2021/1/17 プレイレビューを掲載
─雨の世界に“晴れた空”をもう一度。少女エコーと守護霊Deemoの希望を探す物語。
『DEEMO II』はRayarkが手掛ける全世界累積2300万ダウンロードの人気リズムゲーム 『DEEMO』の最新作。
クラシックやジャズといった拘り抜いた楽曲の数々と、引き込まれるように美しくも儚い世界の中で、少女「エコー」と守護霊「Deemo」の希望を探す物語が描かれていく──。
ここからは実際のゲームプレイを交えた上で、ネタバレを避けつつも本作のレビューを掲載している。少しでもゲームを遊ぶきっかけになって頂ければ幸いだ。
【1/13更新】配信日はいつ?
2022年1月13日(木)、iPhone/Androidで配信を開始した。
▲その他ゲームの配信日はコチラから!『DEEMO II』とは?
『DEEMO II』のあらすじ
ここは偉大なる魔法使いが音楽によって創り出した世界、しかし巨大な怪物がもたらした大雨によって、この世界も終わりを迎えようとしていた。
雨を浴びたことで白い花に覆われた、かつて一度虚空に消えた少女「エコー」。彼女はこの無限に続く雨の世界で、魔法使いが残した守護霊「Deemo」と共に協力して、もう一度音楽によって晴れた空を取り戻そうとするのであった……
ストーリー
ゲームは主人公“エコー”が雨の中、「駅」へと避難してくるアニメーションから始まる。『DEEMO II』の世界で「雨」は、怪物がもたらす“危険な存在”だ。
生き物は雨に濡れ続けると、白い花が身体から咲き始め、最終的には肉体が消失するという...。
ストーリーでは駅構内を歩き回るアドベンチャーパートの要所にムービーパートが挿入される。
エコーを始めとする個性豊かな登場キャラクターたちは皆、雨の降りしきる絶望的な世界でも強く生き抜こうとする姿が印象に残りやすい。
スマートフォンゲームであることを忘れさせてくれるような、アニメーショングラフィックで描かれたキャラクターの表情はとても繊細だ。
エコーは特に喜怒哀楽と表情を変化させるので、プレイヤーも釣られて自然と感情移入してしまうはず。
ゲームシステム
ゲームシステムは、キャラクターとの会話やアイテム探索などを行う「探索パート」と、物語を進めるうえで重要な「リズムゲームパート」に分かれている。
作中に登場する「駅」の“ピアノ”は、「雨」を一時的に降り止ませられる貴重な代物で、リズムゲームパートではそのピアノを用いて音楽を演奏していく。
物語を進めるためには、エコーの行動範囲を広げる必要があり、探索パート→リズムゲームパート(特定数をこなす)→ムービーパート...(探索へ)と、一連の流れを繰り返していくのがゲームの流れとなる。
探索パートは3D空間のフィールドをバーチャルパッドで移動する。新たなエリアを探索したり、重要人物に話しかけるとシナリオは進行していく。
「何をすれば良いのか分からない」というプレイヤーでも、メニュー画面から次に何をすべきか確認できるので、あまりゲームを遊ばない人にも優しい。
リズムゲームパートは、楽曲に合わせて流れるノーツをタップしていくシンプルなものだ。本作ではリリース時点から100曲を超える楽曲がプレイ可能。
ノーツの流れるレーンが表示されない関係で、多少なりとも慣れが必要ではあるが、いずれの楽曲もバランスの取れた難易度に仕上がっている。
なお、筆者が遊んだ時点ではハイスコア記録等の競技性のある要素は確認できていない。
本作は物語と音楽性を楽しむような作風でもあるため、ソロプレイで楽しく遊びたいプレイヤーには嬉しい部分かもしれない。
2021年7月30日に公開されたゲームプレイ映像では、駅中を歩き回る様子など、探索パートに焦点を当てたものだ。
他にも日本語ボーカルの楽曲と合わせたゲームプレイ映像などが公開されており、物語の世界観についても解説している。
音楽
「Deemo」シリーズといえば、話題になるのはその音楽性だろう。
実のところ筆者は過去作を遊んだことがないのだが、同シリーズの楽曲だけは度々SNSでも話題になるのは知っていた。
作中に登場する楽曲は、世界各国のクリエイターたちが手掛けているようで、そのどれもに作曲家の個性が出ている。
さらに、『Deemo II』の世界観に合う、ピアノやヴァイオリンを用いたクラシック調の楽曲のクオリティは、素人目に見てもゲーム音楽として高水準なレベルと言えるだろう。
中にはまるで、“古き良きアメリカの時代”とでも形容したくなるジャズ系の楽曲も収録されており、好きな人はとことん本作の音楽にハマっていけるはずだ。
ボーカル系の楽曲なども、心地良いものばかりで、あまりリズムゲームが得意ではない筆者でも楽しくプレイできている。
公式Twitterでは一部楽曲が公開されているので、チェックしてみると良いだろう。
《DEEMO II》収録曲試聴:Kokoro Odoro
— DEEMO / DEEMO II【公式】 (@DeemoRayark) January 2, 2022
子供の頃の言葉を使って、喜びも悲しみも雲に変えてしまおう。
曲名:Kokoro Odoro
作曲家:Tomggg (feat. m/lue. ) pic.twitter.com/uSNaAoWHog
《DEEMO II》収録曲試聴:DRG (piano ver)
— DEEMO / DEEMO II【公式】 (@DeemoRayark) January 9, 2022
Cytusファンにはお馴染みの一曲、作曲家SLSMusicがお届けするピアノアレンジバージョン!
曲名:DRG (piano ver)
作曲家:ani, arranged by SLS pic.twitter.com/FPi5r2i0gU
楽曲は課金によっても購入可能だが、フィールドの探索で難易度の高い譜面や、L.v.ベートーヴェン、W.a.モーツァルトといった、歴史的なクラシック音楽なども入手できるようだ。
キャラクター
◆エコー(CV:楠木ともり)
中央駅に突然現れた、前向きで明るい少女。この世界を危機から救おうとしている。
◆Deemo
中央駅の守護霊。クールで無口。駅が雨に浸蝕されないよう寡黙にピアノを弾き続けている。
◆駅長(CV:小形満)
中央駅の駅長。優しくて礼儀正しい。駅の住民たちの精神的支えとなっている。
◆クラウス(CV:小田柿悠太)&ラン(CV:安齋由香里)
<クラウス>
気性の荒い職人。他人の気持ちなど気にせず、率直に物を言う。駅の備品の修理担当。
<ラン>
各地を旅する音楽教師。優しくていつもエコーのことを気にかけている。
◆ファトマ(CV:市ノ瀬加那)&アーメット(CV:田丸篤志)
<ファトマ>
アーメットの娘。天真爛漫で可愛らしい女の子。駅でエコーを最初に発見した。
<アーメット>
呑気なコック。わけあって娘と二人、駅で避難生活をしている。
◆魔法使い
音楽の力でこの世界を創造した偉大なる人物。身近な存在のようで、赤の他人のようにも感じる......
◆異邦人
駅に現れる不思議な人物。全てが謎に包まれている。
プレイしたライターの評価
◆良かった部分
- 親しみやすいアニメ調の3Dグラフィック。
- 美しさと不気味さを兼ね備えた独特の世界観でも、暗すぎない物語の雰囲気。
- 完成度が高くキャッチーなメロディで耳に残りやすい楽曲の数々。
◆もっと改善したらさらに良いと思う部分
- バーチャルパッドの操作性
- カメラをもっとエコーに近づけたい
◆どんな人におすすめか
- リズムゲームが好きな人
- 独特の魅力を持ったゲームが好きな人
- 作り込まれたゲームを遊びたい人
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2022Rayarkコンサート開催!
12/3、Rayark社は10周年を記念し、2022年2月12日にオンライン上でのライブコンサートの実施を発表。
『DEEMO』や同社が配信している『Cytus』のほか、本作の楽曲も初演奏・初公開となる。
『DEEMO』とは
2013年にリリースされたRayarkの名作音楽ゲーム。
ピアノを使った楽曲をコンセプトに据えており、クラシック音楽をはじめとする、さまざまなジャンルの音楽を収録している。
11/16には、劇場版アニメの制作も決定。制作には「ハイキュー!!」や「進撃の巨人」等、数々のアニメ作品を手掛けたアニメスタジオ・Production I.Gも参加する。
『DEEMO II』の基本情報
配信日 | 2022年1月13日(木) |
---|---|
会社 | Rayark |
ジャンル | リズムゲーム |
対応OS | iPhone,Android |
事前登録 | あり |
公式サイト | 『DEEMO II』公式サイト |
公式Twitter | 『DEEMO』公式Twitter |
GameWith編集者情報
東京都福生市生まれのゲームライター。お酒と革靴が好物でソロキャンプが趣味のミニマリスト気質なおじさんです。なぜかアニメ雑誌でHoYoverse作品を紹介している人。 【活動媒体】 GameWith/インサイド/GAME Watch/月刊アニメディア/App Media/Game*Spark/ GameBusiness |
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