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2025年1月19日、浅草橋ヒューリックホール&ヒューリックカンファレンスにて開催された「ゲームクリエイター甲子園 2024 発表授賞式&作品展示会」。
会場では、ゲームクリエイター甲子園の受賞作品をはじめとした、学生クリエイターが作成した数多くのゲームを試遊することができました。本記事では、会場で試遊した作品のうち総合大賞の受賞作品など、10作品を紹介していきます。
また、本記事で紹介している作品の一部は、ゲームクリエイターズギルドが運営する「みんなのゲームパレード」にて遊ぶことができます。


目次
※『ゲームタイトル』(制作チーム名)で表記します
『すぽっとスポット!』(深夜2時に明日って今日?)
穴にスポっと埋めるのが気持ち良いパズルゲーム

『すぽっとスポット!』は、スライムのような「すぽいむ」を穴にスポっと埋めるパズルゲームです。操作はシンプルで、「すぽいむ」を移動させるだけ。全41ステージのクリアを目指します。
▲【ゲーム】「すぽっとスポット!」深夜2時に明日って今日?【ゲームクリエイター甲子園2024】
全体的にかわいいデザインが印象的で完成度が高く、細部へのこだわりを感じました。「すぽいむ」がくっついたり、分離したりする際の感触が気持ち良いです。

▲幅が1マスしかなく、通れないときは……

▲「すぽいむ」の顔と身体を、ぷにゅっと分離します。
ちなみに、本作はゲームクリエイター甲子園 2024の総合大賞を受賞しました。
ちょうど授賞式の直前まで筆者が試遊していたこともあり、「深夜2時に明日って今日?」のメンバーと一緒に授賞式の会場に向かっていました。
対象に選ばれた際にメンバーが嬉し涙を流しているのを見て、こちらも貰い泣きしそうになってしまいました。

▲2種類のステッカーをいただきました0ω0
▶『すぽっとスポット!』作品紹介ページはこちら『SphereSmash』(Team16)
シンプルでド派手な転がりアクション

『SphereSmash』は、巨大な宇宙船を舞台にした、ピンボールのようなパズルアクションゲームです。プレイヤーは宇宙人の「ホープ」を操作して、故郷を守るために敵艦隊に突撃します。
▲【ゲーム】「SphereSmash」Team16【ゲームクリエイター甲子園2024】
プレイ後にはスコアが表示されます。「どのルートで転がすとスコアを高められるか?」を考えるのが楽しく、何度もプレイしたくなります。
オブジェクト全て壊すと得られるスコアボーナスや、クリアタイムなど、スコアに影響する要素がいくつかあるので、状況判断が重要です。
ホープのスピードを加速させる、「タックル」を上手く使うことが攻略のコツなのではないかと考えながらプレイしていました。

▲ステージ1の記録。まだ3人目だったこともあり、この時点では暫定1位でした。嬉しい。
Team16のメンバーによると、最初は「破壊を追求する」というゲーム性から考え始めて、そこからどんどん規模を大きくした結果、「宇宙船ごと、ステージまるまるぶっ壊しちゃおう」という発想になったそうです。
また、気持ちよく破壊を楽しんでもらうために、ヒットストップやコントローラーの振動にこだわっているとのことでした。

▲統一感のある宇宙的なデザインが素敵です。
▶『SphereSmash』作品紹介ページはこちら『バルパスの飛空艇』(わびさびあんどんズ)
減圧をテーマにしたアクションゲーム

『バルパスの飛空艇は、減圧をテーマにした3Dアクションゲーム。プレイヤーは修繕ロボットの「バルパス」を操作して、壊れた飛空艇のエンジンを修理するために、蒸気を活用してステージを飛び回ります。
▲【ゲーム】「バルパスの飛空艇」わびさびあんどんズ【ゲームクリエイター甲子園2024】
蒸気を減圧して、ダッシュしたり、宙に浮いたり、攻撃したりするアクションが楽しいです。
敵の攻撃を受けたり、ステージのギミックに触れたりすると加圧しますが、これを上手く利用することも重要です。
ただし、加圧しすぎると爆発してしまうので、適度に減圧する必要があります。

▲ステージの最後ではバルブに向かって攻撃して、バルブを閉めてクリアします。
圧力をテーマにしたゲームを制作したきっかけをうかがったところ、元々、「アダプティブトリガー(※)を活用したゲームを作りたいと思って、話を進めていた」と教えてくれました。
当初は加圧をテーマにしていたが、ボタンを押したときの勢いと「ボタンを押して加圧するのはわかりにくいのではないか?」と思ったことから、テーマを減圧に変えたとのことでした。
※PlayStation 5のコントローラー「DualSense」のL2/R2ボタンの機能。ゲームの状況に応じて、ボタンから感じる抵抗力が強くなったり弱くなったり変化する。

▲ブースには、バルパスのTシャツも飾られていました。
▶『バルパスの飛空艇』作品紹介ページはこちら『Puppeteer』(leonyarudo)
5本の指で操り人形を操作するアドベンチャー

『Puppeteer』は、主人公のキノッピオのパペットを操作して、ステージをクリアするアドベンチャーゲーム。タッチパネルに5本の指を置いて、糸を操るようにしてパペットを前に進めていきます。
▲【ゲーム】「Puppeteer」leonyarudo【ゲームクリエイター甲子園2024】
最初は上手く前に進むことができなかったのですが、「頭を起こした状態で、足を車輪のように回転させるのがコツ」と教わると、徐々にできるようになってきました。
片手でも両手でもプレイできますが、両手の方がプレイしやすかったです。

▲こんな風にアスレチックを進んでいきます。
制作のきっかけは、ゲームコンテスト「神ゲー創造主エボリューション」に応募するために、革新的なゲームを作ることだったそうです。
「指を5本使って何かできないか?」というところから発想を広げて、いろいろとデモを作った結果、ふらふらとしたぎこちない面白い動きになったとのことでした。

▲ブースには、アイロンビーズで作ったキャラクターが並んでいました。かわいい。
▶『Puppeteer』作品紹介ページはこちら『全トレ』(全トレ)
全てを鍛える脳トレフィットネスゲーム

『全トレ』は、筋トレをしつつ問題を解くことで、脳と筋肉を同時に鍛えるゲームです。
▲【ゲーム】「全トレ」全トレ【ゲームクリエイター甲子園2024】
遊び方は簡単で、クイズに答えるだけ。ただし、問題文はブロックに隠されています。画面の前でスクワットや反復横跳びをすることで、少しずつブロックが減り、問題文が読めるようになっていきます。
カメラで顔を認識して、プレイヤーの運動を検知する仕組みになっています。

▲答えが分かった時点で回答してOK。
問題の難易度は「脳トレ」と「雑学」の2つから選べます。問題は全部で200問以上あるとのこと。
筆者は体力に自信のない社会人なのに、無謀にも「雑学」に挑んでみました。翌日から2日間筋肉痛になったのは言うまでもありません。

▲ちなみに、こちらのインテリマッチョは「トレーニー」という名前です。
▶『全トレ』作品紹介ページはこちら『GrimmKitchen』(StudioGrimm)
童話の世界を探索する3Dアクション×お店経営シミュ

『GrimmKitchen』は、童話の世界を探検して食材を集め、集めた食材でレストランを経営する、3Dアクション&経営シミュレーションゲームです。
▲【ゲーム】「GrimmKitchen」StudioGrimm【ゲームクリエイター甲子園2024】
アクションパートでは、童話の世界を探検しつつ採取したり敵を倒したりして、野菜や肉などを集めます。
剣を振る通常攻撃だけでなく、童話にちなんだスキルでも攻撃できます。試遊では、「ヘンゼルとグレーテル」「ブレーメンの音楽隊」の2つのスキルを使うことができました。どちらも強力かつ、スキル演出がかわいいです。

▲「ヘンゼルとグレーテル」のスキル。敵を攻撃しつつ、長時間拘束してくれます。
経営パートでは、集めた食材を元に、その日提供する料理を決めたり、スタッフの配置を決めたりして開店します。
スタッフそれぞれに「配膳」「料理」「接客」の3つのパラメータがあるので、それを元にキッチンとホールのどちらに配置するかを決めると良いでしょう。
開店後は、料理をお客さんに提供してお金を稼ぎます。プレイヤーは、店内を片付けたり、クレーマーや食い逃げなどのイベントを解決します。

▲お店の外でチラシを配って、お客さんを呼び込むこともできます。
閉店後は、「稼いだ金額」や「お客さんの満足度」など、経営結果が細かく表示されます。

▲どの料理がどれぐらい売れたのかが分かったり、前回との売上の比較もできたりします。
本作は、2025年3月にSteamでリリース予定とのことです。気になる方はSteamのストアページもチェックしておきましょう。
▶『GrimmKitchen』作品紹介ページはこちら『燃えよPizzas』(StudioPizzas)
空飛ぶピザに具材を乗せて配達するレースゲーム

『燃えよPizzas』は、空飛ぶピザを配達して稼いだ金額を競うレースゲームです。プレイヤーは、ピザを操作して具材をたくさん乗せて、目的地に配達します。
▲【ゲーム】「燃えよPizzas」StudioPizzas【ゲームクリエイター甲子園2024】
街にはケチャップやチーズなど、たくさんの具材が落ちているので、どんどん触れて生地に乗せていきます。乗せた順番に具材が積み上がっていくのが楽しいです。
また、具材を乗せるたびに、ピザの重さがキログラム単位で増えていきます。筆者が初めて届けたピザは、なんと50kg近くありました。

▲プレーンなピザの生地に、どんどん具材を乗せていきます。
ピザは同じ方向に進み続けると、どんどんスピードが上がります。会場ではハンドルのコントローラーで遊ぶことができたこともあり、疾走感のあるピザのドライブをめちゃくちゃ楽しみました。

▲3枚のピザを配達して、約3,755ドル(1/24時点のレートで約586,955円)もの大金を得ました。
▶『燃えよPizzas』作品紹介ページはこちら『図書館ではお静かに』(Libbit)
拝借した本で強くなる2Dシューティングゲーム

『図書館ではお静かに』は、図書館から拝借した本を組み合わせて自身を強化していく、ローグライクな2Dシューティングゲームです。
プレイヤーは、図書館長から伝説の古書を奪い取ることを目指して敵を倒し、フロアを進んでいきます。
▲【ゲーム】「図書館ではお静かに。」Libbit【ゲームクリエイター甲子園2024】
本作の魅力は、本の組み合わせによる武器の強化です。例えば、「弾のスピードが上がる本」や「マガジンサイズが増える本」など、100種類以上あります。
フロアの形や落ちている本は、図書館に入るたびに変わります。「持っている本と拾った本をどう組み合わせると強くなるか?」を考えるのが楽しいです。

▲ 「弾が敵に向かって飛んでいくようになる本」は、どの本とも相性が良く便利です。
持てる本の数には制限があるので、「どの本を持ち続けるか?」の選択も重要になります。
個人的に強いと思ったのは、「弾が跳ね返るようになる本」。敵に気づかれる前に敵を倒しやすくなるので、フロアを攻略するのに役立ちました。

▲ブースには、ロゴがデザインされた名刺も飾られていました。おしゃれ。
▶『図書館ではお静かに』作品紹介ページはこちら『ソウルラッシュ』(ソウルラッシュ)
ソウルを集めて自身を強化するランアクションゲーム

『ソウルラッシュ』は、ソウルを集めて自身を強化する、ヴァンサバライクなランアクションゲームです。
プレイヤーは、魂(ソウル)の力を操る巫女。敵を倒すとソウルが集まり、巫女が多彩なスキルを獲得して強くなります。
▲【ゲーム】「ソウルラッシュ」ソウルラッシュ【ゲームクリエイター甲子園2024】
巫女は自動的に前進しつつ弾を発射するので、左右に動いて敵を倒します。敵を倒すと落とすソウルを一定量集めると、スキルを獲得したり強化したりできます。

▲スキルの種類と効果はさまざま。どれも自動的に発動します。
進んでいくと敵の数はどんどん増えますが、スキルのおかげで容易に倒せます。新しいスキルを獲得することで、画面がにぎやかになっていくのも楽しいです。
個人的には、プレイヤーの前方を攻撃する光線「ソウルレイ」と、触れた敵に攻撃する魔法陣を展開する「ホーリーフィールド」がお気に入りです。

▲ボス戦では、「ソウルレイ」が良い仕事をしてくれました。
ステージを駆け抜ける疾走感が気持ち良いです。ただ走り続けるだけでなく、ジャンプで毒の沼を避ける必要があるのも、良いアクセントになっていると思いました。
▶『ソウルラッシュ』作品紹介ページはこちら『SeasidePolice offiSHARK』(カイキセン)
アメコミ風の海上ポスト釣りシューティング

『SeasidePolice offiSHARK』は、犯罪魚を釣るシューティングゲームです。プレイヤーは、海の平和を守る警察官となって、犯罪魚を取り締まります。
▲【ゲーム】「SeasidePolice offiSHARK」カイキセン【ゲームクリエイター甲子園2024】
武器は全部で3種類。前方に弾を発射する通常攻撃と、広範囲を攻撃する「アミスキル」、前方に強力な攻撃をする「モリスキル」です。スキルは、ステージにあるアイテムを取ると使えるようになります。
どれだけ魚を釣ったかによってスコアが決まります。スキルを効果的に使うことが、スコアを高めるコツです。

▲特に、広い範囲を攻撃する「アミスキル」が便利でした。
試遊では、チンピラサメ集団「シャーカークラブ」、ギャング集団「デッドリー・オーシャンズ」、秘密結社「ダークルミナス」の3つのステージと、ボス戦を遊ぶことができました。

▲ボス戦では、巨大な海賊船と戦います。大きな碇による攻撃が強力でした。
印象的なのが、統一感のあるアメコミ風のビジュアルデザインです。ステージをクリアしたときとクリアできなかったときの敵の表情の差分があるなど、細かなこだわりを感じる作品でした。
▶『SeasidePolice offiSHARK』作品紹介ページはこちらその他の新作ゲームもチェック!
GameWith編集者情報

小学生のときにゲームボーイを買ってもらったことをきっかけでゲーム好きになる。 「ポケットモンスター」シリーズや「パワプロクンポケット」シリーズ、「逆転裁判」シリーズが好き。 特にハマっているスマホゲームは『ポコロンダンジョンズ』で、8年間プレイし続けている。 休日は、『ポケモンGO』のために、いつもどこかを歩きまわっている。 |
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