『ロマサガ2R』過去作と比べてどう変わった?新要素はある?体験版をプレイレビュー!
1993年にSFCにて販売された名作RPG『ロマンシング サ・ガ2』のリメイク作として、2024年10月24日に発売予定の『ロマンシング サガ2 リベンジオブザセブン』。
先日、本作の体験版が配信された。体験版では、物語の序盤から「クジンシー」との戦い(1回目)までを、進化した3Dグラフィック、美しいオーケストラサウンドとなったBGMとともに体験することができる。
本記事では、SFC版のプレイ経験がある筆者の視点で、リメイク版となって進化した点/製品版に期待したいことをレビューしていく。
この機会がちょうどよいと感じた筆者は、購入していたものの触れずにいたリマスター版を体験版と同じ範囲でプレイしてきた。2作を画像で比較しながら紹介できたらと思う。
リマスター版も背景がめちゃくちゃ進化していて、ボスなど一部の敵が戦闘の待機中に動くということに衝撃を受けたが、この件に関してはまた別の機会に触れられたらいいなぁ。
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新要素まとめ!
(クリックすると紹介部分に移動します)
- 物語の流れが分かりやすくなった
- 進行での見落としがちな要素に補足が
- 技ポイントと術ポイントが分かりやすくなった
- 閃きもより分かりやすく
- 連携技の登場
- ジャンプ+降りて進める所とかもある
- タイムライン型のコマンドバトルに
- ミミックに勝ちやすくなっている?
- 閃適性などが見れるように
- 難易度選択できるように
- シンボルエンカウントが進化
- ドロップ/拾える素材が登場
- セーブポイント
- セリフ送り、スキップもいきなりできる
(そんな方はいませんよね?) - パーティに空きがなくともパーティ変更が可能に
- 敵の弱点が表示されるように
- SFC版にいなかった「忍者」「陰陽師」が登場
- 新クラス「帝国鍛冶職人」「踊り子」が追加
■難易度選択
カジュアル/ノーマル/オリジナルから選択できるようになり、ゲームのプレイ中に変更することもできるようだ。
■シンボルエンカウント
本作も、過去作と同様にシンボルエンカウント方式のダンジョン探索をしていく。
敵に背後を取られる、また、ボーっとしているときに襲い掛かられるなど不意を突かれると、敵側の先制攻撃となるまでは過去作と違いないが、少し有利に戦えるように進化している点がある。
逆にこちらが近づいて攻撃のマークが出ている間に操作すると、敵全体に軽く攻撃+先制が取れる(こちらは過去作も同様)ようになった。
■ドロップ/拾える素材が追加?
探索や戦闘の報酬で麻や爪などといった素材のようなものを獲得できるようになっていた。
これは武器の鍛造などで使うのだろうか?
そして、新クラスの「帝国鍛冶職人」とも関係がありそうなので、気になる方は本作の発売後にぜひ自分の目で確かめてみてほしい。
■セーブポイントでのセーブ
リマスター版からスロットにてオートセーブされるようになったようだが、今作は手動セーブ(いつでも)がなくなっているので注意。
多数のキャラにボイスが付いた!物語の解像度がぐんとアップ
ジェラールやレオン、七英雄など主要キャラをはじめ、なんとパーティに加わるクラスのメンバーにまでボイスが付いている。
詳しくは以下の記事でも紹介しているので、気になる方はぜひこちらもご覧いただきたい。
また、なんだかよくわからずにいきなりダンジョン攻略からはじまった過去作(以下、原作とリマスター版のことを指す)。
ストーリーの進行もフラグが少々分かりにくい部分があり、攻略に手こずったユーザーも多かったことであろう。
リメイク版では、ところどころで会話シーン(見逃さないような誘導)が増えており、話の流れをつかみやすくなったのが特徴だ。
ジェラールについての描写が増えて感情移入しやすくなった
皇帝「レオン」が父である第二皇子「ジェラール」は、学問に才があり戦いは苦手という設定があった。
リメイク版ではキャラの表情など細部まで見ることができるので、皇帝レオン、兄のヴィクトール2人とも、戦いは苦手でも心優しくて聡明なジェラールを大切に想っていたことが、よく伝わってきた。
皇帝(父)と皇太子(兄)が亡くなってジェラールが残されたところに、フリーファイターの「ヘクター」が厳しい言葉を投げかけるシーンがあるのだが、本作では自然に誘導される形で、彼らが亡くなる前に上記のようなシーンを見ることができた。
上記は過去作でも聞くことができるセリフだが、自分で城を歩いて2人を見つける必要があるので、見落としやすいかなと思う。
もちろん過去作でも2人の死は衝撃的なものであったが、本作はボイスやアニメーションによってより感情移入しやすくなっているのがポイント。
争いを好まずどちらかというと内向的に見えるジェラール――戦士としては心もとなかった彼が、心身ともに成長して、誰にも揺るがされない帝国のトップになる!というストーリーを、リメイク版では解像度高く体験することができる。
進行のアシストがあり分かりやすい
フリーシナリオという自分の好きな順番でストーリーを進行できるのが最大の特徴である本作。
自由であることは魅力であり、その反面ちょっぴり難しいポイントとして「次は何したらいいのか……?」という悩みがあるだろう。
というか、むしろ「何ができるの?このゲーム」まであるだろう。初めて触った際はそう感じても不思議ではない。
30を超えるクラス、多彩な武器や術、パーティの陣形、装備の開発や政治(地域の制圧)、ボスを倒す順番……と溢れかえる要素が!とにかく多すぎるので、解説があった方が親切かなと思う。
大丈夫、ご安心を。リメイク版では、戦闘の基本ルールなどをはじめ、けっこう分かりやすく解説(チュートリアル)する機能が追加されていた!
誰と会話して物語を進めるのかなどミッション形式で一部表示されるようになったので、自由すぎて困ることなく、ほどよく考察もしつつで遊べるようになったのが嬉しい。
過去作では気が付かずにスルーしてしまった、いわゆる「とりかえしのつかない要素」にも、本作では少しヒントになるようなシーンなどが追加されていたらよいなと思う。
ダンジョンがより遊びやすく、戦闘の迫力もアップ!
本作ではジャンプなども行えるようになり、探索が過去作よりもリアルに進化。
フィールドの地形がどうなっているかにもよるが、ダッシュジャンプなどを使いつつで進める場所があっても面白そうだなと感じた。
※体験版でも、筆者のプレイ感では通常の歩き+ジャンプでは進みにくい場所があったので、それがまさに上記である可能性もあるかもしれない。
しゃがんで静かに歩くなどができるのかは現時点で不明だったが、敵に見つかりにくくなる方法などがあったらいいなぁとも思った。
また、味方が行動することにゲージがたまり、満タンになると使用できる強力な連携技も登場。
チームでバトルをしているといった感覚をより高められそうだ。
本作では、『ロマサガRS』などでも登場するバトルポイント(BP)を使用して戦うことができる。
こちらは過去作で武器による技(WP:わざポイント)や、術(JP:じゅつポイント)に使用するポイントが1つにまとまった形となっており、システムが分かりやすくなった。
タイムライン型のコマンドバトルへ
味方/敵の行動順が戦闘の画面上部で確認できるように。また、敵が危険行動をとる際に!マークが表示されるようになるなど、いきなり大ピンチ※を防ぎやすくなってとても遊びやすくなっている。
※過去ではゲームの進行状況によって、1撃で仲間が倒れるような攻撃を、しかもそれがパーティ全体にふりかかってくるなんてことが容易に起こっていた。
ミミックが倒しやすくなったかも?
過去作で「クジンシーの館」にいるミミックを倒せた方は、マジですごいと思います。
筆者もリマスター版にて戦ってみたが、ねばっているうちにパーティが半壊。
ところが本作では、ちょっぴり攻撃が痛いな~くらいで、まあ倒せなくはないという感じのHPなどに緩和されている感じがあった。
ミミックからいただくお宝はなんだか特別感があってテンションが上がること間違いなし。
体験版でも数回ほど出会うチャンスがあるので、気になる方はぜひ怖がらずに戦ってみてほしい。
おなじみ「閃き」もちゃんと楽しめる!適性など分かりやすくなってバトルが親切に
『ロマサガ』ロマン要素のひとつである「閃き」は、武器による素振り(通常攻撃)や、閃き済の技から派生する形で、戦闘中に突如思いつく形で技を習得していくシステムだ。
リメイク版でも「閃き」は登場しており、こちらも少し遊びやすく進化したようだ。
過去作にて、攻略情報なしに「閃き」を初見で使いこなせるプレイヤーはほぼいないと言っても過言ではないだろう。
なぜなら、『ロマサガ2』にはめちゃくちゃ多い(しかも性別でまた少し様子が変わる)クラスがあり、それによって得意とする武器(閃きの適性)が異なっているためである。
しかもそれだけにとどまらず、クラスに属するキャラクターたちの中で閃きの適性にブレがあり、このクラスはこの武器~♪というような簡単な覚え方ができなかったのである。
能力値も、クラス、さらにキャラによって異なるので、思い通りに育てることがどれだけ難しいか……。
そんな中、作中でキャラごとの閃きに関するヒントはほとんどない。
めちゃくちゃ怖い話をしよう。過去作ではカッコイイ名前の大技「乱れ雪月花」など登場したが、覚えようとずっと大剣を振っていても、その技の閃き適性がなければ習得することができないのだ。
本作は、「この技を使うと何か閃くかも!」などを戦闘中に電球マークで知らせてくれるほか、閃きの派生もプレイごとに明かされていく形で図鑑のように調べられるようになって非常に分かりやすくなった。
上の画像のように「この技は閃くことができない」を×マークでお知らせしてくれたりと、これによって初見&久しぶりに遊ぶ方でも安心して楽しめそうだ。
まとめ
上で述べてきたように、『ロマンシング サガ2 リベンジオブザセブン』はグラフィックや音楽に加えてさまざまな要素がパワーアップしている。
初めてシリーズを遊んでみようという方にとっては、ゲームシステムなど非常に分かりやすくなっているので本作をオススメしたい。
今までシリーズを遊んできたファンの方は、解像度が上がって感動する部分がとても多いと思うので、ぜひ体験版を遊んで実感してみてほしい。
なお、体験版の戦闘では70回まで能力が上げられるようなので、発売を楽しみにしている方はフライングでちょこっとやりこんでおこう。
またここからは、体験版をプレイした上で、『ロマサガ』ファンとして本作に更に期待したいことをまとめたので、もう少しお付き合いいただきたい。
『ロマサガ2R』に期待したいこと
とりかえしのつかない要素
過去作では気が付かずにスルーしてしまった、いわゆる「とりかえしのつかない要素」にも、本作では少しヒントになるようなシーンなどが追加されていたらよいなと思う。
本作は、自分の行動次第で周辺の国が滅亡したり、対立関係になったりと責任重大なイベントが多く、かつ、フリーシナリオのため、過去作では自分でフラグを見つけつつ進めていく必要があった。
体験版では、ストーリーに補足的なセリフが増えているなど確認できているので、遊びやすくなっていそうだと感じる。
七英雄の過去
TGSのトレーラーで「七英雄の過去が明かされる」というような旨の情報※が出ていたので、かつては世界を救った英雄たちがどうして異形の姿になり、逆に人々にとっての脅威となってしまったのか本作で語られる内容に期待したい。
※今までに上演された舞台や『インペリアル サガ エクリプス(2024年12月26日にサービス終了予定)』などでも考察できる部分あり
帝国鍛冶職人
新クラス「帝国鍛冶職人」は、名前から推測するに「鍛冶」を行うキャラクターと考えられる。
過去作では「武器/防具の開発」が、年代を超えて少しずつ行われていくというシステムがあったが、「帝国鍛冶職人」と何か関係しているのか気になる。
軽いステルス要素
体験版では、ジャンプができると判明した。
ダッシュ+ジャンプで、離れた足場に飛び移るなどを行えるようになったようだ。
しゃがんで静かに歩くなどができるのかは現時点で不明だった。
過去作は敵にあたり続けると苦しくなる場面があったため、本作では敵に見つかりにくくなる方法などがあったらいいなぁと思った。
■体験版はこちら!
Nintendo eShopで詳細を見るPlayStation Storeで詳細を見るSteamで詳細を見る『ロマンシング サガ2 リベンジオブザセブン』の基本情報
発売日 |
Switch: 2024年10月24日 PS5: 2024年10月24日 PS4: 2024年10月24日 PC: 2024年10月25日 |
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会社 |
SQUARE ENIX |
ジャンル | ベーシックRPG |
対応ハード | Switch / PS5 / PS4 / PC |
タグ | |
価格 |
Switch : 6,200円(税抜)
PS5 : 6,200円(税抜)
PS4 : 6,200円(税抜)
PC : 6,200円(税抜)
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最大プレイ人数 |
1人
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公式HP | |
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GameWith編集者情報
大学の休学期間中に遊んだ「ドラクエ」シリーズで世界観の壮大さに心打たれ、様々なRPGに興味を持ち始める。 中でも、近年は「原神」のストーリーや音楽に夢中になる日々を送っている。 また、ゲームのサブ要素にハマってしまう傾向があり、RPGで見られる料理作りや木の実採集などをとても気に入っている。 趣味はものづくり。 |
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5,980円(税抜)