CBT先行プレイ! 期待のセガ新作RPG『シン・クロニクル』の魅力に迫る
ゲームのカギになる2ポイントを掘り下げる
『シン・クロニクル』は、セガが贈るスマートフォン向け新作RPG。
同社の人気RPG『チェインクロニクル』(チェンクロ)の後継作にあたるタイトルだ。
コンセプトは「運命は自ら決める。選ぶチャンスは一度きり」。プレイヤーそれぞれが自分の選択で物語を作り上げていく、一本道ではない物語を大きな特徴とする。
今回、GameWithは特別に、本作の冒頭部分を遊ばせていただくことができた。
本記事ではその経験を踏まえ、「世界観・ストーリー」「フィールド探索・バトル」という、ゲームのカギになる2ポイントをご紹介していく。
なお、本作は10/14よりクローズドベータテスト(CBT)をスタートしている。
まさに今も、多くのプレイヤーが自分だけの物語を作り上げているところだろう。
残念ながらすでに募集は締め切られてしまっているが、ゲームが気になる方はぜひこの記事を読んで、セガ渾身のRPG『シン・クロニクル』を見定めてみてほしい。
滅びが約束された世界で、プレイヤーは運命を選び取る
まずはゲームの土台となる世界観から見ていこう。
本作の舞台は「ヘルドラ」と呼ばれる世界。大陸の中心には巨大な大穴「奈落」がぽっかりと開き、そこから無限に這い出す魔物「黒の軍勢」によって、人々は常に脅かされ続けてきた。
そんな「奈落」と地上とを断つため、人類は巨大な障壁を形成し、自分たちの生活を守ることになる。
主人公(プレイヤー)は、大障壁を守る「境界騎士団」の新人騎士。
「奈落」での壮絶な戦いや、様々な出会い、そして別れを経て、主人公は自身と仲間の未来を自らの手で選び取っていく。
…以上が『シン・クロニクル』のあらすじである。
先行プレイでは物語冒頭、主人公が「奈落」を調査し、人々を救う糸口を探す「探査騎士団」の隊長となるところから、はじめての任務に挑み、仲間との絆を深めるまでを遊ぶことができた。
実際にプレイしてみると、世界観はいわゆるダークファンタジーで、多少の専門用語は出るものの比較的飲み込みやすい部類であると感じる。
「正体不明の敵vs人類」の構図や、人類を救うために未知の領域へ乗り込むという展開は、昨今のファンタジー作品では人気のものだし、筆者も遊びながらすんなり馴染めたのが印象的だ。
ある種王道とも言えるわかりやすい世界観だからこそ、主人公に感情移入でき、ゲームの軸となる「究極の二択」を、それぞれのプレイヤーが自分ごととして捉えられる。
“滅びが約束”されたというシビアな世界で、あなた自身が何を感じ、何を選び取るのか。
短時間のプレイではあったものの、本作がそういったプレイヤーの体験そのものを大事にしていることを、十分に感じ取ることができた。
クロニクルが導く運命を選べ
ゲームでは、主人公が謎の書物「クロニクル」に導かれ、物語を左右する「究極の二択」を迫られるシーンが多々描かれることになる。
「究極の二択」は各章のクライマックスに用意され、一度選んだ選択は覆すことができない。
文字どおり「自分で選ぶ」、あなただけの物語が紡がれていくわけだ。
『シン・クロニクル』最大の特徴であり、他にはない本作だけのゲーム体験を作り出す「究極の二択」だが、個人的にはその二択を迫られるまでの過程も印象的だったので、ご紹介したい。
物語を進める中で、クロニクルには主人公たちに悲惨な運命をもたらす「死の原因」が記されていく。
仲間と絆を深め、それを打開しうる要因を得ることで、「死の原因」が、新たな運命を導く別の言葉に書き換わるのである。
「究極の二択」では、この新たに生まれた言葉から1つを選び取り、その先の運命を決めることになる。
つまり、死の運命を覆し、その先の未来を作り上げるのは、他でもない仲間の力なのである。
「究極の二択」は、時には誰かを生かし、誰かを死なせる過酷な選択になることもある。
仲間とともに過ごし、紡いでいく絆そのものが「究極の二択」に繋がるという仕組みはいっそうプレイヤーを悩ませるし、だからこそ、自分が選び取った物語がより強く心に残るのではないだろうか。
胸が高鳴る、「RPGらしい」フィールド探索とバトル
ここからは、気になるゲームのシステムについて触れてみよう。
本作のゲームパートは、大きく分けて「フィールド探索」「バトル」の2つで構成される。それぞれ特徴的な部分があるので、順番にご紹介したい。
ファンタジー世界を隅々まで探索
ゲームパートは、まずプレイヤーが編成した小隊が3Dで描かれるフィールドを探索するところから始まる。
画面左側をスワイプして移動し、目的地に向かって進んでいこう。
フィールド上には敵が徘徊しており、触れると画面が切り替わってバトルに移行するシンボルエンカウント形式。
右下の「ATTACK」ボタンで放つ攻撃をヒットさせていれば有利な状況でバトルが始まるなど、シンボルエンカウントならではのシステムもきっちり取り入れてある。
また、フィールドにはところどころに分かれ道があり、その先には強力な敵が待っていたり、RPGおなじみの宝箱があったりと探索要素もバッチリ。
筆者がプレイできた範囲ではフィールドは適度な大きさで遊びやすかったが、ゲームが進むにつれて拡大されていくとすれば、未知の土地を探検してお宝を探すRPGならではの冒険感にも十分に期待ができる。
また、柔らかい雰囲気ながらもどこかもやのかかったような味のあるグラフィックも、ファンタジーな世界観によくマッチしていて◎。
序盤ということもあるかもしれないが筆者は終始ワクワクしながら探索を進められたので、リリース後にはぜひ手にとって体験してみてほしいところだ。
戦略性豊かで遊びやすいコマンドバトル
前述の通り、フィールド内で敵と接触するとバトルに突入。
あらかじめ編成した「操作キャラ4人+控え2人」、計6人組のパーティを率いて敵と戦っていくことになる。
基本のシステムはターン制コマンドバトル。おのおの持つスキルからコマンドを選び、敵に攻撃していく。
画面下には行動順が表示されており、攻撃対象を選ぶこともできるので、なるべく早い敵から倒していくのがセオリーだ。
基本コマンドとなるスキルと、ターンが進むと放てる強力な必殺技「オーバードライブ」は、キャラごとに蓄積する「BP」を消費して発動する。
強力な技ほど多くのBPを消費するので、ため込んで大技を放つか細かく技を刻むかは判断力が必要な部分。
もちろん敵との相性関係などもあるので、RPGらしいバトルの戦略性は十分に読み取ることができた。
また、特徴的なのは、コマンド選択中にキャラを移動させられるところだろう。
キャラの攻撃範囲や敵の攻撃範囲を意識しながら攻略することがカギになりそうだ。
正直、敵の弱い冒頭だとゴリ押しで勝ててしまったので意義は薄めだったものの、今後は相手の攻撃範囲外にキャラを動かしてからコマンドを使用するなど、SRPGのような位置取りの戦略も楽しめるのかもしれない。
スキルの演出はどれもシンプルながら爽快で、バトルは非常にストレスなく遊べたことが印象深い。
とはいえ決して簡素なわけではなく、オーバードライブでは固有のカットイン演出も用意されているなど、メリハリがついていて遊びやすかった。
ディレクターの松永氏もTGSでの発表会で言及していた「バトルの気持ちよさ」は、しっかり意識されているように感じられたぞ。
1つ1つ異なる装備品! 本格ハクスラにワクワク
最後に、フィールド探索とバトルに関連して、本作のハクスラ(ハック&スラッシュ)要素についても軽く紹介を。
ゲームでは、前述したフィールド内の宝箱や敵との戦闘報酬で様々な装備が入手できる。
この装備には「遠距離ダメージ増」などの追加効果が付与され、同じ名前の武器でも1つ1つ性能が異なる仕組みになっているのだ。
序盤の1プレイでも5,6個は装備が獲得できたし、長くプレイするほど装備はどんどん手に入っていく。
装備を集めて吟味する、本格的なハクスラが楽しめるわけだ。
「今回の装備はどんな性能だろう」と、毎回ワクワクしながらプレイできるのは、ゲーマーには特に嬉しいポイントだろう。
自分だけの物語を紡ぐだけでなく、自分だけの最強武器を求めて繰り返しプレイするのも、ゲームの楽しみの1つになりそうだ。
まとめ
この記事では、冒頭の先行プレイをもとに、セガ新作RPG『シン・クロニクル』について紹介してきた。
今回は「世界観・ストーリー」「フィールド探索・バトル」に絞って情報をお伝えしてきたが、実は個別ストーリーや育成など、『チェンクロ』にも通ずるキャラクター面にも気になる部分は多かった。
残念ながら冒頭のみのプレイでは深く触れることができず、本記事に収めることは叶わなかったが、今後公開予定の記事や公式情報、そして正式リリースを楽しみに待っていただければ幸いだ。
ゲームの隅々まで「RPG」へのリスペクトを込め、同ジャンルに対するセガなりの1つの答えとなる『シン・クロニクル』。
GameWithでも続報が入り次第お伝えしていくので、ぜひ記事をチェックしていてほしい。
【予告】実際遊んでどうだった?
GameWith社員による『シン・クロニクル』特別座談会を実施予定
まさに今、開催中の『シン・クロニクル』CBTを全力で遊んでいるGameWith社員による、座談会形式での魅力特集を公開予定。
プレイヤー目線でそれぞれゲームを語りながら、『シン・クロニクル』の面白さをぐぐっと深掘りしていく予定なので、ぜひこちらも楽しみにしていてほしい。
参加メンバー紹介Toshi
■プロフィール
PCのesportsタイトルを中心に、MMOからカジュアルゲーまで様々なゲームをプレイするライター。
特にハマった&やり込んだゲームは『Overwatch(PC)』で日本一を取った覚えもあったり。週末はスマホゲーをポチポチしながらesports大会の観戦を楽しんでいます。
■『シン・クロニクル』への期待
大ボリュームのシナリオ/豪華声優陣なのに、そのワードは一切出ないトレーラームービーでは、「あなた(プレイヤー)」ワードが多数登場。プレイヤーの「RPG体験」の部分を強く意識しているのだなと感じています。
また個人的には、繰り返しのバトルが楽しい「ハクスラ要素」と戦略を考えながら戦う「コマンドバトル」という組み合わせもなかなか新鮮味を感じている部分。1ゲームがどんなプレイ感になっているのか楽しみです。
豆煎 路和(まめいる ろわ)
■プロフィール
小さい頃からRPGが大好物で、特技はストーリーを読んで涙腺を崩壊させること。人生に影響を与えたゲームは「ドラクエ3」「ファイナルファンタジー8」「グランディア」。
また、ゲームと同じくらい音楽も大好きで、バンド活動から合唱曲の作編曲まで、ジャンル問わず何でも挑戦するタイプ。
■『シン・クロニクル』への期待
TGS2021でお披露目された際、悲しげでありながら美しいサウンドの主題歌に一瞬で引き込まれました。音楽がゲームをどのように盛り上げてくれるのか、楽しみで仕方ないです。
RPG好きとしては「一本道ではない、一度きりの物語」というコンセプトは見逃せないですね。心がグッと掴まれるようなシナリオ選択に期待しています!
マニュアルミールマン
■プロフィール
この世に生まれ落ちてオギャアと泣くよりも先に課金をしていた。チェインクロニクルとの出逢いは2013年8月の夏の日。チェンクロへの愛(課金額)は絶賛集計中。
追記:100万円以上でした
■『シン・クロニクル』への期待
「一本道ではない物語」
プレイヤーに2択を迫り、ストーリーを進行していくという前情報はありつつ、それをどう一本道じゃなく感じさせるかが非常に難しいと思います。世界観やゲームシステムでいかにそれをクリアするのか、ハラハラドキドキしながら物語に没入できるRPG体験を期待しています。
また、チェインクロニクル要素がどこまでゲーム内に散りばめられているのかにも注目したいです。
ガッツリなのか、さりげなくなのか、どちらでもバッチこい。
石炭
■プロフィール
休みの日はゲームしかしないタイプ。特にやり込んだゲームは『ゼノブレイド2』で、300時間以上プレイ。
最近は『原神』や『アークナイツ』などもガッツリやり込み中。『シン・クロニクル』もプレイ時間は誰にも負けない(予定)。
■『シン・クロニクル』への期待
魅力的なキャラが非常に多そうで、各キャラクターたちとの共闘が一番楽しみです。
また、「自分だけの物語」が展開されていくとのことで、他のプレイヤーたちとの違いが実際のゲームにどう影響してくるのかが気になります。
※記事内の画像はすべて開発中のものです。
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