角満のゲー漫 第47回!今回はつい出来心(?)で購入したRPG『砂の国の宮廷鍛冶屋』を紹介!軽い気持ちで始めてみたら一気に大ハマり!その理由とは?
大塚角満の「ココ」が凄かった!!
本文中でも書いたけど、ダンジョンでの冒険と工房でのアイテム作りがいい感じにバランス取れていて、ついつい時間を忘れてやり込んでしまう中毒性がある! 安価なゲームだとナメてかかると損するよ!
RPG度 | ★★★★(4) 1歩1歩、着実に成長していくキャラクターはいかにもRPG的で好感。仕事の請負や転職システムもいい意味で“よくある”感じでわかりやすい。ただ、バトル時の操作性が若干だがもたついて残念。 |
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レトロ度 | ★★★★(4) ところどころで入るカットインを除けば、ゲームは基本的にドット絵の世界で進行する。俺のようなおっさんには懐かしくも取っつきやすい仕様でウェルカムだけど、ド派手な映像を見慣れた最近のプレイヤーにはやっぱりちょっと物足りないかも? |
コスパ度 | ★★★★(4) 「もうひと声!」と言いたくなる箇所はいくつもあるけど、1540円という低価格と、非常に丁寧に、大事に作られたとわかる仕様には感動すら覚える。この値段でここまで遊べたら……文句はないですよ! |
『砂の国の宮廷鍛冶屋』、遊んでます
『パズドラ』に『あつ森』に『原神』にと、連載がらみのゲームプレイを継続して続けていたところに、年末から新たに『デジボク地球防衛軍』が加わってしまった。
いや、“しまった”なんて書きつつ、あまりにも楽しいゲームだったので自分から嬉々として接近してしまったんだけど(苦笑)。
でもこれで、並行プレイタイトルが4本である。
以前、俺と同じような立場でゲームレビューなどをしている某有名人と、
「ゲームの並行プレイって、最大で何本までいけると思います?」
をテーマに酒を飲んだことがあるんだけど、その人も俺も、最終的な答えは、
「ちゃんとやろうと思ったら、2本が限界。無理して、3本がやっとのラインだろう」
というものだった。
つまり、すでに理想からはかけ離れていて、俺のゲームライフは破綻していることになる。
実際、俺は朝の7時くらいから仕事を始めているけど、最近はダメージが蓄積されてきたのか加齢臭がヒドくなった気がする。
でも……!
そんな状況になりながらも、俺は並行プレイのタイトルをさらに増やしてしまったのだ。
ひとつは、3月26日に製品版が発売される『モンスターハンターライズ』の体験版。
『逆鱗日和』シリーズの作者として、当然のようにチクチクと遊ばせてもらっている。
ただこれは、クエストに行ける回数が最大30回と決まっているので、それほど齷齪とやっているわけではないんだけど。
……まあ、製品版が発売された暁にはどんなゲームも脇に押しやって、『モンハンライズ』と寝食をともにするような生活に突入するのは目に見えているけどね(苦笑)。
なので現時点においては、『モンハンライズ』の体験版よりも、つい出来心で購入してしまった↓こちらのタイトルの影響のほうが大きいのよ……w
1月6日にケムコから発売されたRPG、『砂の国の宮廷鍛冶屋』だ。対応ハードは、Nintendo Switch、PS4、Xbox、PC、スマホといろいろあるんだけど、俺はNintendo Switchで遊んでいる。
これ、価格も1540円とお手ごろなので、
「ちょっとした箸休めのつもりで遊んでみるか^^」
と、2、3時間だけプレイするつもりで始めたんだけど……気が付けばすでに10時間www
4本も5本も並行プレイしていて隙間の時間なんてほとんどなかったのに……完全に滑り込まれてしまったよぉぉおおおお!!!w
それくらい、『砂の国の宮廷鍛冶屋』は丁寧に作られた佳作なのだ。さっそく紹介しましょう!
RPGのきれいな結晶
『砂の国の宮廷鍛冶屋』のテーマは、冒険者となってダンジョンで戦闘、素材集めをしつつ、自宅の工房で武具や日用品などを制作して販売すること。
つまり、バトルとクラフトの両方を担う“ハイブリッド戦士”として活躍することを義務付けられている……というわけだな。
作り自体は至ってシンプルで、前述の51文字の説明ですべてが賄われていると思う。
冒険者ギルドで、モンスターの討伐やら所定のアイテム制作の仕事を請け負ったら……。
ダンジョンで戦闘と素材集めをしたり、
工房で依頼品の作成を行ったりする。
ちなみに、同じものをたくさん作ると熟練度が上がり、さらなる高級アイテムや優秀な装備を手掛けられるようになる。
この、工房での仕事はストーリーの進行といい感じでバランスされていて、
「ぼちぼち新しい装備を作れるようになりたいなぁ……」
と思い始めたタイミングでしっかりとフラグが立つようになっているので、余計なレベル上げやら作業的な採取をする必要がまったくない。
しかも、レアな素材も道具屋での売買や闘技場での景品で簡単に手に入ったりするので、この手のクラフト重視のRPGでよくある、
「作りたいけど素材がまったく手に入らないので、ストレスしか感じない……」
という悪循環に陥ることがいっさいない。このへんのバランス調整とフラグの立て方がすごく丁寧で、じつに好感が持てるのだ。
思うに制作陣は、いかにスムーズに、いかに小気味よく、古き良き時代に見た“良作RPG”を楽しんでもらうか……ってところを重視して、この『砂の国の宮廷鍛冶屋』を作ったのではなかろうか。
誤解を恐れずに言えば、このゲームに目新しい部分はほとんどないと思う。グラフィックも、バトルシステムも、ゲームの流れも、「どこかで見たことあるな……」と感じることも少なくない。
それでも、『砂の国の宮廷鍛冶屋』は「佳作である」と断言する。
一見、古臭くすら感じられるダンジョンでの冒険と戦闘も、裏を返せば遊びやすくてわかりやすい方向に舵を切った結果と言える。
そして、階段を上るようにコツコツと進行する物語と主人公の成長も、奇をてらわず、誰でも手を伸ばせるように調整を続けた成果だ。
その結果に生まれた『砂の国の宮廷鍛冶屋』は、
“プレイヤーが持つRPGの経験とノウハウだけでサクサクと続けられる、コンパクトRPGのお手本”
のようなゲームに仕上がっていると思う。
首都圏は緊急事態宣言が発令され、全国的にもステイホームが叫ばれている昨今、ちょっとしたお茶のオトモとして遊ぶのにこれほどピッタリなタイトルもなかなかない。
しばし肩の力を抜いて、ファンタジー世界に身をゆだねるのもまた、悪くない時間の潰し方だと思いますよ!
(おおつかかどまん)
20年以上にわたりファミ通で記者、編集長などを務めつつ、自ら著者としてゲームプレイ日記の単行本、『逆鱗日和』シリーズ、『熱血パズドラ部』シリーズなどを上梓。ベストセラーとなる。2019年より独立し、パズドラのストーリーダンジョンのシナリオ担当を務めるなど、活動の幅を広げている。 |
今回のゲーム『砂の国の宮廷鍛冶屋』
発売日 | 2021年1月7日 |
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メーカー | ケムコ |
ジャンル | RPG/経営シミュレーション |
プレイ人数 | 1人 |
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