大塚角満のゲーム漫遊記 第4回「角満みっくみくになる」

大塚角満のゲーム漫遊記 第4回「角満みっくみくになる」

最終更新 : GameWith編集部

角満のゲー漫第4回!今回は角満さんがしばらく敬遠していたゲームジャンル「音ゲー」を久々にプレイします!

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俺はいま48歳なのだが、齢を重ねるにつれて遠ざかってしまったゲームジャンルがふたつある。

ひとつは、シューティングゲーム。

と言っても、現代の少年少女が熱中しているバトルロワイヤル系とかFPSのほうではなく、横や縦にスクロールする画面に流されながら敵をピュンピュンと撃ち落としていく“横(縦)スクロールシューティング”ってヤツ。

俺がティーンエイジャーのころは、ハードを牽引するキラータイトルの代表がこのジャンルで、「『R-TYPE』が出るならPCエンジン買わないと!」、「『サンダーフォースIII』が発売されるなら、メガドライブもワンチャンあるかも!」なんて会話が“ふつうに”交わされていた。

このころの記憶があまりにもキラキラとしているために俺はいまでも、当時遊んだシューティングゲームが復刻されると聞くやウキウキと購入してしまっている。

先日も、Nintendo Switchで『Xマルチプライ』(1989年に登場した、アイレムのアーケードゲーム)が配信されているのを発見し、速攻でダウンロード。

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「これ……ゲーセンでクリアーするまで攻略しまくったんだよ!! 見てろよー!!」

鼻息荒くスタッフに豪語しながら、30年ぶりにプレイするも……。

「あ……う……。いいい、1面すらクリアーできないんですけど……」

寄る年波による動体視力の低下と反射神経の消失、さらにひどく痛む痛風と四十肩の影響もあって、俺は開始1時間後に『Xマルチプライ』を封印した。

そして、このシューティングゲームと並んで遠ざかってしまったジャンルが……今回紹介するNintendo Switch用ソフト『初音ミク Project DIVA MEGA39's』が属するリズムアクションゲーム、いわゆる“音ゲー”ってやつだ。

遊ばなくなったゲームジャンル

音ゲーは格闘ゲームやパズルゲームと同じく、数十年にわたって人気を継続させている“不動の”ジャンルのひとつ。

この“リズムに合わせてボタンを押すだけ”というシンプルで奥深いシステムを切り拓いたのは、1996年に発売された初代プレイステーション用ソフト『パラッパラッパー』で、個人的には『ファイナルファンタジーVII』や『ドラゴンクエストVII』に匹敵する、プレイステーション躍進のきっかけになったソフトだと思っている。

この『パラッパラッパー』以降、リズムアクションゲームは完全に“化けた”ジャンルとなった。

1990年代の終わりから現代に至るまで、『beatmania(ビートマニア)』、『Dance Dance Revolution(ダンスダンスレボリューション)』、『ポップンミュージック』、『太鼓の達人』、そしていまだと『maimai (マイマイ) 』などなど、音楽の嗜好も、遊び方も、筐体も違うさまざまな姿となって進化発展をくり返している。

音ゲーが隆盛を極めていた2000年代の前半、俺も御多分に漏れずこのジャンルの虜となって、新作が発売されるたびに専用コントローラーといっしょに購入して遊びまくっていた。

専用コントローラーって基本的にデカいし、汎用性がほとんどないのでそのゲームに飽きてしまったら邪魔になるだけなのだが、そんなことは度外視するほど、音ゲーにのめり込んでいたのである。

しかし……。

シューティングゲームと同じく、コンマのタイミングでボタンを押さねばならない音ゲーのシステムは、反射速度の低下と老眼が進行するおっさんを突き放し、いつしか近寄りがたい存在となってしまっていた。結果、俺は数年前から、

「やれば……自分が傷つくだけだから……^^;」

そう悲しく笑って、音ゲーから足を遠ざけていたのである。

初音ミクガチ勢、現る

俺が音ゲーに触れなくなってから10年ほどが経過した2020年、3月。同僚のたっちーが、鼻息で空が飛べるくらいコーフンしながらこんなことを言ってきた。

「おい……! Nintendo Switchで、『初音ミク Project DIVA MEGA39's』が発売されてるやん!! わしが生涯でもっともハマったゲーム、PSPの『初音ミク -Project DIVA- 2nd』の流れを汲む作品が……!!」

鼻をほじりながら、俺が言う。

「あー。なんか、そんなのが出たという話は聞いたな。音ゲー界隈が賑わっているとか……」

興味ゼロパーセントを隠しもしない俺の態度を見て、たっちーが激怒する。

「いますぐ買ってくる!! そして……キサマもみっくみくにされてしまえ!!!」

……というわけで、ホントに買ってきやがりました。

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聞けば……たっちーは初音ミクの“ガチ勢”だったらしい。

初音ミクプロジェクトのゲーム化第1弾だったPSP版にヤバいほどハマり、収録全曲でパーフェクトを獲るために日夜修行に明け暮れていたそうだ。当時を思い出したのか、虚ろな目をしながらたっちーが解説する。

「ガチ勢でも困惑する、とんでもなくムズい楽曲がふたつあるねん。『初音ミクの消失』と『初音ミクの激唱』な。わしは『消失』のほうでパーフェクトを獲るために、吹奏楽をやっていたときに使っていたメトロノームを引っ張り出してきてリズムの解析をしていたんや。それくらいやらないと、パーフェクトは不可能やった……」

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へー……と頷きながら、たっちーに尋ねる。

「じゃあ、『激唱』のほうは?」

初音ミクガチ勢は、途端にダークサイドに堕ちていった。

「『激唱』は……生身の人間には、クリアーすることは不可能や……。……そう、人を捨てた“何か”にならねば、無理やったんや……」

無理や……ムリなんや……とうわ言をつぶやきつつ、たっちーがゲームのセッティングを行う。しばらく興味深くその様子を見ていたのだが……ここにもガチ勢ならではのこだわりがあった。

「音ゲーは、遊びじゃないねん。しっかりと自分なりの打撃フォームを固めないと、パーフェクトなんて出せないんやで」

たっちーはNintendo Switchのフットワークの軽さを活かし、打撃フォームをいろいろと試し始めた。

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これは携帯モード。「PSP時代を思い出して、悪くない」というフォームらしいが、

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↑このセパレート型もそうなのだが、そもそもNintendo SwitchのJoy-conが音ゲーに向いていないらしく(「ボタンが小さすぎる!」らしい)、たっちーは早々に「別のコントローラーでやる」と言い出した。そして↓このパターンに。

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外付けのワイヤレスコントローラーを接続し、46インチのテレビ画面に出力してのプレイ。

「Joy-conよりも、圧倒的に押しやすい!」

ってことでコントローラーは合格したが、今度は、「大型モニターだと目線を動かす距離が増え、コンマ数秒でミスが生じる」ってことで、テレビ出力は却下(めんどくせえ)。最終的に、

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Nintendo Switch本体をモニターにし、外付けコントローラーを接続したこのフォームで「ギリギリ合格」ということになりました(苦笑)。

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▲たっちーが画面をスマホで撮影していた。「何してんの?」と聞くと、「連打に必要なボタンの数を、こうやって数えるねん。じゃないと、パーフェクトなんて無理やで」とのことですw

角満もプレイしてみた!

いやしかし、人が楽しそうに遊んでいる姿を見ると、ついつい「俺も俺も!!」ってなっちゃうよな。この、“人を巻き込む力”って、音ゲーが最強なのではなかろうか。

てなわけで昔を思い出しつつ、いろんな楽曲に挑戦してみた。

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▲Joy-conを使って遊ぶ、Switch版ならではの要素もある。

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▲かつてたっちーがメトロノームを使って攻略したという『初音ミクの消失』もあるが……俺は画面上で何が起こっているのかもわからなかった。

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▲たっちー曰く「PSP版の『激唱』は人類には無理だった」という『初音ミクの激唱』もやってみたが……正直止まってるスクショを見ても、何がどうなっているのかわからない。

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▲おなじみ『千本桜』を、いちばん簡単なモードでやるくらいが俺にはちょうどいいw

「は、はぁ……はぁ……はぁ……」

1曲たりともまともにできず、地蔵と化す俺。それを見たガチ勢のたっちーは「ふっwww」と笑い、

「ヒドいプレイだったが……楽しそうだったので、ええと思うでw」

実際、10年ぶりくらいに遊んだ音ゲーだったが、やっぱりこのジャンルは楽しさの瞬発力がズバ抜けてると思う。

うまかろうがヘタクソだろうが“そのレベルにおける楽しさ”が確実に存在して、どんな惨状でもワイワイキャアキャアと遊び続けてしまう魔力がある。

それでも……ガチ勢は、やはり手厳しい。

「ボタンの使い方がアーケード版そのままなので、パッドでは限界がある。本気で極めようと思ったら……専用コントローラーじゃなきゃダメや!!! いまから手に入れてぇぇええええ!!!><」

俺は……にわか勢でいいかな^^;

エースヴァージンの画像
大塚角満
(おおつかかどまん)
20年以上にわたりファミ通で記者、編集長などを務めつつ、自ら著者としてゲームプレイ日記の単行本、『逆鱗日和』シリーズ、『熱血パズドラ部』シリーズなどを上梓。ベストセラーとなる。2019年より独立し、パズドラのストーリーダンジョンのシナリオ担当を務めるなど、活動の幅を広げている。

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