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・90年代風の東京で魔法使いを導く新伝奇魔法RPGの構造
・最新アニメ風のグラフィックで描く戦闘と世界観の魅力
・敵の行動を先回りしAPをやりくりする戦闘の醍醐味
この記事を書いた人
『アストラエ・オラティオ』は、Dynamis One(ディナミス・ワン)が開発し、NC Corporationがサービスを手がける新伝奇魔法RPG。
『ブルーアーカイブ』に携わったパク・ビョンリム氏が代表を務めるスタジオの新作で、対応プラットフォームはiOS,Android。リリース日は現時点で未定となっている。
舞台は「’89年東京」。プレイヤーは地方の末端公務員だった「主任」となり、突然配属された「裏令指定特例区域管理庁」、通称「特区庁」で、東京に暮らす魔法使いたちの問題を処理していく。

▲戦闘シーン。本作の世界では「決闘裁判」、もしくは「トライアル」と呼ばれる。
魔法使いの管理に役所仕事をくっつけるだけでもなかなかの発想だが、彼女たちの紛争まで公務員が仲裁するというのだから仕事の幅が広い。

▲キャラクターたちが躍動するアニメーションに注目。
このたびGameWithでは、本作を試遊する機会を提供いただいた。東京ゲームショウ2026向けのバージョンで、チュートリアルを含む複数の戦闘と、キャラクターたちの交流や物語を描くストーリーシーンを体験できた。
今回は、ひと足先に触れた本作の世界観とコアとなる「決闘裁判」の手触りを紹介していこう。
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見慣れているようで見慣れない東京を描く
本作の「’89年」は、我々が知るそのものではない。技術や文化、文明が現実より100年ほど加速した世界で、東京タワーは竣工間近。パリに続く万博開催地には京都との競争を制した東京が選ばれ、お台場では埋め立てが進んでいる。
知っている地名ばかりなのに歴史が絶妙に噛み合わない。このズレが作品独自の東京を形作っている。


▲タイトル画面では時間帯の異なる東京が描かれる。
さらに魔法は「土地」と密接につながり、港区、新宿区、渋谷区などの行政区域が、そのまま魔法使いたちの「領地」として機能する。魔法使い同士の衝突が行政上の対立として扱われ、その処理を主任が担当するわけだ。
試遊で中心となったキャラクターは、田中えりん、藤晴璃々愛、アンナ・M・バッテンベルクの3人。冒頭からヘリコプターが墜落し、日本刀を手にした和装の少女が姿を現す。さらには「新選組」「京都幕府」「見廻組」といった言葉まで飛び出し、情報量は多めだ。

▲左からアンナ、えりん、璃々愛(りりあ)。
ヘッドホンやガラケーなどの小物やキャラクターデザインには少し懐かしいアニメの空気が漂う。そこへ滑らかな2Dアニメーションと現代的なカット割りを組み合わせているため、古さを再現するのではなく「懐かしさを今の技術で描く」という印象が強かった。

▲試遊でのロビー画面。ミッション、トレーニング、チャレンジ、クエスト、ストーリーという項目が確認できる。

▲トレーニングを選択。夜のプールを舞台にしたアニメーションも用意されている。


▲トレーニングでは、段階的にシステムをレクチャーしてくれた。
ストーリーの見せ方もひとつではない。キャラクターの立ち絵と会話ウインドウを使ったコミカルな掛け合いに加え、一枚絵を背景に文章とボイスでじっくり読ませる、ビジュアルノベル寄りの場面も確認できた。

▲「人形」と呼ばれる特区庁の臨時ボディガード。身体は木でできている。戦闘にも参加するようだが、物語上の役割も気になる。
少女の日常を静かに描きながら、その背後では地球規模と思われる天体現象の気配が漂う。明るいやり取りから一転、物悲しいBGMと語りで「この世界では何かが起きている」と感じさせる落差に引き込まれる。
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先の先を見つつAPを使い切る決闘裁判が気持ちいい

▲戦闘開始。敵が複数登場する戦いも確認できた。
本作の戦闘は、魔法使い同士の紛争を解決する司法システム「決闘裁判」(通称トライアル)として描かれる。
試遊では3人のキャラクターを切り替えながら戦った。画面上のアイコンが進む限られた時間のなかでコマンドを選ぶリアルタイム制がベースで、リズムアクションに近いプレイフィールもある。


▲編成画面。パーティーは最大4人+3つの要素で構成するようだ。
鍵となるのが「AP(アクションポイント)」だ。通常スキルや戦闘スキルなどにはそれぞれ消費APが設定されており、限られたAPをどう割り振るか考えていく。
戦闘スキルにはクールタイムがあり、通常スキルを使えば再使用までの時間を短縮できる。大技のアルティメットスキルは別のUSポイントをためて発動する。 つまり「今使える技」と「数手先で使いたい技」の両方を見ながら動くことになる。


▲通常スキルと戦闘スキルを中心に立ち回る。APをどう使うかが重要だ。
ここで面白いのが、敵の行動を事前に確認できること。画面上部には4ラウンド分の剣や盾のアイコンが並び、次に何が放たれるか察知できる。
白い剣なら通常の攻撃、盾なら味方の行動より先に攻撃してくる「先制攻撃」の合図だ。先制攻撃にはタイミングよくカウンタースキルを合わせれば、攻撃を受け止めつつ反撃できる。


▲盾アイコンは先制攻撃の合図。カウンターで反撃しよう。ボタンをタイミングよく押す要素もある。
赤や紫の剣は、通常のスキルでは判定に勝てない「阻止不能行動」。
対応するキャラクターへ切り替えてパリィを狙うか、その前にブレイクゲージを削り切って敵を行動不能にするなど、別の対処が必要になる。


▲敵の阻止不能行動に対してパリィが炸裂。気持ちいい。
ただ強い技を連打するバトルではなく「2手後に危険な攻撃が来るからブレイクゲージを減らしておく」「このラウンドで通常スキルを使って戦闘スキルを戻す」と、小さな予定表を頭の中で組み立てていく。 そして、その予定がピタッとはまると気持ちいい。

▲ブレイクに成功。相手の行動そのものを止められるため、いつ発生させるかが重要になる。
とくに「APをどう使い切るか」を考えているときは、キャラクターを操作しながら、戦闘そのものをマネジメントしている感覚があった。


▲赤アイコンの行動に合わせ、操作キャラクターをチェンジして対抗。
画面は派手なのに、頭の中ではかなり堅実な予算編成をしている。さすが行政がテーマのゲームである。


▲アルティメットスキルでは専用のアニメーションが展開する。
「領地宣言」は切り札的存在だ。発動するとカットインとともに戦場の背景が一変。今回の範囲だけでは具体的な効果の全容までは確認できなかったものの、ほかのスキルとは明らかに扱いが異なる。
試遊では「戦闘の主導権を握るシステム」と説明があった。戦闘にどういった影響を及ぼすのか、想像は尽きない。


▲領地宣言を使用。発動すると戦場の雰囲気そのものが大きく変化する。


▲公式の説明によると「一発逆転の快感」が感じられるという。どのようなアクションが繰り出せるのか。
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アニメを1話観終えたような試遊だった
約1時間の試遊で強く残ったのは、世界観、物語、戦闘がきれいに同居していることだった。
行政区域が魔法使いの領地となり、その争いを公務員が仲裁し、紛争解決のための「裁判」がそのままバトルになる。設定として面白いだけでなく、それがゲームとして一直線につながっている。

▲戦闘でも登場人物たちの個性がしっかり描かれる。
海外のスタジオが描く日本という点でも、試遊範囲では地名や学校生活、小物、会話のテンポに引っ掛かりはほとんど感じなかった。
むしろ少し懐かしいキャラクターデザインと、現在の技術で作られた2Dアニメーションの組み合わせが「見たことがありそうで、実際には存在しない東京」を説得力のあるものにしている。
戦闘も、敵の行動を把握し、限られたAPを割り振り、カウンターやパリィまできれいにつながったときの手応えが気持ちよく、拡張性も感じられる。
試遊後は、これから放送されるアニメ第1話の試写をたっぷり観せてもらったような感覚が残った。続報にも大いに期待したいところだ。

▲以上、各社の提供でお送りしました。
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