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マウスが「PCを買うなら今!」と投稿
BTOパソコンメーカーのマウスコンピューターが12月10日、同社の公式Xにて、パソコンの購入を検討しているユーザーに対し「なるべく早めの購入」を強く推奨する投稿を行いました。
通常、メーカーの公式アカウントといえば新製品情報やキャンペーンの告知がメインですが、今回のような切迫したトーンで「現在の在庫」の購入をプッシュするのは、非常に珍しいケースと言えます。
背景にあるメモリ・VRAM市況の変化
今回の警告の背景には、世界的な規模で進行しているメモリの高騰があります。台湾の市場調査会社TrendForceが12月5日に公開したレポートによると、AIサーバー向けのメモリ需要が爆発的に増加した影響で、PC向けのDRAM価格が急騰しているとのことです。
この事態を受け、DellのCOOは「これほど急速なメモリコストの上昇は見たことがない」と話しています。Dellは12月中旬から少なくとも15〜20%の値上げを実施する見込みであり、Lenovoも「深刻化するメモリ不足」を理由に、2026年1月からの価格改定を顧客に通知済みです。HPのCEOも、メモリチップがPC原価の約15〜18%を占めることに触れ、今後の価格上昇の可能性を示唆しています。
これだけの部材高騰を、メーカーの企業努力だけで吸収し続けるのは不可能な段階に来ています。マウスコンピューターの「買うなら今」という警告は、こうした世界的な値上げの波が、いよいよ日本のBTO市場にも到達したことを示すシグナルと見られます。
参考文献:TrendForce

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