現実と夢の世界を行き交うオトナの女性向け恋愛ゲーム
DMM GAMESを運営する合同会社EXNOAと、多くの女性向けタイトルを生み出してきたサイバードがコラボした、新たな女性向け恋愛ゲームブランド「Romanteen18シリーズ」。
その第一弾『夢幻楼と眠れぬ蝶』が2024年11月19日(火)の配信を間近に控え、注目度が高まっている。
キャラクターデザインは『刀剣乱舞』など、ゲームや小説の挿絵で幅広く活躍するウエハラ蜂先生。事前登録者数は5万人を突破している。
今回は先行プレイする機会をいただいたので、気になる世界観やストーリー、キャラクターをチェックしていこう。
夢と現実の狭間で妖しく香る恋を描くストーリー
不眠に悩むあなたが手に入れた、5個の"印香"。
あやしく思いながらも火を灯した夜 ――
不思議な夢へと誘われる。
そこに在るのは ―― "夢幻楼"。
一夜の遊びを楽しみに"妖魔"と
時々人間が集まる“遊郭”だった。
主人公は、昼はIT系企業に勤め、夜は祖父母の喫茶店再建を目指してカフェバーで働く夢香(デフォルト名)。頑張りすぎて不眠が続いていたが、ある日謎めいた男性にもらった蝶の形をしたお香「印香」を焚いて眠りに落ち、夢のなかで夢幻楼を訪れる……というプロローグだ。
なんといっても本作を魅力的にしているのが、夢のなかに現れる異世界「かくりよ」にある遊郭「夢幻楼」。
江戸の雰囲気とモダンな西洋スタイルがごちゃまぜになった雰囲気は、まさに妖美な愛欲の極楽。
歴史的に見ても、江戸時代の遊郭、特に吉原は、四方を塀と堀で囲まれた別天地だった。本作の妖魔が集まる夢幻楼も、現実を忘れさせてくれる桃源郷なのだ。
しかも、夢幻楼でお相手をしてくれる妖魔たちは現実世界に紛れ込み、主人公が働くカフェバーの常連や、会社の上司として身近に暮らしている。
そんな設定も、夢と現実が交錯し、身も心も囚われていく展開を盛り上げる。現実世界の見慣れた姿と妖魔のきらびやかな和装姿のギャップもたまらない。
個別のシナリオは、妖魔が抱える闇や孤独に焦点が当てられ、強さを誇っていてもどこか脆さを抱える彼らの真実に触れ、受け入れていく方向性がベース。そして、遊郭でのシーンは濃厚かつ刺激たっぷりに描かれている。
夢幻の恋、妖艶な恋、どちらのルートを進む?
ゲームジャンルは選択肢を選んで好感度を上げていく、テキスト中心の恋愛シミュレーション。
冒頭のプロローグを読んだあと、お相手を1人決めてストーリーを進めていく。毎日、1話(5シーン)が読めるストーリーチケット5枚が無料で回復する。
選択肢は三択で、上がっていく好感度は「夢幻度」と「妖艶度」という2種のパラメータに分かれる。
この夢幻度と妖艶度の数値によって、途中からルートが選べる。好感度が大きく上がる選択肢を狙うのはやや難しかったが、その分、反応が読めない緊張感があり、彼らの様々な一面が見えてくる。
また、本編以外では、服や髪型などのアバターアイテムをゲットし、自分をコーデし 「魅力」を上げるというシステムも搭載。
魅力が高いとミニゲームの「夢デート」が有利に進められ、ここで「親密度」のパラメータが上がると本編で発生する「親密度ミッション」をクリアしやすくなる。
また、本編の途中で「アバターミッション」が出現することがあり、指定されたアバターアイテムを着用すると、ご褒美ストーリーを読むことができる。
現実と夢、ふたつの姿を見せる妖魔との恋
それでは、キャラクターの紹介に移ろう。恋のお相手となるのは、昼間は現実世界で生活し、夜は夢幻楼で男娼をつとめる妖魔7人。
配信当初は先行して3人が攻略対象となっているが、その他のキャラクターもストーリーに顔を出し、関係性がつかめる。
ここでは初期攻略対象の3人をメインに、個人的に惹かれた点も挙げていきたい。
永遠の孤独を生きる夜刀神
蛇ヶ崎 夜刀(じゃがさき やと)
CV:テトラポット登
冷酷な態度で“氷の男娼”と呼ばれながらも、その美貌ゆえに夢幻楼NO.1に君臨している蛇神。現実でも蛇ヶ崎財閥の養子に迎えられた彼は、絶大な権力と地位を持っている。
夢香が副業として働くカフェで、物静かな常連として出会う夜刀。財閥の養子という微妙な立場にある彼は、常に孤独で冷徹な表情を浮かべる。
絶対的な聖域の内側にどんな感情が隠されているのか。傷ついてもいいから夜刀の本心に触れたい、そんな気持ちを起こさせる存在だ。
心も身体も奪う葛の葉狐
東狐 葛葉(とうこ くずは)
CV:恋津田蓮也
「種族不問で抱く」という男娼らしい謳い文句で、幅広い層から指名を集める妖狐。現実では定住せずその日暮らしを楽しんでいる。
現実世界では住所不定の軽薄な青年、夢幻楼では快楽主義的なある意味理想の男娼。
誰にでも軽い葛葉だが、時折見せる温かい優しさについ心を許してしまう。そんな彼の態度からは想像もできないような過去に触れたとき、彼への見方が変わるだろう。
罪を犯し情炎を封じる
鳴神 ライ(なるかみ らい)
CV:犬神帝
穏やかで余裕のある雰囲気の男娼だが、蝶の被虐的嗜好を見抜く生粋のサドであり、炎と雷を操る雷獣。現実では頼れる上司でもある彼の心には、どこか影が見える。
職場では柔らかい微笑みで主人公を見守り導く上司。しかし夢幻楼では、同じ表情のまま、その瞳に情欲を秘め嗜虐的に責めてくる……。
身悶えするようなギャップ感にゾクゾクするのが、ライのシナリオの要。そんな彼には弱みがあるのか?
平等を貫く正義の鬼 阿久良王
鬼王 良(おにおう りょう)
CV:井伊筋肉
凛と咲く人嫌いの花 古椿の霊
冬澄 椿(ふゆずみ つばき)
CV:あさぎ夕
成熟しきらない蕾のような美しさと、キスを禁じる潔癖さが癖になる……と、蝶たちに評判の男娼。現実では花屋の店員として、ひっそり生きている。
全てを壊し狂わす黒竜
ヘイロン
CV:四ツ谷サイダー
玩具を求める無垢さと、相手を狂うほどよがらせる鬼畜さで、夢幻楼の中でも特別な蝶を相手にする男娼。現実でも、危うい才能を持つ気鋭のアーティストとして活躍している。
忠誠心に身を売る狛犬 吽形
狛谷 獅子雄(こまたに ししお)
CV:オベリスク=絽綺
真面目で寡黙、どんな相手にも逆らわらない男娼のため、躾好きの蝶に好まれる。現実では警備員として勤務し、喧嘩などのトラブルに巻き込まれることも多い。
まとめ:プレイしてみての感想
先行プレイした感想としては、まず世界観に惹きつけられた。江戸時代のような雰囲気ある異世界ではなく、妖しい夢のなかの遊郭というエキゾチックな世界が見事に構築されている。
しかも、妖魔達の現実と夢幻楼それぞれの姿が重なることで、その世界は一層濃さを増す。
妖魔のモチーフは王道ばかりではなく、奈良時代の『常陸国風土記』に登場する夜刀神や、狛犬の吽形(左右一対の左側の口を閉じたほう)といった、ややマニアックなセレクトになっているのも個人的にはお気に入り。
遊郭での描写は、心の準備が必要なほどドキドキさせてくる。
それでも妖魔の哀しみ、孤独といった内面の深いところまで踏み込んでいるから、別の感情も揺さぶられる。
残りの4人は主人公と出会うことでどう変わっていくのか?そして恋の炎に焦がされた主人公はどうなってしまうのか?11月19日の配信が楽しみだ。