ケーブルを貸し出すサービスを2026年6月1日より提供する。

▲航空会社のスターフライヤーと提携して、機内でAnkerの充電ケーブルを貸し出す新サービス。

▲スターフライヤーの座席はUSB、Type-Cのいずれか、またはその両方を完備する。
独自AIチップ「Thus」を搭載。次世代のフラッグシップイヤホンとオープンイヤー新モデル
続いて、Ankerの完全ワイヤレスイヤホンのフラッグシップモデル「Soundcore Liberty 5 Pro」(税込26,990円)と「Soundcore Liberty 5 Pro Max」(税込36,990円)の2機種が発表された。

▲ビジネスから普段使いまで、あらゆる用途に対応する「Soundcore Liberty」シリーズの最新作を発表。
イヤホン本体は両モデルとも共通で、今回、新たに開発したAIオーディオチップ「Thus(ザス)」を搭載する。

▲様々な機能を刷新して、生まれ変わったフラッグシップモデルだ。
従来のチップは、CPUとメモリが分離した構造であったため、全体の90%の電力をデータ転送に消費していたという。Thusはこれらを一体化させることで消費電力を大幅に削減したことに加え、従来モデル比で最大150倍のAI演算処理性能を実現した。
この高い演算能力を生かし、進化した「ウルトラノイズキャンセリング 4.0」では従来比約2倍のノイズを低減。
実機体験では、電車内の低域ノイズを大幅に低減していることを確認できた。音楽再生中はほぼ周囲の雑音が気にならないレベルの静けさとなる。
また、通話に関しても、左右で合計8基のマイクと新たに採用した骨伝導センサーを組み合わせて、騒音下でも話者の声のみを抽出して届ける高い性能を手に入れた。
この性能は「完全ワイヤレスイヤホンにおける通話性能スコア(G-MOS)」でギネス世界記録に認定されているという。
音響面では9.2mmのダイナミックドライバーを搭載し、高音質コーデックLDACや、Dolby Atmosによる3D空間オーディオに最適化された上質なサウンドを実現している。

▲高いノイズキャンセリング性能と高音質を実現した「Soundcore Liberty 5 Pro」。
最上位モデルである「Soundcore Liberty 5 Pro Max」は、充電ケースに1.78インチの大型AMOLEDタッチディスプレイを搭載し、スマートフォンを経由せずに設定を変更できる。
さらに、MAXだけの目玉機能として、ケース単体で機能するAIボイスレコーダーを内蔵している。録音データを専用アプリと連携させることで、Microsoft Azure AIを活用した高精度な文字起こしが可能だ。
話者の識別機能に加え、50種類以上のテンプレートを用いた自動要約や、チャット形式での録音内容検索機能も利用できるなど、ビジネス用途への有用性を高くアピールしている。

▲最上位モデルの「Soundcore Liberty 5 Pro Max」。充電ケースに1.78インチのAMOLEDタッチディスプレイを搭載。ケース単体でAIボイスメモとしても機能する。
耳を塞がないオープンイヤー型イヤホンの新モデルも同時に展開される。
イヤーフックの角度を調整することで、周囲の音を聞き取れるオープンイヤーと、遮音性を高めるインナーイヤーの2つのスタイルを切り替えられる2-in-1モデル「Soundcore AeroFit 2 Pro」(税込26,990円)が発表された。

▲オープンイヤーとインナーイヤーを切り替えられる、ユニークな2-in-1モデル「Soundcore AeroFit 2 Pro」。
アクセサリー感覚で装着できる、片耳約5.5gの超軽量イヤーカフ型の定番モデル「Soundcore C50i」(通常版税込12,990円)は、散歩やエクササイズなどアクティブな用途にピッタリだ。

▲手軽に使える「Soundcore C50i」。
日常も旅も冒険に変わる!『ポケットモンスター』コラボレーション製品
ファミリー層やファンへ向けた展開として、「ポケットモンスター」のキャラクターをあしらったコラボレーションモデル4製品が2026年7月上旬に発売される。

▲遊び心に溢れたポケモンコラボ製品。
「Soundcore C50i ピカチュウモデル / イーブイモデル」(税込13,990円)は、イヤーカフ型ワイヤレスイヤホン「C50i」をベースとしている。
ピカチュウモデルはブラックとイエローを基調としたアクティブなバイカラー。イーブイモデルはベージュとブラウンを組み合わせたナチュラルなカラーリングが印象的。充電ケースには各ポケモンのシルエットがあしらわれている。

▲「Soundcore C50i ピカチュウモデル / イーブイモデル」。軽い使い心地でアクティブな用途にピッタリ。
充電関連製品として、「Anker USB急速充電器 70W ピカチュウモデル」(税込7,990円)をラインナップ。
最大出力は70W。ノートPCやスマートフォンなど、3台の機器を同時に充電できるなど、実用性が高い。同梱されるUSB-Cケーブルの端子部にはモンスターボール、ケーブルバンドにはピカチュウのシルエットがあしらわれている。

▲十分な性能を備える「Anker USB急速充電器 70W ピカチュウモデル」。
海外旅行時の必需品「Anker トラベルアダプタ ピカチュウモデル」(税込5,990円)も登場。世界200以上の国と地域のコンセントプラグ形状に対応し、通電状態になると製品表面のモンスターボール部分が発光するギミックが遊び心のある仕様となっている。

▲内臓のコンセントプラグが飛び出すギミックが楽しい「Anker トラベルアダプタ ピカチュウモデル」。
これらのコラボレーション製品群やガジェット類をまとめて収納できる、内ポケット付きの「Anker トラベルポーチ ピカチュウモデル」(税込3,990円)も同時に発売される。

▲ポケモンコラボ製品をバッチリ収納できる「Anker トラベルポーチ ピカチュウモデル」。
スマートホーム&ポータブル電源の高性能モデルと便利な周辺機器
スマートホームブランドからは、ロボット掃除機のハイエンドモデル「Eufy Robot Vacuum Omni S2」(税込249,900円)を発表。
スティック掃除機に用いられるサイクロン技術を応用して、フィルターの目詰まりを防ぎながら業界最高水準の30,000Paという強力な吸引力を実現した。

▲ロボット掃除機のハイエンドモデル。
室内の隅々まで清掃しやすいスクエア型のボディを採用。壁際で最大15mm伸びる伸縮式の加圧式ローラーモップを搭載して、ホコリを逃さない工夫が施されている。
ステーション内で生成したオゾン水による除菌機能や、3D MatrixEye 2.0による障害物回避機能、ステーションでのゴミ収集・温水モップ洗浄・温風乾燥を自動で行う機能など、ロボット掃除機に必要な機能を余すところなく集約している。

▲ステーション上部にオゾン水を溜めているのが特徴的。
ポータブル電源の新製品「Anker Solix S2000 Portable Power Station」(税込179,900円)は、寿命が長く安全性の高い角柱型リン酸鉄リチウムイオン電池を採用し、2000Wh帯の製品として世界最小・最軽量クラスのコンパクト設計を実現した。
バッテリーセルの高密度配置やコンデンサーの小型化により、基板サイズを約60%、製品全体を約36%縮小している。
充放電サイクル数は6000回以上に達し、独自の「OptiSave」技術によって自然放電時の消費電力を全モデルの20Wから約6Wへ低減したという。
コンセントと家電の間に接続したまま使用でき、停電発生時には自動でバッテリー駆動に切り替わるため、災害時のバックアップ用途に適している。

▲災害時に冷蔵庫を約2日間稼働させられるパワフルさ。一家に一台あると安心。
PCデスク周りの周辺機器として、最大240Hzの高リフレッシュレートに対応し、機器の動作状況を示すスマートディスプレイを搭載した10-in-1ハブ「Anker Nano USB-C ハブ (10-in-1, 240Hz, Display)」(税込16,990円)が紹介された。

▲様々なハブをラインナップする。
また、デスクの天板などに挟んで固定するクランプ式を採用し、AC差込口とUSBポートの合計で最大10台の機器へ同時充電(最大70W)が可能な電源タップ「Anker Nano Power Strip(10-in-1, 70W, クランプ式)」(税込9,990円)も発表された。

▲クランプでデスクや棚に取り付けられる「Anker Nano Power Strip」。
ブランドの統合が示す革新とは?
Ankerは、スマートフォン用の充電器を提供するブランドから、オーディオ、スマートホーム、ポータブル電源など、日々の生活を向上させる総合的なブランドへと変化しつつある。
安全性に対する取り組み意識の高さは、過去の事故を払拭するだけではなく、ガジェットブランドからライフスタイルブランドへとシフトする同社の姿勢の表れでもあると感じた。

▲ブランドの統一化で企業ロゴを刷新。
一方で、世界初となるCiM型AIオーディオチップ「Thus」の開発や、イヤホンの充電ケースに高精度なAIボイスレコーダーを実装した点など、単なるハードウェアのスペック向上にとどまらず、AI技術との融合による新たな価値の創造など、攻めの姿勢も崩さない。

▲AI分野にも積極的に製品を投入する。
今後、ブランドを「Anker」へと一本化し、新ミッション「Innovation, Faster.」のもとで、どのような製品を市場に投入していくのか、その動向に注目していきたい。
▶Anker Japan 公式オンラインストアはこちら© 2026 Anker Japan Co., Ltd.
©2026 Pokémon. ©1995-2026 Nintendo/Creatures Inc./GAME FREAK inc.
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