銀河の歴史はその手で掴め!『銀河英雄伝説 Die Neue Saga』を先行レビュー【PR】
『銀河英雄伝説 Die Neue Saga(ノイサガ)』は、田中芳樹氏による不朽の名作小説『銀河英雄伝説』(以下、『銀英伝』)を原作とし、2008年に放送されたTVアニメ『銀河英雄伝説 Die Neue These』、いわゆる『ノイエ銀英伝』をベースにした戦略シミュレーションゲーム。
2024年10月2日のリリースとなっている本作は、各プレイヤーが銀河帝国軍か自由惑星同盟軍、どちらかに属する提督となり、広大な宇宙を舞台に、仲間と共に銀河統一を目指していく。
作中では、ラインハルト・フォン・ローエングラムやヤン・ウェンリーなど『銀英伝』の主要キャラクターたちが勢揃い。自分が編成した艦隊を指揮し、敵勢力と戦う壮大なスペースオペラが味わえる。
本作は、2024年8月1日~8日まで先行プレイ会を実施。開発の中の人や他メディアの方たちが白熱の戦闘を繰り広げた注目GvGコンテンツ「会戦」の魅力を中心に、本作の見所を紹介していこう。
また、今回の記事に合わせて開発陣へのインタビューも実施。同年3月に行われたCBTからの変更点、『銀英伝』らしい表現を心がけた演出など、様々な質問に答えていただいた。
※本記事はAimingの提供によりお届けしています。
一大決戦に備えよ!拠点の発展、艦艇の生産などで戦力強化を目指せ!
ゲーム開始時、全プレイヤーは「銀河帝国軍」か「自由惑星同盟軍」のどちらに所属するかを任意で決定。広大な宇宙を舞台に、ひとりの提督として拠点を発展させながら艦隊を指揮し、敵対勢力の打倒を目指していく。
提督と聞くと戦闘時の指揮役をイメージするが、本作では食料や燃料などの管理、旗艦や指揮官の強化など、拠点における生産拡大の役割も担うのが特徴だ。
メインとなるマップは「内政」「星域」の2種類。「内政」では、与えられた拠点内で施設の開放やアップグレード、量産艦艇の製造・強化、技術の開発などを行い、自身の内政力を高めていく。時間経過で得られる「食料」「燃料」「鉱物」といった3つの資源をうまく運用し、より強力な拠点を作り上げていくのが目的となる。
各種開発、製造、アップグレードには資源が必要なほか、完了までに時間を要する。このあたりのバランスが絶妙で、どれを優先すべきかのリソース管理がプレイヤーの腕の見せ所だ。
ちなみにゲームを進めると「時短チケット」アイテムが豊富に手に入るので、特に序盤はサクサク進められるのが嬉しい。
一度大規模な戦闘が始まると手持ちの宇宙艦はあっという間に枯渇する。あらかじめ大量生産しておくことはもちろん、「艦艇ドック」施設をレベルアップさせて量産艦艇の保有上限を上げておこう。
続いて「星域」だが、こちらの舞台は拠点外の宇宙。マス目上のフィールドに、同陣営の味方の拠点や、NPCとなる演習部隊、討伐対象となる賊軍拠点などが点在し、リアルタイムで進行している。
こちらでは戦闘がメインとなり、演習部隊や賊軍拠点に攻撃を仕掛け、勝利することで指揮官の強化素材などを獲得していくことになる。来たるべきギルド戦に備えた練習としても最適だ。
なお、「星域」は同陣営の管轄地域のため、敵勢力は存在しない。制圧系のリアルタイムストラテジー作品のように、急に拠点を攻められたり、エリアを奪い合うことがないので、安心してプレイできる。
このように「内政」で施設や技術力、戦艦の強化を行いつつ、「星域」で演習部隊や賊軍拠点を攻撃。獲得したアイテムで指揮官を強化する――というのが基本的な流れとなる。
ラインハルトやヤンなど『ノイエ銀英伝』の名将たちが指揮官として登場!
『銀河英雄伝説』を冠する作品となれば、気になるのはキャラクターたちの存在だ。
本作は、銀河帝国軍のラインハルト、自由惑星同盟軍のヤンを始め、各陣営所属のキャラクターたちが多数登場。彼らを指揮官として艦隊を編成していくことになる。
なお、自分が「自由惑星同盟軍」所属だから「銀河帝国軍」のキャラクターは手に入らない……ということはない。指揮官は陣営不問で編成できるので安心してほしい。
むしろ、ラインハルトとヤンを同編成内で共闘させたり、ラインハルトの姉・アンネローゼや自由惑星同盟軍の議会連中を指揮官として活躍させるなど、原作ではありえない組み合わせを楽しめるのが嬉しいところだ。
なお、各指揮官には「勇将」「智将」「猛将」といった3すくみの属性いずれかが設定されているほか、攻撃方法、得意な交戦距離、アタッカーやヒーラーなどの役割、特殊スキルなどが異なる。
相性や特徴を考慮して編成すると、その真価を発揮できる仕様となっているわけだ。
手動で緻密に組み合わせるのが最適だが、自動機能で気軽に編成を組むものアリ。特に序盤は高レアなキャラクターを優先してレベルアップさせていけば、問題なく進行できるので、難しく考えなくてもOKだ。
大艦隊がぶつかり合う大白熱のGvG「会戦」!武力と知力を持って敵陣営を撃破せよ!!
ここからは本作のメインといっても過言ではないGvGコンテンツ「会戦」について、実際に行われた先行プレイ会を例に紹介していく。
本作の対人バトル「会戦」は、ギルド要素「艦隊」に加入することで参戦可能となる。2つの艦隊(ギルド)が衝突して戦う「遭遇戦」、所属している軍勢から複数の艦隊同士で協力して戦う「決戦」の2種類があり、どちらも決められたスケジュールで開催される。
オンラインシミュレーションゲームに見られる、牽制に次ぐ牽制により戦闘が起きにくい――という均衡状態が起きず、必ず銀河帝国軍VS自由惑星同盟軍という構図で、シーズン毎に行われるのが特徴だ。
今回のプレイ会では、8/1に1回目の遭遇戦、8/5に2回目の遭遇戦、8/8に決戦を実施。各プレイヤーは開催される前に準備を進め、戦闘に備えておく、という感じだ。
バトルは、「星域」と同様にマス目上のフィールドに艦隊を出撃(移動)させ、敵機の撃破を狙っていく方式。敵が存在するマスに到達すると自動で戦闘が行われ、勝利したほうの部隊がマス上に残り、敗北したほうは撤退する。
すべてリアルタイムで進行するうえ、多数の部隊が戦場に投入されるため各所で激しい戦闘が行われる。これぞ宇宙戦争という、非常に壮大でスピーディーな戦闘が楽しめるのが特徴だ。
「会戦」では、時間制限30分内に、点在する拠点の確保や敵対NPC艦隊の撃破などで制圧ポイントを稼ぎ、最終的に得点の高いほうが勝利となる。
特に拠点は制圧ポイントが高く、勝利へ直結しやすい。たとえ占領されても取り返すことも可能なので、戦略次第では逆転も大いに有り得る。
それゆえに大切なのが味方との連携だ。会戦前から「艦隊」リーダーが、誰がどう動くかを指示し、戦略を立てることが可能なので、連携を取るために情報を共有することこそ勝利への第一歩となる。
いざ行われた1回目の「遭遇戦」では、マップ中央にある「惑星レグニツァ」を最速で占拠し、大量ポイントの獲得を狙う作戦に。そして開始と同時に編成した部隊を一気に送り込み、制圧を狙っていく。
仲間との連携もうまく行き、一気に拠点の制圧に成功。その後、相手の進行ルートに機雷を敷設し、奪還を防いでいく。相手が左右から挟み込んでくるかもしれない、など様々な戦略を先読みして対応策を講じていくのが非常に面白い。
また、同艦隊内でのチャット機能では、報告、相談、指示などが飛び交い、「今、仲間と戦闘をしている」感を堪能できた。そして、そのまま油断することなく主要な惑星を占拠し、見事勝利を得るのだった。
「あれ、うちの艦隊強いんじゃない?」と思ったのはつかの間。4日後に行われた2回目の「遭遇戦」では、敵に圧倒されることになる。
今回は、左右の惑星を先に占拠し、あとで中央の惑星に合流するという作戦に。しかし、惑星そのもののレベルが高く、自分の主力以外で攻めると戦力を大幅に失うことになる。
そうこうしているうちに、圧倒的な力を持つ敵艦が現れ、蹂躙されてしまった。途中、惑星を奪還する場面もあったが、戦力を立て直すのに時間がかかり、敗北に終わってしまう。大変くやしい。
ちなみに艦隊のリーダーと副リーダーのみ、自陣の衛星基地から広範囲に放つ「要塞主砲」の発射権限を持つ。原作でイゼルローン要塞が放つ「雷神の槌(トゥール・ハンマー)」の如く、範囲内の味方・敵を問わずすべての宇宙艦を消滅させるという反則級の一撃となっており、うまく決まれば圧倒的不利な状況を覆すことも可能だ。
今回の戦闘では実際にリーダーが放ち、逆転を狙う場面もあったが、敵に察知され不発に終わってしまった……。しかしながら、このあたりの駆け引きこそが面白く、非常に興奮できた。
そしていよいよ「決戦」の日。これまでは「艦隊」1ギルド同士の戦いだったが、今回は複数の「艦隊」が2陣営に分かれて戦う、まさに総力戦となる。
「遭遇戦」同様、開始前にリーダーからの作戦指示を確認し、いざ本番へ。前述通り総力戦のため、開始時から多くの戦艦が戦場を移動する様は壮観だ。
前回の「遭遇戦」での失敗を活かし、惑星への攻撃が無理だと判断したら、近くの敵対NPC艦隊を撃破して細かくポイントを獲得していく。また、移動してくる敵艦のマスに味方部隊を送り込み、進行を妨げるなど、サポートに徹することにした。
その間に、より強力な戦力を持つ味方が「ガス惑星」を占拠。一時、奪還されそうになる場面もあったが、味方との連携で防衛に成功する。
他の場所を攻めていた味方もうまく立ち回ってくれたようで、リードを守ったまま見事勝利を収めるのだった。
気づけば30分という制限時間があっという間にすぎるほど集中していた。なにより、目まぐるしく変わる戦況に合わせて戦艦を指揮する感じは、非常に宇宙戦争らしくて良い。
なお、今回はプレイ時間の関係から、戦艦の開発・アンロックが間に合わず、平均的な能力の標準戦艦と占領機能を持つが低性能な「強襲揚陸艇」、高速移動が可能な駆逐艦のみで戦った。
ほかにも砲撃能力に特化した砲艦など、様々な宇宙艦が用意されており、それらを組み合わせればより戦略の幅が広がる。本リリースでは、ぜひ実戦してみたい。
銀英伝へのリスペクトとIFのバランスへの苦悩!? スタッフ特別インタビューを実施!!
本作の見所について、ディレクター、プロジェクトマネージャー、ゲームプランナーという開発に携わる名提督たちに特別インタビューを実施。圧倒的スケールで描かれた不朽の名作をゲーム化するために、緻密な調整が行われたその内容について語っていただいた。
また、好きな名場面や原作ファンにとって究極の2択である帝国と同盟、どちら派なのかについても伺ってきたので、そちらも要注目。
“スペースオペラ”を意識したゲーム作りについて
GameWith(以下GW):
――銀英伝といえば、やはりスペースオペラと呼ばれる壮大さにあると思います。その部分を意識したゲーム作りはなかなかにプレッシャーだと思われますが、実際はいかがでしょうか。
ディレクター:
銀英伝の壮大なスケール感をスマートフォンのゲームサイクルに落とし込むのは苦労しました。
ゲームは銀河帝国軍と自由惑星同盟軍に分かれたプレイヤーたちによる会戦がメインで進行します。
会戦の進行にあわせてオリジナルのIFストーリーが展開していき、所属軍勢の勝敗によりシナリオが分岐するようにしました。
プレイヤー自身がストーリーに関わっていく楽しさを感じてもらえればと思います。
シビアに描きたかった部分、ゲームバランスについて
GW:
特に、シビアに描きたかった部分、ゲームとしてバランスを取らなければならない部分との葛藤などがあれば伺いたいです。
ディレクター:
艦隊戦は、その数が重要なので指揮官だけでなく艦隊の数を重要視しました。このバランスにとても苦慮しました。
あとは、本作は帝国の軍勢を選んだとしても同盟のキャラクターも利用できるようになっています。これは本来の作品とゲーム性を照らし合わせた上で最終的に決定しましたが、葛藤はありました。
開発陣はどちら派?好きな名場面は?
GW:
開発陣の方々は帝国と同盟どちら派なのでしょうか。また、好きな名場面などはございますでしょうか。
PM:
どちらかを選ぶのは非常に難しいですね・・・!開発チーム内でも意見は分かれます。
帝国だと、捕らえられたミッターマイヤーを、ロイエンタールが雨の中ラインハルトを訪問し、協力を得て助けにいく場面がありますが友情を感じてとても好きですね。
同盟だと、潜入したバグダッシュがヤンに情報を持ってきたとき、シェーンコップがコーヒーをわざとこぼして退席し、フレデリカに話を聞きに行くシーンが好きですね。違和感を覚えてからバグダッシュを眠らせるまで立ち振舞いが素早くてカッコ良かったです。
ゲームデザインにおいての苦労やCBTからの調整点は?
GW:
バランス調整が命のゲームデザインだと思うのですが、その辺りの苦労であったり、3月のCBTからの調整点などもお伺いしたいです。
ゲームプランナー:
やはり、手触りが命だと思っているので何度も何度も実際にプレイを重ねて調整してきました。
序盤の体験や、中盤で中だるみしないようにコストや報酬の量を調整したり、キャラクターの性能であればキャラクター同士でシナジーをより意識できるようにスキルの持ち替えや調整など、本当に多岐にわたる範囲で修正を行いました。
▶『銀河英雄伝説 Die Neue Saga(ノイサガ)』の詳細情報はこちらから©Aiming Inc.