新年早々、イイモノを見つけてしまった。パイオニアのゲーミングオーディオブランド「SOUND TECTOR」のポータブルゲーミングスピーカー「TQ-PG300」だ。
このスピーカー、一言で言うなら「スルメスピーカー」である。
スルメ??
噛めば噛むほどスルメは味わいが出てくるように、このスピーカーでゲームを遊ぶと音質が劇的に良くなり、プレイすればするほどゲームの魅力を噛み締められる。特にSwitchユーザーは必見。ゲームに奥行きが出る、ゲーム体験が豊かになる、これなしではプレイしたくなくなる、とまで言っておこう。
ポータブルのスピーカーで「何をそこまで」と思うだろう。そこで、本記事では3ジャンルのタイトルでどのように音質が変わるのか実際に試してみた。本機の持つ「スルメ感」をとくと味わっていただきたい。
※本記事はPioneerの提供によりお届けしています。
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ポータブルゲーミングスピーカーってどんな製品?
本題に入る前にポータブルゲーミングスピーカーの概要について触れておこう。本機は音響メーカーの超定番「パイオニア」が発売した製品だ。東京ゲームショウ2024で初お披露目となったもので、「SOUND TECTOR」は立ち上がったばかりの新規ブランドでもある。
対応する機種は「Nintendo Switch」に加えて、Androidベースのポータブルゲーミング機「Pimax Portal」となっている。
使い方は簡単で、本機の下部にあるUSB-C端子にゲーム本体を接続するだけ。
あとは、自動的にゲーム機側がスピーカーを認識してくれ、本体上部にあるスピーカーから良音が溢れ出してくるのだ。
なお、スピーカーへの給電はゲーム機本体から行うため、スピーカー自体の充電は不要。ゲーム機のバッテリー残量が気になるかもしれないが、本体左部に専用ポートを用意しており、そこからゲームをしながら充電できる仕組みになっている。
製品の概要を説明したところで、次からはプレイレポート。本スピーカーが特に実力を発揮する「リズムゲーム」「ホラーゲーム」「パーティゲーム」をピックアップした。
【その1/リズムゲーム】「こんな音まで鳴っていたんだ」という感動
音の良し悪しがゲーム性に直結するのがリズムゲーム。試遊に使用したのはSwitch版の「メラトニン」。同作は「夢と現実が入り混じる」をテーマに、パステルカラーを多用した世界観が独特なタイトルだ。
ポータブルゲーミングスピーカー「TQ-PG300」を使ってまず感じたのが、小さな音まで聴こえるようになること。しかも、クリアに。Switch単体では聴こえなかった音が耳まで届くのだ。例えば、ベース音が特徴的な「EXERCISE」のステージでは、本機を用いると低音の厚みが増してリズムが取りやすくなり、良いスコアへの近道になった。
面白いところでは、「ほうばる音」まで聴こえるようになること。「FOOD」ステージではプレイヤーがハンバーガーやピザなどをリズムに合わせて食べるのだが、このときの「ムシャッ」という音までクリアに耳に届くのだ。製作者の細部のこだわりまで味わえる。
リズムゲームでは難易度が上がると音数も増えるのが一般的だが、ここでも本機の良さが感じられた。ピコピコした電子音がメインの「TECH」ステージは、難易度が「HARD」になると音数も増えるのだが、全体的なバランスが良いのだ。単に全体の音量を上げるだけでなく、小さな音は小さく鳴らして、大きな音はしっかり鳴らしてくれる。
なお、本機には「WIDE」モードというものがあり、それを使用すると音に包まれて耳に飛び込んでくる体験も得られる。リズムゲームは名曲も多い。何度も聴いた曲の奥行きをスルメのように味わえるだろう。
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【その2/ホラーゲーム】最恐の組み合わせ、誕生。
リズムゲームと同様に、「音」が鍵となるのがホラーゲームだ。不気味な雰囲気を醸し出したり、何者かの動きを察したりする点で音質は重要になる。ここで試遊したのはAndroid版の「夜廻」。幼い少女が飼い犬のポロと姉を追って、薄気味悪い夜の街を探索するというストーリーだ。
結論から言うと、ホラゲーとポータブルゲーミングスピーカー、最恐のコンビである。本作は突然お化けが飛び出してきたり、大きな物音が出たりするびっくり系の要素が盛り込まれている。
だから本機を使うと…その怖さが倍増、いや倍々増。心臓バクバク、手汗ダラダラが加速していく。
同時に、音質が上がることで「静」の表現も味わえる。例えば、夜の学校を探索するシーン。虫の音や草の音が静かに、でもクリアに聴こえることで臨場感がアップし、恐怖を底上げしてくれる。
本作、お化けに襲われてリトライすることが多いため、初見では余裕がなく認識できなかった音がやり込むほどに聴こえてくる。スルメのように何度でも恐怖を味わえる体験ができるのだ。
ホラーゲームではもう一作品、Android版の「返校 Detention」も試してみた。本作は1960年代の台湾にある、架空世界の学校を舞台にしたホラーアドベンチャーゲーム。当時の宗教や風習を組み込んでいるのが特徴だ。
ここでも設定の「WIDE」が有効だ。不気味なサウンドが自分を回り込むように聴こえて、誰かがいるかもしれない体験に襲われて後ろを振り返れなくなる……。
イヤホンやヘッドホンが耳にダイレクトに届く「点」の恐怖を与えてくれるなら、本機は空間という「面」で恐怖を提供する。謎解き要素が多めのアドベンチャー系ホラーだが、本機があれば謎を解いたあとでもスルメのように怖さを味わえるはずだ。
【その3/パーティゲーム】ガヤガヤしてる場所こそ本機が輝く
最後は「パーティゲーム」で試遊した感想をレポートしたい。「パーティゲームって音って重要?」と思うかもしれない。私自身もそう思っていたのだが、良音になることでその場がより盛り上がることが試遊してわかった。
遊んだのは、Switch版の「オール・ユー・ニード・イズ・ヘルプ せーのでもふくるポン!」。友だちやオンラインプレーヤーと一緒に遊べる協力型パズルゲームだ。
本作、キャラクターが様々なセリフを喋るのだが、ポータブルゲーミングスピーカーがあるとよく聴こえる。「なんだか歌いたくなってきたよ〜」「なんや儲けたで〜」など、唐突にセリフをぶっ込まれることで、「煽ってくるじゃん」「真面目にやれ!」というツッコミが生まれて、ゲームの楽しさが増していくのだ。スピーカーがコミュニケーションを加速させる役割を担ってくれる。
本スピーカーにはボリュームを約2倍にできる「Hi VOL」スイッチが搭載されており、これを使用すると賑やかな部屋でも音が明瞭に聴こえる。
実際、年始の親戚の集まりでプレイしたときは、ダイニングテーブルでは宴会が行われて、リビングではゲームが行われてのカオス状態だったが、BGMも含めて良音が響き渡っていた。
【まとめ】実用面でもゲーム体験面でも大活躍
といった形で代表的な3ジャンルでポータブルゲーミングスピーカーの持つ実力を見てきたが、最後に本機の魅力をまとめてみたい。
◯音質が良いとゲームが有利になる
高いスコアを目指せたり、プレイに必要な情報量が増えたりして実用面での効果が得られる。
◯空間に音が響くことでより深いゲームプレイが可能になる
スピーカーから聴こえる音によって、イヤホンやヘッドホンとは違うゲーム体験を味わうことができる。
◯使い方がシンプルだからすぐに使える
本機はゲーム機に挿すだけで音質がアップするから余計な準備は不要。ゲーム機への充電も本機を通して行えるので常時使える。
本記事ではあまり触れられなかったが、このポータブルゲーミングスピーカーは重量は130gと軽量。なので、手で持ってプレイするときも重さを感じない。一方で、スタンド機能もあるので置いたままで遊ぶこともできる。
なお、「SOUND TECTOR」にはデスクでの使用を想定した「デスクトップゲーミングスピーカー」という製品群も存在する。こちらはさらにゲーミング環境を充実させる音響デバイスとなっており、こちらも後日、様々なゲームをプレイした感想をレポートしたい。
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