2019年1月13日 00:01
#白猫小説(オリキャラあり)あとがき
皆さん、ここまで読んで下さり、誠にありがとうございます。
無事に完結しました。
最初はとても軽い気持ちで始めましたが…まさかこんな事になるとは思わず…。
色々あったりして、小説書くのを辞めかけたりしちゃいましたけど…ちゃんと終わらせることができました。
このあとこの白猫小説を一度RESETして、pixiv版で加筆修正して載せる予定ですが、そちらも読んでくださると嬉しいです。
これからもGameWithで色々投稿したりたまに発狂したりしていくので、よろしくお願いします。
改めて。
白猫小説を読んで下さり、本当にありがとうございました。
さ、小説2期の準備するぞー。
「!?」
2019年1月13日 00:00
#白猫小説(オリキャラあり)
最終話 別れ 次へ
あの戦いから、1週間が過ぎようとしていた。
レミアはその後、光の力を使った反動と傷に耐えきれず、しばらく療養し、元々あった体質もあったのか-6日で治った。
-飛行島-
「さてと、もう私も帰りませんと。」
「本当に…行っちゃうのですか?」
「…はい。あの<呪い>は一時的に解けただけにすぎません。生きる理由を1つ見つけ次第1週間以内に帰らないと、今度はすぐに消されてしまいます。…そして今日がその7日目です。」
「…そっか。じゃあしょうがないわよね!」
「皆さん、本当にお世話になりました。…この世界に来れて良かったと心から思っています。」
「…また会える?」
「…<呪い>が完全に解けたら、ですかね。だから、そんな悲しそうな顔をしないでください。」
レミアは意地悪そうに笑い、グラディルムの頭を撫でた。黄緑色に目の色を変えて-
「…!」
「あ、そうだ。皆さん、私がまたここに来るまでドールムさんを預かっててくれませんか?部屋にありますので。」
「え?いいけど…置いてくの?」
「そうですね。ドールムさんに貸していた心も返してもらいましたのでもう動きませんけど…いた証を残そうかなと。」
「そう。わかったわ!」
「ありがとうございます。」
「ねえねえ、レミアの世界ってどんななの?」
「…とてもいい、世界ですよ。この世界に負けないくらい。」
「そう。いつか行ってみたいわね!」
「………では。」
レミアは一瞬悲しそうな顔をするが、すぐに真剣な顔になり、右手を上にあげる。
「我の中に眠る力の1つ、<移動>の力、ゲートよ!この世界での目的は果たし、達成した!!我の本来の世界へと導け!」
詠唱が終わった瞬間、レミアの周りが白く輝き、その光はレミアを包み込み-レミアを包んだ光球は空へ高く上がる。
「さようなら〜!」
「また会いましょうー!」
「…またね…!!」
「…さようなら……」
そして光球が消えたその時、レミアから貰ったグラディルムが持つペンダントが空高く上ったかと思うと、眩い光を放ち砕けた。
「「「!?」」」
そしてその光は、世界中へと飛び散った-
「……綺麗ね。」
「…そうだね。………?」
「アタシ達なんで、こんな所にいるのかしら?」
------------
-----
---
「…よし、回収完了ですね。」
レミアは1人、光球に包まれて何処かをゆっくりと飛んでいた。そこは世界と世界を結ぶ狭間。レミアの手には小さな石があり、小さく輝いていた。
「…異世界からってだけで危険なのに、さらに未来からとなるとこうしないとなんですよね…」
そう呟くと、光球が透明化した。包まれたままなのだが、透明化する事によって今までいた世界を見ることが出来るようになる。
「…私に関する記憶を全て回収したので、当然私は写ってませんね。…………?」
ふと。
レミアは下を見る。そこに見えたのは、荒廃した世界だった。
「これは…未来の………………………!」
レミアは驚愕し、涙が止まらなくなった。泣き崩れるしかなかった。
何故なら、そこに見えた荒廃した世界には、
1人未来に帰った光の王と、光の王と同じリボンをつけた白猫と-
その王に寄り添う、闇の王の後継者がいた-
「……………!!本当に……………よかった…………………!!!……マスター。私、ちゃんとグラディルムさん達を…救えたん…です…よね…?」
------------
------
---
「…と。そう、これは-はじまりのおわりの物語-新たな希望のための…物語です…」
少女は本をパタリと閉ざす。少女の周りには小さな子供が集まっていた。
「すごいね!ねーちゃんも、その世界にいたんだよね!?」
「…そう…ですよ…」
「あれ?おねーちゃんもしかして…泣いてるの?」
「やーい泣き虫!」
「う、うるさいですね…!…泣いてませんよ…!これは汗ってやつです…!」
少女は必死に溢れ出る涙を拭う。
「さあ、休憩は終わりです。旅を続けますよ!」
「「「「はーい!」」」」
------
「…ねえ、おねーちゃん。」
「?なんですか?」
「未来の世界の王様と王子様は幸せになれたんだよね?」
「…はい。」
「じゃあ、今…過去の世界の王様と王子様は…幸せになれてるの?」
「…そうですね。…流石に私もその今の王様と王子様が幸せになれてるかは-その先の未来はまだわかりませんね。」
少女は悲しげに微笑む。
「…幸せになれるといいね。レミアねーちゃん。」
「…ですね。でもきっと、大丈夫ですよ。」
少女の名はレミア。レミア・デザイアス。彼女は、世界を変える為に旅を続ける者。小さな子供達に囲まれ、手には『闇の猫と光の猫』と書かれた本を持ち、そして、少女の頭には-灰色のリボンの付いた髪ゴムが結んであった-
-おしまい。
2019年1月12日 21:16
#白猫小説(オリキャラあり)
第74話 2つ目の生きる理由 Remia 終焉編(13)
前回のあらすじ:最終決戦の幕開けだ!(バトルシーンないけど)
「何故だ、何故だ何故だ何故だ!!」
レミアはどうにか身体を動かし、ロイドへ攻撃を続ける。
「貴方の…敗因は、自分が<有る>ことを望んだことだ!<虚無>を捨て、有ることを望んだから………滅びることは完全に無くなった!つまり、計画を変えた時点で、グラディルムさんに虚無ではなく闇を混ぜた時点で!!貴方はもう負けが確定してたんですよ!!」
「…クソがクソがぁぁぁぁぁっ!!!…貴様は何故消えないっ!!貴様はもう限界なんだろう!?その身体が証拠を-!」
「…目的なら、たった今見つけました。」
「…なに…?」
「2つ目の…生きる理由は…私は…!!皆さんを救いたいから…!!少しでもグラディルムさん達のような人達が世界を救える為の手伝いを…橋渡しになりたいから!生きたいんです!!だからその為に私は…守りたいものを…守り-生きる為に私は1歩…進みます!」
そうレミアが言い放った瞬間、レミアの身体が輝いたかと思うと-レミアの身体を蝕んでいた黒い茨がビシビシと音を立てて砕け散った-
「!やった…!」
「レミア!!」
「(心も全て取り戻した、呪いがこの世界では解けた今、行ける!私は今この時だけ…本当の<灰色>になる!)私の力…全開放!!私の力よ!響く滅びの刹那に闇と光に舞う翼を解き放て!!」
レミアが詠唱すると、レミアの身体に光と闇が纏い-レミアの右目は蒼色、左目は金色に変わり、背中の右には、白色の翼、左には赤黒い色の翼がはえていた。
「す、すごい…」
「綺麗…」
「…これがレミアが望んでいた本当の-」
「なんだ…!?なんだその姿と力はぁぁぁぁっ!?奇跡が起きたとでも言うのか!?」
「…これは奇跡ではありません。この世界での私の、<灰色>の力です!私はもう、見たくない…!!憧れの人が…大好きな人が、不幸になるのを見たくない!大好きな世界が荒廃するのを見たくない!」
「黙れぇぇぇぇぇ!!」
ロイドが叫ぶなか、レミアは金色の目をひときわ強く輝かせる。
「だから私は…!救う資格がなくても…貴方を殺す…いや、倒す!!」
----------------
「何故だ…!!そうか、危惧すべき奴は本当はお前だったのか!!」
<呪い>が解け、力を取り戻したレミアは、翼をはためかせて攻撃をする。
「…いいえ。先程も言いましたが、私には世界を救う資格はありません。その役目は、エレノアさん達。…どんな世界でもいつかは終わりを迎えます。でも…だからって!それを早める必要はない!!」
レミアは一度地に降りると、エレノア達に向き直る。
「エレノアさん、アイリスさん!!」
「は、はい!」
「私が合図したら、あの呪文をお願いします!!」
「「わかりました!!」」
「クソがぁぁぁぁぁっ!!」
レミアは再び飛び上がり、ロイドを切り刻む。
「貴方は、自分の終わりを早めた。今が、貴方の終わりの時です。さあ、今です!」
レミアが合図をすると-エレノアと未来のアイリスが、詠唱を始める。
「「カリダ・ルークス・プーラン・ルーチェンム…」」
レミアはその間にロイドを下から斬りあげようと-ロイドの死角へ回る。そして、両目を輝かせ-
「我の大鎌よ、光となり闇となり、そして、希望への道を斬り開く刃となれ!!我は汝に終焉りを告げる…汝、この刃で無へと還れ!!!」
「やめ…やめろ…!やめろ……………!!」
「消えろおおおおおおおおおおおお!!!」
次回-最終回。
2019年1月12日 21:14
#白猫小説(オリキャラあり)
第73話 くれた物 きっかけ 終焉編(12)
前回のあらすじ:ね、化け物みたいっしょ?
「レミア…レミア!!」
「う…ん…グラディルム…さん?」
「!よかった…!!…ごめん…!!俺の…せいで…!!」
レミアは震える手で、グラディルムの頬にそえる。笑顔で。
「…泣かな…いで…くださ…い…私の為…に貴方が…泣く必…要はあり…ません…私は…傷の治り…早い…ですから…腹を…貫かれ…たぐらいでは…死にませんよ……えへ…化け物みたい…ですよね…貴方が…心臓…では…なく腹を…貫いてく…れたから…助ける…手伝いができ…たんですよ…あと………ごめん…より…ありがと…うと言…ってくれるだ…けで…私は嬉しいです………」
確かにレミアの身体は血に塗れていたが-大体の傷は塞がっていた。
「でも…!」
「私は大丈夫で…す…貴方は何も悪…くあり…ませ…ん…だからお願いです…自分…を責めな…い…でくだ…さ…い」
「…!!」
グラディルムははっとなった。そう、思い出していたのだ。レミアにルーンの光を与えた時に聞いた声を、夢で見たものを-
『僕は大丈夫…だよ…だからお願い…自分を責めないで…君は…何も悪くない……』
レミアは何を想ってそれを言ったのか-
「それに-」
レミアはグラディルムを抱きしめる。不安そうな表情で。
「貴方は、貴方だけは、心を壊さないでください…お願い…ですから…私は今ちゃんと生きてます。貴方は人を…殺して…なんかいませ…んから…だから…。貴方は優しいままで…いてください…。」
「…わかった。………止めてくれて、救ってくれて、ありがとう。」
「…よかった…」
レミアは、グラディルムから離れ立ち上がると、鞄を出して、中からグラディルムからもらった灰色のリボンを取り出し、頭に結びつけてポニーテールにする。
そして、目の色が紺色に変わり、笑顔になると-
「…さあ、終焉の地へ行きましょう…か。グラディルムさん、グラハムさん。さっさと虚無の王さんを倒して、飛行島に帰ってご飯を食べて、寝て、また冒険をしましょう。」
「…ああ、エレノア様を取り戻さねばならん。」
「けど、どうやって?…!グラハムの剣が-!?」
確かに、グラハムの剣は輝きを増している。
「エレノア様が力を貸してくださっておる。」
「行きましょう。」
「「ああ!」」
--------------
「防壁…てん…」
「はあ、はあ、はあ…」
「みんな…」
「弱い、弱い、弱い、弱すぎる!フハハハハハ!!最高の気分だ!!さて、そろそろ終わりにしよう!」
その時-2つの刃がロイドに斬りかかる。グラディルムとグラハムだ。
「グラディルム…」
「グラハム…」
「ロイド・イングラム、この剣にかけて貴様を斬る。」
「忘れていたよ。まだ残っていたな。…!なんだ、それは…その剣の光は…が、まあいい、死ね!!」
「ぐあぁぁっ!!」
「もう終わりかね?」
「カカッ…なめるな!!貴様だけはワシが屠らねばならん。マルグリット様のためにもエレノア様のためにも!!貴様だけはぁぁぁぁぁっ!!」
「ネタ切れか、つまらん。ひしゃげろ。」
ロイドが攻撃しようとするが-
「我の大鎌よ!優しき闇を纏いて剣鬼の助けとなれ!!」
「レミア!!」
「レミアさん!」
レミアがドランに乗って上から攻撃する。
「すいません…遅くなりました。」
「でもまだ茨が…!」
「大丈夫です。」
「え?」
「あとは、きっかけだけですから。さあ、今です!グラハムさん!!」
「ああ…!!」
その時、ロイドから光が溢れる。
「なんだ、これは…光…だと!?ありえん!?何故だ!?光は全て…奪ったはず…」
「姫様ぁぁぁぁぁっ!!」
グラハムがロイドの体に腕を突き入れ-
「ぐああああああっ!!」
絶叫するロイドからエレノアを引きずりだした。
「姫様、今度こそは…約束を守りましたぞ。」
「グラ…ハム…さん…」
「まだだ!まだ私は…」
「無駄です。ロイド・イングラム。」
「「「!」」」
「やっと、来ましたか…」
「今のアイリスの声!?」
「私じゃない…」
エレノアの持っていたルーンは光り輝くと砕け-すると、もう1人のアイリスが現れた。
「「「!」」」
「エレノア、レミアさん、ありがとう。ここから先は私も王としての責務を果たします。」
「ふざ…けるなぁぁぁぁぁぁっ!光の王がなぜ!?私のソウルを返せぇぇぇっ!」
「<慈愛>の檻よ!」
ロイドの攻撃を未来のアイリスが防ぐ。
「まだ、しばらく力を貸してください。」
「はい。」
「エレノア、行きましょう!私達で未来の決着を。」
「はい!」
エレノアも光を纏うと-再び桃色の翼がはえる。
「助太刀いたします。」
「私もやります。」
「ええ、行きましょう!レミアさん!グラハムさん!!」
「ふざけるなぁぁぁぁぁぁっ!!」
2019年1月12日 21:13
#白猫小説(オリキャラあり)
第72話 隠してた力 犠牲 終焉編(11)
前回のあらすじ:やっとドールムと会えた。
グラハムは一人最前線でグラディルムと戦い、ディラン達はグラハムを援護していた。
「はあああっ!!」
「ヌガァ!!」
「(何度、死線を越えたか…もう思うように体が動かん。姫様、そろそろお会いできそうです。でも、まだ-)まだまだこれからよ!カッカッカ!やっと調子が出てきたぞ!!」
だが-グラディルムがトドメをさそうとする。
「(ここまでか-)」
その時-レミアとエレノアがグラハムの前に出て、レミアが大鎌で攻撃を防ぐ。
「エレノア様…」
「っ…エレノアさん!早く癒してあげてください!」
「はい!<慈愛>の光よ…」
「エレノア様、いけません。その力に頼っては…」
その隙にグラディルムはまた攻撃するが-
「<慈愛>の檻よ!」
エレノアが<慈愛>の檻で防ぐ。
「エレノア様!」
「…ごめんなさい、貴方の姫様を救うことはできなくなりました。」
「…もとより叶う願いだと思ってはおりません。お気になされますな。…エレノア様、その決断に悔いはございませんか?」
「!」
「なんとなく察してはおりました。なんとなくですがな…どうか老兵に-」
そこでレミアがグラハム達の前にその言葉を止めようと腕を真横に出す。
「絶対に、死なせません。私の目の前で死ぬなど、許しません。」
「だが…」
「貴方はまだ生きるべきです。大丈夫です。私を、信じてください。」
「…わかり、ました。」
「グルアアアアァァァァ!!!」
「!これ以上は…<慈愛>の檻が壊れます!」
「…!」
レミアはそこでグラディルムを睨み-
「ッ…!?」
グラディルムはその目に驚いたのか少し飛び退いた。
「私が止めに入るので、エレノアさん達はその後にお願いします。(犠牲になるのは…私だけで十分です)」
「わかった。」
「わかりました。」
レミアはグラハム達が了承したのを見ると-グラディルムにゆっくりと近づき、目を金色に変え両手を前に出す。
「…おいで。」
「…?!ア…アァ…アアアアアァァァァ!!!」
グラディルムはわけもわからず、目の前の獲物に攻撃しようと凄まじいスピードでレミアに近づき、鋭い爪を振り下ろす。
-が、レミアはそれを避け、グラディルムに真正面から抱きしめた。
「なっ!?」
「!?」
「……いい子で…す…」
レミアはエレノア達の驚きの声も聞かず、グラディルムの頭を撫でながら、話しかける。
「グラディルムさん…私に好きという感情を…愛を思い出させてくれてありがとう…貴方は私の憧れです…いつまでも…」
「グゥアア!ガアア!!」
レミアからレミアに対する恋心を<回収>されてしまったからか定かではないが-グラディルムは、レミアに何を言われているのかわからずひたすらにレミアを攻撃する。
レミアは微動だにせず、グラディルムに話しかける。身体はどんどん、傷や血塗れになる。
ザクリ。
「!!あ…ぐ…」
「っレミアさん!?」
レミアの腹が、大きな爪に貫かれる。しかし、レミアはグラディルムから離れず-
「ふふ…私は、心臓が壊れない限りは死なない身体なんですよ……貴方を守れなくて…すいません………でも…お願いです…元の…グラディルムさんに戻って…ください…!!これが私の…<我儘>…です…」
レミアはグラディルムの頬に-キスをした。
そして-受けた傷が多すぎたのか、その時グラディルムから離れてしまった。
グラディルムはとどめを刺そうと爪を振り下ろす-振り下ろそうとした。
が-何故か、その手は止まった。
「…!!(貴方は…私の為にも…その刃を止めて…くれるの…ですね…)ペーター・…シュミレール…!!」
その隙に、レミアは震える手でグラディルムの影に触れ-動けなくした。
「グゥァ!?…!!…!」
グラディルムは、もがこうとするが-レミアの能力で動けない。
レミアは地に倒れ-声を振り絞りエレノアに叫ぶ。
「無駄…です…よ……今です!!…エレノアさん…グラハムさん…!!!」
そして、レミアは再び意識を失った-
--------------
「…この世界でここに来るのは、最後でしょうか。」
『また会いましたね。』
「…そうですね。」
『目的は、見つけましたか?』
「いえ…ですがもうすぐ、です。」
『そう。』
「…ロイドさんが世界の全てを拒絶し、虚無へと屠ろうとしたのなら私は、この世界での私は-全てを受け入れる<灰色>…ここまでは出ています。あとはきっかけさえあれば-」
『そういえば…あの未来の世界は、もう救われないのでしょうか?』
「それは、ないと思います。一度全てが無へと還りし世界に…再び光と闇が有れば-」
『…もう時間です。次の世界で、会いましょう。…何回も堕としてさしあげますよ。』
「…私も負けませんよ。」
2019年1月11日 22:38
#白猫小説(オリキャラあり)
第71話 聞きたくない言葉 決断 終焉編(10)
前回のあらすじ:勝ち確定ktkr
「連れてくるのはエレノアさんとレミアさんだけでいいの?」
「…ああ、アイリスもグラディルムを抑える戦力として数えている。」
「アタシは!?」
「…お前は私のそばにいてくれ。」
「待ってください、アンジェラさん!もしかして…」
「黙れ!時間が惜しい!準備が終わり次第、作戦開始だ!」
「「「「「「「おおっ!!」」」」」」」
----------------
-----
---
暴走するグラディルムをレミア達が抑える中-ディラン達が追いついた。
「逃げてください。もうグラディルムを止められるのは…」
「アンジェラさんに作戦があるみたいだよ。」
「エレノア、レミア。お前達と話があるそうだ。」
「…。」
「私にもですか?でも…」
「少しの間なら、持ちこたえられる!」
「アイリスさんは私が守ります。行ってください、レミアさん、エレノアさん。」
「わかりました。」
「…では、その間だけ…我の大鎌よ…己の意思を持ちて狂乱の獣となりし者を弱らせる刃となれ。…これである程度は皆さんを守ります。」
「あ、そうだレミア!これ!」
ノエルはレミアにぬいぐるみになったドールムを渡す。
「!ありがとうございます…」
----------------
「それで…」
「話とは何ですか?」
「唯一、この世界を救える方法を思いついた。レミア。お前も知っているだろう。」
「…はい。」
「!」
「…貴女の身にソウルを封じれば、救えます。」
「「!」」
「ちょっと、レミア、何言ってんの!?」
「やはりか。…他の者では、おそらくダメだ。光の王としての資格を持つお前なら、あるいは、可能かもしれない。」
「やっぱりやめましょう!彼女のなかに封じたところで、問題の棚上げでしかありません!虚無のソウルが消えるわけではないんです!」
「…いえ、消えるかもしれません。」
「アイリス様もロイドの攻撃で光の力を失っていました。もし、私のなかに虚無のソウルを全て移すことができれば、私のなかにある光をくらって…」
「いや、でも…しかし…ああ、クソ!それでもダメですよ!!こんな方法!!貴女が死ぬってことなんですよ!」
(中略)
----------------
「グラディルム…」
ディラン達がグラディルムを抑えてる間に、アンジェラ達の話が終わり、エレノアとレミアはアイリス達の所へ戻った。
「エレノアさん!レミアさん!」
「…大丈夫ですか?…我の大鎌よ、我の手元へ戻り、己の意思を手放せ。」
「ごめんなさい、待たせてしまって…アイリス様、私に全ての力を託していただけませんか?」
「大丈夫なの?」
「大丈夫だと思います。まだ、<運命>のルーンは輝いているので…」
「それは構わない。でも、どうやってグラディルムを止めるの?ただ戦うだけなら、私の方に力を集中した方がいい。」
「虚無のソウルを私のなかに封じます。」
「!それはダメよ!だって、それでは、あなたの体が!!」
「…ごめんなさい、アイリス様。それでも、もうこの方法しかないんです。」
エレノアは、ルーンを掲げ、詠唱する。
「!」
「七つの力がうちの一つ。<流動>の支配者よ!」
「ダメ!!」
「我がうちに光を束ねよ-」
詠唱を終えると-エレノアの背から、桃色の翼がはえていた。
「エレノア、ダメ…それでは、あなたが…」
「アイリス様、私、嬉しかったんです。あなたに未来の話を信じてもらえて。あなたは、本当に優しい人。だから、笑ってください。」
「エレノアさん、待って!」
「ごめんなさい、エマさん。グラハムさんにも、ごめんなさいと伝えてください。」
「さようなら。」
エレノアがグラディルムの所へ行こうとする。-が。
「馬鹿ーーーーーーーーーっ!!!」
「「「!?」」」
レミアが大声で止めた。あまりの大声にエレノアどころかエマ達も固まる。
「もう、どうして!!未来の光の王さんも過去の光の王さんも!すぐ大切な人とかにごめんなさいとか、さようならとか…!!平気で言えるんですか!!!人のこと言えませんけど!私はもうこの世界でその言葉を聞きたくない!大切にしてくれる人は!そんなこと言ってほしくないんですよ!!間違っています!」
「え、え?」
まくし立てるように言われ、エレノア達は理解が追いつかなかった。
「…私も行きます。こんな身体ですが…1回ぐらいは、あの人の動きを完全に止めれる大技が使えます。…グラハムさんと貴女の仲を引き裂くようで行きたくないのですが…今あの人に言わないといけない事があるので…」
2019年1月11日 22:37
#白猫小説(オリキャラあり)
第70話 暴走する力 嗤う者 終焉編(9)
「時間稼ぎ…?どういうことですか?」
『…もうすぐ、グラディルムさんが暴走するというのは、わかってますよね?』
「……ああ…なるほど。なら、仕方ないですね。…丸くなりましたね貴方も。」
『今だけですよ。貴方が死ぬと私も消えるんですから。…それで、暴走した時が私達の勝ちという事でいいんですよね?』
「はい。」
『…結局、未来は変えられないという事ですか。』
「いいんです。私はこの世界ではグラディルムさんを守れれば。」
『…。さて、そろそろ時間です。頑張ってくださいね。』
「はい。」
----------------
しばらく時が経ち-
アイリスを守ろうと覚醒したグラディルムがロイドを打ち倒すが-何故か暴走を始めてしまう。
アイリス達が戸惑う中、1人の少女は早く目覚め、嗤った。
「…よし。これで私達の…勝ちです…」
「エレノア、切り替えて。今の私達は二人で光の王。」
「…はい。」
「<慈愛>の光でみんなの傷を治します。守らなくちゃ…」
「…わかりました。」
「(いいタイミングで目覚めました…何故だかわかりませんが、光は受けたくないので…)」
そう思ったレミアはがばりと起き上がる。
「レミアさん!?」
「大丈夫なんですか!?」
「私は傷の治りが早いので、大丈夫ですよ。さ、早く皆さんを治してあげてください。」
レミアは少し離れる。
「…」
「「七つの力がうちの一つ、<慈愛>の光よ-傷つき倒れし戦士を救えっ!」」
アイリスとエレノアが詠唱すると、ディラン達に光が降り注ぎ、アイリス達はグラディルムに向き直る。
「グルァ…」
「エレノア、レミアさん、私達でグラディルムを止めます。」
「はい…」
「はい。」
----------------
「グルアァァァ!!」
「七つの力がうちの一つ!<流動>の力場よ!!」
「-破壊の力を反転せよ!!」
「…我の大鎌よ…狂乱の獣となりし者を弱らせる刃となれ!…はあっ!!」
「グゥゥ…グラァァァァっ!!」
「きゃあっ!」
「なんて…力…」
「それでも、私達で止めないと…」
---------------
一方-癒しの光を受けたディラン達が、やっと起き上がりだした。
「これは…治癒魔法か?」
「一体、何が…ってなんですか!?この惨状は!?」
「これがエレノアの言ってた世界のおしまいってやつか?」
「三人が戦ってるのは…グラディルムか?」
「闇の王も取り込まないといけないんじゃなかったの?」
「わからない。一体、何が起きてるんだ?」
「魔幻獣もデタラメだったけど、これもひどいわね…どうすんのよ、これ…」
「キャトラはー?」
「ここよ。レミアが庇ってくれたからなんとか大丈夫。」
「おじさんは…?」
「あれがグラディルムならば既に…」
「…(エレノア様への誓いに背き、剣を向けたところで仇も取れなかったか…無様だな。)」
「さて、ディラン、貴殿は状況をどう見る?」
「尻尾巻いて逃げるのが妥当だな。勝ち目はない。と、言いたいところだが…」
「みなを置いて逃げるなど…」
「男として絶対にありえない!」
「フィオナ、ルーファス、シェリル、エマ…グラハム。お前らはどうする?」
「ここまで来たら、やるしかないでしょ?放っておいたら、近くの遺跡まで壊されそうだし。」
「冒険家として一緒に戦いますよ。こういうのに憧れてましたし!」
「とーぜん、たたかうよ!」
「おじさんの起こしたことです。このまま逃げることはできません。」
「…老人だけ長生きしても詮無いことだ。アンジェラ殿、貴殿はどうする?」
「一兵卒ならば理想や矜持に殉ずるのもよかろう。だが、私はそういう立場にない。…レミアならなにか打開策を知っているかもしれないな。見ろ。<呪い>とやらがあったとしてもレミアだけ弱らせる程度の攻撃しかしていない。」
「そういえば確かに…」
「あの四人に介入できそうな戦力は…」
「僕のこの武器とシェリルの力…」
「まっかせてー!」
「私の汎用多目的作業用刀剣も使えると思うわ。」
「武器や力でグラディルムを助けられるの?」
「安心しろ、キャトラ。殺すことは出来ない。それでは世界が滅んでしまう。…ではこれより戦闘に介入する!ディラン、貴殿はルーファスの持つ兵装を使え。」
「かまわないが…大丈夫か?」
「従わないのならエマに役割を振る。貴様らは好きにしろ。」
「…わかった。やるよ。」
「グラハム、貴殿はフィオナの武器を使え。シェリル、お前の力も借りるぞ。」
「…了解した。」
「おっけー!」
「当作戦の目的はグラディルムの注意を貴様らに引きつけ、その隙にレミアとエレノアと話をする時間を作ることだ。他の者は矢面に立つ三人を援護し、私がレミアとエレノアと話したいことがあると伝えてくれ。」
2019年1月11日 08:56
#白猫小説(オリキャラあり)
第69話 光のない眼 時間稼ぎ 終焉編(8)
前回のあらすじ:レミア出番少ねー
「そろそろ指定された座標だ。」
「アレは…」
「魔幻獣ですよ!」
「消えた!?」
「誰かが戦ってるの?」
「…まさか。グラディルムさんが?」
「急ぎましょう。」
----------------
「「「「「「!」」」」」」
「「…」」
アイリス達が飛行艇を降りると-ロイドの周りでキャトラ、シェリル、グラハムが倒れていて、レミアとグラディルムがロイドと戦っていたが-グラディルム達の方が苦戦していた。
「グラディルム!…キャトラ!!」
「シェリル!グラハムさん!レミアさん!まさか、みんな…」
「!まさか…」
「ロイド・イングラム…」
「これはこれは、光の王とその従者たち。そして、謎の少女。」
「アイ…リス…逃げ…」
「キャトラさんっ!!」
レミアは間一髪で蹴られるところだったキャトラを庇う。
「…ぐっ…!!」
「…私が蹴るということがわかってたようだな。」
「っ…!!」
「しかし、守ることは全く出来てない!!なあ!?そうだろう!?」
ロイドはさらにレミアを蹴る。レミアはキャトラを守ろうと動こうとしない。
「現にお前は闇の王子を守れてないのだからなあ!!」
「!!…能力発動!スピード強…化!!」
レミアはキャトラを抱いたままロイドの攻撃を避け体勢を立て直す。
「キャトラになにをしようとしていたんだ!?」
「ノエル、待て!!」
ノエルがロイドに攻撃をするが-ロイドから闇が溢れる。
「うわっ!!」
「ノエル!」
ヴィシャスが危険だと察知したのか、ノエルを庇うように前に出るが、溢れた闇が爆発し、それにノエル達は巻き込まれた。
「必要なコマが出揃ったのはいいが、邪魔なものも多いな…」
「ノエル!ヴィシャス!!てめぇっ!!!」
「落ち着け、ディラン。不用意に近づけば、被害が増えるだけだ。」
(中略)
「私は貴方が破壊した未来から来ました。」
「ほう…なるほど、なるほど、それは想定外だった。当然だ。考えつくわけがない。それならレミアの存在にも合点がいく。常理を超えた故に生じた二人の光の王!不条理の原因は不条理ということか!なんであれ、非常に興味深い!私の目的は達成されたのかね?誰が破壊した?この世界を虚無にしたのは誰だ!?」
「「…」」
「闇の王子か?そうだろう?そんな気はしていた。ああ、実にいい!」
「貴様あああああああ!!!」
レミアは怒りに満ちた目でロイドに斬りかかるが、寸前でロイドに止められる。
「くっ…こ…の…!!」
「なんだ?それがお前の本性か?」
「……違うっ!その事を言うなっ!!グラディルムさんはっ…!!私の…憧れの人はっ…!!」
「闇の王子は未来で世界を滅ぼしたのだろう?つまり仲間を-」
「黙れ!!あの人は…私と同じような…<人殺し>なんかじゃないっ!!」
「<人殺し>だよ。お前と同じ、な。」
「!!…違う……!!」
「同じだ。まあ、お前のような使えない奴とは少し違うがな!!」
「きゃあっ!!」
レミアはロイドの攻撃で飛ばされる。
「レミアさん!!」
「大丈夫ですか?!」
「…大丈夫です…」
「初めて聞いた…レミアが敬語以外で話すの…」
「君が死んでも、私が死んでも、これで世界が滅ぶことが約束された。」
「私からの質問です。貴方の野望を阻止する手段はありますか?」
「彼のなかにある<闇>と私のなかにある<虚無>が混ざらなければいい。知ってるのではないかね?さてさて、望む答えは得た。そろそろ終わりにしよう。全てご破算にしよう!」
「まずい!グラディルムを守らなければ!」
「ああ、行くぞ!!」
----------------
「フハハハハハ!」
「防壁…てんか…い…」
「ルーファスさん!!」
「さがれ、エマ!!」
「ぐっ…ちく…しょ…う。ノエル…ヴィシャス…逃げろ…」
ロイドの攻撃に、ルーファス達は苦戦していた。
「少し本気を出せば、これだ。歯ごたえがないと、ただの-!?」
「…ジェノサイドモードフル。」
そこへ-光が宿っていない目を赤色にしたレミアがロイドに後ろから斬りかかる。
「…」
「まだそんな力を残していたのか?」
レミアは凄まじいスピードで何度も何度も斬りかかるが-全て受け止められてしまう。
「…うウ…」
「…弱いな。そんなので倒そうというのなら、ぬるいっ!!」
「….!!」
レミアはロイドからの強烈な攻撃をまともにくらい-倒れてしまう。
「解…ジョ………グラディルム………さん…!!」
レミアはそこで意識を失ってしまった-
----------------
『こんにちは。レミアさん。』
「…久しぶりですね。私に会うのは。」
『今回を含めて、あと2回…ですかね。』
「…なんの用ですか?」
『時間稼ぎに来ました。』
2019年1月10日 13:15
#白猫小説(オリキャラあり)
第68話 守るもの dollum 終焉編(7)
前回のあらすじ:ロイドパンツさんちーっす。
「ロイド…先ほどの幻術は貴様の仕業か?」
「少々趣向を凝らしてみた。楽しんでいただけたかな?」
「誰?」
「忘れるなんてつれないな。フィオナ・オルブライト。」
ロイドは嘘幻のルーンを取り出すと、ロイドの姿がドーリーに変わる。
「ドーリー!?」
フィオナが驚く内に、また元の姿に戻る。
「遺跡では世話になったね。君達との探検は波乱万丈!振り回されっぱなしだったよ。軽く殺意がわいたが、それも今となっては、いい思い出だ。」
「ちょっと待って?わからないわ。なに?これ、トラップ?」
「あいつが姿を変えて、色んな奴に変身してたの。ドーリーって姿も、そのうちの一つよ。」
「…それで、どうして、偽ドーリーがここに?」
「グラディルムに用があってね。悪いが、さっさと死んでくれないか?」
「「させると思うか?」のですか?」
レミアとグラハムはグラディルムの前に立つ。
「…なにか引っかかるな。グラハム・オウガスタ。レミア・デザイアス。何かが引っかかる。」
(中略)
「…レミアだな?教団の奴らを別の場所に移動させたのは。」
「…よくわかりましたね。」
「何故、私の行動をわかっていた?教団の奴らを皆殺しにする事を。」
「おや、もうだいたい察しがついてるじゃないんですか?」
「…まあ、いい。お前達がなんであれ、軌道修正は既に終えた。全て想定の範囲内だよ。テネブラー・マヌム・インウォカト。」
ロイドが詠唱すると-目の前にヴェータス・マヌスが現れ、また周りの風景が、今度は神殿に変わる。
「ああっ!私と社長さんが倒したやつだ!!しかも場所まで変わった!?」
「…!」
「…(…あとは…)」
「さてさて、いい加減、終わりにしよう。もう終わりにしよう!さあ、終わりにしよう!!」
-------------
-----
---
一方、ドールム達は-
「しっかしレミアも、一体何者なんだ?ドールムの言動を見る限り謎だらけだ。」
「…レミアは異世界の住人だ。そして、あんたと同じように未来から来ている。」
「「「「…え?」」」」
「レミアは異世界から、グラディルム達を守る為だけに来た。世界を救うとかいうのは資格や使命がないからやるつもりは無いらしい。あくまで手伝いだけらしい。」
「「「「え、えええええ!?」」」」
「…何故今まで話さなかったかは、ロイドにバレないようにする為で、そして、止めればよかったのに魔幻獣を結局破壊させてしまったのかは-エレノアがもういて、勝手にそんな事をしたらなんの為にエレノアは悲しい思いをしてまで来たのかという事になるかららしい。言っておくが、あんたのせいという訳ではない。あくまで、手伝いの範囲。だけど。」
そこでドールムは立ち止まると、くるりと振り返る。
「グラディルムを殺すことだけは絶対にダメだ。自分も同じ意見。自分がグラディルムと同じ姿をしているのはきっと、レミアがグラディルムを憧れに思っているから、無意識に作ったのだと思う。レミアはグラディルム達を守る為だけにこの世界に来た。だから殺されたら、また心を壊す可能性がある。そしたらきっともう今度こそ治らない。自分にはレミアから『誰かを守りたい心』を軸に心を少し貸してくれた。…この旅が終わったら、レミアは元の世界へ帰る。だから帰る時まで、グラディルムを殺させはしない。」
「な、なるほど…」
「さ、長話は終了………!…すまない…みんな…役目を果たした…から…もう自分…は…」
「ドールム!」
「レミアに…会ったら…自分を…渡して…」
そこで-ドールムは元のぬいぐるみに戻り、動かなくなった。
「…早く行って、届けましょう。」
「はい。」
-------------
-----
---
「今よ!!」
「はい!」
「わかった!!」
シェリルのおかげで隙ができたヴェータスに、レミアとグラディルムがコアに向かって攻撃し-ヴェータスは消えた-
周りの風景もまた元に戻る。
「やったわね…」
「グラハムのほうは…」
-------------
(中略)
「殺す…貴様だけはぁぁぁぁぁっ!!」
「ぐっ…バカな…」
「姫様…仇は取りましたぞ…姫様…」
「!まだだ!」
「な〜んちゃって♪」
「がっ!!」
「この程度で私が死ぬとでも?四体分の魔幻獣と等しい力を持っているのだぞ?甘いなぁ、甘すぎるよ。実に甘い。」
「ロイド…!」
「さて、前座との戯れは終わりだ。そこそこ愉快な催しだったよ。グラディルム、君は私にどんな感情を見せてくれる?」
ロイドが、闇の器らしき物を取り出すと、ロイドの姿が変わる。
「ロイドの姿が…」
「なに?この感じ…怖い…」
「「…」」
「さあ、見せてくれ、闇の王子。君の妄執を-」
2019年1月9日 15:40
#白猫小説(オリキャラあり)
第67話 嫌な再開 共闘 終焉編(6)
前回のあらすじ:レミアは守ることや救うことはできなくても、変えることはできる。
「ああ、そうだよ。縁あってエレノア様と主従の関係を結んだが、本気で望んだものではない。全て思い出したよ。姫様のことを…」
(中略)
「今も姫様の声がするのだ。どうして助けてくれなかったのかと姫様が言っている。…どうしてだ?考えに考えても、わからない。ワシはどうしたら姫様を救えたのだ?」
「…」
「これなら、壊れたままでよかったよ…」
「壊れてでも、貴方は生きていた。それは、貴方が生きようとしていたからだ。」
「そうか…」
「貴方と私は、ほんの少し似ていますね。…あふ…」
「「!?」」
グラディルム達が振り向くと、レミアが目を擦りながら起き上がっていた。
「私は、大切な人達も私の手で殺しました。そして…心を2度も壊した。それでも私は今こうして生きています。…『生きて』と言われたので。でも貴方は貴方の意思で。私は…まだ…命令で。そこは違いますかね………すいません、変なことを言って…」
「…ワシは、不忠者だな。」
「「…」」
---------------
-次の日-
「づ〜が〜れ〜だ〜」
「頑張ってくださ…い。街はこっちですよ。」
「未来から来ていると便利ねー。」
「来たくて来てるわけじゃないんですけどね…」
「ぐー…」
「あらあら、歩きながら寝るなんて器用ね…でも、もう少し我慢しなさいな。」
「!」
「あ!街が見える!!キャトラ、行こう!行って寝よう!!」
「こらこら、そんなにはしゃぐと転ぶわよー。」
キャトラとシェリルは先に走り去ってしまい-
「…私も先に行ってますね。」
レミアもゆっくり後を追う。
----------------
(中略)
「あら、こんな所で奇遇ね。」
「「!」」
街につき、声がした方を見ると、そこにはフィオナがいた。
「フィオナじゃない!こんな所でどうしたの!?」
「そうね、一言で言えば-」
(中略)
「…どうにかなんないかしら?ねえ、どうにかしましょうよ?」
「どうにもなんないわね。」
「…そこをなんとか。」
「しつこーい!!」
--------------
-----
---
-破壊された街・ルガイア-
「魔幻獣が暴れてるって聞いて、来てみたけど…なんか、大変なことになってるわね!」
「想像以上ね。まさか、ここまでだなんて…」
「ここに魔幻獣ってのがいたの?」
「ええ、そうよ。」
「その魔幻獣はリンツ島のものと同じくらいの大きさなのか?」
「あそこまで大きくないけど、結構な大きさだったわね。」
「「!」」
「…来た!!能力発動。スピード強化!」
レミアは大鎌を出し-降ってきた氷を全て粉微塵に斬る。
「ぎにゃー!いきなり氷が降ってきた!!」
「これは魔神像の!」
「さっきまでいなかったのに!!」
瞬間-街にいたはずが、周りの風景が遺跡に変わった。
「ぎにゃー!なんか、景色も変わった!?」
「…これは嘘幻の-!!」
「気をつけろ!!他に誰かいるぞ!!」
「!」
その時、グラディルムにグラキエス・ドゥルスの氷が襲いかかる!
「グラディルム!逃げて!!」
「そんな氷無駄です!」
しかし、グラハムとレミアが氷を斬った。
「氷を斬ったの!?」
「アレにグラディルムを殺されるわけにはいかん。ここは共闘だ。力を貸す。」
「…ありがとう。」
「でも、前は古代の大砲のおかげで破壊できたのよ?」
「どういうことだね?」
「見えない壁があるの。その壁を壊さないことには、魔神像は破壊できないわ。」
「…もしかしたら、シェリルの力で壊せるんじゃないか?」
「!グラディルムの言う通りよ!シェリルの力ならいけるんじゃない!?」
「オッケー!沢山寝たから、今なら行ける!ウォクス・マヌス・ウォクス・テネブラルム!!」
シェリルが詠唱すると-シェリルの姿が変わる!
「ちょらっしゃー!」
シェリルはグラキエスに向かってビームを放ち、グラキエスに当たると爆発した。
「効いてる!効いてるわよ!!」
「はあ…やっぱり破壊する運命なのね…悲しいわ…」
「シェリル!もう一撃だ!!」
「…もうちょい待って。力、溜めるから。」
「私達でシェリルから注意を逸らすわよ!!」
---------------
-----
---
「ちょらっしゃおらー!!社長道その五!掃除は大事っ!!超大事!!」
フィオナ達はシェリルの囮となって攻撃を引きつけ、シェリルが力を溜めきったところでグラキエスに当て、攻撃を受けたグラキエスは消え-また、周りの風景も元に戻る。
「やったみたいね。」
「あーうー…づがれだー…」
そこで-どこからか拍手の音が聞こえた。
「「!」」
「素晴らしい。実に素晴らしい戦いだった。見事なチームワークだ!」
2019年1月8日 00:00
#白猫小説(オリキャラあり)
第66話 真実を話す時 剣鬼と元人殺し 終焉編(5)
前回のあらすじ:レミアはどんな時でも笑う。
「落ちちゃった!!そんなんダメだー!!」
飛行艇から落ちてしまったグラディルム達を追おうと、シェリルはキャトラを掴むと飛行艇を飛び降りる。
「待てぇぇぇっ!あ、変形すんの忘れてたー!!」
「ぎにゃー!放してぇぇぇっ!!」
シェリル達はそのまま落ちていった。
それらをずっと見ていた者が2人-
「…幽霊部員解除。ドールムさん。見ている間に聞かせた通りに…あの魔幻獣の事は頼みましたよ。…そして、お別れです。」
気配を消し全てを見届けていたレミアは、アーツを解除する。
「わかった。」
「…今までありがとうございました。」
「ああ。とても楽しかった。作ってくれてありがとう。」
「…はい。」
レミアはそう言うと-ドランを召喚し、グラディルム達が落ちていった方向に落ちる。
-------------
-----
---
-次の日-
-古木の森-
「ぐっ…ここは…」
「気がついたみたいね。」
「そうか、失敗したか…」
「グラディルムとシェリル、レミアに感謝しなさいよ。」
「どうにか掴むの間に合った…めちゃんこ、疲れた…レミアもありがと…」
「いえ…どういたしまして。」
「…」
「アンタねー、一緒に魔幻獣を倒そうって話だったでしょ!」
「…その約定を破っただけだ。生かしておく価値はない。何故、殺さん?」
「いい歳して開き直ってんじゃないわよー!」
「…」
「…殺せ。そこのお前でも構わん。」
「私は人殺しはしないので嫌です。」
「エレノアはどうするの?」
「ここで死なないのなら、エレノア様の望みを叶えるだけだ。グラディルムを斬り、世界の破滅とやらを阻止する。」
「世界の破滅?アンタ、何言ってんの?」
「「?」」
グラハムはエレノアから聞いた話を話した。
-------------
「エレノアが未来の光の王!?」
「!?」
「ロイドは世界を滅ぼそうとしている。グラディルムがロイドに殺されてもロイドを殺しても、この世界は滅ぶそうだ。だから、お前さんの力を奪われる前に殺さねばならん。」
「…」
「アンタ、その話を信じたの?」
「真偽などどうでもよい。主命ならば、ただ従うのみ。それが騎士というものだよ。」
「でも、かなり眉唾じゃない。…と言いたいところだけど…レミアは異世界から来ていたんだったわね。」
「何!?」
「え、そうなのレミア!?」
「はい。あ、私も未来から来ています。」
「「「…え?」」」
「でなきゃ色んな事を先回りして出来ませんよ。」
「「ええええええ!?」」
------------
「まさか、エレノア様と同じように未来から来ていた者がいたとは…」
「でも、少なくともエレノアよりも前からいたのになんでこんな状況は止めれなかったの?」
「それは…まず、最初に間違った選択をしてしまったのと、恐らく正しい選択をしてもエレノアさんはもういて、勝手に適当な行動をしたらなんの為にエレノアさんは悲しい思いをしてまでここに来たのかという事になる…と思いまして。」
「だからって、何故止めなかった!!」
「っ…」
グラハムはレミアの胸ぐらを掴み怒鳴る。
「貴様が止めていればエレノア様は今苦しい思いをせずに済んだ!!何故ロイドを殺したりしなかった!」
「私には、世界を救うなどできません!!」
「「「!?」」」
レミアも怒鳴り返し、レミアの目には光が宿っていなかった。
「私は元の世界ではたくさんの人を殺しました。私はもう悪人だろうと誰も殺したくないんです。それに、世界を救ったって英雄とか言われたって、私は笑顔になんてなれません!人を殺しておいて、何笑っているんだと、思っています!!それに…」
「…っ!?」
グラハムはそこで恐怖した。何故なら-レミアが嗤っていたからだ。
「私は<世界の観測者>の1人。普段は世界を<観測>するだけです。……私はグラディルムさんを守れればいいんです。世界を守ることや救うことは、グラディルムさん達に任せますよ。」
グラハムは、そこで手を放した。
「………エレノア様からの話を信じる信じないは、好きにしろ。アイリスは信じたぞ。」
「…信じるさ。」
「ここでワシを殺さねば、何度でもお前さんを狙う。」
「…」
「…殺せ。それが無理なら、さっさと立ち去れ。」
「嫌だよ。母ちゃんがお年寄りは大切にしろって言うてたよ?だって、今まですっごく頑張ってきた人たちだからって。」
「ワシはお前さん達の敵だ。」
「だからって放っておけるわけないでしょ。」
(中略)
-------------
-夜-
「Zzz…」
「…」
「!?」
「…まだ起きていたかね?残念だ。チャンスだと思ったんだがな。」
「…あの時、本気で死ぬつもりだったのか?」
2019年1月7日 00:07
#白猫小説(オリキャラあり)
第65話 違う笑顔 <剣鬼>との戦い 終焉編(4)
前回のあらすじ:怒るとこそこ!?
ディラン達とエレノア達はレギオに上空と地上から攻撃し続け-なんとか倒せた。
「「「!」」」
「やったの!?」
「どうにか倒せたみたい。」
「「…」」
飛行艇が降りてきて-そこからルーファスとシェリル、ディラン達が降りてくる。
「ディラン!?アンタ達、どうしたの?」
「飛行島に寄ってたら、ルーファス達が来てな。」
「困ってるみたいだったし、迎えに来たってわけだよ。」
「ありがとうございます。助かりました。」
「!(知らないおなごが二人…ここが楽園か?…否、超楽園だ!)」
ヴィシャスがエレノアに近づこうとするが-前にグラハムが立ちふさがる。
「!(強い…)」
「グラハムさんにエレノアさん!?何故、ここに!?」
「くっ…」
「「「!」」」
「エレノア様っ!!」
---------------
------
---
-パソムの村・宿屋-
「アイリス達、降りてこないわね。」
「…」
「色々と話す事があるのでしょう。」
「はあ〜…めちゃんこ疲れた〜…」
「シェリルも、頑張ったわね。ご苦労さま。」
「ご苦労だったよー。社長さんを持ちながら飛ぶのは、大変だったよ。暴れるし。」
(中略)
「…マグリンが男だったというのは本当か?」
「本当よ。ロイドっていう奴だったわ。」
「信じない。信じるわけにはいかない。信じたら俺の負けだ!レミアも何故知っていて教えなかった!?」
「…いやー、貴方のその反応が見たくてですね…つい。」
レミアは意地悪そうに笑う。
「(…今の表情、初めて見た気がする…調子が少し良くなってきてるのかな。)」
「男相手に鼻血流してたとはな…ぷっ…くく…」
「誰か、俺の記憶を消してくれ。むしろ俺ごと消してくれ。」
「「泣くなよ。」」
(中略)
----------------
-次の日-
「さあ、魔幻獣をどうにかしにいくわよ!」
「行こう!」
「頭が…痛い…」
「社長さん、昨日は結構飲んでたからな…」
「魔幻獣に関する情報は?なにか新しいものはあったか?」
「一個あったよ。地図はこれ。」
「よし、目的地は決まったな。それで…」
ディランはエレノア達の方を向く。
「昨日、色々話は聞いたが、アンタ達も一緒に来るってことでいいのか?」
「目的は同じだからね。現状、休戦状態だ。」
「正直、俺は反対だ。」
「どして?」
「おなごもいるのに?」
「主義主張で分かり合えない相手はいるもんだからな。世界はそれほど単純じゃない。ま、決定権は俺にはない。あんたらが決めてくれ。」
「大丈夫です。詳しくは言えないけど分かり合えると思うし、手を取り合える方法もあるはずだから。」
「…」
「…(昔と、変わりませんね…)」
「グラディルム、勝手に決めてごめんなさい。でも、こうするのが一番いいと思ったの。」
「大丈夫さ。」
「命を狙われてる本人がいいって言うなら、外野からはこれ以上、何も言うことは無いよ。それに…」
「もしもの事があっても、私が絶対に阻止するので。」
「だとよ。さて、行くか。」
「「「「「「「おー!」」」」」」」
「「「「「…」」」」」
----------------
-飛行艇-
(中略)
「…エレノア様、よろしいですか?」
「なんでしょうか?」
「グラディルムを倒さずこの世界を救う方法、見当はつきますか?」
「…」
「休戦は、こちらにとって枷でしかありませんぞ。」
「わかっています。ですが…」
「…変な事を言いましたな。忘れてくだされ。」
「甘いのは理解しています。でも、もう少し時間をください。必ず覚悟を決めます。」
「…よいのです。貴女様との生活で、どういう性格か存じ上げております。(貴女様は鬼にならずともよいのです。エレノア様…)」
----------------
-----
---
-夜-
「グラディルム、異常はないかね?」
「!」
「ああ、交代の時間には、まだ少々早い。」
「…」
「ここから先はワシが勝手にやることだ。エレノア様は、お前さんが生きてる限り、この世界は滅ぶと言った。嘘か真か、ワシにはわからん。」
「!!」
(中略)
「剣を取れ。それが最大限の譲歩だ。」
「………」
----------------
-----
---
「ちょっと!何やってるの!?」
シェリルがトイレに起き、キャトラに案内してもらおうと起こして連れて行っている途中で外が騒がしい事に気づき、甲板に出ると-グラディルムとグラハムが戦っていた。
「!キャトラ-」
「うおおおおおっ!!」
「!しまった…!!」
グラハムはグラディルムに体当りし-グラハム達は飛行艇の外に出てしまう。
「まさか、俺ごと-!?」
「悪いな。もとより生きるつもりもないのだよ。」
2019年1月6日 00:01
#白猫小説(オリキャラあり)
第64話 もう1人の未来人 無茶 終焉編(3)
前回のあらすじ:レミアの本気はまだ。
「…あは。全然大したコとないですね。弱ってるトハいえ私を破れないとは弱いです…もう、危ないじゃナイデスか。私がいなかったら、グラディルムさん死んじゃうかモシれな…いや、貴方達はそれが目的だったンデシタね。世界の破滅を止メる前にグラディルムさんを先に殺すことが。ふふ…マあ私がいる限り無駄ですケド。」
レミアは左目の色が赤色に変化していて、嗤っていた。
「えっ…!?」
「なんでわかったの!?まるでこう来ること…いえ、グラハム達が乗っていることを知っているかのようだったわ!!」
「それは…もう少ししたら話しますね。私も似たようなものですし。ね、エレノアさん。」
レミアはエレノアに向けて微笑む。その笑顔とは裏腹に、怒りに満ちていた。
「何故私の名前を…!?」
「さあ、何故ですかね…そうだ。この姿を見れば、わかりますか?」
レミアはフードをかぶると-グラディルム達が見たあの姿に変わる。
「貴方…は…!?まさか…!」
「まあとにかく…私の憧れの人を殺そうならば今は許しませんよ…。」
レミアはフードを外し、元の姿に戻る。怒りのあまり、周りに闇が溢れる。
「この力は、まさか-!?」
「<闇>、ですよ。性質はこの世界のとは全く違いますけど。…」
レミアが話す間にグラハムが攻撃をするが-レミアは知っていたかのように全て防ぐ。
「この世界の…!?じゃあ貴方は-」
「これ以上はストップです。」
「…とにかく!あの人を-!!」
「なんで…無駄って事がわからないんですか?(ですがこれでは話が進みませんね………しょうがない…)っ!ひゃっー」
レミアはわざと攻撃を受ける。
(中略)
「二人とも…やめて…」
「…やられるわけには…!」
その時-
「フオォォォォン!」
「「!」」
「なんだ、あれは…」
「あれって…」
「…倒したはずの魔幻獣。」
「…ですね。」
「ぎにゃー!撃ってきたー!!」
「これが魔幻獣…?」
「エレノア様、今はあの怪物をどうにかするのが先決かと…」
「はい。魔幻獣に闇の王子を倒されるわけにはいきません。あれを堕とします。手伝ってください。」
「御意。」
エレノアとグラハムがレギオに向かって行ったあとにレミアは、拳を握り締め、静かに怒りの言葉を呟く。
「…闇の王子さんじゃない。グラディルムさんです…!」
---------------
「ぎにゃー!やっぱり、相手が空じゃあ、どうしようもないわ!」
「ドラン召喚!」
レミアはドランを召喚し、飛び乗るとレギオに向かい、レギオの背中に乗る。
「エレノアさん!せいぜい邪魔はしないでください!!アイリスさんも、私に回復魔法は絶対に使わないでください!!」
レミアは大声を出し誰にも見えない目を金色に変える。
「っ!!」
「なんでですか!?」
「…秘密です!大丈夫です!私傷の治りが普通の人より早いので!」
「…招来せよ!七つの力がうちの一つ、<破壊>の雷-」
エレノアが詠唱すると、空から雷が落ち-レギオに当たる。
「(邪魔はするなって言ったのに…!)我の大鎌よ-闇を纏い、操られし翼を堕とせ!!はあっ!」
レミアも詠唱し、大鎌に闇が纏うとレギオに刺す。
しかし-レギオは堕ちる気配がなかった。
「ぐっ…」
「ここで無理をしないで…どこで…」
「このままじゃあ…みんな…」
「カリダ・ルークス・プーラン・ルーチェンム…!」
「…!傷が!」
「アイリス様…」
「貴女がたの目的はわかりません。でも、ここは力を合わせましょう。」
「…礼を言う。」
「でも、どうするの!?このままだと…」
「っ!我の闇よ、翼となりて我の助けとなれ!」
さらに上空からの気配を察知したレミアは真っ黒で歪な翼を生やし、レギオの背中から離れると-先程までレミアがいた場所に攻撃が当たる。
「「「!」」」
「あれは飛行艇!?」
飛行艇にいたのは-シェリル、ルーファス、そしてアレス三兄弟達だった。
「あいつら迎えに来たら、フレスベルグとまた会うとはな!」
「どうして!?壊したはずなのに!」
「わからん。とにかく油断するな。」
「おーい、ディランさーん!」
「お、そこにいるのは…レミアか!久しぶりだな!」
「はい!」
「え、レミア何その翼!?あれもかっこいいけどレミアのもかっこいい!!」
「ありがとうございます。この翼は…後で説明出来る時にしますね。ちなみにあれ、魔幻獣なんですよ。」
「え、そうなの!?これは倒さんといけないね!」
「時にルーファス、下におなごはいるか?」
「え?おなご?レミアさん以外なら…アイリスさんとエマさんの事ですか?」
「全力で行くぞ!ディラン!ノエル!!」
「やる気出すのはいいけどよ…」
「なんか不順な感じがする。」
2019年1月5日 01:38
#白猫小説(オリキャラあり)
第63話 ローブの力 準備 終焉編(2)
前回のあらすじ:やったぜ(ゲス顔)
-パソムの村・宿屋-
「レミアさん!?」
「無茶しちゃダメですよ!」
「大丈夫です…よ。」
上の寝室から下の受付や食堂がある方へ階段を降りてきたレミアは、ルーファス達のいるテーブルの席に座る。
「ドールムさんは寝かしつけてきました。…で、何故被害者はいなかったか、ですが…私があの島にいる人達の記憶、霊水を<回収>し、被害が及ばない島へ避難させました。」
「すごい…それを1人で全部、ですか?」
「ドールムさんと一緒に、ですけどね。…ルーファスさん達にもその時に会ってるんですよ。」
「え?そうでしたっけ?」
「今にわかります。」
レミアはそう言うとフードをかぶる。
すると-
「「「「!!」」」」
レミアの姿が変わり、グラディルム達には、目の色は姿が変わる前と同じの黒色だが、茶髪のショートボブになり、服も灰色のマント付きローブから緑色のローブに見えるようになる。また、フードをかぶっていたはずなのに、フードが外れているように見えた。
「その姿は…」
「…ロイドさんの持っている、嘘幻のルーンと同じ効果があるんですよ。…そして、すいません。ルーファスさん。」
「え?」
「貴方の知人さんを傷つけてしまって…あの技は<人殺し>を辞めても、かなり歯止めがききにくいのですよ。」
「いえ、いいですよ。寧ろ、ジェフを助けていただきありがとうございます。」
「……ありがとうございます。…さて、話を戻しましょう。今復活してしまった魔幻獣さんですが…アレは必要な量のソウルがあれば、再構築出来るそうです。」
(中略)
「とにかく今日はしっかり休みましょう。久しぶりのベッドですからね。」
「そうですね。」
「…大丈夫か?レミア…」
「…私の<存在>はもう1週間は持たないでしょう。早く…生きる理由を…<目的>を達成しないと…」
「…」
--------------
------
---
-次の日-
(中略)
「ごーじゃねぇぇぇぇぇっ!ぎゃあああっ!!」
一旦シェリルとルーファスが飛行島に戻ることになり、シェリルは変身し、ルーファスを抱えて飛んで行った。
「「「「…」」」」
「…行っちゃったね。」
「やっぱりシェリルはもう少し考えてから行動した方がいいわね。」
「あはは…」
「私達はどうしますか?」
「うーむ…。色々決めてくれたルーファスはいなくなっちゃったし、レミアもなるべく療養させたいし…待つわ!全力で!!」
「え?いいの?」
「いいのよ!だって、ただ待つんじゃなくて全力で待つんだもの。準備よ、準備!(中略)さあ、行くわよ、エマ!キャトラさんが爪のとぎ方を教えてあげるわー!」
そう言うとキャトラは走っていってしまう。
「キャトラちゃん、待って!」
エマもキャトラの後を追う。
「…とりあえず、今、できることをしようか…」
「…だね。」
-------------
-----
---
-2日後-
「おそーい!!」
「「「「「!」」」」」
「もう2日も経ってるわ!!ふんとにもう!シェリルとルーファスは何をしてるのかしら!こうしてる間もロイドは大暴れしてるし!レミアの呪いは進んでくばかりよ!」
「…すいません…」
「謝る事じゃないわ!仕方ないもの!」
(中略)
「見て、キャトラ。あれ、飛行艇じゃないかな?」
「きっとルーファス達よ!海岸に急ぎましょう!!キャトラさんのお尻についてきなさい!」
「待って、キャトラちゃん!」
しかしキャトラは待たず一目散に走っていく。エマも、キャトラの後を追った。
「レミアさん、大丈夫ですか?」
「…大丈夫です…それ…より…早く行かないと…危険です…。」
「え?」
「いえ…早く行きましょうか。ドラン召喚。」
レミアはドールムの肩を借りるのをやめ、カードを取り出してドランを召喚し、キャトラたちの後を追う。
「大丈夫かな…」
「…自分たちも早く行こう。まずは…守らないとな。」
「え?」
「あの飛行船にはルーファスたちは乗っていない。レミアがさっきそう言っていた。」
「じゃあ、一体誰が-?」
「…すぐにわかるさ。」
---------------
「急げ、急げー!」
「キャトラ、待って!」
「待つわ!だって、疲れたもの!!」
「…」
追いついたレミアが、キャトラ達の前に立ち、大鎌を出して構える。
「…レミア?なんで武器を構えてるの?」
「…ジェノサイドモード。ハーフ。」
その時-グラディルムにグラハム達2人の刃が襲いかかる。
「!?」
「無ダ。」
しかし-グラハム達の攻撃は、レミアの大鎌によって全て止められる。
「なっ…!?ワシ達の攻撃が全て止められただと…!?」
「フ〜…大丈夫でス…か?グラディ…ルムさン。」
「あ、ああ…」
2019年1月4日 00:03
#白猫小説(オリキャラあり)
第62話 進む呪い 元に戻る歪み 終焉編(1)
-名も知らぬ森-
レミア達はあの少女による光に導かれ、森の中に出た。
「ぎにゃにゃ!ここ、どこ!?」
「でも、あの呪文、アイリスと一緒だったわね。」
「ええ、それに<運命のルーン>。どうして大いなるルーンをあの人が持ってたのか…」
「皆さん!」
「みんなも無事だったみたいね。」
「一体、何が起きたんですか?ロイド博士は死んだはずでは?」
「アタシ達にもわかんないわよ。わかんないことは多すぎるわ。それにローブ着てた子、あの子、何者なの!?」
「その人は-」
「エレノアさんです。リンツ島での事件の後にグラハムさんが保護したみたいで、グラハムさんはエレノアさんを姫様と呼んでいたそうですが、エレノアさん自体はその時は記憶がなかったみたいです。…で、あってますよね?」
「は、はい…」
「…一応言いますが、あの<運命のルーン>はグラディルムさん達が持っているものとは違います。」
レミアは知っている限りの事を話した-
-------------
「レミアさんの話をまとめると-ロイド・イングラムは変装をして、全ての魔幻獣破壊の場にいた。魔幻獣のソウルは、レミアさんが一時的に取り込んでいたそうですが、奪われてしまった-と。だとしたら、かなり厄介ですね。あまりに膨大な力を有している…」
「申し訳ないです…」
「いいのよ!無事ならとりあえずの問題はないわ!」
「…レミアさん、ロイドやエレノアさんが何をしようとしてるのか、見当はつきますか?」
「…まあ、ついてます。」
「「「「「「!!」」」」」」
「…説明したいのですが…う、うぅ…」
「レミア!?」
「すいません、ドールムさん…街までおぶってくれませんか…。」
「(わかった。)」
ドールムは人間態に変身すると、レミアをおぶる。そこでグラディルムはレミアの変化に気づいた。
「…!」
「?どうしたのグラディルム?」
「茨がかなり進んでいる…!」
「えっ…!?」
「?茨ってなんですか?」
「これ…です…」
レミアは力なく指を鳴らす。
すると-レミアの肩あたりまで巻きついている黒い茨が現れ、レミアの膝下が消えかけていた。
「…ここまで進んでいるの…!?」
「えぇ!?なんですかこれ!?」
「なんで今まで見せてくれなかったんですか!?」
「…。」
「…いや普通、茨が巻きついた人間が出歩いていたら不自然だろう。」
「「「…確かに…。」」」
「…とりあえず、早く街を見つけないと!」
「そうだね!でもどこにあるんだろー?」
「…あっち…です…」
レミアは震える指で、ある方へ指す。
「あっちね!…と!アンタ達はどうする?危険なことだし、首をつっこむ必要ないわよ。」
「私はあの人の親類として止める責任があります。」
「社長道その十九!しゃかいこーけんはちょーだいじ!!」
「ここで僕だけ降りるなんて言えませんよ。冒険家としてできる限りのことをやらせてください。」
「ありがとうございます。」
「それじゃあ、行くわよ!!アタシのお尻についてきなさーい!!」
------------
-----
---
一方-
-カペレ教団霊山-
「逃げたか…(二人の光の王…本来ならば、ありえないはずだ…彼女とレミアがなんであれ、私の目的を察しているような言動があった。(中略)どんな手段で?)あ〜なるほど、そうか。そういう手はありえるな。(闇の王子の力を彼女が奪えば、私の計画は失敗する。)レミアはきっと守るだけだろうからな…問題はあっち…(しばらく計画を練り直す必要だ。が、その間にグラディルムを万が一にでも殺されては元も子もない。)少し遊んでやるか。彼らなら、すぐに食いつくだろう。テネブラー・レギオネム・インウォカト。」
ロイドは黒い球を掲げると、なんと空にレギオ・グランディスが現れた。
「私の軍団にして一部よ。私の望みがわかるはずだ。どうせ壊れる世界だ!お前の力で、派手に遊んでやれ!破壊の翼よ。全力で壊せ!殺せ!滅ぼせ!!私の心を人々の苦しみと嘆きで満たしてくれ!と言いたいところだが-何故!!今この島には私以外誰もいない!?」
------------
-----
---
-パソムの村・宿屋-
「…それで、ルーファスさん、ギルドで何かわかりましたか?」
「色々わかりましたよ。僕らが思ってる以上に深刻かもしれません。」
「「?」」
「カペレ教団のあった島ですが、焼け野原になったそうです。」
「「「!」」」
「目撃者の話によると、巨大な怪物が光線で島を焼いたとか…」
「それって…」
「断言はできませんが、魔幻獣の仕業である可能性は高いと思われます。他にも(中略)…ですが不思議なことに、その島での被害者はゼロだったみたいなんです。」
「…まさか!」
「その、まさかです。」
2019年1月1日 11:58
#需要無き号外:□⌒ヾ(醤´∀`ゆ)三(ゆ´∀`醤)ツ⌒□
30人以上紹介すると決まりましたので、サクサクやっていきます他己紹介。
今回は早い者勝ちにより 2番目! ちょービィ准将@白猫主人公教徒 さん
https://gamewith.jp/user/profile/651074
白猫のコミュニティだけでなく、Twitterとかでも少し有名なのでは?
自分はしてないので分かりませんがね( ˘ω˘ ) スヤァ…
推しキャラは アカウント名、プロフィール画像からも溢れ出てる
白猫の主人公!あと 梶裕貴!!( ๑>ω•́ )۶οκ
また、アカウント名の由来にもなっている カービィ も推し_(っ'o'c)_
Simeji頑張ってるな。確かにちょっとカービィに見える笑
#白猫小説 というタグで小説を執筆中。
pixiv でも加筆修正も加えて投稿してる模様。
詳しくは知らないのは相変わらず。
よくこんなんで他己紹介しようと思ったものだ。
失礼極まりない(ノ∀`)アチャー
あと、女子ですからね〜。JK らしいですからね〜。
JK(女子高生)とかもう完全に死語なんですかね?(´ `)
当たり前だろjk の jk は伝わる気がしません。
前回の他己紹介では 大トリ で紹介させて頂きました。
それくらい ここのコミュニティ の 顔 の一人である と認識してます(醤´∀`ゆ)
>CarB さん
全文を表示するおめありです!
あのシーンはマジで書きたくてずっと前からメモ書きしてて、まだかなまだかな〜…!ってなってましたw
最終回もずっと前に書き終えてたので、いい感じに終えれてよかったと思ってます。
あの時はすいません…なんとか終えれました…。
おつありです!まだ2期もありますが頑張りますっ