「女性向けゲーム」の枠には収まらない奥深さ!本格ダークファンタジーADV『悪魔王子と操り人形(あくあや)』を先行レビュー
『悪魔王子と操り人形』は、呪われた世界シャグランでの、悲しくも儚い物語が描かれるダークファンタジーアドベンチャー。
本作は、『魔界戦記ディスガイアRPG』や『アイドルマスター シャイニーカラーズ※1』で知られるドリコムと『A3!』で知られるリベル・エンタテインメントが共同で開発を手掛けている。
※1…株式会社バンダイナムコエンターテインメントより配信中
本作ではプレイヤーは呪詛を浄化できる「調律者」として、呪詛と対峙するイケメンキャラ(「弔花者」)たちの手助けをしていく。
シナリオライターには実弥島 巧氏、キャラクターデザインは尾崎ドミノ氏が抜擢。ダークファンタジーな本格ストーリーが楽しめるので、キャラデザインが気になった人はもちろんだが、ストーリー重視派の人もぜひプレイしてほしい作品だ。
本記事ではそんな「女性向けゲーム」の枠に縛られない『あくあや』の魅力について、先行プレイレポートと共にお届けする。
※本記事はドリコムの提供によりお届けしています。
悪魔に堕ちた王子の行く末はー『あくあや』のストーリー・世界観
本作の舞台は、人々の暮らしを脅かす「呪詛」がはびこっている世界。
1000年前、「コルチカム王国」の王子ディアが「緋色の災禍」という魔災を引き起こして悪魔に堕ち、国中の人間たちが亡くなってしまった。
そのときの魔災に対するたくさんの恨みが、今もなお拭えずに人々を苦しめているという世界観でストーリーが進んでいく。
シャグランと呼ばれる世界に、人間、悪魔、天使など、異なる種族が共生しているという世界観。
シャグランには、「調律者」から「浄化の力」を与えられた、4つの「陣営」が対立している。
それぞれのキャラクターにしっかりとしたバックグラウンドとストーリーがあり、禍根や因縁、悪魔を恨む人間の苦悩など、各キャラが抱える心の闇が描かれてゆく。
ここは呪われた世界“シャグラン”
悪魔、人間、天使。
異なる種族が暮らすこの世界で、「呪い」が様々な事件を引き起こしていた。
あなたは神が遣わした特別な存在、呪いを浄化する力を持った「調律者」
異なる目的を持つそれぞれの陣営の代表者に、あなたが浄化の力を分け与えると
彼らは呪いの花を弔う者――「弔花者(ちょうかしゃ)」と呼ばれることとなった。
調律者のすべきことは2つ。
弔花者に力を与えること、そして見守ること。
神の手のひらの上で生きる弔花者たちの
呪いを癒す物語が今、始まる――
ワンタップのお手軽パズルで呪詛を討伐!『あくあや』のゲームシステム
今回、特別に先行プレイをする機会をいただいたので、実際に遊んでみた感想をお伝えしよう。
華やかな美男子キャラがたくさん登場する本作だが、始めてみるとダークでシリアスなストーリーが次々と展開されていく。
まずはLive2D・フルボイスで豪華に進む、メインストーリーを読み進めよう。
呪詛とのバトルは、パズルにより進行する。
バトルに挑むキャラ2人を編成し、同じ色が連なっている『マナの欠片』をタップすることで攻撃するという、ワンタップで進められるシステムとなっている。
ストーリーが進むと敵も強くなってくるので、キャラの編成や「どういう順番で欠片を消していくか」という、プレイヤーの戦略性も試されるようになる。
メインだけじゃない!大ボリュームのキャラクターストーリーが楽しめる
本作は本格ストーリーが見どころだとご紹介してきたが、メインだけでなくさまざまなサイドストーリーも搭載されており、そのボリュームに驚いた。
メインの他、キャラ同士の関係性が上がると解放される「関係性ストーリー」、キャラのカードレベルを上げると解放できる「カードストーリー」、特定の家具を入手すると解放される「家具ストーリー」など、とにかくたくさんのストーリーが楽しめるのだ。
模様替え要素も!家具を集めて新しいストーリーを追加していこう
さらに、収集要素としての「家具」。
屋内・屋外問わず模様替えができ、自由に家具を設置して自分好みにカスタマイズできるという要素もある。
ストーリーのボリュームやパズルだけでも十分ハマれるのに、そこに模様替えまで楽しめるとは。
プレイするとこの世界にのめり込んでしまうだろうなと感じる先行プレイとなった。
キャラクター
ここで、本作に登場する美男子+美女(?)計12名を全員ご紹介しよう。
メインストーリーはフルボイスで進行するので、ボイスも合わせてあなたの推しを見つけてみてほしい。
コルチカム王国
■ディア(CV:小林ゆう)
悪魔に堕ち、無の永遠を生きてきた孤高の少年。かつては「最果ての国」と呼ばれたコルチカム王国の王子として寵愛されていたが、1000年前、『緋色の災禍』と呼ばれるコルチカム王国を襲った魔災を引き起こし、その罪の意識と人間への絶望から悪魔となってしまった。わがままで気まぐれな王子様だが、長らく生きてきた中で賢さや威厳を培い、人の上に立つにふさわしい存在である。甘い物に弱く、子どもらしい一面を見せることも。
■エスパダ(CV:古川 慎)
ディアに絶対の忠誠を誓う悪魔の騎士。かつては魔界を支配する「六魔家」の一族「ベラドンナ家」の三男として暮らしていたが、人間界で悪魔として人間たちに捕まり、処刑される直前にディアと出会い助けられる。以来、その恩と憧れからディアのために生きると誓い、従者としてコルチカム城で暮らしている。常に冷静沈着だが、ディアのことを心配しすぎたり、フィオーリのわがままに振り回されたりと、クールな表情が揺らぐ場面も。
■フィオーリ(CV:花江夏樹)
可憐さと棘を持ち合わせている、コルチカム王国の隣国「ガランシア王国」の姫。過去のある事件がきっかけで、悪魔を憎むようになった。とある目的のために秘密を抱えながらディアに近づき、コルチカム城に長らく居座っている。ぶりっこさいカワプリンセスとして、共に暮らすディアやエスパダを自身のわがままで日々振り回しているが、コミュニケーション能力が高く、ムードメーカー的存在であり、初対面の相手に対しても面倒見が良い。
アキレギア帝国
■クロード(CV:甲斐田ゆき)
アキレギア皇族家の血を引く、聡明な帝国軍指揮官。帝位を継ぐ可能性は限りなく低く、守りたいものの為に帝国軍での地位固めを行っている。極めて利発な人物であり、軍での実力は圧倒的で、自らが立てた戦略の下に多くの戦果を上げてきた。普段は紳士的な態度を取るが、自分にも部下にも実力以上を求め、作戦遂行のためならどこまでも冷酷になると恐れられている。柔和な第一印象とは裏腹に猜疑心が強く、本心は誰にも見せない。
■エリク(CV:島﨑信長)
若くしてクロードの部隊で副官を務める帝国軍兵士の青年。帝国内屈指の軍人名家出身で、家柄に頼った出世を嫌い一兵卒から始めることを望むが許されず、軍内で高い階級に就いている。実力に対して自己評価は低く、生真面目な性格ゆえに親の七光りで昇進していくことに苦悩を感じている。負けず嫌いの頑固者であり、肩書きに見合う自信と実力を得るためには努力を惜しまない。正義感が強く、奔放なクロードとオスカーに振り回されることも。
■オスカー(CV:前野智昭)
悪魔すら凌駕する、アキレギア帝国軍屈指の剣士。一兵卒からおびただしい戦果を上げてのし上がり、クロードの部隊の副官を務めている。戦闘中以外はいい加減で怠惰な様子を見せるが、地頭がよくいざという時に頼りになるため、兄貴分として多くの人々に慕われている。陽気で大雑把な性格だが、生い立ちや軍での経験などに複雑な過去を抱えており、どこか陰のある一面も。危なっかしいクロードとエリクのことを逞しく常に支えている。
聖地ジプソフィラ
■メーレ(CV:櫻井孝宏)
熾天使の「愛」の感情から生まれた天界の権天使。世界を統治する十二天使のひとりでもある。神から与えられた「世界の秩序を整える」という使命を持ち、悪魔や人間を統率しようとする。種族関わらず無償の愛を注ぐが、自身の生み出した「息子たち」には「母」として異常なまでに別格の愛を注ぎ込む。しかし愛情を正しく理解できず、結果的に自分の価値観をただ押し付けてしまっている。常人とは異なる思考の持ち主で、神秘的な存在である。
■カイ(CV:豊永利行)
メーレの「哀しみ」の感情から生み出された天使。ものに対する執着心、さわり心地に安心するという理由から、ぬいぐるみを数多く自分の手で作り、集めている。感情は平坦かつ内気で物静か。劣等感が非常に強く、全てをマイナスに捉えるネガティブな性格である。しかし周囲が驚くほど辛辣で毒舌な面も持ち合わせており、怒らせると手がつけられなくなる。自分より後にメーレから生み出されたティスのことは弟のように接している。
■ティス(CV:西山宏太朗)
メーレの「楽しみ」の感情から生み出された天使。陽気な性格でいつも明るい笑顔をまとう。「楽しむこと」を信条に、面白そうなことへの探求と挑戦に余念がない。己の欲望に忠実すぎるほどの快楽至上主義者で、自由奔放・気まぐれに振る舞っており、感情に振り回されないことが良しとされる天使であるにもかかわらず感情を露わにする。好奇心優先で危険を顧みずに行動するため、トラブルに巻き込まれやすいが、それすら本人は楽しんでいる。
魔都ベラドンナ
■アダラ(CV:諏訪部順一)
魔界を統治する悪魔の一族ベラドンナ家の現当主。現魔王は先代当主であるアダラの父だが、強さと賢さとカリスマ性から、次代の魔王として期待されている。「六魔家」での最高勢力の地位を守り続けるために行動しており、人間や天使を嫌い、悪魔による世界支配を目論む。プライドが極めて高く、他者を寄せ付けない壁があり、誰に対しても尊大な態度を取る。圧倒的な存在感で他者を恐れさせ従わせることのできる、威厳のある人物である。
■ローゼ(CV:河西健吾)
魂を乱獲し、人間界を脅かす狂気の魔女。ベラドンナ家次男の立場を思うがままに利用し、天才魔導研究者として怪しい研究に没頭している。痛覚が鈍く、肉体的にも精神的にも痛みがわからないため、相手を傷つけることにも傷つくことにも無頓着。独創的な思考の持ち主で、常軌を逸脱し狂乱じみた言動で周囲を振り回しているが、妙な愛嬌・魅惑的な振る舞いで熱狂的な崇拝者を生み出している。エスパダを弱くて可愛い弟として溺愛している。
■ヴァニス(CV:逢坂良太)
ベラドンナ家に住み着いた堕天使。メーレが最初に自身から切り離した「憤怒」の感情から生まれた元天使。相手の懐に入るのが上手く、言葉巧みに人々を魅了することで自らの立場を確立している。アダラとは利害関係の一致で居候を許されており、有益な情報をどこからかもたらす。一見軽薄で軟派に見えるが、非常に怜悧な知恵者でなかなか本心を掴ませない。天使でも悪魔でもない中途半端な存在であるためか、心も身体も不安定な状態である。
まとめ
キャラの容姿のキレイさが目立つ本作だが、プレイしてみるとその心の闇に迫る奥深いストーリーに、どっぷりハマること間違いなしだ。
本記事を読んで気になった方は、ぜひ本作の続報をチェックしておいてほしい。
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