アリヴァラ(AoV/伝説対決)のAIC準々決勝まとめです。日本初の快挙、ベスト8入りで大いに盛り上がるAICを振り返り、準々決勝を考察!
※2019年に開催された大会の情報をまとめた記事です。
AIC準々決勝まとめ
日本初の快挙!ベスト8入り!
AWCの雪辱を晴らした!
USGは前回大会のAWCでは日本代表として出場したが世界の壁はとても厚く、1勝もできないまま予選敗退となってしまった。しかし、AICでは初勝利をあげ、さらに決勝リーグ進出を果たし雪辱を晴らしたぞ!
後発組では凄まじい活躍!
日本はアリヴァラのリリースがやや遅めで、特にヒーロープールの差で若干不利だった。その逆境の中でもUSGは各国のトップチームと戦い抜き、遅れを感じさせない凄まじい活躍を見せてくれた。
準々決勝メンバー
Unsold Stuff Gaming(USG)
USGの出場メンバー
スレイヤー | Mai |
---|---|
ジャングル | HiPiii |
ジャングル | Sota |
ミッド | Kirito |
ドラゴン | SlashMoon |
サポート | dejiwo |
コーチ | FitchMan |
USGの特徴
USGは日本サーバーでは知らない人はいないであろうメンバーばかりで、各レーンのトップ選手を集めたスター集団と言えるチームだ。戦術の幅が広いのが特徴で、どのレーンからでも勝利を狙うことができる。
HTVC IGP Gaming(IGP)
IGPのメンバー
※コーチはヘッドコーチのみ紹介
スレイヤー | K.A |
---|---|
スレイヤー | Sun |
ジャングル | Turtle |
ジャングル | Triumphz |
ミッド | Lạc Lạc |
ミッド | Ness |
ドラゴン | Daim |
サポート | Chobits |
コーチ | Duckie |
IGPの特徴
決勝リーグへは堂々の1位通過(同一)をした、世界トップクラスのベトナムのチーム。選手層が非常に厚く、さらに全員がベトナム人のプレイヤーなのでチームワークが抜群に良い。特に集団戦での仕掛け方に定評があるぞ。
準々決勝でのキーポイント予想
鍵を握るのはMai選手!
スレイヤーレーンは1対1をする時間が長い関係上、各プレイヤーの操作技術が重要になる場面が多く、技量の差が試合結果に大きく影響すると言っても過言ではない。そのため、Mai選手がどう戦うかが非常に重要になるはずだ。
ジップ・クリジス対策が必須!
予選を見て感じた点として、ジップやクリジスといったサポートを使われた際、序盤は十分に対策出来ていたが、中盤以降の立ち回りにややもろさが見えた。特に対戦相手は世界トップクラスの実力を持つチームなので、より中盤以降のジップ・クリジス対策が必須となるだろう。
K.A選手の奇襲に要注意!
対戦チームのスレイヤー担当であるK.A選手は、奇襲性能の高いヒーローを特に得意とするプレイヤーだ。油断してしまうと奇襲から一気に壊滅ということもあり得るので、姿が見えない場合は特に注意しておきたい。
準々決勝の結果
※「*」がついたチームが先攻です。
準々決勝 (BO7) | |||
---|---|---|---|
*USG | W | L | IGP |
USG | W | L | *IGP |
USG | L | W | *IGP |
*USG | L | W | IGP |
USG | W | L | *IGP |
USG | L | W | *IGP |
*USG | L | W | IGP |
準決勝各試合の内容や考察
第一試合
先制はUSG!!
試合開始約1分、Mai選手が操るフロレンティーノが大暴れする。スレイヤーレーンで対面のイェーナをソロキルし、その後ドラゴンレーンで発生した集団戦でも奇襲に成功する。Mai選手の活躍もあって、序盤はUSGが5-1というスコアで試合を有利に運んだ。
中盤でも有利は止まらない!
1stドラゴンを取られてIGP側に流れが傾くかと思われたが、中盤でもUSGの有利が続いた。集団戦ではIGP側のクィレンがSota選手のクリシーに苦戦し、火力をほとんど出せていなかった。
そのまま押し切り大差で勝利!!
有利な状況は終盤になっても揺らぐことはなく、すべてのタワーを破壊し勝利となった。数字を見るとなんと17-3という結果になり、波乱の幕開けを予感させた。
火力役の立ち回りが勝った
火力役であったSota選手やSlashMoon選手が、集団戦で一枚上手だったと言える。特にSlashMoon選手はIGP側の疾風とザニエルを完封し、0デスという驚異の立ち回りを見せた。
第二試合
序盤はお互い五分の立ち上がり
序盤はIGPはスレイヤーレーンで、USGがドラゴンレーンで有利を作り、お互い痛み分けと言える形で試合は進んだ。
堅実な立ち回りでドラレーンで有利を作る
IGP側がスレイヤーレーンで強引に1stタワーを獲得するものの、USG側は堅実な立ち回りでドラゴンレーンでの有利を作っていく。人数有利で多数で少数倒すといった、お手本のような立ち回りをする場面が多く見られた。
人数差でIGPを圧倒!
中盤でも人数差を活かしてUSG側は常に押し続けた。第一試合のような激しいキルこそ起こらなかったが、的確に相手を倒すといった形でUSGが有利を作り続けた。
第二試合もUSGが勝利!
終盤でもUSGは堅実に立ち回り、人数差を活かして戦うことを徹底していた。一度IGP側のオーメンの奇襲で危ない場面があったが、USGが第二試合も勝利となった。
dejiwo選手が常に人数差を活かしていた
この試合の勝因は、dejiwo選手の立ち回り方だと感じた。特にドラゴンレーンではSlashMoon選手をカバーし続け、常に人数差を作らせないような立ち回りをしていた。逆にIGP側のサポートはややローム重視で、レーン戦で不利な状況になることが多かった。
第三試合
お互いにらみ合いが続く
流れが悪くなりつつあるIGPは、立ち上がりに無茶をせず慎重に立ち回った。その結果、にらみ合いのような状態が続き、序盤に流れが傾くといったことはなかった。
あと少しで倒れないIGP
先に流れを掴んだのはUSGで、集団戦で的確にIGP側を追い詰めた。しかし、あと少しのHPを削れずIGP側を逃してしまう。また、IGP側はミニオンを処理していたため、USGは攻めに繋がらなかった。
クリクナックが着実に育つ
多数を逃がしてしまった影響は大きく、流れがUSG有利から徐々にIGP有利へと傾いてしまう。その結果クリクナックが着実にレベルを先行し、1対複数の状態でもしっかりと仕事ができた。
機動力の高さに翻弄された
IGP側の構成は機動力が高いヒーローが多く、早い展開の試合に持ち込まれてしまったのが敗因だったように感じた。特にレベルが先行しているクリクナックとスーパーマンの火力が凄まじく、かなりかき乱されてしまった。
第四試合
リクターが倒れない!!
第四試合は序盤こそじりじりとした戦いだったが、開始3分で試合は大きく動いた。スレイヤーレーンでIGPのリクターを捕えようとUSG側が3人がかりで仕掛けるが、逆に返り討ちにされてしまった。
引き付けの間に2ndタワーを破壊
リクターが3人を引き付けているスキを逃さず、IGPはドラゴンレーンのタワーを2本破壊することに成功する。このタワー破壊によってIGPは大幅に有利を取れ、USGは終始攻めあぐねる結果となった。
8分台でIGPが勝利
IGPはタワー有利を取れたことによりキルグロスが止まらなくなり、次々とタワーを破壊しキルを重ねていく。結果的に8分台という非常に早い時間でIGPが勝利した。この試合はK.A選手のリクターの動きがとにかく凄まじく、序盤3分で試合が決まったとも言えるだろう。
第五試合
序盤から激しい殴り合い!
第五試合は序盤から激しいぶつかり合いとなり、開始2:30で3-3という激しい闘いとなった。しかし、Mai選手がぶつかり合いのスキを逃さず相手ジャングルのモンスターを倒し、IGP側のムラドの育成がやや遅れた。
1stタワー破壊でUSGが有利な展開に
USGが積極的にIGP側のジャングルを荒らした結果、ムラドの育成がやや遅れて1stタワーの破壊に成功。また1stドラゴンもUSGが倒していたので、かなりUSG有利な展開で試合は中盤へと入っていった。
IGP側が裏をかき徐々に有利を掴む
中盤に入り、USGが有利な状況で試合は終わるように感じられた。しかし、IGPが人数差不利と思わせる立ち回りでUSGの裏をかく作戦が見事に的中する。これによりUSGは足並みを崩され、IGP有利な展開で試合は進んだ。
HipPiiiナクロスが魅せる!!
IGPが有利な展開はその後も続き、USGのコアタワー破壊一歩手前というところまでいった。しかし、IGPが攻めている間HipPiii選手のナクロスは着実にタワーを破壊し、逆転のチャンスを演出し続けた。その結果逆転する形でUSGの勝利となった。
第六試合
USGが先制!!
これまで最序盤は自陣ジャングルを狩っていたIGPが、第六試合ではUSGジャングルへ来る展開から始まった。しかし、やや強引な入り方を見逃すほどUSGは甘いわけではなく、ジャングラーのロークを的確に倒す。その結果、IGPは防戦一方となった。
中盤でもUSGが有利を取り続ける
序盤特化とも言えるロークが育成に遅れた結果、IGP側は中盤になってもUSGに有利を取られ続けることになる。逆にUSGは危なげない立ち回りで、有利に試合を展開し続けた。
IGPのヴァイオレットが育ちだす
このあたりから気になった点として、IGP側はプロテクトマークスマンの形を取り始め、マークスマンのヴァイオレットをとにかく育てるような動きをしていた。USG側もヴァイオレットを捕えようと奮闘するが、IGP側は徹底的にヴァイオレットを守り抜いた。
イルミアのウルトがとにかく刺さる!
試合展開として、USG有利で試合は終わるという流れだった。しかし、IGP側のイルミアのウルトが集団戦で刺さり、戦況は一変する。また、ヴァイオレットが育っていたこともあり、USGは集団戦で次々に倒されてしまった。
CCチェインが凄まじかった
その後の展開は、集団戦でIGP側のオルマールのスタンからイルミアのウルトという流れが強烈で、IGPがコアを破壊する。とにかくコントロールチェイン(コントロールからコントロールをつなぐこと)が強力で、IGPのコンビネーションが凄まじかったと言える。
最終試合
先制はIGP
最終試合となった第七戦目、試合を先制したのはIGPだった。Sota選手がIGP側に捕まってしまい、若干のリードを取られてしまう。
オーメン起点で試合が動きだした
序盤のキルでIGPが有利を掴んだかのように感じたが、USGがしっかりと食らいつき、五分の試合展開で進んでいく。しかし、IGP側のオーメンがリクターを使っていたときのような囮作戦を展開する。結果的にこの作戦が見事ハマり、IGPはドラゴンタワー破壊まで繋げた。
奇襲とスプリットのタイミングが絶妙
ここからはIGP側オーメンの独壇場とも言える展開となった。奇襲やスプリットなどを仕掛け続け、USG側は常にオーメンに振り回される結果となった。その結果、集団戦では人数差をつけられたり、タワーを破壊されたりすることとなった。
ギリギリの戦いはIGPが勝利
IGP有利の展開で試合は進むものの、USGが必死で食らいつき反撃のチャンスを待っていた。しかし、少しのスキを逃さぬオーメンの奇襲が刺さり、USGはことごとく逆転の目をつぶされてしまう。そして最終的にIGPがコアタワーを破壊し、4-3で準々決勝勝利となった。
大会総まとめ
とにかく日本の成長を感じた
大会を総じてみると、一戦ごとにUSGが強くなっていたように感じた。優勝候補と言われたチームをここまで追い詰めたことは、世界中のプレイヤーが声をあげたはずだ。また、今後も日本が大いに活躍することを予感させる大会となった。
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