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『Den of Wolves(デン・オブ・ウルブズ)』は、Steamからリリースを予定しているCo-op型強盗FPSだ。
「PAYDAY」シリーズを手掛けたウルフ・アンダーソン(Ulf Andersson)さんらによって設立された、『GTFO』で知られるスウェーデンのスタジオ・10 Chambersが開発している。
▲Den of Wolves - Gameplay Reveal Trailer
GameWithは2025年3月に行われた、本作のメディア向けイベントに参加。開発者によるプレゼンテーション、ゲーム試遊、開発者インタビューを通じて、その革新的なゲームプレイと開発陣のビジョンに迫った。
本記事では、その模様をじっくりとお届けする。

Den of Wolves
『Den of Wolves』とはどんなゲーム?
『Den of Wolves』は、4人協力プレイのCo-op型強盗FPS。

2030年初頭、AIによる壊滅的なサイバー攻撃によって、世界経済が崩壊寸前に追い込まれた。そんな中、2035年に設立された企業自由区域「ミッドウェイ・シティ」が本作の舞台となる。
太平洋に浮かぶミッドウェイ環礁に建設されたこの都市は、人間の脳を応用した画期的なデータ転送・保存技術を活用。従来のネットワーク・アーキテクチャとは根本的に異なるもので、AIが全くアクセスできないものだった。

元々は重要な金融・技術インフラを保護するために設計された高セキュリティ企業ゾーンだった。しかし、企業が無制限の権力と最小限の監視で支配する、ディストピア的な大都市へと発展していった。

プレイヤーは、雇われ犯罪者として、ミッドウェイ・シティの企業紛争に身を投じることになる。産業スパイ・破壊工作・重要人物の暗殺・重要データの強奪などの任務に挑戦していく。

Den of Wolves
ゲーム試遊では2つのミッションに挑戦
試遊セッションでは、筆者と弊社メンバーに加え、10 Chambersのメンバー2名を交えた4人で、2つの異なるミッションに挑戦。
各プレイヤーはARやDMR、ショットガンといった武器2種類に加え、シールドやセントリーガンなどの補助装備を1つ携え、それぞれの役割を担う形で進行する。

▲例えば、シールドをうまく使うことで、相手の攻撃をシャットアウトできる。
ミッション①
1つ目のミッションは、警備の目をかいくぐって施設内へ潜入し、目標地点に向かう内容だった。ゲームに慣れるためのチュートリアル的な意味合いもあり、比較的簡単な内容だった。
ステルスしつつ、敵の視界を避けつつ、赤外線センサーを回避しながら進行していく……はずだったが、開始早々に見つかってしまったので、あえなく銃撃戦に突入。
※こちらは後述するミッション②の銃撃戦の様子です
実際に銃撃戦を体験してみると、武器の反動やリロード感、射撃時の手応えが洗練されており、「撃っていて気持ちいい」感覚があった。
ちなみに、弾やHP回復アイテムはマップ内に稀に落ちているので、何度も銃撃戦をしてもリカバーできる。
ミッション②
続く2つ目のミッションの目標は、巨大な建物から3つの鍵と、できるだけ多くの金塊を盗み出して脱出することだ。
こちらはマップが広大ということもあり、事前に紙に印刷されたマップを広げて作戦会議を行うというアナログな演出も。これが没入感を一層高めてくれた。

▲作戦会議中の様子。マップとにらめっこしながら、どのルートをどんな役割分担で攻めるのかを考える。
四方八方から現れる敵を倒しながら、金庫にドリルで穴を開け、鍵や金塊を探す。まるで、映画のワンシーンをプレイしているかのような緊張感と高揚感に包まれた。

このミッションは、1つ目のミッション以上にチーム内での情報共有が鍵を握る。次はどこを攻めるのか、誰がドリルを設置するのかなど、役割分担と連携が不可欠だった。
VC(ボイスチャット)でのやり取りは自然と盛り上がり、まさに共犯者としての一体感が生まれていた。
そして、終盤には、プレイヤーの脳をハッキングする“the Dive(ダイブ)”と呼ばれる特殊なパートが登場。
カウントダウンと共に突然始まるこのパートでは、脳内空間を操作しながらゴールを目指すという、ミニゲーム的ながらも独特な浮遊感のある操作体験を味わえた。
何度かの失敗を経て、最終的にはなんとかミッションをクリア。しかし、金塊はほとんど持ち帰れず……。

それでも、仲間との連携や作戦の考案など、Co-opプレイの醍醐味がぎっしりと詰まった、没入感の高い試遊だった。

Den of Wolves
開発者インタビュー
10 Chambersの共同設立者の1人であり、『Den of Wolves』のシナリオ・ディレクターを務めるサイモン・ヴィクルンド(Simon Viklund)さんにインタビューを行った。
ヴィクルンドさんのプロフィール
▲Simon Viklund Making Den of Wolves Sound Badass
スウェーデンのゲーム開発者・作曲家で、過去20年にわたり様々なビデオゲームに携わってきた。『PAYDAY』シリーズのコンポーザー、サウンドデザイナーとして知られる。
2000年代前半にビデオゲーム業界でキャリアをスタートさせ、サウンドデザイナーとして様々なタイトルに携わった。やがてOverkill Softwareのチームに加わり、『PAYDAY』シリーズに携わり、ゲームの象徴的なサウンドトラックの制作や効果音のデザインを担当した。
『PAYDAY』シリーズ以外にも、『ストリートファイター』、『バイオニックコマンドーリアームズ』、『ゴーストリコン』など、さまざまなビデオゲームの音楽を手がけている。
──『Den of Wolves』というタイトルにはどのような意味が込められていますか?
ヴィクルンドさん:
『Den of Wolves』(意味:狼の巣窟)というタイトルには、ゲームの舞台となるミッドウェイ・シティの街としてのあり方を反映しています。

熾烈な競争の中で、成功するためには互いを傷つけ合うことも厭わないような街。人々はできるだけ多くの金を稼ぎ、主に自分たちの利益を得るためにここにやってきます。
──「ミッドウェイ・シティ」をデザインする上で、着想を受けた現実の社会や都市などはありますか?
ヴィクルンドさん:
たくさんあります。イタリアのヴェニス(※)から、東京などの巨大都市まで。
※ヴェネツィアとも。ミッドウェイ・シティの大部分は水の上に建設されている
──神経ハッキング(ダイブ)中の脳内空間は、非常に特徴的なビジュアルが印象的でした。
ヴィクルンドさん:
ダイブとは、誰かの脳をハッキングしているときに起こることで、いつも同じシナリオというわけではなく、どんなことでもあり得ます。

プラットフォーマーのパルクールゲームで宇宙空間を飛び回ったり、ノルウェーの森でモンスターに追いかけられたり……私たちクリエイターは、プレイヤーのためにどのような環境を作り出せるか、よりクリエイティブになれるのです。
──本作では神経ハッキングやバイオ・スタッシュといった独特のSF要素がありますが、これらをどのようにゲームプレイへ落とし込んだのか教えてください。
ヴィクルンドさん:
私たちがSFを取り入れるのは、ダイブのようにゲームプレイをより楽しくするためです。ダイブはさまざまな状況で発動するため、ゲームプレイに大きな影響を与えます。
例えば、銃撃戦の真っ最中に手榴弾を投げ、空中に死体が飛び散ってドカーン……という状況になったとします。その瞬間、ゲームにおける「現実世界」の時間はフリーズし、あなたはダイブに放り込まれ、突然、迷路から脱出する方法を見つけなければならない別のゲームプレイシナリオに入るのです。

そしてダイブの後は「現実の世界」に戻り、死体が床に落ちていくのを見る……つまり、プレイをよりエキサイティングなものにするために、異なるゲームプレイの状況や環境からプレイヤーを放り込むことができるのです。
──実際にプレイしていて感じたのは、緊張感の高まりでした。プレイヤーを張り詰めさせるような演出は、どのように狙って設計されたのでしょうか?
ヴィクルンドさん:
私たちは、サスペンスフルなゲームを作るのが大好きです。サスペンスと緊張感はこのゲームの大きな要素です。
プレイヤーに常に緊張感を与えることで、ゲームの協力的な側面も加わります。緊張感があればプレイヤー同士のコミュニケーションも活発になり、全員がそれぞれの方向へ迷い込むことなくグループがまとまることができます。

──試遊では、実際にステージのマップを見ながら作戦を立ててプレイしたことで、没入感が高まりました。ゲーム内でも、ミッションに挑戦する前に協力するメンバーが作戦を立てたりするようなフェーズや、それをサポートするような仕組みはありますか?
ヴィクルンドさん:
そうですね、あなたが参加されたイベントでは、企画段階をゲーム外の現実世界で行うのが楽しいと考えました。
でも、そうですね……ゲームがリリースされれば、それをデジタル化したものがゲーム内に登場します。ゲーム内で仲間と一緒に設計図などを見て、強盗にどう臨むかを決めることができます。
──本作の開発期間はどのくらいですか?
ヴィクルンドさん:
私たちは『Den of Wolves』に3年ほど前から取り組んでいますが、常にフル稼働していたわけではなく、また、しばらくの間は『GTFO』も同時進行していたため、10 Chambersの開発者全員が取り組んでいたわけではありません。
今はフルプロダクション体制に入り、全員が取り組んでいます。
──リリースを楽しみに待っている日本のユーザーにメッセージをお願いします。
ヴィクルンドさん:
日本の『GTFO』プレイヤーの皆さんに感謝します。『GTFO』にこれほど多くの日本人プレイヤーがいるとは夢にも思っていませんでした!
私たちは『Den of Wolves』の制作に励んでおり、皆さんの期待を裏切らないようベストを尽くします。
ファーストパーソン・シューティングゲーム全般、特に協力型ゲームがお好きな方は、ぜひ『Den of Wolves』をウィッシュリストに入れて、開発状況をチェックしてみてください。
──ありがとうございました。

▲(左から)コミュニケーション・ディレクターのロビン・ビョールケルさん、クリエイティブ・ディレクターのウルフ・アンダーソンさん、最高戦略責任者のオスカー・J・T・ホルムさん、音楽&オーディオディレクターのサイモン・ヴィクランドさん。

Den of Wolves
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発売日など基本情報
発売日 |
未定 |
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会社 |
10 Chambers |
ジャンル | アクション |
対応ハード | PC |
価格 |
PC : 未定
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公式HP | |
公式Twitter |

Den of Wolves
GameWith編集者情報

小学生のときにゲームボーイを買ってもらったことをきっかけでゲーム好きになる。 「ポケットモンスター」シリーズや「パワプロクンポケット」シリーズ、「逆転裁判」シリーズが好き。 特にハマっているスマホゲームは『ポコロンダンジョンズ』で、8年間プレイし続けている。 休日は、『ポケモンGO』のために、いつもどこかを歩きまわっている。 |
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