角満のゲー漫 第15回!今回はハクスラ大好きな角満さんが、編集部内でも購入者続出の『マインクラフト ダンジョンズ』をプレイ!冒険の楽しさを語ってくれます。
『マインクラフト』の新機軸
アチコチで書いていることなのだが、ワタクシ、
大塚角満の好きなゲームジャンルTOP3
は以下のようなものになる。
- 1位 ハック&スラッシュ
- 2位 オープンワールド
- 3位 ローグライク
「ここで、“RPG”とか“アドベンチャー”って書かないのが、通ぶってて鼻につく」
なんて言わずに、ちょっと付き合ってくださいな。
燦然と1位に輝くのは、『ディアブロ』に代表されるアクションRPGのいちカテゴリーであるハック&スラッシュ、いわゆる“ハクスラ”ってやつだ。
どんなゲーム性かというと……これが、定義があるように見えてどこにも転がっていないので、俺なりの解釈になるが、
“ダンジョンにくり返し潜ってはワラワラと押し寄せる敵と戦闘し、そいつらがドロップする無数のアイテム(能力はランダムなことが望ましい)を拾っては性能を見て一喜一憂するゲーム。その際、ダンジョンは自動生成されるとなお良し”
こんな感じになろうか。要は、
“ダンジョンに潜る”こと、
“敵と戦闘する”こと、そして、
“アイテムを拾いまくる”こと。
この3つの要素が盛り込まれていれば、それはもう立派なハクスラと言えると思うのである。
さあ、そこで今回紹介する『マインクラフト ダンジョンズ』だ。
5月26日にプレイステーション4、Nintendo Switch、Xbox ONE、PC用にリリースされたこのタイトル。
俺は、ローカル通信プレイも簡単にできそうなNintendo Switch版を買って遊んでいるのだが、初めてソフトを立ち上げてチュートリアル的なステージを遊んだ瞬間、確信したよ。
「これは……
純粋無垢なハック&スラッシュだ!!
長く遊べそうだなーーー!!!」
ってね。
シンプルな強み
その確信通り、『マイクラダンジョンズ』は一瞬で俺を虜にしてくれた。
なにがいいかって、ゲーム性が非常にシンプルにまとめられていて、何をすべきか、どう遊ぶべきかが一目瞭然なのがすばらしい。
新規のRPGやアクションRPGを遊ぶときって、どうしても身構えてしまうところがあるでしょう。
「遊び方を覚えるのが面倒だなー……」
「ルールについていけるかなぁ……」
なんて考えてしまって。この、最初のハードルが越えられずに封印してしまったゲーム、俺も余裕で100本以上はあると思う。
とくに最近は、ハードの性能が向上してアレもコレもと詰め込めるようになったからか、複雑奇っ怪なゲーム性を持つタイトルも少なくないしなー。
その点、『マイクラダンジョンズ』はいたってシンプルである。冒頭のハクスラの説明で書いた通り、
「ダンジョンに潜って探索! モブ(敵のこと)と戦闘! アイテム拾ったワーイ! 帰還! 準備!! さあダンジョンに行こう!!」
↑コレだけ。誤解を恐れずに言えば、コレのくり返し。ね、この説明だけで、どんなゲームかわかるでしょう。
すべての層を取り込むゲーム
だからと言って、「『マイクラダンジョンズ』の底は浅いのか?」と問われれば、光の速さで、
「そんなことはまったくない!!」
と答える。
ハクスラというカテゴリーのゲームは、最終的には必ず、いいアイテムを求めての周回プレイに突入する。これを、
「くり返しのルーチンワークかよ」
と嫌う人もいるかもしれないが、“良質なハクスラ”はそう思わせないための仕掛けや要素をたんまりと積んでいるものなのである。
『マイクラダンジョンズ』も、もちろん“そっちの”ゲームだ。
たくさんのアイテム、変動する難易度、イヤらしさを増すモブの行動、そして……矢継ぎ早にくり出されるであろうアップデート。
ユーザーを飽きさせることなく、それこそ数年がかりで遊んでもらおうという
“マイクラスピリッツ”
が、このゲームにもしっかりと息づいているのである。
『マインクラフト』という、それこそ何億人もの人が知っている世界観、ルールの覚えやすさ、とっつきやすいゲーム性、やり込み要素……。
メインのターゲット層は“すべて”と言っても過言ではないこのゲームは、間違いなく向こう数年にわたって遊び続けられると思う。
ハクスラ初心者から俺のようなマニアまで、すべてを取り込める『マインクラフト ダンジョンズ』は、新しいライフワークとなりそうである。
(おおつかかどまん)
20年以上にわたりファミ通で記者、編集長などを務めつつ、自ら著者としてゲームプレイ日記の単行本、『逆鱗日和』シリーズ、『熱血パズドラ部』シリーズなどを上梓。ベストセラーとなる。2019年より独立し、パズドラのストーリーダンジョンのシナリオ担当を務めるなど、活動の幅を広げている。 |