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シャドバしようぜ!初心者も絶対楽しい王道カードゲーム『シャドウバースワールズビヨンド』
PC アプリ
2025年6月17日 発売中
レビュー
総合点
カジュアル
ゲーマー

シャドバしようぜ!初心者も絶対楽しい王道カードゲーム『シャドウバースワールズビヨンド』

最終更新 :

噛んでも噛んでも味が出るゲーム、それが『シャドウバースワールズビヨンド』だ。

 まだリリースして間もないが、毎日仕事を切り上げると同時にアプリを立ち上げている。対戦は脳みそをフル回転させるのでカロリー消費は激しいが、毎ゲーム違う相手と戦い、手札のめぐり合わせが変化するので飽きることがない。今日も明日も、昨日とは違うゲーム展開を求めて夜な夜なカードと戯れるのである。

シャドバしようぜ!の画像

▲執筆時点での筆者の戦績。なかなか最上位帯をキープできない

ぜひ多くのカードゲーム初心者にやってみてほしいので、まだシャドバWBを触ったことない人にこそ記事を読んでいただきたく、本作の魅力を語っていこう。

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目次

Shadowverse: Worlds Beyond

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シャドバしようぜ!!!

初代シャドバから9年越しの新作

前身となるアプリ『シャドウバース』は2016年に配信を開始したカードゲームで、『ワールズビヨンド』はちょうど9年後の2025年6月17日に待望のリリースとなった。ただ筆者目線では、正直なところリリースを楽しみにしつつも不安はあった。

 「この期待値、超えてくれるのか?」

 続編で期待に応えきれないというパターンはゲームに限らず世の中に溢れているが、シャドウバースもその道を辿らないだろうか?そんな思いを少なからず持っていたのは事実だ。 

とにかく楽しい。ずっとカードを触っていたい

シャドバしようぜ!の画像

▲筆者のデッキの一部。この3倍近くデッキを用意している

この記事を読んでいる方はすでにお分かりだと思うが、私の評価としてはめちゃくちゃおもしろい。本当によく出来ている。魅力的なデザインのカードがたくさんありながらも、クラスごとのパワーが偏っておらず、バランスをとことん追求してきたのだろうと感心しきりだ。

 元々シャドバは完成度の高いカードゲームで、eスポーツとしての規模も大きく、多くのユーザーに愛されている。 アプリゲーム戦国時代の当時、リリース直後から見る見るうちに王道カードゲームとしての地位を築いていったことを鮮明に覚えている。

 そんな名作ゲームに区切りをつけ、新しい形でリスタートさせることは苦渋の決断だったのではないか。そしてそれが大成功となり、新しい時代が始まっているのは本当にすごい。 

Shadowverse: Worlds Beyond

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前作からの進化ポイント

先攻有利じゃない!むしろ後攻も強い!

まず、ターン制カードゲームにおいて課題となるのが「先攻有利」問題。言葉の通り先攻が有利な展開になりがちということだが、この問題を解消するために初期のドロー枚数(手札)を多くしたり、後攻ならではのメリットをつけたりすることがある。旧シャドバにおいても、進化権を先にもらえる+進化権が多いといった対策が施されていたが、それでも基本先攻有利の図式は変えられなかったように思う。

結論を言うと、今作ではそれがしっかりと解消されている。むしろ後攻の方が有利なのでは?と個人的に思うこともあるが、どちらの意見も目にすることから、バランスの取れた状態だと言って差し支えないだろう。

シャドバしようぜ!の画像

▲後攻のプレイヤーだけが使えるEPP

 後攻のメリットとして今作で実装されたのがEPP(エクストラプレイポイント)だ。シャドバWBでは、ターンごとに増えるPPを使用してカードをプレイするのだが、後攻の場合「+1ポイント」を足せる権利をゲーム中に2回行使することができる。(5ターン目までに1回、6ターン目以降に1回使用可能) 

先攻有利の大きな点として「強いカードを先出しできる」というポイントがあるが、ゲーム中に2回、後攻の方が先に多くのPPを使って動くことができるようになっている。また、手札や場の状況に合わせてEPPを使うかどうかを判断できるので、プレイの幅が広がり戦略性が高くなっているのだ。 

超進化は使いどころが難しい!でも面白い

シャドバしようぜ!の画像

▲進化の上位版「超進化」

また、「超進化」というシステムが新たに加わった。要するに超強力な進化なのだが、使いどころが難しい。どこで超進化権を使うのかが勝負の分かれ目になることが多く、このシーンでは超進化すべきだったのか進化で良かったのか、はたまた進化権を温存すべきだったのか、試合後に一人反省会を行うことがある。

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▲超進化状態で敵フォロワーを倒すと、リーダーに1点ダメージ

不利な局面を一気に跳ね返すこともできるが、タイミングによっては相手にスカされることもあり、なかなか難しく、そこが面白い。

気軽に参加できるメタバース空間

シャドバしようぜ!の画像

▲ギルドを作成して知り合いだけの空間も作れる

さらに大きく進化した点として、シャドウバースWBには「シャドバパーク」というメタバース空間が用意されている。簡単に言うと、不特定多数のプレイヤーが参加できる空間があって、そこで出会った人とバトルしたり、ミニゲームを行ったりすることができる。

シャドバしようぜ!の画像

▲ロビー内でマッチングして対戦できる

楽しそうだなと思っていて手を出せていないのが「週末ロビー大会」だ。気軽に参加できるうえに、大規模大会よりも勝てる気がする感じがカジュアルで魅力的だと思う。参加した友人はグループで優勝していて、ゲーム内で使えるアイコンやコインを入手していた。

シャドバしようぜ!の画像

▲ロビーの大画面モニターで他の人の対戦を観戦できる

 カードショップやイベントスペースなどのオフライン大会は敬遠してしまう人でも、直接顔を突き合わせずに参加できる大会が定期的にあることで、手軽にワクワクする体験ができるし、ゲームのモチベーションを保ちやすいように思う。 

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初心者でも大丈夫。シャドバしようぜ!

シャドバWBというゲームを長く多くの人に遊んでほしいという願いを込めて、これから手を出そうか考えている人へのハードル下げアピールタイムに入らせていただく。 

まず正直に言うと、カードゲーム初心者が中級者以上のプレイヤーに勝つのはなかなか難しいと思う。ルールが複雑、カードの種類が多い、勝つための定石やクラスごとの強い動きなど、とにかく覚えることが多いというのがカードゲーム参入の一番のハードルになるだろう。 

初心者向けのレッスンモードが充実

シャドバしようぜ!の画像

▲基礎〜実践形式まで充実した練習モード

シャドバWBでは、初心者向けに手厚くレッスンを受けられるモードが搭載されている。バトルの用語や基本的な遊び方を学べる「バトルチュートリアル」、実践形式でクラスごとの能力を覚えられる「パズルレッスン」だ。 

自称中級者の筆者でも、このレッスンを受けてなるほどと思わされることがあった。初心者向けでありながらも実践的な戦い方が学べるので、これから始める人はまずソロプレイで一通りのレッスンを受けてみて欲しい。 

盛り上がりを見せる配信界隈

さらに、ゲーム配信界隈でもかなりの盛り上がりを見せている。YouTubeで検索するといつも誰かが配信を行っているし、定期的に強いデッキを紹介している配信者やプロプレイヤーもいる。好きなプレイヤーや好きなデッキを見つけて、配信を見ながら強い動き・考え方を学ぶことも可能だ。 

プロリーグがついに開幕!

 ▲RAGE Shadowverse Pro League 2025【Shadowverse: Worlds Beyond/シャドバWB】

さて、プロの話が出てきたが、8月に入りプロリーグも開幕した。筆者もリアルタイムで観戦したが、『本格スマホeスポーツ』らしく激しい攻防を見ることが出来た。

 相手を倒すのに十分な点数があることをリーサルと言うが、そのリーサル付近の攻防が凄まじく、圧倒的不利な手札でも「リーサルの幻影」を見せて状況を読み間違えさせるという展開があった。厳しい状況でも最善を尽くす、有利な状況でも最悪の展開に備える、といったプロのプレイングだからこその駆け引きを見れてドキドキが止まらなかった。 

実況・解説が丁寧なので、初心者でも何が起こっているのか理解しやすいように思う。

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魅力的な7つのクラスをご紹介

そんなシャドウバースワールズビヨンドの魅力として語っておきたいのが、それぞれ特徴の異なる7つのクラスについてだ。クラスごとにカードプールが決まっていて、そのカードとニュートラルと呼ばれる全クラスで採用可能なカードの中から40枚を組み合わせてデッキを構築するという仕組みになっている。

 各クラスの特徴と推しカードを紹介して、締めとさせていただく。(クラスごとに戦い方の幅はあるが、わかりやすい特徴のみをピックアップ) 

エルフ:宇宙規模の択がある上級者向けクラス 

エルフは、「コンボ」と呼ばれる”そのターンに使ったカードの枚数”で発動する能力が大きな特徴。場から手札に戻すカードも多く、コストの低いカードを使いまわしながらコンボを発動させて戦うクラスだ。

コストの低いカードを使う分プレイの選択肢が多くなるため、上級者向けと言われるが、使いこなせば最強クラスと言っても過言ではない。 

シャドバしようぜ!の画像

▲殺戮のリノセウス

旧シャドウバースでも猛威を振るった「リノセウス」を推しカードとさせていただく。このリノセウスというカードは、”コンボの数がそのまま攻撃力になる”能力を持っていて、なおかつ出したターンに敵のリーダーを攻撃することができる。コンボを繋げることによって一気に勝利をもぎ取れるエルフの軸になるカードの1つだ。

 最強カードを1枚選べと言われたら、このカードを選ぶ人も少なくないだろう。 

ロイヤル:盤面作りが強力で扱いやすいクラス

ロイヤルは、大量のフォロワーを盤面に置けるカードが多いのが特徴。盤面の有利を作りながら相手に圧をかけて、少しずつリーダーにダメージを与えていくのが基本的な戦い方になるだろう。

初心者にも使いやすいクラスだが、なかなか奥が深いので使いこんで色んな戦い方が見えてくるのが楽しい。

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▲レヴィオンの迅雷・アルベール

ロイヤルの推しカードはみんな大好き「アルベール」。このカードも出したターンに敵のリーダーに攻撃ができる能力を持っており、9コストで使うと”1ターンに2回攻撃”が可能になる。超進化権と合わせることで12点叩き出せるのだが、この12点というのがロイヤルを使う時も相手がロイヤルの時も重要な点数になる。

 こちらが使う場合は、相手を12点以下にしておけばアルベール1枚でリーサルが取れるし、相手が使っている場合は13点以上をキープすることでリーサルから逃れることができる。(実際にはそう簡単な話ではないが) 

ウィッチ:手札を育てて一気に勝負を決める

ウィッチには「スペル」「秘術」と大きく分けて2種類の特徴があるのだが、今回はスペルメインの解説を行う。「スペルブースト」という”スペルを使うごとにコストを1下げる”能力が特徴で、コストの低いスペルを使いながら、スペルブースト持ちのコストを下げて強力なカードを出せる点が強力。ドローカードも多いため、手札が切れることなく山札を掘り進めることができる。

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▲オーバーディメンション

「オーバーディメンション」を推しカードとさせていただくが、このカード抜きでウィッチを説明するのは難しい。コスト18のスペルブースト持ちカードで、”カードを5枚引き直す&5回スペルブースト&PPを上限まで回復”という能力を持つ。

 ざっくり説明すると、このカードのコストを下げてから使うことで、1ターンの間に20PPや30PPを使って動くことができるというわけだ。勝負を決める時や窮地を脱する時に使えるため、スペルウィッチには大体このカードが3枚採用されている。 

ドラゴン:パワーカードで相手を圧倒する

ドラゴンは至ってシンプルで、1枚1枚が強力な能力を持つカードが多く、相手に圧をかけて勝利をもぎ取るクラスだ。わかりやすい特徴としては、使用できるPP最大値を増やせるPPブーストという効果があり、相手よりも多くのPPを持った状態でのプレイが可能になる点。盤面に強いカードを押し付けることで相手を圧倒できるというわけだ。

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▲絢爛なる鳳凰・ほーちゃん

ドラゴンの推しカードは「ほーちゃん」。このカードは”自分のデッキすべてのコストを半分にする”という何ともヤバい能力ではあるのだが、8コストと重いうえに盤面のフォロワーに触れる能力を持たないため、出しどころが難しい。

ほーちゃんを出したあとは有利な状況を作りやすいため、安全な状況で出せれば勝ち切れることが多い。ほーちゃんで勝てると気持ちが良いため、ロマンを求めて使ってみるのもおすすめだ。

ナイトメア:幅広いスタイルのデッキ構築

ナイトメアは、旧シャドバの「ネクロマンサー」「ヴァンパイア」という2つのクラスが合体したクラス。ネクロマンサーは破壊されたフォロワーを蘇らせることができ、ヴァンパイアは自分のリーダーにダメージを与えながら強力な能力を発揮するカードが多い。

 現時点ではややネクロマンサー寄りのカードプールになっている印象だが、アグロと呼ばれる速攻デッキではヴァンパイアの要素を持ったカードが採用される割合が高い。ともかく能力の幅が広いので、色んなスタイルのデッキ構築が可能になっている。 

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▲奔放なる獄炎・ケルベロス

ナイトメアの推しカードは、攻守ともに優れた能力を持つ「ケルベロス」。攻撃時にも使えるが、リーダーの体力回復もできて、盤面の処理をすることもできる。万能な能力なので、色んなスタイルがあるナイトメアのあらゆる構築に採用されがちなカードだ。

 筆者の個人的な話だが、レジェンドカードの中でケルベロスだけ3枚のプレミアムカード(イラストが動くカード)を入手できた。生成したのではなくすべてカードパックから出てきてくれたため特に愛用している。

ビショップ:守りながら勝ち筋を切り開く

ビショップの特徴としては、回復能力を持つカードやリーダーを守る能力「守護」を持つカードが多い。守りを固めながら、盤面に残ったフォロワーや疾走フォロワーによって打点を出していく。フォロワーを強化することで、相手が処理しきれない盤面を作れたら勝利は近い。

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▲邪教の器

ビショップの推しカードは、シンプルイズグッドな能力の「邪教の器」を選ばせていただく。このカードはアミュレットという場に設置するカードなのだが、場に置いてアクト(発動)することで敵も味方もすべてのカードを破壊することができる。相手が強く作った盤面をリセットできるため、多くのデッキに採用されやすい。

ネメシス:手札を回して場をコントロール

ネメシスは大きく分けて「アーティファクト」「人形」の軸が存在するが、特にアーティファクトの方がコントロール要素が強く、戦略の幅を広くもって戦える。

ものすごく雑に言うと「合体ロボ」的な能力を持つカードを集めながら、攻撃的に行くのか守備的に行くのかを考えながらの立ち回りが可能。うまくいけば、最後にはすべて合体して一気にフィニッシュまで持って行く展開も作れる。

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▲プロシードハート・オーキス

ネメシスの推しカードは「オーキス」なのだが、これはアーティファクトではなく、人形軸のカード。ただ、アーティファクトデッキにも単体で採用されるほどのカードパワーを持っており、盤面処理をしながら相手のリーダーの体力を削ることができる。 ネメシスはこのカードに支えられていると言っても過言ではないくらい強く、ほとんどのネメシスデッキに採用されているだろう。 

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最後に。やっぱりシャドバしようぜ〜

偉そうな物言いをするつもりはないが、上手くなりたければプロや熟練者の配信をぜひ見て欲しい。強いデッキやランクマッチで勝てるデッキは攻略サイトやSNSで簡単に入手できるが、うまいプレイングを見に付けたい場合は考え方がとても大事だ。

勝負の分かれ目になるような場面で「なぜこう動いたのか」を説明してくれる人だととても勉強になる。

自称中級者の筆者から言えることは、どんな場面でも勝ち筋を残して最善を尽くすこと。これは人生においても大切な考え方だろう。それでは、みなさんのシャドバライフに栄光あれ。

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