こだわり抜いたシリーズ最新作『ディアブロ イモータル』開発陣インタビュー!
全世界で大ヒットを記録しているBlizzard Entertainmentが開発中の新作アクションRPG『ディアブロ イモータル』。
本作はシリーズ初となるスマートフォン、PC向けのクロスプラットフォーム対応タイトルとして、2022年6月3日にリリースされる。
そして今回GameWith編集部では、リリースまで残すところ僅かとなった本作の開発陣に、日本向けメディアインタビューを行う機会があった。
今回のインタビューに応じてくれたのは、ゲームデザイナーのスコット・バージェス氏と、リードアーティストを務めるハンター・シュルツ氏の両名。
スコット・バージェス
「ディアブロ イモータル」のシニア・コンテンツデザイナー、スコット・バージェス(Scott Burgess)はナラティブチームと協力して、ゾーンやダンジョン、クエスト、ヘリクアリなどのゲーム内コンテンツについて「ディアブロ」シリーズを通しての整合性を確認し、本作のストーリーの鍵となる部分に携わっている。「シーズンイベント」のデザインやプランニングにも深くかかわっており、一年を通して魅力的なゲームイベントを用意するよう図っている。
「ディアブロ イモータル」のチームに参加する前にゲーム業界で11年間働いており、PCの大規模MMOやモバイルRPGにおいてライティングとデザインを担当。Red 5 Studiosではライターおよびナラティブデザイナー、Netmarbleではエディティング/LQAチームリードとして働いてきた。
カリフォルニア州立大学フラトン校でラジオ/テレビ/映画の学士号を取得している。
ハンター・シュルツ
「ディアブロ イモータル」のアートディレクター、ハンター・シュルツ(Hunter Schulz)は「ディアブロ」シリーズならではのアートデザインや雰囲気を維持しながら、本作に独自の魅力を持たせるために監督にあたっている。アートチームを指揮する責任を担を負うとともに、彼はアートも一部作成している。
2020年にリードアーティストとしてBlizzard Entertainmentに入社し、その後アーティディレクターの役割を担うようになった。Blizzard入社以前から、多くのゲームに携わってきた経歴の持ち主。特に、「Mortal Kombat 9」と「Mortal Kombat X」ではシニア・コンセプトアーティストを務め、キャラクターアートやエンバイロメントアート、イラストレーションなど、その貢献は多岐に渡る。
余暇にはゲームやアート、音楽、エクササイズ、妻と過ごす時間を大切にしている。
本稿では日本時間5月24日に開かれた日本メディア向けのインタビューの内容を紹介していこう。
ハック&スラッシュの代名詞。リリースが迫るシリーズ初のスマホゲーム『ディアブロ イモータル』
Question:
本作のようなハック&スラッシュは比較的ゲーマー向けのジャンルだと思いますが、スマホゲーム化にあたって遊びやすくするために力を入れた部分はありますか?
スコット:
モバイルタイトルにあたってコントロール性には気を配りました。例えば、ボタンの大きさや攻撃の当てやすさなどに注意しています。
また、プレイヤーがすぐ遊び慣れるように力を入れています。本作はそもそもモバイル向けタイトルということもあり、PC版ほどがっつき過ぎずに遊べると思います。もちろん本作もしっかりとやり込んで頂けますが、モバイル向けタイトルとしてライトに遊ぶこともできる作りになっていますよ。
Question:
あと一週間でリリースとなりますが、今の率直な心境を教えて欲しいです。
ハンター:
気持ちとしてはまだ終わってないですね(笑)
スコット:
リリースされてからがスタートだと思っています。
ただ、リリースできることに関しては素直にホッとしています。これから準備しているさまざまなコンテンツも早く多くのユーザーに触れて頂きたいですね。
Question:
本作から初めてシリーズを遊ぶプレイヤーに対して、どのように遊んで欲しいですか?
スコット:
本作は新規プレイヤーも古参プレイヤーも両方が楽しめるようになっているので、ディアブロの入門作として触れていただけるのではないかと思います。
特にゲームシステムなどは、プレイする中で自然と覚えていけるように意識しました。クラスなどもプレイヤー側で自由に選び楽しんで頂けるように調整しています。
シリーズ2作目と3作目を繋ぐ、知られざる物語
Question:
本作では「ディアブロ2」と「ディアブロ3」の空白の期間を描いていますが、どのようなエピソードが語られるのでしょうか?
スコット:
ストーリーについてはネタバレをしないギリギリの範囲でお話します。
本作では2の最後、ワールドストーンが壊れた直後から物語が始まります。ワールドストーンの欠片一つひとつが大きな力を宿していて、それらが世界に散らばったことで、地獄の軍団と本作からの新キャラクターであるスカーンが欠片を狙っています。メインストーリーではそんなスカーンがワールドストーンの力を利用しようと画策しているんです。
Question:
本作『ディアブロ イモータル』のタイトルにある“イモータル”の意味にはどんな思いが込められているのでしょうか?
スコット:
イモータルの意味についてですが、まず本作のゲームプレイの中枢には「PVP」があります。
PVPにおける陣営には「イモータル陣営」と「シャドー陣営」があり、そのイモータル陣営のリーダーは「イモータル」の称号を持っています。
シャドー陣営はイモータルに与えられた力を監視しており、イモータル陣営がその力を正しく扱えないのであれば、シャドー陣営が新たなイモータルとして成り代わるという仕組みです。タイトルにある“イモータル”とはそこから来ています。
Question:
スマートフォン向けのタイトルとして、ゲーム内のユーザーインターフェースや操作性、プレイ感に至るまで特に拘った部分などについてお聞かせください。
スコット:
技術的な部分について触れることはできないのですが、自分たちもテストプレイした際に、そのグラフィックが非常に良かったことにこだわりを感じています。また、グラフィックの良さに対してスマホがあまり熱くならないのにも本当に驚きました。
コンテンツ量に関してはスマホゲームの中でもかなり膨大なので、そこも併せて楽しんで頂けると思います。
Question:
本作からクラスシステムを自由に変更できるという点に驚きました。クラスの変更に伴うデメリットなどはありますか?
スコット:
クラスの変更については現時点であまり答えることができませんが、現状今までプレイしていたキャラクターのクラスは変更しても何も失うことがありませんので、色々なクラスを楽しんで欲しいですね。
PC版とのクロスプラッフォームにも対応。その経緯とは?
Question:
PCとのクロスプラットフォームが実現した経緯について教えて頂けますか?
スコット:
PC版に関してはファンからのリクエストが多かったんです。開発メンバーの中でもPCで遊びたい人が多く、そこでお互いのニーズが噛み合ったというのが大きいです。
また、現状PCでエミュレーターを使用してスマホゲームをプレイするユーザーも多く、わざわざゲームのパフォーマンスを落としてまでエミュレーターを使わせるくらいなら、自分達で出してしまおうという判断でした。
Question:
今作は装備の外見を自由に変えられますが、新装備などのデザインに関して苦労した部分などはありますでしょうか?
ハンター:
コスメティックに関してはロールプレイというのが一番大きなポイントです。
通常のプレイでは新しいギアを入手して強化などもできますが、同じギアを別のプレイヤーが装備しても見た目に変化はありません。
しかし、本作のコスメティックに関しては同じギア同士でもかなりの個性が出せます。
デザインに関しては大きく見た目を変えられることから、かなり自由にやらせて頂きましたので楽しい仕事でした。
Question:
コスメティックの外観変更機能はPVPにおいて反映されるのでしょうか?
また、こちらのクラスが気になるプレイヤーに対して、偽装のようなこともできるのでしょうか。
スコット:
PVPに関してはそこまでの影響は出ないと思います。
本作のPVPはグループで戦うため、相手をまじまじと見るような余裕はないと思います。ですので、コスメティック機能を利用して有利に立ち回るということもないと思います。
Question:
ロードマップのスケジュール感など、将来的に実装されるコンテンツの時期について答えられる範囲でお願いします。
スコット:
イモータルは今後長くサポートしていくタイトルです。
まず、毎月新しいバトルパスが登場します。また、ボス敵も毎月一体ずつ実装されていきます。
その上で三ヶ月ごとに新しいダンジョンとゾーンなどが、ストーリーを交えて更新されていくイメージです。現段階ではあくまで仮のスケジュールですが。
ハンター:
ちなみに開発チームの仕事は全く楽になっていません。だからこそ本作のコンテンツ量に関してはかなり期待して頂けるのではないでしょうか。
Question:
お二人の本作におけるこだわり抜いたポイントを教えて欲しいです。
ハンター:
やはりコスメティックのデザインはイチオシです。自分は本作のキャラクターデザインなどから参画しましたが、コスメティックには新しい視点のデザインを取り入れられたのが良かったです。
あとは、「ゾーン」のデザインにもこだわりました。そのこだわりはゲーム内でのデザインやビジュアル面に反映されています。私の中では一番目にゾーン、二番目にキャラクターデザインといった位置付けでしょうか。
スコット:
本作はスマホゲームであっても「ディアブロ」の名前が相応しいタイトルだと自負しています。
「ディアブロ」シリーズのプレイ体験をそのまま移植できているので、そこは大きなポイントですね。
Question:
最後に日本のプレイヤー、ファンの皆様へお二人からメッセージをお願いします!
ハンター:
本作は何度も言うようにかなり力を入れて作っています。
言いたいことはたくさんあるし、日本語で直接伝えたいのですが、残念ながら日本語は話せません(笑)
ですので、まずはリリースされたゲームを実際に手に取って遊んでみて欲しいです。
スコット:
日本のプレイヤーはコミュニティの結束力が強いとよく聞きます。ですので、ぜひ本作を早くプレイして頂いて、ゲームを盛り上げて貰えたら嬉しいですね。
『ディアブロ イモータル(DIABLO IMMORTAL)』の基本情報
配信日 | 2022年6月3日(金) |
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会社 | Blizzard Entertainment |
ジャンル | ハクスラ系アクションRPG |
対応機種 | iPhone,Android,PC(Windows) |
事前登録 | あり |
公式サイト | ディアブロ イモータル公式サイト |
公式Twitter | ディアブロ イモータル公式Twitter |
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