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大塚角満のゲーム漫遊記 第8回「クラウドに二度ホレる」

大塚角満のゲーム漫遊記 第8回「クラウドに二度ホレる」

最終更新 :

角満のゲー漫 第8回更新!先日発売された『FFVII リメイク』。23年ぶりに再会した主人公クラウドに感じたものとは。

ゲームをしよう

新型コロナウイルス禍は終わりが見えず、休校や自宅待機、リモートワークなどで、家に止まらざるを得ない人々が増えている。

日本中……いや世界中が戦いのさなかにあるのでひとりでギャーギャーわめいても仕方がなく、ひたすらジッと、先の見えない霧の中にたたずんでいるような状況になってしまっている。

かく言う俺も例外ではなく、食料品の買い出し以外は家にこもって原稿仕事に没頭している。

片道1時間の通勤がないので実働は増え、記事を量産するには悪くないのだが、やっぱり……ず~~~~……っと家にいるってのは性に合わないんだよな……。

目まぐるしく変わる景色や街の表情に一喜一憂し、同僚とバカな話をしながら仕事をこなす……ってことを何十年も続けてきたので、突然の自宅作業に精神が追い付かないこと甚だしいのである。

そんなとき、つくづくと思う。

「こんな気分を払拭してくれる……すばらしいゲームが出ないかなぁ」

ゲームは、いい。

外に出なくても、人と接していなくても、沸き立つような解放感と冒険心をかき立ててくれるから。

いま、Nintendo Switch本体がまったく手に入らないくらい売れ、『あつまれ どうぶつの森』も3週間で300万本販売という記録的な売れ行きになっているが、ただのヒマつぶしではない何かをゲームに求めている人が増えているのは確実だろう。

FFフィーバー再び

そんな状況下でもうひとつ、とてつもない売れ行きを見せているソフトがある。

それは--23年の時を超えてやってきた、『ファイナルファンタジーVII』。

FF7の画像

そう、すさまじいのだ。4月10日に発売されたスクウェア・エニックスのプレイステーション4用ソフト『ファイナルファンタジーVII リメイク』の人気が!!

同僚のスタッフ“たっちー”が『FFVII』の超マニアで、

「初代プレイステーションの『FFVII』は6周した。クラウドはわしの初恋の君や!!」

とつねづね豪語していたことから、この『FFVII リメイク』も編集部で予約してあった。

おかげで1本は手に入り、発売当日から(たっちーが)一睡もせずに遊んでいるんだけど……いまになってもう1本欲しくなり、あちこちのショップをチェックしたのである。そしたら……。

「あ、あれ……? なんか知らんけど『FFVII リメイク』、品切れになってる……」

たっちーも「え? そんなわけないやろ」と驚いて、考えうる限りの販売店を調査したのだが……!

「ヤバい!! 『FFVII リメイク』、どこにも売ってないぞ!!!」

そうなのだ。なんと4月14日現在で『FFVII リメイク』は全国的に品切れになっており、パッケージ版を買うことができないのである!!

なので「いますぐ遊びたい!」と思ったら、ダウンロード版に頼らざるを得ないという……。

いやあ、これは……23年前を思い出させる、『FFVII』フィーバーの再来ではないか!!

FF7の画像

クラウドへの感情

そんな『FFVII リメイク』だが、俺もとりあえず体験版を最後まで遊び、製品版も序盤はひと通りプレイしてみた。

その上での感想はひと言、

「なんて洗練されたんだろう」

ってものである。 

初代PSで『FFVII』が発売された23年前、俺はすでにファミ通のニュース記者をしていたのだが、そのときに口から出てきたのは、

「なんかすげえ!!!」

という驚きだけだった。

壮大なスケールの世界観と、究極と言っても過言ではない圧倒的なグラフィックがあまりにもまぶしくて、ゲームの細やかな部分を見る余裕もなく、ひたすら度肝を抜かれ続けていたのだ。

あれから、23年--。

より美しく、より細やかに、より凄みを増して現れた『FFVII リメイク』だが、遊んでみて真っ先に脳裏に浮かんだ言葉は“洗練”というもの。

FF7の画像

コマンドバトルにアクションの要素を絶妙にブレンドさせた戦闘モード、付け替えるだけでやたらと楽しいマテリアのシステム、心の内まで透けて見えそうなキャラクターたちの人物描写--。

ゲーム内のことごとくが洗練されているのである。

FF7の画像

23年の時は止まっていたのではなく、“いま”に向けて着実に動いていたことを強烈に主張された気がして、ただ素直に感服している次第だ。

『FFVII』マニアのたっちーも、「うーむ!」と唸りながら脱帽した。

「これ……はっきり言って、いままで遊んだゲームで間違いなくナンバーワンや」

そして初恋の人であるクラウドに対し、こんなことを言うのである。

「わしがPSで『FFVII』をやったとき、クラウドはかっこいい大人なお兄さんで、とにかく憧れの的だったんだけど……いまだとぜんぜん違う感情が湧いてくるわ」

FF7の画像

え?それはどういう??

「クラウドって……こんなに子どもっぽかったっけ!?ぜんぜん大人じゃないし、ひたすらかわいい男の子なんだけど!!いやあ、当時とは違う感情でホレ直すわ。初めて年下のコを好きになったかもしれんww」

23年の時は……我々プレイヤーも、着実に成長させたんだなぁ。

角満さんの画像
大塚角満
(おおつかかどまん)
20年以上にわたりファミ通で記者、編集長などを務めつつ、自ら著者としてゲームプレイ日記の単行本、『逆鱗日和』シリーズ、『熱血パズドラ部』シリーズなどを上梓。ベストセラーとなる。2019年より独立し、パズドラのストーリーダンジョンのシナリオ担当を務めるなど、活動の幅を広げている。
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