角満のゲー漫 第51回!タイトルは可愛らしさからは想像もできない恐怖のアドベンチャー『リトルナイトメア2』を紹介!死にゲー特有の緊張感のトリコになってしまった大塚さんがたっぷり遊べる体験版をプレイ!
大塚角満の「ココ」が凄かった!!
“1手間違えたら即ゲームオーバー”という、死にゲー特有の緊張感と恐怖を堪能できる秀作! 本文中にある通り筆者は『リトルナイトメア』シリーズは初めてなんだけど、前作を知らなくてもすぐに世界観に入り込むことができました! おもしろい!
緊張度 | ★★★★★(5) 一度見てしまえばなんとかなるトラップも、初めて出くわしたときの恐怖と絶望たるや……!いわゆる、お化け屋敷的な恐ろしさ。怖いです、マジで。 |
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謎解き度 | ★★★★(4) 謎解き自体は、さほど難しくはないと思う。しかし、そこにいろいろな要因(不気味な敵とかな)を絡めさせることで、ゲーム性を格段に向上させていることに好感! |
世界観度 | ★★★★(4) 鬱蒼とした重苦しい雰囲気の世界観が好きな人にとっては……まさに最上のコンテンツになるんじゃないかと! |
いまさら『リトルナイトメア』にハマる
ある日、俺の編集アシスタント的な立場にある同僚が、Nintendo Switchの画面をしげしげと眺めながらこんなことを言ってきた。
「なあなあ。キミ、『リトルナイトメア』って遊んだことある??」
リトルナイトメア……?
脳ミソに引っかかるものを感じながらも、俺はホゲホゲと見当違いなことをのたまった。
「リトルナイトメアというと……“小さな悪夢”ってことだな」
同僚が、呆れ顔で返す。
「誰が直訳しろ言うたねん。ゲームやゲーム。最近『2』が発売になって、わしの友だちが「めっちゃおもろくてハマりまくってる!!」ってわめいているんや」
そう言うと同僚は、ニンテンドーeショップで見られる件のゲームのトレーラーを突き付けてきた。その際に説明を読むと、
“『リトルナイトメア2』は、電波塔に支配された世界を舞台に、少年「モノ」を操作するサスペンスアドベンチャーゲームです”
なんて書かれている。途端に、俺は「えー……!」と鼻白んだ。
「サスペンスアドベンチャーかぁ……! いまわし、ちょっと気持ちがダークサイドに堕ちかけているので、暗いゲームはちょっと……」
しかし同僚は、
「いいからトレーラーを見てみろって。たぶん、キミの好みのゲームだと思うねん」
と言って譲らない。
そこで仕方なく、『リトルナイトメア2』の動画を見たんだけどね……。
一度も瞬きもせずにトレーラーを完見(?)した後、「ガバッ!!」と顔を上げるや俺は宣言したのだ。
「『リトルナイトメア2』、買わせていただきますッ!!!」
ダークサイドに堕ちてる場合じゃねえ。
またまたステキなゲームに出会った予感がビンビンだぞ!!!
制作陣との知恵比べ
しかし冒頭で“脳ミソに引っかかるものを感じる”と書いた通り、『リトルナイトメア』自体はキチンと知っておりましたわ。
開発はスウェーデンのデベロッパー、Tarsier Studiosで、1作目の『リトルナイトメア』は2017年にリリース。
すると、あまりにも特異な世界観と謎解きを中心としたゲーム性が世界中で話題となり、数多くのゲームアワードを受賞したんだよなー。
その際、『リトルナイトメア』のスクリーンショットは何度も見て、
「このゲーム、独特でおもしろそうだなぁ……」
と感じながらも手を出すまでにはいかず、けっきょく未プレイのままこんにちに至ってしまったのだ。
あれから、約4年--。
ついに積年の想いをぶつけられる『2』を試してみる時がきたのであるッ!!!
……って、10秒前まで渋々だった口でよく言うわ、って感じだけどな(苦笑)。
では、さっそくプレイしてみよう。
ちなみに『リトルナイトメア2』は、2月10日にプレイステーション4版とNintendo Switch版、2月11日にXbox One版とPC版が発売になっていて、プレイステーション5版とXbox Series X|S版は2021年発売予定となっている。
今回、俺は「まずは試しに……」ってことで、Nintendo Switch用の体験版をダウンロードしてみた。
噂では「体験版でもかなり遊べる!!」とのことだったので、まずはコレを遊び込んでから製品版に流れようと思ったのだ。
前述の通り『リトルナイトメア2』は、ナゾとトラップに満ちた不気味な世界を冒険するサスペンスアドベンチャーだ。
色の少ない重苦しい世界を、慎重に、そして時に大胆に、テクテクと進んでいく。
プレイし始めてすぐに思ったのは、
「これは……『LIMBO』や『アウターワールド』と言った、往年の“名作死にゲー”と同じ匂いがするぞ……!!」
ってこと。
『LIMBO』も『アウターワールド』も、容赦のない死の緊張感と、トライ&エラーをくり返してコツコツと解法を見つける“積み重ね感”がたまらなかったが、『リトルナイトメア2』はそれらに加えて、アレコレと想像力を働かせたくなる物語性と、そこはかとない“悲哀”みたいなものを感じる。
……うん、いいぞ!
面倒なことを考えずにダラダラと遊べるゲームも好きだけど、この、
“誤って1歩踏み出したところに、死が待っている”
という緊迫感は、やっぱりこの手のゲームを構成する上で最重要なパーツだわ。
トラップのスクショを載せるとネタバレになる恐れがあるので慎重にいきたいのだが、たとえば、
一見、何もなさそうな平地であっても、警戒心なく踏み込んだとたんに……!
バッシャンバッシャンバッシャン!!
トラばさみのラッシュきたぁぁあああ!!!(((( ;゚Д゚)))
もちろん、1発でも喰らってしまったら即ゲームオーバー。
また、↓こんな、いかにもヤバそうな巨人(?)の背後を通過するときも、
策を施さずに行こうとしたら速攻で……ッ!!!
見つかる……(((( ;゚Д゚)))
あとの惨状は、いわずもがなであろう。
このような悲惨な体験を避けるために、主人公のモノは、途中で仲間となる“シックス”(前作の主人公)といっしょに、その場にあるものを巧みに使って難局を攻略していくのだよ。
足場を押したり……。
斧を手に入れて……!
バッキャンッ!!!
と、ドアをぶち破ったり。
この先、さらなる不気味な敵と巧妙なトラップに襲われまくることになるんだけど……ここからはぜひとも、ご自身の目で確認していただきたい!!
俺も、初見プレイを殺しにかかっている制作陣との知恵比べを、存分に楽しもうと思っております!
(おおつかかどまん)
20年以上にわたりファミ通で記者、編集長などを務めつつ、自ら著者としてゲームプレイ日記の単行本、『逆鱗日和』シリーズ、『熱血パズドラ部』シリーズなどを上梓。ベストセラーとなる。2019年より独立し、パズドラのストーリーダンジョンのシナリオ担当を務めるなど、活動の幅を広げている。 |
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