角満のゲー漫 第9回更新!働き方が色々な意味で自由すぎる『Good Job!』で角満さんが大暴れ。
いまこそゲームを
長引くコロナ禍の影響で外出もままならず、自宅でのリモートワークや在宅学習を余儀なくされている人も多いかと思う。
先の見えない不安と焦燥に苛まれて、どうしても陰にこもりがちになってしまうけど……そういうときこそ、上手に息抜きをして、いつかやってくる解放のときに向かって英気を養いたいものだ。
前回の記事でも書いたけど、こういうときのテレビゲームは、なんて優しく、なんて頼りがいがのあるレジャーなんだろう。
家から出ずとも成立し、ときに素敵な達成感を、ときに格別の感動を、そしてつねにほどよい時間つぶしの相手として存在してくれる。
俺はもともと体育会系の人間だし、趣味はバイクや自転車となかなかアクティブなんだけど、ここはじっと我慢を貫いて仕事とゲームを交互にこなしている。
慌てず、静かに、積みゲーと積み仕事(それダメなやつや)に集中しているのである。
もうひとつの任天堂タイトル
そんな“ゲームな日々”で、もっとも長く時間を割いているのは『あつまれ どうぶつの森』。
これはもう、揺るぎようのない事実なのでハッキリと書いておく。
でも、『あつ森』ばかりやっているのかというと決してそんなことはなく、じつはいくつかのタイトルを並行プレイしているのが実際のところだ。
その筆頭が……今回紹介する任天堂のNintendo Switch用ソフト『Good Job!(グッジョブ)』であります。
任天堂への信頼感
『Good Job!』はジャンルで言うと“パズルアクション”ってことになっている。
そう聞くと、
「ふむふむ。てことは、キッチリとルールとレールが決まった詰将棋的な遊びなんだろうね」
こんな判断を下す人も少なくないに違いない。じつは俺も、プレイする前は同じように思っていた。ゲーム画面を見ても、
小さなオブジェクトがたくさん置かれている空間が舞台になっているようで、いかにも、
「キチッキチッキチッ!!!」
音がするくらいきっちりと、これらを整理する感じに見て取れたからね。うんうん。悪くない。俺、こう見えてパズルゲーム好きだしね。
というわけで、迷わず購入。
1818円+税というリーズナブルな価格が背中を押したというより、発売元が任天堂だったので、
「任天堂がつまらんゲームを発売するわけがない」
という絶対的信頼が、ダウンロードボタンをポチっと押させたのである。
平和で幸せなゲーム
そして、最初のステージ。
何やらかわいらしいオフィスビルに入っていくと、会議室っぽい部屋からこんな声が掛かった。
会議で使うプロジェクターが壊れたので、対角線にあるもっとも遠い部屋から新しい機械を持ってきてほしいらしい。
俺、静かにうなずく。
「なんだ。簡単じゃん。ころころと転がしていけばいいだけだよな」
そして実際、そのようにやってみたんだけど……どうも結果が芳しくない。
クリアーにはなるんだけど得点が伸びないし、なにより……。
「なんか……あんまおもしろくねーな^^;」
そう感じてしまったのだ。
そこで、「おっかしいなぁ。任天堂なのに」なんて首をひねりながら公式サイトの紹介映像をチェックしたところ……!
「え……!! もしかして俺……ぜんぜん違う遊び方をしていたのかも……!?w」
そう、『Good Job!』は、お利口さんにキレイにまとまったパズルゲームなんかじゃなかったのだ。じつは……!!
……より破天荒に!!よりわがままに!!!
そして……壁もガラスもときには人も、壊せるモノはひたすら破壊してから目的を達したほうがいい点が出るという、世紀末的にブッ飛んだアクションゲームだったんです!!!www
プロジェクターの運搬も、そこらにある電源コードをピンと張って弓の“弦”の状態にし、
ギュゥゥゥゥ……ン!! とプロジェクターで引っ張って……!!!
バビューーーンッドッカンガラガラガラガラッ!!!
と、壁も机もなぎ倒してぶっ放せばオッケー!! その結果、
無事に(?)会議室に飛び込んだら、電源コードだけつなげてあげましょう。これで……!
「Good Job!!!」
なんだって!wどんな会社だよここ!!!w
ときにはクレーンを暴走させて倉庫内を破壊しまくり、ときには会議から脱走した社員を強引に連れ戻し、ときには『スプラトゥーン』後のようにペンキまみれになった床をクリーナーを暴走させて拭き掃除したり……。
どんなに汚しても、壊しても、結果として目的が達成されればすべて許すよありがとう!
メチャクチャになったオフィスはアナタが一生懸命働いた証拠。
どんどん壊そうGood Job!Good Job!
とまあ、こういうことを主張するゲームです^^;
『あつ森』とはまったく違うアプローチで、いまの陰陰滅滅とした世界に放たれた爽快無比なアクションゲーム。
言葉で説明してもまったく伝わらないと思うので、たった30秒だけど動画を録ってみました。
コロナ以前の世界を思い出す、どこか平和で、とことんコミカルなこのゲームを……全面的にオススメいたします!!
(おおつかかどまん)
20年以上にわたりファミ通で記者、編集長などを務めつつ、自ら著者としてゲームプレイ日記の単行本、『逆鱗日和』シリーズ、『熱血パズドラ部』シリーズなどを上梓。ベストセラーとなる。2019年より独立し、パズドラのストーリーダンジョンのシナリオ担当を務めるなど、活動の幅を広げている。 |