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株式会社スパイク・チュンソフトが2024年1月25日に発売した、Nintendo Switch向けのダンジョンRPG『不思議のダンジョン 風来のシレン6 とぐろ島探検録(以下、風来のシレン6)』。
シリーズとしては14年ぶりとなる最新作で、「1000回遊べるダンジョンRPG」の醍醐味はそのままに、さまざまな新要素が盛り込まれているのが特徴だ。
2024年12月12日に本作のSteam版が配信されたことで、PCでも遊べるようになったのはかなり興味深いところだろう。
今回は、本作を手がけたディレクター・アートディレクターの櫻井啓介氏とプロジェクトマネージャーの篠崎秀行氏にインタビューを行い、配信されたSteam版の特徴や「風来のシレン」シリーズの醍醐味などを語っていただいた。
Steam版配信の経緯
──まずは自己紹介をお願いいたします。
櫻井氏:
『風来のシレン6』では、ディレクター、アート・ディレクター、テクニカルアーティストといった形で開発に携わっています。
チーム全体の方向性を設定したり、ゲームのビジュアルを提案したりと、多岐にわたる業務を担当しておりました。
篠崎氏:
プロジェクトマネージャーの仕事は、プロジェクトの進行管理がメインになります。
元々はプランナーとして『風来のシレン』シリーズの開発に長く関わっていたこともあり、企画の一部サポートや翻訳関係のマネージメント、テストプレイの管理、広報宣伝の提案・確認などの業務も同時並行で行っていました。
──Steam版の『風来のシレン6』を配信するまでの経緯について教えてください。
篠崎氏:
当初はNintendo Switch版の開発と並行してSteam版も開発していました。
元々Nintendo Switch版のあとにSteam版を発売する予定だったのですが、想定以上にNintendo Switch版の売上が好調だったため、予定に無かった有料DLCなどの開発を優先した結果、このタイミングでのSteam版の発売となりました。
DLCの開発が一通り完了したあとで、Steam版の開発も終わらせることができましたので、配信日を決められたといった流れになります。
日本のPCゲームユーザーは年々増加する傾向にあり、Steamの国内販売本数もようやく見込めるようになったと思います。数十年前と比べると、より魅力的な市場になったのではないでしょうか。
──Steam版『風来のシレン6』の特徴についてお聞かせください。
櫻井氏:
Steam版の本編は販売中のNintendo Switch版と同じですが、高解像度に対応しているところが特徴となっています。4Kの対応や質感の向上など、Nintendo Switch版以上にリッチなゲーム体験が可能です。
加えて、PCゲームの場合はキーボード操作が多いと思いますので、キーボード設定として斜めボタンへの対応やキーのカスタマイズができるようになっています。
篠崎氏:
Steam版はデータの読み込み速度やグラフィックが向上しているため、我々が想定していたクオリティで遊べるようになっていると思います。
ただ、Nintendo Switch版の醍醐味となる遊びの部分は一切変えておりません。『風来のシレン』シリーズを長きにわたって愛してくださるファンの方々のおかげで、今もこうしてシリーズの最新作を作り続けることができております。
シリーズファンの期待を裏切りたくない。その一心で、Nintendo Switch版と同じものをファンの皆様にお届けしたいと思った次第です。
シリーズ14年ぶりの新作としての魅力
──シリーズ14年ぶりの新作である『風来のシレン6』の魅力とは?
櫻井氏:
『風来のシレン6』は"原点回帰"をうたっているところもありますが、今まで『風来のシレン』シリーズをプレイしてこなかった方でもプレイしやすい環境になっていると思います。
例えば、道具の効果がすごくわかりやすく説明されています。また、道中で「神器」など強力な武器に乗り換えていくプレイ感は本作の新要素ですね。
──「風来救助」など、オンライン要素を取り入れた理由は?
篠崎氏:
この「風来救助」は過去作ですでに実装されていたものですが、その機能を進化させる意味でオンライン要素を取り入れてみました。
大人になると、ゲーム仲間と顔を合わせて遊ぶのも難しくなると思います。そういった人たちが、インターネットという便利な機能を使い、仲間たちと一緒にゲームを遊んでいただけたらいいなという思いでオンラインの要素を入れたという経緯があります。
あと、他のプレイヤーと同じダンジョンを同時に遊んだり、攻略の参考にしたりといった楽しみ方ができる「パラレルプレイ」という機能も用意しています。
櫻井氏:
「パラレルプレイ」は、ダンジョンを運良く攻略できたのか、それともテクニックで攻略できたのかを検証しやすいのも魅力だと思います。また、複数人が全く同じダンジョンで遊ぶときにも便利ですね。
──『風来のシレン6』は、プレイの快適度を上げる機能が取り入れられているそうですね。
櫻井氏:
『風来のシレン』シリーズはハプニングがてんこ盛りなゲームなので、ストレスを感じてしまうことも多々あるでしょう。そこで、ストレスを緩和させるような機能を導入してみました。
例えば、マップの見やすさを自身でカスタマイズしてもらったり、拾った道具の名前や値段がすぐに分かったりするところなどですね。
篠崎氏:
『風来のシレン』シリーズを遊んでいた方々が「こんな要素があったらいいな」と思っていたかもしれない部分まで踏み込んでみて、今回はサポート機能を手厚くしてみました。
ほかにも、リトライのしやすさや60fpsへの対応など、システム面の快適度を上げることを意識しています。細かい部分でのストレスを減らすことで、より遊びに集中しやすくなるのではないかと思っています。
本作のやりこみ要素と「不思議のダンジョン」シリーズが長く愛される理由
──『風来のシレン6』で体験できるやりこみ要素について教えて下さい。
櫻井氏:
『風来のシレン6』は過去作以上にステージ数が多く、無料アップデートや有料DLCを含めると全部で34種類以上あります。そこが最初のやりこみ要素です。
あと、無料アップデートで実装された「装備品かけ」という収集した装備を飾る機能をはじめ、「御神木」というスコアアタックやタイムアタックといった、特殊ルールでダンジョンに挑めるモードもやりこみ要素としてあげられると思います。
篠崎氏:
無料・有料を含めて発売から約1年になることもありまして、やりこみ要素としては発売の時からかなり増えております。
これを機に、『風来のシレン6』を一旦やめていた方も遊んでいただけたら嬉しく思います。
──「不思議のダンジョン」シリーズが長く愛される理由とは?
櫻井氏:
「今回はこんな冒険だった」「今回はこんな装備を拾ったよ」「今回はこの敵に苦戦したよ」という風に、ユーザーの体験が毎回異なるところが魅力だと思っています。
篠崎氏:
プレイスタイルによってクリアまでの道筋が異なるため、様々な攻略方法があります。
例えば、将棋やチェスのような感じですね。「不思議のダンジョン」はゲームとしてはすごくシンプルですが、これといった勝ち筋があるわけではありません。
ターンごとにどう進めるべきか、この状況をどう打開すべきかといった思考が芽生えるところこそ、不思議のダンジョンの醍醐味だと思います。
──何度でも繰り返し遊べるところも良いですよね。
篠崎氏:
開発しているものが言うのもなんですが、「不思議のダンジョン」は基本となる土台がしっかりしているので、すごく面白いと思っています。
櫻井が申したように毎回違う結果が待っているのもそうですが、ユーザー同士で情報を共有し合えるところも良さだと思います。
ユーザーの考え方や、やり方がそれぞれ異なると「自分ならこうやって攻略する」といった気持ちが芽生えてきますし、情報共有を経て攻略に繋がるところもそうですよね。
そういったところを踏まえると、昨今のゲーム配信にマッチしているなと。最近はゲームをプレイしている動画がきっかけで、「不思議のダンジョン」の作品をプレイされる方が増えてきているように感じます。
──最近は『ヴァンパイアサバイバー』などローグライクのゲームが流行っていますね。ローグライクと言えば『風来のシレン』シリーズ、という印象があります。
篠崎氏:
ローグライクのジャンルで考えると、『風来のシレン』シリーズは元祖の『ローグ』に近いとは思います。「すごく遠縁だけどローグライクと呼ばれているなぁ」というぐらいの印象ですが。
30年続く「不思議のダンジョン」は「1000回遊べるダンジョンRPG」をウリにしているので、どちらかといえばダンジョンRPGというイメージが強いかなと。
ただ、ローグライクというジャンルが生まれたことと、「何回でも繰り返し遊べるゲーム」というゲームが市場で受け入れられてきているということは、我々としてもとても嬉しく感じています。この流れに便乗して、『風来のシレン6』も大ヒットしてくれたら嬉しいですね(笑)。
櫻井氏:
ローグライクの作品群が最近盛り上がっている状況は我々も把握していて、その流れに乗りたい気持ちも多少はあります。
ただ、「『風来のシレン』シリーズが流行りのジャンルに寄り添ってもいいのか」と問われたら、それは「違う」と思います。
既存のユーザーに「楽しい」と言っていただいている部分が、『風来のシレン』シリーズの良さだと思うので。
「風来のシレン」シリーズの醍醐味
──『風来のシレン』シリーズの醍醐味とは?
篠崎氏:
『風来のシレン』シリーズの醍醐味は、倒された場合にレベルがリセットされたり、武器や持ち物がなくなったりする部分にあると考えています。
すべての作品がそうなっているわけではないですが、何もかもが喪失する仕様によって、レベルアップや装備だけではなく、遊んでいる人自身の経験も求められるゲーム性が面白いと感じられる部分なのではと思います。
櫻井氏:
他のダンジョンRPGと比べると、『風来のシレン』シリーズは和風であるほか、登場する道具が複雑なことも特徴です。
効果が異なる道具を駆使してダンジョンを踏破する面白さも醍醐味なのかなと。あとはパズル的な緊張感が味わえるのもそうですね。
篠崎氏:
「シレン」や「コッパ」といったメインキャラクターはあまり変えず、これまでずっと開発をさせていただいております。
もちろん絵柄のテイストは作品によって多少変わったりはします。ですが、根本的な部分は変えていませんので、「これぞ『風来のシレン』!」と思っていただける安心感は感じられると思います。
ファンへのメッセージ
──最後に、ファンに向けたメッセージをお願いします。
櫻井氏:
『風来のシレン6』は過去最高に遊びやすいゲームになっていると自負していますので、実際にプレイして攻略方法を見つけていただければと思っています
Steam版は画面共有を手軽に行えます。例えば、過去作を経験している友達にプレイ画面を見せて「これどうやって攻略すればいい?」と相談しながら楽しむのもアリかもしれません。
篠崎氏:
まずは『風来のシレン6』を既にご購入されている方に感謝を申し上げたいと思います。本作をプレイしていただき、誠にありがとうございます。
本作の発売から約1年の間、有料DLCや無料アップデートなどの更新を重ねてまいりまして、リリースした当初よりもさらにパワーアップしました。
本作をまだ遊んでいない方も、発売時にクリアされてそのままにされている方も、これを機にぜひ『風来のシレン6』をプレイしていただきたく思います。
『風来のシレン6』は年末年始など時間に少し余裕があるときに遊ぶのに最適なゲームだと思っております。
なので、年末年始などにお休みが取れる方、そしてその後に連休を取られる方など、お休みの際にNintendo SwitchやPCで楽しんでいただければと思います。
これからも、応援の程何卒よろしくお願いいたします。
──ありがとうございました。
『風来のシレン6』の基本情報
発売日 |
Switch: 2024年1月25日 PC: 2024年12月12日 |
---|---|
会社 |
Spike-Chunsoft |
ジャンル | ベーシックRPG |
対応ハード | Switch / PC |
タグ | |
価格 |
Switch : 6,350円(税抜)
PC : 5,436円(税抜)
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最大プレイ人数 |
1人
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公式HP | |
公式Twitter |
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