角満のゲー漫 第21回! 今回は史上最大級のボリュームを誇る『eBASEBALLパワフルプロ野球2020』を紹介! スポーツ愛、野球愛を炸裂させて魅力を語ってくれます。
総評!「ココ」が凄かった!
これ1本あれば、1年くらいは余裕で遊び続けられるのでは……と思わせる圧倒的なボリューム!そしてクオリティー!野球ゲームの、まぎれもない決定版です。
満足度 | ★★★★★(5) コンテンツの充実度がスゴい! 野球好きなら、どれかに必ずハマれるはず。 |
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熱中度 | ★★★★★(5) 筆者はサクセスばかり遊んでいるが、時間を忘れて没頭してしまう熱中度がヤバいです。 |
ダイジョーブ度 | ★★★(3) 今作でも猛威を振るうダイジョーブ博士。ここまで10回くらい出会って手術成功は1回だけなので、この評価(苦笑)。 |
くすぶっているからこそ!
今年は新型コロナウイルスの影響で、スポーツもコンサートも展示イベントも、軒並み中止や延期、規模縮小が余儀なくされている。
ゲーム業界へのダメージも小さくなく、毎年恒例のE3(北米で行われる世界最大級のゲーム見本市)は中止となり、ヨーロッパのgamescomや日本の東京ゲームショウもバーチャル開催のみとなった。
そもそも、あれだけ大々的に喧伝していた東京オリンピックが宙に浮いてしまったのだから、その影響は計り知れないのである。
行き場を失いつつあった“野球熱”。
なかでも日本の国民にとって大きかったのが、プロ野球のペナントレース実施にブレーキがかかったことではなかろうか。
たとえ野球ファンじゃなくとも、春の訪れとともにペナントレースが始まり、夏のオールスター戦、秋の日本シリーズという連綿とした流れは日本人の心根に刷り込まれていると言っても過言ではなく(いや過言か)、季節と平和を感じる催しとして完全に定着していた。
それが……。
コロナ禍で開幕は延び延びとなり、3ヵ月遅れでなんとかスタートはするも、試合数は減少、交流戦やオールスター戦は中止、観客数も制限と、運営側は難しい舵取りを強いられている。
しかも、ここに来てコロナウイルスの感染者数が増加傾向にあるので、今後ますます、イベント系の動きは慎重にいかざるを得なくなりそうだ。
そしてこれは、野球観戦を心待ちにしていたファンにとっても、辛く、苦しいシーズンになることを如実に物語っていた。
プロ野球を観たい……! ひいきの球団を応援したい……! 心ゆくまで、野球を楽しみたい……!!
行き場を失いつつあった“野球熱”。
小学生のころから熱心な広島カープファンの俺も、少なからずその影響を受けてしまっていた。
そんなとき……!
店頭に並んだのが、KONAMIのプレイステーション4、Nintendo Switch用ソフト『eBASEBALLパワフルプロ野球2020』だった。
毎年のようにリリースされる、定番中の定番の野球ゲーム。新作が出るたびに、
「まだ去年のを遊んでいるから、今回はいいかな」
「今年は発売日に買おうかな」
なんて葛藤が生まれる特殊なタイトルである。
でも……今年は購入することに、一瞬の逡巡もなかったわ。7月9日の発売日、Nintendo Switch版のパッケージを手にしながら、俺は思わずつぶやいたのだ。
「これがあれば……プロ野球への欲求が、ある程度は満たされるぞ!!」
とね。
史上最大級のボリューム
家に戻ってパッケージを開け、逸る気持ちを抑えながら『パワプロ2020』を起動したとき。
最初のメニュー画面を見ただけで、俺の欲求はある程度満たされた気がしたわ。
だって……↓こんなにもりだくさんなんですもの!
これ……w 野球ファンが求めるすべての事象が、このパッケージに詰まっているのではなかろうか。
『パワプロ2020』は“史上最大級のボリューム”を大々的に謳っているけど、“看板に偽りなし!”なラインナップだと思ったね。ざっと抜き出すと、
プロ野球選手として入団から引退までの30年を楽しめる“マイライフ”
チームを率いて優勝を目指す“ペナント”
高校野球部の監督となって甲子園優勝を目指す“栄冠ナイン”
オリジナルの選手を育てるおなじみの“サクセス”
全国のプレイヤーと対戦する“eBASEBALL”
日本代表となってオリンピックを勝ち抜く“東京2020オリンピック”
などなどなど……。これで全部じゃなく、細かく書き出したらキリがないくらい多くのコンテンツが収録されている。おなじみのモードも、格段に進化して、ね。
野球狂こそ遊んでほしい!
この原稿を書いているのは『パワプロ2020』の発売から5日後なんだけど、さすがにこれだけボリュームがあると、すべてを遊びきることはできていない。
当たり前だけど。遊ぶゲームをコレだけに絞って没入できたとしても、全要素の10分の1もプレイできていなかったろうなあ。それくらい、『パワプロ2020』は“楽しみ”がてんこ盛りなのである。
発売以来、俺が夢中になっているのは、大人気の“サクセス”だ。
コミカルなストーリーを楽しみながらオリジナルの選手を育成するおなじみのモードで、今作には3つの“大学編”が収録されている。
魅力的なキャラクターたちと切磋琢磨しながら、じわじわと野球選手として成長していくオノレの分身を慈しむ幸せ……。
ときに起こる失敗や敗北すらも愛おしくて、気付けば時間も忘れて育成に没頭している自分がいる。
これだけで、くすぶっていた野球熱に火が入ったことがわかる。やり場のなかった欲求が、満たされつつあることもわかる。
やっぱりいいな、野球は……!
そして……やっぱり楽しいな、パワプロは!!
熱心に球場に応援に行っていた人たちも、今年は思うようにいかずにストレスを溜め込んでしまっていると思う。
そんな“野球狂”たちにこそ、『パワプロ2020』を遊んでほしいと願うよ。すべてを満たすことはできないだろうけど、
「なんか……ちょっとだけ、溜飲が下がった気がする」
そんな風に感じられると思うので。
そう……俺と同じように、ね(笑)。
(おおつかかどまん)
20年以上にわたりファミ通で記者、編集長などを務めつつ、自ら著者としてゲームプレイ日記の単行本、『逆鱗日和』シリーズ、『熱血パズドラ部』シリーズなどを上梓。ベストセラーとなる。2019年より独立し、パズドラのストーリーダンジョンのシナリオ担当を務めるなど、活動の幅を広げている。 |
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