
【重要】このゲームのポイント
- とにかく点が入らねえ
- FPS操作でやるバスケの気持ちよさ
- なにその変な動き。大爆笑必至のゲームプレイ
- 改善点はありまくりなのに、なぜか楽しい奇跡の作品
1時間プレイしてたったの10点!?とんでもない泥仕合なのになぜか楽しい

▲摩擦を無視して永遠に転がり続けるボールを見守る2人。ボールは2度と戻らない。
野球やサッカーなどの球技で、1試合あたりの平均得点が最も多いスポーツはなんだと思いますか?
正解は圧倒的にバスケットボール。プロバスケットボールリーグのNBAでは、1試合で1チームが平均110〜120点前後を得点する。超ざっくりだけど、48分の試合で1分間に4〜5点入る計算なのだ。
つまりバスケは、迫力満点の得点シーンが、1試合の中にギュッと凝縮されているってこと。

▲WASD操作でプレイするバスケットボールの新鮮さが魅力。
しかし、今回紹介するバスケゲーム『Third Person Basketball Court(サードパーソン・バスケットボール・コート)』(以下『TPBC』)は、そんな、バスケの大量得点のカタルシスが……全然ない。
とにかく得点が入らねぇ!
レイアップすらまともに決まらず、ディフェンスもザル。1時間プレイしても10点くらいしか入らない有様だ。普通に考えたら絶対に面白いゲームのはずがない……のだが、稀に決まるシュートが最高に気持ちいいという、別タイプのカタルシスを炸裂させている。

▲ロビーではフレンドと待ち合わせして、さまざまなマッチを組んで遊べる。
このたびGameWithでは、本作を試遊する機会をいただいた。 本稿では、筆者の前に突如現れた、荒削りながら謎の引力を持つ今年一番のダークホースを紹介する
前代未聞の「全然得点できない」バスケゲームが爆誕!

▲レイアップシュートはラスボス級の難易度。「置いてくる」だけじゃないのか!?
「お気に入りのTPS・FPSゲームのボタン配置がバスケットコートで使えたら?」
これは、開発陣がストアページで掲げる本作最大かつ、唯一の特徴だ。
『TPBC』は、PCゲーマーにはおなじみの、キーボードのWASDキーによるキャラクター操作と、マウスによる視点移動を基本としたアクションゲームだ。もちろん、コントローラーにも対応しているが、筆者は今回、キーボード&マウスでプレイしている。
しかし、こうしたコンセプトのバスケゲームは、ありそうでなかった極めて稀な例だ。筆者はこれを「TPBCの奇跡」と呼んでいる。

▲純粋なアクションゲームとしての面白さが、しっかりバスケットボールで再現されている。操作していて気持ちがいい。
バスケゲームは伝統的に、キャラクターごとに設定された能力値をもとに、CPUが計算して弾き出した確率を用いて、まあまあ複雑なコマンドを入力して、タイミング良くボタンを押すか離すというシステムがベースとなっていることがほとんどだ。
また、操作はパスやシュートをする選手を直接指定して行うのが普通で、対象物にエイム(照準)を合わせる必要はない。だから、能力の高い選手でプレイすれば、本当のバスケの試合のようにバカスカ得点できる。
これに対し本作では、シューティングゲームの基本である「エイム」で対象物を直接狙う必要がある。パスをするなら選手に、シュートをするならゴールにといった具合である。

▲得点すること自体が困難なバスケゲームは目新しい。その分、ゴールしたときの喜びはひとしおだ。
で、実際に、己のエイム力と操作センスでこのゲームをプレイすると……。
全然、リングにボールが入りません!
ここで勘違いしないでほしいことがひとつ。確かに少しもっさりはしてるけど、操作性はめちゃくちゃ良好で気持ちがいい。
ただ、ボールを放つときにマウスボタンの長短でパワーゲージの強弱を決めなくてはならない。単に狙って撃つFPS・TPSよりワンステップ多いのだ。
しかも、移動と同時にこなすとなると……まあ、めちゃくちゃムズイ。ゴールは外しまくるわ、ディフェンスでシュートを阻止しようとジャンプしても、明後日の方向にスッ飛んでいく。

▲「スピンムーブ」に「クロスオーバー」バスケットボールの華麗なムーブがワンボタンで発動する。
じゃあ、つまんないのかというと、ここが不思議なのだが、めちゃくちゃ面白い。いや、システムが面白いとかそういうことじゃない。
ロースコアの泥仕合過ぎて、プレイ中、大爆笑の渦が巻き起こる面白さなのだ!
ガチでプレイするほど空回りする、逆張りの面白さ

▲泥仕合を量産するプレイバランス。だが、それが面白い。
誓って言うが、ゲーム画面のキャラたちも、プレイする筆者もいたって真剣にプレイしている。ネタに走る気はまったくないのだ。しかし、一生懸命であればあるほど、下り坂を暴走するママチャリのペダルみたいに空回りして、泥仕合が異次元に加速していく。
筆者はSteamのフレンドと2人でプレイしたが、1時間のプレイで併せて10点台のスコアというひどい試合だった。ただ、ひとしきりプレイして、極めて遺憾ながら我々はこう結論付けた。

▲あり得ないシュートミスが、プレイヤーの笑いを誘う。
フレンド「は!?ウチら、まあまあ真面目にプレイしてたよね(笑)」
筆者「まあまあどころか、全力でプレイしてこの体たらくだよ」
フレンド「どんなに忖度しても、これを『名作』と評価する人はいないと思う」
筆者「でも……」
フレンド・筆者「めちゃくちゃ面白いじゃねえか!!」
正直、早期アクセス中ということもあって不備も多い。ゲームモードは少なく、なによりCPU対戦がないから、シングルでは「プラクティス」と「3ポイントコンテスト」ぐらいしかやることがない。UIやシステムはもっとブラッシュアップできそうだし、調整不足の個所も散見される。
しかし、粗削りではあるが、面白さの手触りがちゃんとあるのだ。

▲試合開始10分以上経っているのに「0対3」の体たらく。白熱の泥仕合が繰り広げられる。
スピンムーブやクロスオーバーでディフェンスを出し抜いたとき、フリー状態でアウトサイド・パスを受けたとき、一か八かのフェイダウェイを放ったとき、そして、3ポイントシュートが決まったとき……。
こうしたプレイの瞬間瞬間がいちいち気持ちいい。ゴールを量産するのがバスケの醍醐味だとはわかってるんだけど、本作はむしろ、決まらないゴールが決まったときのカタルシスが気持ちいい。
「いや、サッカーゲームかよ」と思わずツッコミを入れたくなるほどだが、実際、絶望的に得点できない。

▲3ポイントシュートが決まった瞬間の気持ちよさは格別。
そう考えると、開発陣がストアページで掲げた唯一の特徴が俄然、際立つ。己のエイム力でターゲットを正確に撃ち抜き相手を翻弄する。そんな「純粋な物理的アクション」の追求こそが、面白さの源泉なのかもしれない。
いや、それだけではない。得点を量産することはできないが、なぜか大爆笑を量産するというパーティーゲーム的な面白さもある。
調整不足もモーションもツボすぎる! 名作にはなれなくても「愛されゲーム」になれる面白さの原石

▲ボールが消えたコートで、いつの間にか、バスケではなく大喜利合戦が始まる。
え、なにが大爆笑なのって?
うん、これも大変申し訳ないのだが、よくわからない。ゲームレビュアー失格かもしれないが、ここからは完全に個人的な感想として聞いてほしい。もっと加速するから。
本作は、理由はわからないが「プレイしていると笑えてくる」ゲームだ。
とくにディフェンスのモーションが……筆者の笑いのツボすぎてヤバい。
相手からボールを奪い取る「スティール」や、相手の邪魔をする「スクリーン」、あと、効果がさっぱりわからない「ディフェンススタンス」など。適切な動作が割り当てられているのに、筆者のしょうもない想像力のせいか、ついキャラクターに妙な演技をさせたくなっちゃうのだ。
▲変な動きで翻弄してくるフレンド。
よく、Youtubeなどに、ゲームキャラの動作を切り取ってオリジナル物語を作り上げている動画があるが、まさにそんな感じのアレだ。
もちろん、そんなの開発陣は意図していないし、ゲームの面白さとも無関係だ。こんなのに注目しているのは筆者だけかもしれない。
でも……マジで笑えるんだからしょうがない(笑)!
筆者とフレンドは、途中からバスケそっちのけで、いかに即興的な笑いを生み出すかに没頭していた。
さらに、「コート外に出ていったボールが摩擦を無視して転がり続け、永遠に戻ってこない」という調整不足としか言いようのない出来事にも見舞われ、笑いの神が降臨したような予想外の展開の数々に、筆者は一瞬で虜になってしまった。

▲わかりにくいかもしれないが、ボールの手前に見えない壁があるという不具合。2人で懸命にボールを取りに行くも、ダメだった。
なぜなら、システムとは無関係なところに面白さを見いだせる作品は、「名作」にはなれなくても、「愛されゲーム」にはなれるからだ。
さらに、早期アクセス中で改良の余地があるとはいえ、TPS・FPS操作でプレイするバスケゲームという、唯一無二の個性も兼ね備えている。
磨けば面白くなりそうな予感を、ビシバシ放ちまくっているのだ。
本作は、2026年に彗星のごとく現れた、面白さの原石だと、筆者は強く推したい。いや、推させてください!
まとめ:2026年最大のダークホース!

▲ほとばしるインディーゲーム感がたまらない
勢い余ってべた褒めしてしまったが、注意点もある。
とにかく、現状は粗削りな部分が多い。なにより深刻なのはオンラインのマッチングが絶望的に繋がらないこと。開発陣も、毎週土曜日の夜を「公式プレイタイム」に設定してプレイヤーを集中させるなど、試行錯誤している様子がうかがえる。
まだまだ発展途上のタイトルで、誰にでも無条件でおすすめできる完成された作品では決してない。筆者が遭遇した爆笑の数々は、早期アクセスのいまだからこその楽しさなのかもしれない。

▲これ、スクリーンなんだけど、もう、別の妄想が止まらない(笑)。
それでも、フレンドとボイスチャットを繋いでスクリーン合戦で大爆笑し、謎のバグにツッコミを入れ、そして奇跡のように決まるシュートのカタルシスに酔いしれる……。そんな「最高の泥仕合」を味わえるのは、間違いなく本作だけだと思う。
綺麗に整った優等生的なスポーツゲームに飽きた方、そしてなにより、ここまで読み進めてくれたイカれた笑いのツボを持っているそこのあなた! ぜひこの「TPBCの奇跡」を堪能してほしい。
©2025Kuroki-Gaming
発売日など基本情報
| 発売日 |
2026年1月16日 |
|---|---|
| 会社 |
kuroki-gaming |
| ジャンル | アクション スポーツ |
| 対応ハード | PC |
| タグ | |
| 価格 |
PC : 891円(税抜)
|
| 最大プレイ人数 |
6人
|
| 公式HP | |
| 公式X |
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PCスペックの判定基準について
この判定基準は「メーカーが発表している必要・推奨スペック」と「CPUやGPUなどのベンチマークスコア」を基に独自の基準で算出されています。
また表示されている「プロセッサー」「グラフィック」は、メーカーの発表している必要または推奨スペックの表記を軸に近い性能のものが記載されています。
GameWith編集者情報

| フリーランス物書き。ドーナツ食べながら子どもとゲームするのが至高。好きなジャンルはインディーズとFPS/TPS。ゲームの腕前は皆無のポテトゲーマー。ジャンルやタイトルに捕らわれずゲーム業界全体に興味があります。ゲーム以外にはアウトドア系やローカルニュースなどを執筆中。普段は塾講師、ときどきラジオパーソナリティ。 |
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