美しくも過酷な配達を描く『デススト』がPC版で誰もが遊べる決定版に!
世にある「斬新」という言葉を見るたびに疑ってかかる自分がいる。ただし小島秀夫監督作品を除いては。
「ステルスアクション」という新たなゲームの形を作った『メタルギア』シリーズをはじめ、小島監督は確実に斬新と言えるゲームを世に送り出してきた。
『デス・ストランディング』も“配達”を軸として展開する、おそらく読者の方々も初めて聞くであろう、本当に斬新なゲーム性を持った作品になっている。
今回プレイしたのは505 Gamesとコジマプロダクションより2022年3月30日(水)に発売されたPC版『DEATH STRANDING DIRECTOR’S CUT』(以降『デスストDC』)。
筆者は個人的にPS4版を発売当日からどハマりしてクリア済みだったが、「ディレクターズカット」版は今回が初めてのプレイ。
なので、ディレクターズカット版とPC版での改良点の両方を同時に楽しむことができた。本記事では、美しくて快適になった『デスストDC』の感動をお届けしようと思う。
※記事内に誤解を招く表現があり、一部内容を修正いたしました。(4/7)
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Steamでプレイ!Epicでプレイ!目次
まさに最終進化!遊びやすくて高画質、それがPC版『デスストDC』
ここからはいわゆる“無印版”から「どこが変わったのか?」を簡単に紹介したい。『ディレクターズカット』版では新エリアや装備追加など遊びの面が強化されている。
そしてPC版では「フォトモード」や「ハイフレームレート対応」「ウルトラワイドモニター対応」といったグラフィック、美しさの面が強化されている。つまりPC版『デスストDC』は両方の要素が詰まった、遊びやすくなって高画質化した、最終進化版といえる。
これからプレイする人にはもちろん、筆者のように無印版の『デススト』をプレイした人もおすすめの1本となっている。それでは具体的に強化されたポイントに触れていこう。
この世界に到着した瞬間から感動!PCだけの美しい『デス・ストランディング』の世界
PC版の『デスストDC』と他のバージョンとの違いは、PS4版でさえ最高!と思えていたグラフィックがさらに美しくなっている点が挙げられる。
「息を呑む」とはこのことで、筆者はオープニングムービー後に操作できるようになった瞬間、しばらくサムを棒立ちさせて景色を見入ってしまった。
新装備2種の使い勝手が良い!つらい配送がぐっと楽に!
メーザー銃は電撃によって人間に気絶ダメージを与える銃。K2西配送センターの「依頼No.77」を受注することで入手ができる装備。
また、「依頼No.77」をクリアするとサポートスケルトンが入手できる。装備すれば荷物の負荷が軽減されて、重い荷物でよろめくことをある程度防ぐことができるようになる。
さらにブースト時に移動速度も上がるので、かつては心が折れそうだった配送依頼もぐっと楽になった。
なぜなかった?あると便利な訓練場
『デススト』は基本的には人を殺さないほうスムーズに進行できる。そのため手に入れた数々の武器をヒャッハー!と無闇に打ちまくることはできなかった。
この訓練場のおかげで思う存分、銃やグレネードなど武器のトレーニングができるようになった。
荷物を遠くにぶっ飛ばす!?配達方法が大胆すぎるアップデート!
荷物カタパルトは荷物を弾丸のように射出して遠くまで運ぶことができる新建築物。
通常はサムがちょっと倒れただけで荷物はダメージを受けるので、かなり不安になる運搬方法だが安心して聞いて欲しい。
発射時ははっきりいって乱暴だが、着地はジェントルに行われるので荷物が破損することはない。
ラクしたい配達人にピッタリ!出てこい自動追従ロボット!
自動追従ロボットはサムの代わりに荷物を運んでくれる頼もしい相棒。
かなりの物量を運ぶ上に、バイクや車が使えない難所への配送依頼にもってこい。
カイラル通信の圏内しか移動できないという制約があるものの、荷物だけでなくサムが乗って近くの施設や配送先に移動することも可能。
ジャンプ台を使って最高の写真撮影像
ジャンプ台は『ディレクターズカット』からの新建築物。川やクレバスのような地面の裂け目などを一気に飛び越えることができる。
ジャンプ中にはトリックを決めることもできる。つい何度もジャンプしてフォトモードでベストショットを取ろうとして配達が遅れがちになってしまう。
悪魔的な楽しさ!新型マニューバーで紐なしバンジー!?
ちょっと初心者だと気づきにくい、バックパックのカスタマイズにも触れておきたい。なぜなら、めちゃくちゃ楽しいから。(もちろん便利でもある)
これまで「Lv.2」までだったマニューバユニットが「LV.3」に進化。
高いところからジャンプしても、スラスターの噴射でゆっくり降下できるように。筆者はこの楽しさにハマってしまい、降りた後また登ってはジャンプを繰り返していた。
「依頼No.35」をクリアするとプライベート・ルームのバックパックカスタマイズから選べるようになるぞ。
新エリア“廃工場”で潜入ミッション!
小島監督作品をプレイしてきた筆者はここが一番楽しみだった。「依頼No.7」「依頼No.8」をクリアすると受注可能になる「依頼No.77」で登場する新たなエリア“廃工場”。
シナリオの内容についてはネタバレ防止のため避けるが、既に公開済みのPVなどで『メタルギア』テイストなダンボールなども登場している通り、潜入ミッションを楽しむことができるぞ。
レース場で最速の男を目指せ!
時雨農場と言う場所の南側にある端末からアクセスできるようになるレース場。
ここは配達任務とは切り離されており、ひたすらレースのタイムを競う場所となっている。
周回するたびに自分のゴーストがライバルとして登場するのでひたすら最速を目指して走ろう。
新しいマシン、ロードスターも登場しておりレースを勝ち抜くことで作成することもできるようになるぞ。
プレイした感想まとめ!
今回、505 Gamesのご厚意でPC版『デスストDC』をプレイさせてもらう機会に恵まれた。
PC版の美しさ、そして未プレイだった『ディレクターズカット』版の新要素を合わせて楽しむことができたので今回はその両方を一気に紹介させていただいた。
プレイして感じたのは、ビジュアルとしての美しさはもちろんだが何よりも突き抜けた楽しさや爽快感が一番印象的だった。しかも、これまでの無印版『デス・ストランディング』のまるで登山のような、苦労した後の達成感はキープしているという完成度も素晴らしい。
特に新建築などは今までのイメージをいい意味でぶっ壊しており、ゲームとしての楽しさをより直接的に感じることができるものに仕上がっていた。
ディレクターズカット版はPCとPS5のみで遊ぶことができる。PS5は持っていないがゲーミングPCを持っている人はこれを機にプレイしてみることをおすすめしたい。
これを機に、筆者もこの美しい世界をフルに楽しむためにウルトラワイドモニターを購入しようと思っている。
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Steamでプレイ!Epicでプレイ!『DEATH STRANDING (デス・ストランディング)』とは?繋がりで世界を救う配達人の物語。
『デススト』を丁寧に説明するとかなり複雑になるので、自分なりの理解を大雑把に説明する。
本作は、「デス・ストランディング」と言われる災禍により人々が引きこもってしまった世界で、主人公サムが配達をしながら物資だけでなく心もつないでいく、というもの。
舞台はアメリカだが、現代のように道路やビルといった建築物はほぼ見当たらない。小川や草、雪山といった、とにかく映える大自然が広がっている。
登場人物たちは小島監督の繋がりが生んだ、まるで大作映画のような豪華なキャスト陣のおかげで物語の没入感も高くあっという間にプレイ時間が過ぎていく。
一人でもみんなと一緒!ソーシャル・ストランド・システム
本作は基本的に1人プレイとなっている。ただソーシャル・ストランド・システムと呼ばれるゲームシステムのおかげで、一人プレイでありながら他プレイヤーの存在も感じられるマジで斬新なプレイ体験を実現している。
これはゲームを進めることでカイラル通信と呼ばれるネットワークをつなぎ、その通信が復旧すると他プレイヤーが設置した標識や器具、建築物が出現してそれを使えるようになるシステムのことだ。
例えばこれまで実時間で10分ほど回り道をして配達していた場所に他プレイヤーがかけた橋があって5分で配達ができることがある。
そんな時、ここにはもういない他人にイイね!を大量に送ってしまう。リアルタイムでは協力していないがプレイヤー同士で助け合える、という他人に縛られない協力プレイが体験できるゲームだと思って欲しい。
詳しいゲームシステムや基本的な本作の紹介については下記の関連記事もチェックして欲しい。
GameWith編集者情報
漫画編集者の過去をもつおっさんライター。ファミコンから現世代機まで幅広くプレイ。限定版の本体が出るたびに買ってしまうハード厨でもある。 |