角満のゲー漫 第36回!今回は『キングダム ハーツ メロディ オブ メモリー』の体験版をプレイ!本作、実は『キングダム ハーツ』シリーズ初のリズムアクション。角満さんが語る「リズムアクションって、ちょっと苦手」と言う人でも楽しめるポイントとは?
総評!「ココ」が凄かった!
音ゲーもアクションも堪能したい欲張りさんにこそ、このゲームをプレイしてもらいたい! どちらのファンも、満足させる作りになっているのでは!
KH度 | ★★★★★(5) 『キングダム ハーツ』シリーズでは初めてのリズムアクションとのことだが、世界観とゲームシステムがめちゃくちゃマッチしていて感動を覚える。 |
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アクション度 | ★★★★★(5) リズムに合わせて攻撃をする正統派のリズムアクションだが、その雰囲気のせいかアクション度が非常に高い感じがします。 |
音ゲー度 | ★★★★(4) 間違いなくリズムアクションなんだけど、上で書いた通りアクションの匂いのほうを強く感じる。いや、ちゃんと音ゲーだけどねw |
リズムアクションに魅せられております
最近、にわかに“音ゲー”に目覚めてしまった。
そう、いわゆるリズムアクションゲーム。
ゲームが奏でる美しい音色に合わせてボタンを押し、
「EXCELLENT!!」
やら、
「GOOD!!」
やら、
「BOOOOO!!」
なんていった評価をもらって一喜一憂するゲーム。この連載でも過去に何度かリズムアクションゲームを取り上げているので、読んだことがある人もいるかと思う。
しかし、ある程度の年齢になって、“リズム感”、“動体視力”、“反射神経”という、音ゲーを華麗にプレイするうえで必要な“三種の神器的感覚”が消失してしまったこの俺が、なぜいまになって目覚めてしまったのか?
それはひとえに、ボカロ系のリズムアクションゲームを始めとするあらゆる音ゲーに手を出す事務所の女性スタッフが、原稿を書いている俺の背後で、
「タンタンタンタンパチパチパチパチキュインキュインキュインキュインポンポンポン……!!」
と、永久に液晶画面やコントローラーを叩いているから!!!w 下手をすると、10キロもある音ゲー専用の特大アーケードコントローラーを引っ張り出してきて、
「バンバンバンバンッ!! バシバシバシバシ!! ぎゅーんぎゅーん!!!www」
と、ゲーセンさながらの音を轟かせてゲームに興じているからタマラナイ。そんな環境にあったら、どうしてもこのように言ってしまうと思うのだ。
「ちょっと!!! ……俺にも遊ばせてや!!!」
そんな流れで手を出してしまった1本を、今回は紹介したいと思う。
こちらです!
スクウェア・エニックスから発売予定のプレイステーション4、Nintendo Switch、Xbox One用ソフト『キングダム ハーツ メロディ オブ メモリー』……の、体験版!!
本編は11月11日発売なんだけど、辛抱たまらなくなって体験版をダウンロードしてしまったのであります!
これは良質なアクションゲーム
『キングダム ハーツ メロディ オブ メモリー』は、その名の通り『キングダム ハーツ』シリーズの流れを汲むリズムアクションゲームだ。
プロデューサーは、『シアトリズム ファイナルファンタジー』の間一朗さん、ディレクターはインディーズゼロの鈴井匡伸さんという、“安心の布陣”で制作されている。
でも意外だったのが、『キングダム ハーツ』シリーズがリズムアクションゲームになるのは、これが初めてという事実だ。
作品の世界観もポップなキャラも、ゲーム全体の雰囲気もリズムアクションゲームにピッタリな感じがしていたので、すでに何作品かはリリースされていると思っていたよ。
そういう意味では、“満を持しての展開”になるわけだな。
ではでは、まだ体験版だけど遊んでみよう。
うんうん……! ゲームジャンルはガラリと変わっているけど、まとっているオーラは『キングダム ハーツ』そのものだな。そして今回は体験版なので、
メインのモードである“ワールドトリップ”は本編でのお楽しみ。
ここでは気軽に好きな楽曲で遊べる“ミュージックセレクト”を堪能させてもらった。
『キングダム ハーツ』のファンにはおなじみの楽曲が並ぶ。
前出のスタッフは音ゲーマニアであると同時に、ディズニーランドの年パス持ちの筋金入りのディズニーオタクなので、『キングダム ハーツ』にも非常にうるさい。
「体験版とはいえ、心してプレイしろよ。いい曲ばっかだからな!!」
余計なプレッシャーを浴びつつのお試しとなったわ(苦笑)。
さて、ステージが始まってすぐに確信したのが、『キングダム ハーツ メロディ オブ メモリー』はリズムアクションゲームでありながらも、シリーズの“らしさ”を全面的に押し出す作りになっているな、ってこと。どういうことかというと、
おなじみのプレイヤーキャラたちは、五線譜のレーンの上を走りながら迫りくるエネミーと対峙する。
攻撃は、リズムに合わせて所定のボタンを押すことによるリズムアクション。バッチリのタイミングならば、
「EXCELLENT!!」で会心の攻撃をし、まずまずのときは、
「GOOD!」で斬りかかる。……スクショとセリフがあまり噛み合っていないのは、リズムアクションに集中しているときだとめちゃくちゃ撮影がしづらく、そっちに意識を持っていけないため!!w なので多少のズレはお見逃しいただきたい(苦笑)。
話が逸れたが、リズムを外すと「MISS!」となり、自軍の体力が減少する。
基本、このくり返しでステージを進んでいくことになるのだ。
もちろん多彩なギミックも用意されていて、魔法を使ったり、ジャンプ攻撃をしたりといった作業を、あくまでもリズムに合わせてこなしていかなければいけない。
ボタンを巧みに使い分けながら敵に攻撃をし、なおかつ「EXCELLENT!!」も狙っていく。
このへんのやり取りは、音ゲーの要素よりもアクションゲームの匂いが強くて、ついつい、
「あ……! これ、確かに『キングダム ハーツ』だなww」
と思わせられてしまう。ゲームとしての立て付けはぜんぜん違うのに、そのエッセンスだけで世界観を感じさせてくれることに、ちょっと感動すら覚えてしまったよ。
『キングダム ハーツ』の確かな雰囲気、音とアクションが噛み合い続けるときのカタルシス、そしてアクションゲームとしての完成度の高さ……!
「リズムアクションって、ちょっと苦手なんだよなぁ……」
と、二の足を踏んでしまう人にこそ、『キングダム ハーツ メロディ オブ メモリー』は合っている気がする。その苦手意識はちょっと脇に置いておいて、まずは“気持ちのいいアクションゲームを遊ぶつもり”で試してほしいと思いました!
(おおつかかどまん)
20年以上にわたりファミ通で記者、編集長などを務めつつ、自ら著者としてゲームプレイ日記の単行本、『逆鱗日和』シリーズ、『熱血パズドラ部』シリーズなどを上梓。ベストセラーとなる。2019年より独立し、パズドラのストーリーダンジョンのシナリオ担当を務めるなど、活動の幅を広げている。 |
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