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ナゼにダンテの『神曲』?『アガタ(AGATHA)』を開発する「AIRCAP」に一万字インタビュー!
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ナゼにダンテの『神曲』?『アガタ(AGATHA)』を開発する「AIRCAP」に一万字インタビュー!

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『アガタ(AGATHA)』を開発するAIRCAPのCEOとCOOに突撃インタビュー!【PR】

ナゼにダンテの『神曲』?『アガタ(AGATHA)』を開発する「AIRCAP」に一万字インタビュー!の画像

AIRCAPが開発する新作ゲームアプリ『アガタ(AGATHA)』。本作は、世界的な名著で知られるイタリアの詩人ダンテが残す『神曲(しんきょく)』の「天国篇」を独自に再解釈した放置型RPGだ。

同作は「TGS2023」にも出展された期待の新作タイトルで、ヒューマノイドの美少女たちと共にAIに立ち向かうSF風味な世界観になっている。

今回GameWith編集部では、そんな『アガタ(AGATHA)』を開発するAIRCAPのとてもエライ人たちにインタビューさせていただくことになった。

ナゼにダンテの「神曲」!?『アガタ(AGATHA)』を開発するにインタビューを実施!の画像

▲ (株)AIRCAPの創立者兼CEO ヒョン・ジミン氏

経歴
リズムアクション収集型RPGゲーム「iRRIUM」シナリオライター
実ブランドベースの女性向けドレスアップゲーム「ガールグローブ」のプロデューサー
アイドルRPGゲームをベースにした美少女育成シミュレーション「AGATA」のプロデューサー
ナゼにダンテの「神曲」!?『アガタ(AGATHA)』を開発するにインタビューを実施!の画像

▲ (株)AIRCAPのCOO イ・グンスン氏

経歴
リズムアクション取集型RPGゲーム「iRRIUM」の開発及びグローバルサービス展開
スクウェア・エニックスと共同で日本サービス展開したリアルタイムディフェンス対戦ゲーム「トリニティマスター」の開発に参加
実ブランドベースの女性向けドレスアップゲーム「ガールグローブ」の開発及びグローバルサービス展開
アイドルRPGゲームをベースにした美少女育成シミュレーション「AGATA」のCo-プロデューサー

お二人ともこちらの質問に真摯に回答くださり、日本語に訳した際にはなんと一万字にのぼる長編インタビューとなった。この記事を通して、未だベールに包まれた『アガタ(AGATHA)』の気になるアレコレを少しずつ紐解いていければと思う。

なお、哲学・宗教に関わる個人的な解釈だったり、日本の漫画&アニメのサブカルチャーを例に交えた独創的なインタビューとなっている。そのため、中には一部聞き慣れない用語などが登場するのはどうかご留意いただきたい。

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※画像は開発中のものです。実際の製品とは異なる場合があります。

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──早速ですが、ゲームのテーマとして、ダンテの『神曲』を選んだ理由をお聞かせいただけますでしょうか。

ヒョン・ジミン:育成シミュレーション、放置型RPGをメイン要素としている“SFサブカルチャー物”というテーマだけが決まったとき、ストーリーやコンセプトを担当している私は「ストーリーで最も盛り込みたいテーマが何か」について考えました。

私の関心は慣習、シミュラクール(※)であり、人間はこれから抜け出すことが難しいと考えています。人々はシミュラクールが作りあげた禁忌(タブー)と慣習の縛りの中で葛藤し、葛藤している中で生きる原動力を密かに享受したり、シミュラクールが作りあげた世の中の基準により挫折し、死と同じ絶望に陥ったりもします。

ナゼにダンテの『神曲』?『アガタ(AGATHA)』を開発するAIRCAPのスゴい人たちに独占インタビューを実施!の画像

シミュラクールを最もよく表象しているのが何かを考えた時、私は「天国」そして「地獄」を考えました。西洋にも東洋にも天国と地獄の概念があります。天国は各文明の美徳を守る物が行く場所であり、地獄は美徳から外れた人間が留まります。

その中でも西洋で不朽の古典と評価されているダンテの『神曲』を選んだのは、私自身もキリスト教の世界観に関心を持ったことがあるためです。地獄・煉獄・天国の構造、そしてその階層別に当時の有名人を配置した構成がとても魅力的に思えました。

私はこれをアジアのサブカルチャーコンテンツに再解釈してみたかったのです。オリエンタリズム的な西洋の視線でなく、アジアで展開するサブカルチャーコンテンツとしてこのテーマを扱うということがとても興味深く感じたので、ダンテの『神曲』を選択するに至りました。

※シミュラクール = フランス語で「虚像」「イメージ」「模造品」の意味。現実のもの、または経験を模倣する何かを指す。特に、模倣物が本物と区別がつかないほど似ている場合に使われる。この概念は、哲学や文化理論でよく議論され、現実と模倣の間の関係や、メディアやテクノロジーが人々の現実認識にどのように影響を与えるかについての議論に使われる。

──本作の世界観は『神曲』をベースに「SF」や「ダークファンタジー」の要素を織り交ぜたものと解釈しています。非常にユニークな組み合わせですが、このアイデアはどのようにして生まれたのでしょうか。

ヒョン・ジミン:ダンテの『神曲』については先ほどお話した通りで、私がストーリーで扱いたいテーマである「シミュラクール」をもっとも表現できると考えたため選択しました。

「SF」に関しては、私たちがターゲットにしているユーザーの興味や好みに注目し、その上でこの組み合わせに至りました。ミリタリー/SFの雰囲気を、RPGの育成を通して表現してみたかったのです。SFジャンルを深く掘り下げることは簡単ではありませんが、最大限の努力をしています。

そして「ダークファンタジー」を組み合わせたのは、単に私自身が好きなジャンルでもあり、魅力的に感じたためでした。ダークファンタジーとは言っても、所々にギャグ要素も加わったストーリーが好きなので、本作もその方向を目指しています。

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──メインストーリーの概要を簡単にお聞かせいただきたいです。また、冒険の中ではどういった流れで進めていく形になるのでしょうか?

ヒョン・ジミン:反人間的なAIとの戦争で存亡の危機に瀕した人類を救ったヒューマノイドたちが存在しました。人類を救ったヒューマノイドたちは美徳の象徴となり、アガタ(※アガタはギリシャ語に基づく名前で、美徳と善を意味します)と命名されました。

アガタシティとそれを取り巻く9つの文明は、愛、名誉、知恵、信頼、正義などの「美徳」を象徴するアガタが護衛する安全な世界に再建されることになります。そのアガタたちが旗印となり、他危険地域からはまるで天国のような地域とみなされるようになります。

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アガタシティには「アガタタワー」が設立され、Connect-A(※戦後、敵対するAIから人間を守るための技術で、アガタたちが人間の存在を認識し守るための中央統制システム)によって操作できないイレギュラー達を選別し、それらにアガタを初期化できる能力と権限を付与、4人1組のアガタを指揮する役割をすることになります。

彼らはsynchronization(同期化)を語源にシンカー(synchor)と呼ばれ、ユーザーはシンカーとしてゲームをプレイすることになります。ユーザーはアガタと一緒に天国、地獄、煉獄の各階層を旅して、その階層に予定されているすべてのことに亀裂を作ります。

──ストーリーの中で特に注目してほしいポイントはどこでしょうか?

ヒョン・ジミン:世界観について特徴を挙げるとしたら、ダンテの「神曲」を再解釈をする試みがあるという部分だと思います。ダンテの「神曲」は西洋的な概念ではありますが、アジア風に解釈するにあたり仏教、儒教、道教、ヒンドゥー教の文化を混ぜ込んでおり、地獄と極楽の概念があります。ダンテの「神曲」をベースにしているので、その登場人物や設定が登場しますが、アジア人とその好みと文化を取り入れ、再解釈してみようと思いました。

そして、人間よりも人間らしく描かれる美徳の象徴「アガタ」や、ボスとして登場するサイボーグの物語にも重きを置き、魅力的に感じてもらえるようにしました。

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またストーリー上、ユーザーとアガタたちがボスを退治すると解放の過程を通してボスが「アガタ化」します。人間が自身の過去を克服するかのように、アガタとは違った雰囲気のキャラクターを育成する楽しさも味わっていただきたいです。

『賭ケグルイ』や『鬼滅の刃』『Fate/Grand Order』、『ペルソナ』『ケンガンアシュラ』などで、“一般的には善ではない”悪役キャラクターにもそれぞれ物語があり、魅力的に描かれる姿から魅力を感じました。そういった作品から影響を受けて、私たちのゲームならではの特徴的なキャラクターが生み出せたと考えています。

──ゲームシステムは放置型RPGと育成シミュレーションを組み合わせたものと公表されていますが、改めて内容を伺えますでしょうか。

イ・グンスン:『アガタ(AGATHA)』は放置型RPGと育成シミュレーションという2つのジャンルを組み合せ、ユーザーが新しい経験をできるように設計しました。ユーザーは放置システムでゲームプレイに合わせた「持続的な成長」を体験でき、育成シミュレーションシステムによって「段階的な成長」を体験できるようにすることを目標にして開発をしています。

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──ゲームシステム面で、特に注目してほしいポイントやこだわっているポイントがあればお聞かせください。

イ・グンスン:私たちがこだわっており、そしてほかのゲームとの差別化を図るために努力している、「世界観とコンセプトをゲームシステムにどのように落とし込んでいるか」という部分を深く見ていただきたいと考えています。

例えば従来のRPGは、キャラクターの成長がレベルアップ、覚醒、進化等システムなどを通して表現されてきました。しかし『アガタ(AGATHA)』では、育成シミュレーションという要素を活用して、「キャラクターと一緒に成長していく」という感覚を伝えようと努力しています。ぜひ、この部分について注目いただければと思います。

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──「キャラクターとの関係性」も重要ポイントのひとつとのことですが、具体的にはどのようにゲームに組み込まれているのでしょうか?

イ・グンスン:ゲームでの関係性(因縁度)は、キャラクターとのイベント、つまりキャラクターの物語を知るために向上させなければならないポイントです。因縁度は基本的に育成を繰り返すことで増加し、追加で因縁度を上昇させられるコンテンツも準備しています。因縁度が増加するほど色々なキャラクターのイベントを楽しむことができ、プレイヤーごとの多彩な育成結果や、エンディングのイベントが経験できるように設計しました。

──発表されている登場キャラクターはいずれも個性的で魅力にあふれています。キャラクターデザインにおいてこだわったポイントがあればお聞かせいただけますでしょうか。

ヒョン・ジミン:キャラクターがシンプルであってほしくないですね。サブカルチャーゲームを企画する企画者が、ユーザーが好きなキャラクターを分類し、カブらないように登場させること自体が好きではありません。

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見た目自体は他のサブカルチャーゲームと変わらないと思いますが、単純なキャラクターではなく、本物の人間のようなキャラクターを作りたいと考えています。全ての人間は多層的であり、例えば、いわゆる「おバカキャラ」もいつも明るい姿だけを見せるわけではありません。そのような人間の深層的な部分に焦点を当てて、そういう部分に強みのあるキャラクターたちを作りたいです。

──キャラクターのモデリングやモーションにもこだわりを感じます。一番思い入れのあるキャラクターはどのキャラでしょうか?

ヒョン・ジミン:現在開発が完了されたキャラクターの中で選ぶとすれば、TGSで公開されていない「ミコト」というキャラクターです。

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ミコトはアガタの公式ブランド会社「COD」のCEOであり、現役アガタです。CODは戦争勃発前にはCV(コンセプトビデオ)市場で70%のシェアを獲得していたコンテンツ会社でした。戦争当時、通信施設が破壊された状況でも個人で持っていた作品たちが活発に共有され、影響力を発揮していた会社です。

絶望的な生活に置かれた人々の貴重な娯楽になったため、男性たちからブランド支持率1位を獲得し、ブランド企業に選定され、以降は人気作品の俳優たちの特徴を盛り込んだアガタをデザインしました。

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アガタは人間の枠から抜け出したものであり、人間では再現できないファンタジーを実現させてくれて、CODの市場シェアはますます上昇しました。ミコトはロマンスからエロまでCOD社の様々な恋物語を興行し、世の中に愛への幻想を生み出しますが、実は片思いする小心者です。

姉貴タイプの知的なOLで、公私ともに誰よりも冷静で聡明ですが、プレイヤーとすぐに恋に落ちてしまい、その後、なぜか隙の多い姿を見せるカワイイキャラクターなんです。

イ・グンスン:私は今までに発表されたキャラクターの中では「カレン」が一番好きです。カレンは私たちが最初に構想したキャラクターでもあるので、より愛着が湧くという部分もありますが、、個人的に白髪ストレートの美少女がたまらなく好きなんです笑

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──メインストーリーとは別に、キャラごとのストーリーのようなものも存在するのでしょうか?

ヒョン・ジミン:はい、キャラクター別のストーリーを紐解くきっかけは、『アガタ(AGATHA)』では主に育成システムの部分だと思います。キャラクターを繰り返し育成すると、先ほども触れた因縁度というポイントが増加します。因縁度が増加すると、キャラクターによってはは好奇心からはじまっていたユーザーへの感情がより発展したり、防御メカニズムが発動してユーザーとは距離をおいてしまったり、葛藤を越えた愛の感情に発展したりします。

また、因縁度に応じて同一イベント内でもキャラクターの反応や話し方が変わったり、反応が追加されたりもします。また、達成できるエンディングの数も増えることになります。女の子の感情を把握し、それに合わせて対応するのはなかなか難しいかもしれません。

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トゥルーエンドというものを決めているわけではありませんが、キャラクターと深い関係を築くような最良のエンディングがあるとすれば、その達成が簡単ではないキャラクターも多数いるだろうと考えています。一人のキャラクターを繰り返し育成する中で、そのキャラクターと達成できる様々なエンディングを攻略するということが、『アガタ(AGATHA)』のもう一つの楽しみのポイントになると思います。この部分もリリース時にゲーマーが楽しめるポイントになるように、最善を尽くして準備していきます。

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──ゲームの開発期間は述べどれくらいになるのでしょうか。また、特に苦労したタイミングや、心血を注いだタイミングがあればぜひお聞かせください。

イ・グンスン:キックオフから約1年4か月ほどの期間を要したと思います。まだローンチまで1年ほどの時間が残っているので、総開発期間は約2年4か月になるのではないでしょうか。

開発を進めるときにずっと考えているのは、他社の作品たちと『アガタ(AGATHA)』はどんな違いを持ったゲームにするのかということです。まだ開発の途中なので継続的に悩んでいますが、最近リリースされている、あるいはリリースをめざして開発中の他社の新作をプレイしてみたり、PVなどを見たりしていると、演出やグラフィックへの技術力がとても優れていると考えています。

技術力を高めるにはどうしても多くの資金を投入せざるを得ないとは思いますが、私たちは膨大な資金を投入して開発を進めるには無理があると考えています。このような状況で、私は代表が重要と考えている世界観やコンセプトをゲームシステムに最大限溶け込ませ、ユーザーたちにストーリーのみならず、ゲームシステムを通じても没入感を高め、ナラティブに楽しんでいただくことを目標にしています。このような目標が他タイトルとの差別化になると同時に、市場での競争力にも繋がると確信しています。

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ヒョン・ジミン:弊社が様々な試みをするための資金を自前でもっているわけではなかったので、開発期間に対する成約や負担があるままでプロジェクトに着手しました。私は企画パートを担当しており、スケジュールの中では序盤を担う人間です。しかし、プロジェクトがスタートしてから、私がゲームを通じてユーザーたちにどんなメッセージを伝えたいのか、世界観を通じてどのようなコンセプトを持ちたいのかといったことは、限られた時間の中で決められるものではありませんでした。

私は企画者であると同時にプロデューサーでもあるため、チーム内で私がスケジュールを遅らせること、より良い企画が出た時に既存のものを修正することは、私自身が会社の外へ公開するのが最善であるとこだわってきました。内部の信頼が落ちることへのプレッシャーはありましたが、そうしなければ私自身が納得できなかったのです。

余裕のないスケジュールの中でも、私が望むものを見つけ、具現化するために最善を尽くすといった部分が、私が『アガタ(AGATHA)』の開発過程において最も苦労した部分であり、心血を注いだ部分でもあると考えています。

イ・グンスンCOOが先ほどお話しした開発スケジュールは非常にタイトだと思います。しかし、その期間の中で私が望む結果物を最大限作り出すための努力を続けていくので、この先も苦労の連続だと覚悟しています。

──ゲームの運営にあたって、大事にしようと考えているポイントは何でしょうか?

イ・グンスン:やはりユーザーとのコミュニケーションが最も重要だと思います。ゲームという媒体は、結局はプレイをしてくれるユーザーが存在しなければ意味がないことを、多数のゲームをサービスしながら経験しました。私も一人のユーザーとして意思疎通、コミュニケーションが足りないゲームをプレイするもどかしさを知っています。

もちろんすべてのユーザーに気に入っていただける運営をすることは不可能に近いですが、それでもユーザーに寄り添ってお話を伺い、かつ私たちが考えるゲームの方向性をお伝えできるように最善を尽くす予定です。

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──スマートフォン以外のプラットフォームで展開される可能性はあるのでしょうか?

イ・グンスン:現在、内部的にはスマートフォンのフラットフォームのみを計画していますが、以後ビジネス的な方向性によってはPCでも十分にサービスが可能なのではないかと考えています。

──アニメーション化やライトノベルなど、メディアミックスの構想もあると伺っています。もし具体的に進んでいる計画があればお聞かせいただけますでしょうか

ヒョン・ジミン:コンタクトしているパブリッシャーの中にはアニメーション部署を持っているところもあるので、その辺の話をしてはいるのですが、まだ確定したところはありません。

しかし、そもそもメディアミックスの構想がなく、ただゲームのためにストーリーを企画する作品とは違いがあると思っています。重点を置くポイントが変わってくるので。『アガタ(AGATHA)』の場合は拡張性を考えてストーリーを作っています。

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──ユーザーの皆さんの反響の中で、印象的だったもの・嬉しかったものは何でしょうか?

ヒョン・ジミン:日本のTGSで『アガタ(AGATHA)』を発表して一番印象的だったのは、日本人が好きそうな要素が作品の中にとても多いというフィードバックでした。台湾のパブリッシャーの方々からも、似たようなお話をたくさん聞いています。

これはビジネス的に私たちの会社を評価する際、マイナスになる可能性もありますが、私はターゲットの市場を設定したり、ターゲット市場のユーザーが好きそうなコンテンツについてずっと考えていて、そのような評価よりも私が望むものを具現化するために努力をしています。そうして作ったプロトタイプが日本のユーザーから良い反応を得て、台湾の会社も大きな関心を寄せてくれていることはとても安心できましたし、嬉しく思いました。

イ・グンスン:私個人としては、TG2023というイベントを通じて日本のユーザーに私たちのゲームを紹介し、フィードバックをいただく機会があったことだけでも大きな喜びでした。

ポジティブなフィードバックも多かったですが、やはり試遊用の体験版であったため、改善点についてもご意見が多かったです。ですが、私はむしろそういったご意見が今後ゲームを開発していく上でとても役立つと考えています。来年のTGS2024ではより改善されたバージョンのゲームを披露できるよう、最善を尽くして開発を進めていきます。

──特にこういう人におすすめ、等あれば教えて下さい

イ・グンスン:基本的には「RPG」と「育成シミュレーション」のうち、どちらか片方でも好きな方は楽しんでいただけると考えています。また、私たちが特に力を入れているのは世界観やストーリーなので、そういった部分に関心を持ってゲームをプレイするユーザーは、より色々なポイントを楽しんでいただけるのではないでしょうか。

注目していただきたいのは、私たちがこだわっている、そして差別化を図るために努力している、「世界観とコンセプトをゲームシステムにどのような方法で溶け込ませたのか」というポイントです。

キャラクターの成長をレベルアップ、覚醒、進化等システムなどを通して描く従来のRPGとは異なり、『アガタ(AGATHA)』では育成シミュレーションという要素を活用して、「キャラクターと一緒に成長していく」という感覚を伝えるために努力しています。ぜひ、この部分についてご注目ください。

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ヒョン・ジミン:善良なキャラクター以外にも、魅力的な悪役や不幸な物語に感情移入するような人々に対して、ゲームを通して活力を与えたいと思っています。

誰もがクリエイターとして仕事をすることはできませんが、私たちはゲーム、映画、ドラマなど多様なコンテンツで具現化されたキャラクターに自分を投影し、彼らを通じて人生を生き抜く力を得られると考えています。私たちが作るキャラクターを通じて人々の心が癒やされ、共感できることを願っています。

──差し支えなければ“GameWith独占”でご紹介させていただける情報を教えていただくことは可能でしょうか…!

ヒョン・ジミン:インタビューをしたことがあまりないので、言ってしまえばすべての情報が独占な感じもしますが…笑

『アガタ(AGATHA)』の世界観では、アガタ公式ブランド会社というものがあります。今現在公開されているキャラクター、はカレン(世界軍事協会)、キサキ、ミコト(COD)、アンバー(スーパーリンク)、クッキー(Post-Animal)、アマリ(ナイトサイコ)というそれぞれ違うブランド会社に属しており、今後開発されるキャラクターは、「Love Potion」という地下アイドルをコンセプトとしたアガタになる予定です。

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世界軍事協会は長期間の戦争で国家概念が無力化された戦争時代に、国家首脳部が保有していた軍需装備と戦闘エリートたちを基盤にゲリラ作戦を遂行した団体で、属するアガタたちは軍人の属性を持っています。一方CODはコンセプトがビデオ俳優のため、それぞれが演技に特化しています。

スーパーリンクはBCI、宇宙、電気自動車など、私たちが良く知っている企業をモチーフにして開発しました。Post-Animalは環境保護団体とヒューマノイド開発会社が合弁して作った会社で、Love Potionは戦争中に生き残り、戦争に疲れた人類に最後まで応援の声を送り続けた地下アイドルメンバー「リア」の声をTTS会社が復元することになり、アイドルコンセプトのアガタを開発することになりました。

このように、様々なブランド会社のコンセプトに基づいたアガタが登場する予定です。 どうぞよろしくお願いいたします。 ありがとうございました!

──最後にプレイヤー・ファンの皆様へ一言お願いします!

ヒョン・ジミン:長い間、ゲームを通じて日本のユーザーとコミュニケーションを取りながら、好きな話ができる機会があればいいなという願望がありました。

ユーザーの心に響くゲーム、ストーリー、キャラクターを作るために努力してまいります。私は『チェンソーマン』のポチタがデンジのために自分を犠牲にしたときに泣きました。 しかし、理由はその時点で同じく泣いた他の人たちとは少し違うと思っています。 人々は同じ場面を見ても、それぞれ別の視点から心を動かされます。

売れるゲームを作るために売れるキャラクターを分析し、そのようなキャラクターをアップデートすることは、会社の収益という面では重要ですが、AIRCAPが作るゲームキャラクターは、単にそのような観点だけでは評価できないようなクオリティを追求しています。

ナゼにダンテの『神曲』?『アガタ(AGATHA)』を開発する「AIRCAP」に一万字インタビュー!の画像

ヒューマノイドというコンセプトを掲げていますが、結局はみんな人間について話しているのだと思います。人間についての多くの悩みや考えがゲームににじみ出れば出るほど、それを楽しむ人の心に刺さる可能性が高くなると思います。 そして、その刺さるポイントが、他のRPGのキャラクターと自分が楽しんでいるゲームのキャラクターとの違いを生み出すのではないでしょうか。

日本のユーザーとこのような経験を共有できる機会を継続的に持てるように、最善を尽くしてゲームを作っていきます。

イ・グンスン:一人のゲーム開発者として、今回参加したTGS2023の経験をとても大切にしていますし、また多くのユーザーの方々に関心を持っていただき、良い評価をしてくだったことで、開発スケジュールは大変ですが、嬉しい気持ちで開発を進めることができています。

私自身、ゲームという文化そのものが好きな一ユーザーとしての心も持って開発を進めています。ユーザーの皆さんに楽しんでいただけるゲーム、私も面白く楽しめるゲームを開発するために最善を尽くし、心を込めて制作しているプロジェクトなので、ぜひ多くの方々に楽しんでいただけたらと思っています。

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『アガタ(AGATHA)』とは?

アガタ(AGATHA)の画像

アガタ(AGATHA)』はAIRCAPが開発する新作ゲームアプリだ。原作とするのは13世紀イタリアの詩人ダンテ・アリギエーリが残した名著『神曲(しんきょく)』。

アガタ(AGATHA)の画像

同作は「天国篇」「煉獄篇」「地獄篇」と3部で構成された叙事詩で、ゲーム『アガタ(AGATHA)』はそのうち「天国篇」を独自に再解釈した育成シミュレーションベースの放置系RPGとなっている。

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アガタ(AGATHA)の画像

ゲームは美少女ヒューマノイド「アガタ」を育成していく放置系RPG。オートバトルを採用しており、ゲームを手軽にプレイできるよう意図しているという。

アガタ(AGATHA)の画像

本作は「TGS2023」にも出展しており、会場に訪れた人は試遊することができた。

プレイヤーは「シンカー」と呼ばれる特殊な存在であり、ヒューマノイドの美少女たちと共に敵対関係にあるAIに立ち向かうようだ。

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会社 AIRCAP Inc.
ジャンル ベーシックRPG
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システム
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