ゼノブレイドDEの評価レビュー記事です。製品版をプレイしての感想・評価や、原作との違いを比較しながらレビューしています。
目次
神の骸を舞台とした独創的な世界観
巨神と機神から生まれた世界
かつて互いの存亡をかけて戦った二柱の神「巨神」と「機神」。壮絶な戦いの果てに骸となり、その上に広がる世界に「ホムス」(人間)と宿敵「機神兵」が暮らしているという独創的な世界観が『ゼノブレイド』の特徴だ。
それぞれのエリアは神の脚や腕などの部位がコンセプトとなっており、斬新な設定でプレイヤーを飽きさせない工夫がなされている。
リアル感が増した広大なフィールド
『ゼノブレイド』のフィールドはなんと言ってもその広さが特徴。高所に上がればフィールド全体を見渡すことも可能で、そこから目視できる場所の大半は実際に移動できるのはワクワクが止まらない。
美しい景観の数々
また、Switchの画質で描かれる景観は眺めているだけで楽しめてしまうほど。ストーリーそっちのけでフィールドを歩き回るのも一興だ。
広大なフィールドは移動するのも一苦労だが、ランドマークとなる場所へスキップトラベルできるため、移動のストレスは大幅に軽減されている。
高所から飛び降りることもでき、地面に着地すると高さに応じたダメージを受けてしまうが、下が水場なら安全に落ちて時間短縮できるのも嬉しい。
神剣モナドを巡る壮大なストーリー
機神兵との戦いを描いた物語
『ゼノブレイド』のストーリーは、「巨神」の骸の上に住まう「ホムス」(人間)と、「機神」の骸から生まれた生命体「機神兵」の戦いを中心に描かれる。
機神兵により蹂躙されていたホムスを守るため、主人公「シュルク」はかつて巨神が機神を討ち果たしたとされる神剣「モナド」を手に機神兵に抗ってゆく。
衝撃的な展開に引き込まれていく
ネタバレになるため詳しくは触れないが、物語の序盤から衝撃的なストーリーが繰り広げられる。その後も適度に謎や伏線が散りばめられ、物語が進むに連れてそれらが明らかになっていく展開は、他の時間を犠牲にしてまでプレイしたいと思ってしまうほど。
全体的にやや重めなシナリオとなっているが、仲間との出会いや別れといったRPGの王道と言われるポイントを抑えていたり、時にコミカルな展開があったりと意外と取っつきやすい。
個性的な仲間たちとともに冒険を経て、次第に世界の真相が暴かれていき、シュルクは何を思い何を為そうとするのか。壮大なストーリーをぜひ自身の手で体験してほしい。
戦略が問われる奥深いバトルシステム
テンポが良いシームレスバトル
RPGにありがちな敵とのエンカウントでシーンが切り替わることはなく、移動中にそのままバトルに突入するシームレスとなっている。また、バトルはリアルタイムコマンドバトルが採用されており、ターン制特有のもっさり感がなくテンポが良いのは嬉しい。
ヘイト管理と位置取りが戦闘のキモ
モンスターを攻撃するほどヘイトが溜まっていき、攻撃のターゲットとなる。そのため、パーティに盾役を編成してヘイトを稼いでもらうといった戦略が重要だ。
盾役が耐えている間に攻撃役がダメージを稼ぐことになるが、そこで意識したいのがキャラの位置取り。それぞれのキャラは「アーツ」と呼ばれるアビリティ・魔法のような能力を持っており、アーツの中には背面から当てると特攻効果が発動するものなどがある。
常に正しい立ち位置を取り続けると、より有利に戦闘を進められるぞ。
主人公には未来を変える力がある
『ゼノブレイド』のバトルで特に特徴的なのは未来視(ビジョン)というシステム。シュルクが持つモナドに備わっている能力で、バトル中にこの先起こりうる危険を知らせてくれる。
その後、与えられた時間内に対抗できるアーツを使うなどの正しい対処をすれば、未来を変えて危険を回避可能だ。強敵と戦う場合でも、いわゆる初見殺しをされることがないのはありがたい。
とっさの判断力が試されるが、その分上手く切り抜けられたときは大きな達成感を得られるぞ。
100時間以上楽しめるやりこみ要素
やりこみきれないほどの圧倒的物量
『ゼノブレイド』には圧倒的な量のやりこみ要素が用意されている。400以上もあるクエストを達成したり、フィールドでコレペディアをコンプリートしたり、プレイアワードの目標を達成したりと様々だ。
仲間や街の人々とのキズナを深めて、キズナトークを見たりキズナグラムを広げていくことも可能。完全にやり込むには100時間は優に越えてしまうほどだ。
最強のユニークモンスターに挑戦
世界各地にはレベルが100を超えるユニークモンスターも出現する。プレイヤーのレベル上限は99にも関わらず、最大120レベルのモンスターとのバトルは生半可な装備では勝つことは出来ない。十分な準備と戦略を駆使して、最強のユニークモンスターに立ち向かおう。
リマスターでの追加要素・改善点も
1年後を描いた新たなストーリー
リマスター版の『ゼノブレイドDE』には、本編エンディングから1年後を描いた新ストーリー「つながる未来」が追加されている。「シュルク」と「メリア」が、新たなフィールド「巨神肩」に降り立ったところから物語が始まる。
ボリュームは約10時間程度とやや物足りないが、ノポン族の「キノ」と「ネネ」という仲間の参戦や、「霧乃獣(きりのけもの)」と呼ばれるモンスターなどの新たな要素が多く、追加ストーリーとしての完成度は高い。
本編側の新要素「タイムアタック」
本編側にも「タイムアタック」という新要素が追加。文字通りタイムを競うモードで、課題の内容やかかった時間に応じて報酬の装備や「ノポンクリスタル」を入手できる。ノポンクリスタルはアーツレベルを12まで解放できる「奥義書」などと交換可能だ。
上級者設定で手応えあるプレイも
また、上級者設定というシステムも追加されており、キャラのレベルを任意で下げることが可能に。上げすぎてしまったレベルを調整したり、プレイに自信があれば自ら縛りを加えるのもアリだろう。
遊びやすく改良されたUI
リマスター化するにあたって多くのUIが改善されているが、特にマップ周りは大きく手が加えられている。
例えば、左スティック押し込みで移動しながら広域マップを確認できたり、全体マップを開くとクエストの発生場所が「!」で表示されていたり、クエストに関わるアイテムやモンスターの場所が表示されたりと、かなり使いやすくなっているぞ。
感想まとめ・どんな人におすすめ?
購入者の評価・感想
原作既プレイでも楽しめる内容
グラフィックやUIの改善をはじめ、新要素が追加されたりと着実な進化を遂げた『ゼノブレイドDE』。原作をクリア済みの方でも再び面白さを体験できる仕上がりとなっているので、再度楽しめるか不安な方は安心してほしい。
親切な作りで初RPGの人にも最適
親切なマップガイドや敵が弱くなる「カジュアルモード」の追加など、RPG初心者への配慮も万全だ。バトルは複雑は要素も絡むが、それぞれチュートリアルが用意されているため覚えやすいのも嬉しいポイント。王道のストーリーで取っつきやすいのもあり、初RPGとしてはもってこいのゲームだと断言できる。
もちろんRPG好きの方も絶対にハマるので、気になった方は購入を検討してみてはいかがだろうか。
ログインするともっとみられますコメントできます