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個性の光る名作STG4作品が復刻!『テレネット シューティング コレクション』を先行プレイ!
Switch
2023年6月8日 発売中
レビュー
総合点
カジュアル
ゲーマー

個性の光る名作STG4作品が復刻!『テレネット シューティング コレクション』を先行プレイ!

最終更新 :
テレネット シューティング コレクション

初心者シューターが個性派STGに挑む!『テレネット シューティング コレクション』を先行プレイレビュー

皆さんは、「日本テレネット」というゲームメーカーをご存知だろうか?

1983年に設立され、主にパソコンやPCエンジンを中心に作品を展開。ビジュアル面への拘りに定評があり、本サイトによるレビューも掲載している『夢幻戦士ヴァリス』や『ファイナルゾーン』など、数々の人気作を輩出したメーカーだ。

残念ながら現在はテレネット・及びそこから独立したウルフチーム共にゲームメーカーとしては事実上なくなってしまっているが、それでも同社の作品は人気を博し、今尚多くのファンたちに支持され続けている

▲拘られたアートがテレネット・ウルフチーム作品の大きな特徴。今でも惹かれる人は多いのでは?

しかし、時代の流れは残酷。令和ともなるとハードの古さやソフトの入手性の悪さが目立ち、「遊ぼうと思っても気軽に遊べない…。」という状況が続いてきた。

そんな中、『ヴァリス』や『コズミック・ファンタジー』の復活プロジェクトを成功させ、なおかつ多くのファンの後押しを受けた株式会社エディアにより『日本テレネット復活応援プロジェクト』が始動。

その第一弾として選ばれたのが、Switchで6月8日に発売の本作『テレネット シューティング コレクション』だ。

テレネット シューティング コレクション

▲アイキャッチには『ガイアレス』のビジュアルが使われている。市場価格がプレミア化していた人気作だ。

本作は日本テレネット、及び先述のウルフチームによるシューティング作品のうち4作を収録し、「巻き戻し」「ビジュアルモード」「サウンドモード」などを加えて復刻。名作『グラナダ』や挑戦作『ガイアレス』を始め、同じSTGと言っても全く毛色の異なった個性豊かな作品が揃っている。

今回Gamewithでは、そんな本作を先行プレイさせていただく機会を得ることができた。

東方』シリーズのeasyをコンティニューしてやっとクリアでき、『ゼビウス』のボスを倒すのに数年かかった程度の初心者シューターである筆者の目に、往年の名作STGがどのように映り、どう魅力的に感じたか

今回は、プレイした中でも特に印象に残った『ガイアレス』『アヴェンジャー』に焦点をあててご紹介させていただこうと思う。

筆者と同じ初心者シューターの方から熟練のシューターの方にまで、ぜひ本作の魅力が伝われば幸いだ。

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目次

敵から武器を強奪せよ!オプションが鍵を握る個性派横スクSTG『ガイアレス』

ガイアレス1

▲本作パッケージにも使用されている『ガイアレス』のキービジュアル。

ガイアレス』は、1990年に発売された横スクロールSTG

プレイヤーは若きパイロットのディアスとして、地球に迫る反乱軍のガルファーと戦っていくこととなる。

ガイアレス2

▲自機のすぐ左下に浮遊しているのが「WOZ」。

本作最大の特徴、それがオプションパーツである「WOZ」の存在だ。

自機に追髄して動くWOZは、自機と同じショットを連射してくれたり、敵の弾から主人公を守ってくれたりと、攻守両面においてとても頼りになる。

ここまでのみであれば、他のSTGでも比較的よく見かけるオプションなのではないだろうか。だが、WOZの神髄はなんといっても、敵に飛ばすことで武器を解析・奪取することができる点にある。

▲WOZによって武器を奪う様子。

奪った武器は同じ武器を持つ敵からの奪取を繰り返すことで、最大3段階までの強化が可能。連射は遅いが高火力の「ホライゾン・レーザー」、多方向へ発射でき殲滅に向いた「プラズマ・カノン」などバラエティは様々。特定の武器が明確に有利・不利だと感じる状況も多数あり、使い分け甲斐も十分だった。

このシステムによって、初見プレイであれば「新しい敵=新しい武器」も同然で、「次現れる敵からはどんな武器が…?」と、常にワクワクを感じながら遊ぶことができた。

そして周回プレイにおいても、場面ごとに「どの武器が最も有効か」を模索し、プレイを最適化していく楽しみがあるのではないだろうか。非常に興味深くおもしろいシステムで、本作のウリとなっているのも納得できるだけの魅力を持っていた。

操作も簡単!大味な点はあれど、独自の魅力が光る野心作

ガイアレス3

▲速度の切り替えは便利なだけでなく、戦略の上でも重要。こういった狭い場所では速度を下げないと危険(ここ難しかった…)。

なにより嬉しかったポイントは、個性的なシステムを採用しながらも操作が非常にシンプルというところ。

ゲーム中に使用するボタンは基本的に攻撃・WOZ射出・スピードチェンジの3つと、十字キーのみ。

スピードチェンジは3段階が存在しており、なおかつワンボタンで行うことが可能。これらのおかげで本作の操作面は極めてとっつきやすく、ストレスフリーにプレイし続けられた。

特に自分のようなSTG初心者にとって、これは大きな評価点であると言えるだろう。

ガイアレス4

▲とある場面で立ち塞がる人魚のボス。デザインや演出は◎だが、攻撃が単調だったのが非常に惜しい。

惜しむらくはややバランスが大味なことか。

決して練られていない訳ではないのだが、「特定の武器が極端に強い」「一部のボスの攻撃が単調すぎる」など調整不足な面が見られ、後半に行くほどそれは顕在化していった。

とはいえ、逆に言うなら強力な武器を手に入れれば無双のようなプレイを楽しむことができるという側面も。そういった部分も含めて、本作特有の独特な味わいがあると言えるのではないだろうか。

▲背景の移り変わりが激しいのも本作の魅力。豊富なロケーションは見ていて飽きが来ない。

4作品の中でも特に個性が光り、面白いシステムとシンプルな操作性のおかげでカジュアルに楽しむことができた『ガイアレス』。

バランスが大味な面こそ惜しいものの、個々の要素は現代でも通用する程のポテンシャルを秘めている作品だと感じた。一味違うSTGを求めている人には、ぜひ触れてみてほしい意欲作だ。

強化を重ねて弾幕を突破せよ!ヘリコプターが主役の『アヴェンジャー』

アヴェンジャー1

▲ヘリコプターがクールな『アヴェンジャー』のパッケージ。

アヴェンジャー』は、1990年に発売された縦スクロールSTG

後に『ブリガンダインGE』を手掛け、そして現在は人気音声合成ソフト『CeVIO』の開発でも知られる川出 陽一氏が企画原案・プログラムを行った作品だ。

プレイヤーは最新戦闘ヘリ"AVENGER(アヴェンジャー)"のパイロットとなり、奪われた最終兵器VOLOSを奪還すべく戦っていくこととなる。

▲「M」のコンテナを取り主力武装を強化。ダメージを受けても弱体化するようなことはないので、安心して強くなったアヴェンジャーの操作を楽しめる。

基本システムは王道の面クリア型STG。ステージを進みながら、様々な武装を駆使し立ち塞がる敵を撃退していくのが大まかな流れとなる。

武装は開始前に選択し、ステージ内で出現するコンテナを獲得し強化していく形。最初こそ3つしか選択できないが、ゲームを進めることで色々な種類を扱えるようになっていく。

さきほどの『ガイアレス』とも通ずるものがあるが、この仕組みによって「次はどんな風にヘリが強くなるかな?」と、まるでRPGのような期待に心を躍らせながらゲームを進めることができた。

また開始前に選択できるのは武器のみでなく、ミッション選択によるシナリオ分岐も存在。初見プレイのみでなく、2周目も新鮮な気持ちで遊べるようになっている。

シビアな難易度に、巻き戻し機能がベストマッチ

アヴェンジャー2

▲左下の表示がライフ。見ての通り、一面ボスの時点で削られきっている。なかなか容赦がない。

本作は敵の弾幕が厚く、それなりに難易度が高い。幸いHP制なので1発もらって死ぬことはないのだが、それでも油断するとあっという間に撃墜されてしまう。

筆者が下手なだけなのでは…?」と思い先輩プレイヤー方の感想もある程度チェックしたものの、一般的にもやはり「中々難しいゲーム」として評価される傾向にあるようだ。

とはいえ、決して理不尽な難しさではない。激しいとはいえども、敵の攻撃は考えて動けばきちんと回避可能。

現代的に言うならば「死にゲー」チックな部分があり、STGの大きな魅力といえる最適化の過程、及び敵とのシビアな駆け引きを、十二分に楽しめるバランスに仕上がっていると感じた。

ヘリらしく機銃の方角を固定して射撃するという独特の挙動もあり、こういった要素を使いこなして難局を切り抜けていくのもおもしろいところだろう。

アヴェンジャー3

▲ボタン2操作だけで行える巻き戻しのレスポンスは良好で、連続でやられまくっても気にならない。筆者もとても助けられた。

だが、やはりSTG慣れしていない人にとっては厳しい難易度であることも確か。しかし、そこをカバーするのが本コレクションの巻き戻し機能

これにより、決してSTGが得意ではない筆者であっても、ハードな撃ち合いや最適化の過程を満喫できた。撃墜を恐れず様々な戦法を試すことも可能となっており、本作の間口を広げることに大きく貢献していると言えるだろう。

もちろん「慣れるまでは巻き戻しを使って、上達したら使わないようにする」など、自分でルールを設けるのも大いにアリ。

武装の中には使いこなせば難易度を覆せるほど強力なものもあるため、プレイを重ねればいずれ糸口は見えてくるはずだ。

アヴェンジャー4

▲ステージクリア後に表示される1枚絵はかなりカッコイイ。BGMもアツく、雰囲気に没入して楽しめるのも魅力。

ステージが進む毎に選択肢が広がる自機の強化と、シビアな敵との駆け引きが魅力的な『アヴェンジャー』

ブリーフィング画面勝利時の一枚絵もなかなか本格的で、良曲揃いのBGMも相まってしっかりとゲームの雰囲気にのめり込めた。

巻き戻し機能との相性もとても良く、筆者にとって「シューティングゲーム」のキモとなる魅力を存分に味わえる一作だったと言えるだろう。

まとめ

ここまで『ガイアレス』と『アヴェンジャー』の2作品を紹介させて頂いたが、いかがだっただろうか?

やや大味な面・さすがに時代を感じる面こそ少々あれど、今なお愛されるだけの魅力を持っているゲームたちであることに深く納得でき、そしてSTGが上手とは言えない筆者であっても十分に楽しむことができた。

また、残念ながら今回記事内で掘り下げることができなかった2作品だが、これらも上記2つに負けないほどの個性を持つ作品となっている。

グラナダ

▲画像は『グラナダ』。今なおメガドライブの名作として数えられる一作だ。

自機が戦車だからこその挙動や、状況に応じた装備の使い分けが魅力的な高評価作『グラナダ』、そしてまるでヒーローモノのような演出、非常にアツいBGMが特徴の『サイキックストーム』。

本コレクションに興味を持ち手にとって頂けた人には、ぜひ残り2作にも触れてみてほしい。

リアルタイムで収録作をプレイしていた人や、遊びたくても諸事情でプレイが叶わなかった人。そしてレトロゲームや個性派STGに興味がある現代っ子ゲーマーにもおすすめの『テレネット シューティング コレクション』は、6月8日発売だ。

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『テレネット シューティング コレクション』の基本情報

発売日

2023年6月8日

会社

エディア

ジャンル シューティング
対応ハード Switch
タグ
価格
Switch : 6,800円(税抜)
最大プレイ人数
2人
公式HP
公式Twitter

GameWith編集者情報

でふらぐのプロフィール
でふらぐ
幼い頃に触れた「トルネコの大冒険」によってゲームに目覚め、人生が一変。
青春をゲームに捧げ、様々なタイトルより多大な影響を受けながら学生時代を過ごす。
その後、「一人でも多く、刺さる人の元へそのゲームを届けたい」という思いからライターを志望。
雑食ゲーマーだが、中でも世界観の作り込みが深いタイトル、中毒性の高いローグライクを好み、特に任天堂・フロム作品や「風来のシレン」「世界樹の迷宮」「Slay The Spire」「Hollow Knight」などが好き。
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