
短時間で気軽に遊べる“カジュアルゲーム”への注目が高まるなか、LINEヤフー株式会社の新作3マッチパズルゲーム『LINE マッチフライト(以下、マチフラ)』がリリースされた。
本作は、起動からステージ開始までが非常にスピーディーで、爽快感のあるプレイが特徴だ。

先日、本作を手がけたプロデューサー・朴ヘソン氏と事業担当・文ヘジュン氏にインタビューする機会を得た。
リリースされたばかりの本作に関して、本稿では開発のこだわりを中心にインタビューの模様を紹介する。

▲左:朴ヘソン氏、右:文ヘジュン氏。
目次
『LINE マッチフライト』という名前に込めた想い
──『LINE マッチフライト』というタイトルに込められた意味を教えて下さい。
朴ヘソン氏:
「マッチ」については、皆さんがおなじみの3マッチパズルゲームであることを、分かりやすく表現しています。
そして、「フライト」は、主人公のおじさん「フランク」が旅をしながら各地を飛び回るという、本作のコンセプトを表現しています。

文ヘジュン氏:
ちなみに、略すと『マチフラ』です。4文字で略せることも、非常に重要だと考えています。
──『LINE ポコポコ』など、既にLINE GAMEの3マッチパズルゲームがヒットしている中で、本作を立ち上げたきっかけは何だったのでしょうか?
朴ヘソン氏:
既にLINE GAMEには『LINE ポコポコ(以下、ポコポコ)』のような、長寿かつ成功している3マッチパズルゲームがある中で、今回本作を立ち上げたのには、主に2つの理由があります。

まず1つは、ゲームのトレンドの変化です。
『ポコポコ』のようにじっくり考えて遊ぶパズルの面白さは今も健在ですが、最近のトレンドは「サクサク進める」ゲームへと移り変わっています。
私たちLINE GAMEとしても、カジュアルゲーム領域に強みを持つ自負があります。その中で、『ポコポコ』に続く新たな3マッチパズルの新しいタイトルをプレイヤーに届けたいという気持ちが自然と芽生えていきました。
もう1つは、拡大を続ける3マッチパズル市場への挑戦です。
近年、3マッチパズルゲームの市場は大きく伸びています。老若男女問わず、誰もが手軽に楽しめる3マッチパズルは、カジュアルゲーマーにとっても非常に身近な存在です。
このジャンルは近年大きく成長しており、年齢や性別を問わず、誰もが気軽に楽しめるパズルゲームとして確固たる地位を築いています。特に、スキマ時間で遊べるという点は、現代のライフスタイルにもぴったりと合致しています。
競合タイトルが多く、チャレンジしづらいと感じる方もいるかもしれませんが、カジュアルゲームを得意とする我々がこの成長市場で勝負しない手はないという、強い思いがありました。
主人公のおじさん「フランク」誕生秘話
──プレイを通して、キャラクターが非常に魅力的で可愛らしいと感じました。制作時に意識された点や、目指された方向性についてお聞かせいただけますでしょうか。
朴ヘソン氏:
キャラクターデザインで一番こだわったのは、データ分析に基づき日本で受け入れられやすいデザインにすることでした。
「フランク」を2頭身にしたのは、お子さんから大人まで、老若男女問わず、誰もが「かわいい」と親しみを感じられる大衆向けのキャラクターを目指したからです。
本作のオリジナルキャラクターである「フランク」が、皆さんに広く愛される存在になってくれるよう、私たちの想いを託しています。

文ヘジュン氏:
ただ、フランク1人だけだと少しさみしいかなと思い、この世界観ならではの特徴を持つ、ユニークな仲間たちもデザインしました。
それが、魔法のカバン「ポチ」と、エンジニアのモグラ「チャーリー」です。


スピードと爽快感を追求したパズル体験
──多くの3マッチパズルがある中で、本作ならではのプレイ体験を感じてもらうために、どのような工夫を施したのでしょうか?
朴ヘソン氏:
パズルゲームの魅力の本質は、やはり「パズルそのものの面白さ」にあると考えています。実際にプレイした際の感触や体験を最も重視しており、「どうすればもっと楽しくなるか」を徹底的に追求しました。
中でも象徴的なのが、本作ならではのアイテム「フラワーボム」です。ただ派手に弾けるだけではなく、ボムが発動するまでの溜めの時間をミリ秒単位で調整することで、プレイヤーが爽快感を感じる最適なタイミングと手触りの良さを生み出しています。
さらに、フラワーボム同士の組み合わせにも独自のルールを導入しました。より多くのボムが飛ぶ仕組みによって、戦略性を大きく広げています。


このように、「もっとこうだったらいいのに」というプレイヤーの声に応える形で、既存の3マッチパズルにはない、プラスアルファの楽しさを追求しています。
本作のギミックに関しては、ただの邪魔な障害物ではなく「プレイを助ける仕掛け」として活用できるものが数多く登場します。例えば、ステージに出現する樽を壊すと、内部からダイナマイトが飛び出し、周囲の障害物を巻き込んで消してくれます。

パズルの手触り、戦略性、そして思わぬ助けになるギミック。それらすべてが噛み合って、本作ならではの奥深いプレイ体験を形づくっています。
──実際に遊んでみて、起動からプレイまでの速さに驚きました。あのスピード感は、どういった開発方針から生まれたものなのでしょう?
文ヘジュン氏:
本作では、 スキマ時間にサクッと楽しめるゲーム体験を何よりも重視しています。
WEBCMでも表現していますが、電車やバスの待ち時間、ちょっとした休憩時間など、日常の空き時間にプレイされることを前提に、スピード感と軽快な操作性を徹底的に追求しました。
▲【LINE マッチフライト】WEB CM - CM編
もしこのCMがヒットしたら、違うバリエーションのものをたくさん作りたいですね(笑)。
朴ヘソン氏:
実際、ゲームの起動からプレイ開始までのテンポは非常にスムーズで、序盤のステージであれば起動からわずか1分ほどでクリアできる設計になっています。
これは、10年以上にわたって培ってきた開発ノウハウを惜しみなく投入した結果です。
パズルゲームにおいて「手軽に遊べること」は最も重要な魅力のひとつだと私たちは考えています。
その手軽さを突き詰めた先に、気づけば没入しているような自然な流れで、プレイヤーの日常に溶け込むようなゲーム体験を提供できれば嬉しいです。
日本のユーザーに届けるためのUI/UXと演出のこだわり
──UI(ユーザーインターフェース)やUX(ユーザー体験)の設計で特に意識された点、あるいは日本のユーザー向けに配慮した部分があれば、ぜひ伺いたいです。
朴ヘソン氏:
旅をテーマにした本作では、世界観を楽しんでもらうための細やかな演出をたくさん盛り込んでいます。
例えば、ゲームのホーム画面では、夜の特定の時間になると、おじさんがキャンプファイヤーでギターを弾いて、癒やしの音楽が流れるといった隠れた仕掛けがあります。夜はのんびりタイムってことですね(笑)。
まるで日本の「おもてなし」のような細やかさが特徴です。
文ヘジュン氏:
UIについても、こだわりが詰まっています。例えば、他のアプリだと、シンプルすぎてボタンの機能が分かりにくいこともありますよね。でも、本作では、ユーザーさんが迷わず直感的に操作できる「親切なUI」を徹底しました。
例えば、ゲーム画面の上部にあるイベント表示や、下部の「ホーム」「ショップ」「ランキング」といった主要なボタンには、何ができるのかを分かりやすく文字で記載しています。

これは、「触ってみないと分からない」という不安をなくして、プレイヤーが「何が起こるか分かった上で、安心してボタン押せる」ようにするための工夫です。
特に、日本のプレイヤーは、内容が明確でないと操作をためらう傾向があるので、日本人の気質に合わせた設計を徹底しています。

──演出面では、視覚的にも聴覚的にも心地良い印象を受けました。どんなポイントに注力されたのでしょうか?
文ヘジュン氏:
パズルをクリアした時の演出には、皆さんの爽快感と達成感をさらに高める工夫が凝らされています。
本作では、ステージクリア時にフランクが上空から飛んできて歌を歌い、クリアをお祝いしてくれるような、開放感のある演出を盛り込みました。これには、プレイヤーの皆さんの嬉しい気持ちに寄り添い、特別な達成感を味わってもらいたいという狙いがあります。
また、たとえステージのクリアに失敗してしまっても、もう一度挑戦してクリアした際には特別な演出が用意されていて、「頑張ったね!」と優しく励ましてくれるような工夫もしています。これによって、失敗したときのちょっぴり残念な気持ちを和らげ、次のプレイに前向きに繋げてもらえるようにしています。

もちろん、豪華な演出も良いですが、私たちはそれが「くどくならない」ようなバランスを重視しています。開発の初期段階ではもっと派手な演出も試しましたが、サクサク遊びたいパズルゲームにとって、過剰な演出はテンポを悪くしてしまうと考えたのです。
本作の演出は、「気づけばもっと楽しめるけれど、夢中でパズルをプレイしている時には邪魔にならない」という、絶妙なバランスを狙っています。
朴ヘソン氏:
もしかすると、皆さんがまだ気づいていない“隠し演出”も、たくさん仕込まれているかもしれません(笑)。
そういった小さな演出をふとした瞬間に見つけたときの驚きや嬉しさこそが、本作を長く楽しみたくなる理由につながっていく──私たちはそう信じています。
オリジナルIPだからこそ実現できる!コラボの展望
──今後の展開として、他作品とのコラボなども予定されているのでしょうか?差し支えなければ、今後の構想について教えてください。
朴ヘソン氏:
実は、既に水面下でコラボレーションの準備を進めています。
開催時期は、ゲームがリリースされてから少し経った頃を予定しています。これは、せっかく愛情を込めて作り上げたオリジナルキャラクターたちが、すぐに埋もれてしまわないように、という思いがあるからです。
まずは本作ならではの世界観とキャラクターを存分に楽しんでいただき、その後に新しいコラボを通じて、皆さんにもっと新鮮な驚きを提供していきたいと考えています。

コラボの形式も、ただキャラクターが「スキン」として登場するだけではありません。「コラボ用の新しい島が登場して、そこにコラボキャラクターが遊びに来る」という形式を予定しています。
まだ詳細は明かせませんが、自信を持って「ものすごくかわいい」と言えるほどの出来栄えになっていますよ。
文ヘジュン氏:
本作のキャラクターは全てオリジナルキャラクターなので、コラボレーションの自由度が非常に高いという強みがあります。
通常のゲームでは難しいとされる企業やコンテンツとのコラボも、柔軟に検討しやすいので、もしかしたら今後、皆さんが「まさか!」と驚くような夢のコラボが実現するかもしれませんね(笑)。
ユーザーへのメッセージ
──最後に、これからこのゲームをプレイする方々に向けてメッセージをいただいてもよろしいでしょうか?
朴ヘソン氏:
私たちが目指したのは、「誰がプレイしても楽しいゲーム」であること、そして皆さんの日々の生活に自然と溶け込むゲームであることです。
ほんの少しの空き時間さえあれば、いつでも手軽に本作を楽しめるように、スピードと爽快感にはとことんこだわりました。
しかし、ただサクサク進むだけではありません。パズルをクリアしたときに「それで終わり」とならないよう、達成感を味わえる要素も盛りだくさんに用意しています。ホームイラストが変化したり、新しいマップへ移動したりすることで、まるでフランクと一緒に冒険しているような感覚を味わえます。

文ヘジュン氏:
また、パズルゲームならではのランキング争いはもちろん、LINEの友だちと競い合ったり、チームでハートを送り合ったりといった、ソーシャルな楽しみ方も充実しています。
本当に多くの魅力を詰め込んだので、きっと一度プレイを始めていただければ、30分や1時間があっという間に過ぎてしまうほど、夢中になれるはずです。
朴ヘソン氏:
ぜひ一度、『LINE マッチフライト』をダウンロードして、その手軽さと奥深さを体験してみてください。
──ありがとうございました。
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※画像は開発中のものです。
GameWith編集者情報

小学生のときにゲームボーイを買ってもらったことをきっかけでゲーム好きになる。 「ポケットモンスター」シリーズや「パワプロクンポケット」シリーズ、「逆転裁判」シリーズが好き。 特にハマっているスマホゲームは『ポコロンダンジョンズ』で、8年間プレイし続けている。 休日は、『ポケモンGO』のために、いつもどこかを歩きまわっている。 |
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