大塚角満のゲーム漫遊記 第23回「『ツシマ』、激賞その2」

大塚角満のゲーム漫遊記 第23回「『ツシマ』、激賞その2」

最終更新 : GameWith編集部

角満のゲー漫 第23回!前回に続き『Ghost of Tsushima(ゴースト・オブ・ツシマ)』を紹介!2回取り上げられる作品は当コラム連載史上初!1回じゃ言い足らなかった『Ghost of Tsushima』愛をとくとご覧あれ。

大塚角満のゲーム漫遊記

総評!「ココ」が凄かった!

2週続けての採点になっちゃうけど……やっぱりこのゲームは、非の打ち所がない! さらに遊び込んだ視点から、激賞を上乗せしたいと思います!

完成度
★★★★★(5)
グラフィック、アクション、操作性、ボリュームなどなど、どの切り口から見ても「満点!」と言いたくなる完成度です。
緊張度
★★★★★(5)
ゲームが中盤を越え、主人公の技量が増えることに比例して、敵も強くなってくる。ゆえに、緊張感もマックスです。
拡張度
★★★★(4)
唯一、「ここをもうちょっと……!」と思ったのが、武器や防具の拡張性。世界観に合わせていろいろと用意されてはいるが、昨今の武具が無数にあるゲームに慣れていると、若干物足りなく感じるかも。

1回じゃ言い足らなかった

前回もこのコラムで愛たっぷりにレビュー記事を書いたけど、7月17日にソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)から発売されたプレイステーション4用ソフト『Ghost of Tsushima(ゴースト・オブ・ツシマ)』の勢いが止まらない。

Ghost of Tsushimaの画像

ファミ通発表による発売3日間の販売本数は、約21万3000本。

同じ日に発売された任天堂の期待の新作『ペーパーマリオ オリガミキング』(Nintendo Switch)が約10万9000本なので、いかに『ゴースト・オブ・ツシマ』に勢いがあったかがわかる。

しかも!!

『ゴースト・オブ・ツシマ』が話題になっているのは日本に限った話ではなく、海外ではソレに輪をかけて熱狂的に受け入れられているようで、同期間の全世界累計実売本数は240万本を超えたのだという。

SIEによると、同社が発売した新規IP(シリーズものの続編などではなく、イチから立ち上げられた新しいゲームって意味ね)のプレイステーション4用ソフトとしては、過去最速の出足になったとのこと。

感情論でもひいき目でもなく、実際に数字として『ゴースト・オブ・ツシマ』の凄さが証明されたというわけだ。

ここで、

「発売前からこのゲームに注目していた俺、さすがの先見の明!!」

とドヤ顔を決め込むほど、俺も若くはない。

でも前々から推していた人間として、もう1回だけこのゲームについて書かせてほしいw

完成度が高すぎる

前回のコラムでも書いたけど、『ゴースト・オブ・ツシマ』は史上最高レベルに美しいグラフィックを誇り、時代劇を研究し尽くして作られたバトル(剣劇)も秀逸で、10点満点で点数を付けるとしたら、

「これは、文句なく10点だな」

と一瞬の躊躇もなく最高点を入れたくなるほど、高い完成度となっている。

メディアやキュレーターの評価も、細かなポイントどうこうよりも“全体的な完成度の高さ”を評するものがほとんどなので、開発者の皆さんも大いに満足されていることだろう。

Ghost of Tsushimaの画像

しかし改めて考えてみると、海外と比べて圧倒的に“オープンワールドアクションアドベンチャー”というジャンルに免疫のない日本で、初週20万本を越える販売本数を記録したことにちょっと驚いてしまったわ。

いやもちろん、『龍が如く』シリーズが毎回大ヒットを飛ばすという事実があるので、潜在的なファンは多いジャンルだとは思う。でも、どこまで行っても血なまぐさく、つらい現実を突き付けてくる情け容赦のないゲーム性なので、

「日本に限っては……初週で10万本くらいかもなぁ」

なんて考えてもいたんだが……!

Ghost of Tsushimaの画像

これだけ出来がいいと、あらゆる地域でしっかりと受け入れられるんだなと妙にナットク。

しかも、この完成度の高さに引き寄せられた人たちが『ゴースト・オブ・ツシマ』の世界観に触れ、映像美だけじゃない“物語の強さ”を知って、それを新たに拡散するサイクルが生まれている。

俺も多分にそのサイクルに組み込まれた人間なわけだが、こうして“化ける”ゲームを間近で見られることは、ゲームを伝えることを生業にしている立場として、本当に幸せなことだなと思う。

ゆっくりプレイの理由

さて、俺の『ゴースト・オブ・ツシマ』の旅は、中盤をちょっと過ぎたあたりに来ていると思う。

プレイを始めてから2週間ほどにもなるのに、まだ中盤戦。

しかも、毎日毎日疲れるまで遊んでいるというのに、いまだ物語の全貌が見えていないという“超牛歩”な進行をしているのである。

Ghost of Tsushimaの画像

なんでこんなに、進めるのが遅いのか?

じつはここにも、『ゴースト・オブ・ツシマ』の良さが隠されているのだよ。

俺はこの手のオープンワールドアクションアドベンチャーを遊ぶとき、必ずつぎのふたつのルートのどちらかをたどる。それは……!

(1)出来がぼちぼちだったので、とりあえず進めてエンディングだけは見てしまう

(2)出来があまりにも良すぎるのでエンディングに行きたくなく、可能な限り寄り道をして時間を稼ぐ

これですよこれこれ。

(1)に該当するゲームは……って書き出すといろいろなところに軋轢が生まれそうなのでやめておくけど、『ゴースト・オブ・ツシマ』は圧倒的に(2)に当てはまるゲームであったため、

「エンディングなんて迎えたくない。限界までサブクエストで時間をつぶして、回り道をしよう!!」

このようなモードになってしまったのです(苦笑)。

Ghost of Tsushimaの画像

本来であれば今回のコラムは、

“『ゴースト・オブ・ツシマ』、エンディングを見た感想”

↑これをテーマに書こうかな……と考えていたんだけど、まったくもってアテが外れたわ。あまりにも完成度の高いゲームは、ときにこうした影響まで及ぼすのである。

それでも、主人公の境井仁がどんな運命をたどるのか、そろそろ先を知りたくもなっている。

クリアーしてしまったらきっと、終わりかけの夏休みに感じるようなさみしさを覚えると思うけど、ここまで世界観に浸ってしまった以上、終わりを見ないわけにはいかないよなぁ……。

『ゴースト・オブ・ツシマ』は、いい大人にここまでの気持ちを抱かせるほど作り込まれたゲームだ。

18歳以上で、プレイステーション4を所持していて、心に残るゲームを探している人は……ぜひ、境井仁の物語に触れて見てほしい。絶対に、後悔はさせないので。

角満さんの画像
大塚角満
(おおつかかどまん)
20年以上にわたりファミ通で記者、編集長などを務めつつ、自ら著者としてゲームプレイ日記の単行本、『逆鱗日和』シリーズ、『熱血パズドラ部』シリーズなどを上梓。ベストセラーとなる。2019年より独立し、パズドラのストーリーダンジョンのシナリオ担当を務めるなど、活動の幅を広げている。
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