角満のゲー漫 第59回!今回は好きを超えた角満さんの“ライフワーク”ともいえる『ディアブロ』シリーズの新作『ディアブロ II リザレクテッド』の先行プレイレポ!プロ(?)のディアブロマニアによるテストプレイの評価は!?
心のゲームが……!
『ハースストーン』や『オーバーウォッチ』、『World of Warcraft』などで知られるアメリカの大手ゲームメーカー、Blizzard Entertainmentが、今年2月に恒例の発表会“BlizzCon”をオンラインで開催した。
人気シリーズの最新情報や開発中の映像、さらにクリエイターみずからが登場して作品に対する思いや裏話をたっぷりと語ってくれる催しということもあって、世界中のゲームファンが公式サイトに殺到したものだ。
もちろん、俺もそのひとり。
というのも、俺はBlizzard Entertainmentが誇る最大のフランチャイズである『ディアブロ』シリーズの熱烈なファンで、長きにわたって個人サイトで『ディアブロ III』のプレイ日記を連載。
ありがたいことに、Blizzard Entertainmentの方々にも、
「大塚角満という男が、熱心に『ディアブロ』のことを綴っているらしい!」
と認識してもらい、以来、懇意にしてもらっているのである。
先のBlizzConでも、俺の……いや、視聴した多くのゲームファンの最大の注目は、
“発表済みの『ディアブロ』関連タイトルに動きはあるのか!?”
↑コレだったと思う。
ナンバリング最新作の『ディアブロ IV』の情報は何か出るのか?
そして初のモバイル版である『ディアブロ イモータル』のローンチ時期は発表されるのか!?
ゲームファンの耳目は、明らかにこのポイントに集中していたのである。
とはいえ、上記2タイトルに関しては、特段大きな動きはなかった……と思う。
そういう意味では残念ではあったのだが、その代わり……なんと、『ディアブロ』シリーズの“不朽の名作”と呼ばれる『ディアブロ II』がリマスターされ、2021年中に発売されることが明らかになったもんだから……全宇宙の『ディアブロ』ファンの溜飲が下がりまくった!!!w
俺も、『ディアブロ II』は本気で10年くらい遊び続けていたので、リマスター版『ディアブロ II リザレクテッド』の発売決定に狂喜乱舞したクチだ。
より遊びやすくなった『III』もいいけれど、妥協を許さぬ設定と極めつけのおどろおどろしさは……やっぱり『II』が際立っているんだよなー!
それが、現代の技術で美しく生まれ変わり、PCはもちろん、PS4やNintendo Switchでも遊べるようになるってんだから、喜ばずにはいられないでしょう!!!w
しかも!
そんな『ディアブロ II リザレクテッド』のテクニカルアルファ(一般プレイヤー参加のもとに行われるテストプレイ。
バグのあぶり出しやプレイフィールなどを、参加者から意見を吸い上げて開発に活かすもの)が実施されることになり、なんとこの俺も招待してもらったので、さっそくプレイしてみることにしたのでした!!
この怖さたるや!!
まず大前提として、今回のテクニカルアルファはPC版のみの実施で、ゲームの序盤であるActIとActIIを、アマゾネス、バーバリアン、ソーサレスの3クラスでプレイ可能……というものだった。
ちなみに、言語は英語のみ。でもコレに関しては、なんら問題はなかった。
というのも、俺は『ディアブロ II』が発売された初日(2000年6月)から遊んでいたんだけど、そのときはPCの英語版しか存在しなかったので、英和辞典を片手にプレイをしていたのである。
『ディアブロ』シリーズはけっこう情報量の多いゲームで、アイテムの効果ひとつとってもかなり微に入り細を穿った設定が英語のテキストで説明されていた。
それをいちいち、
「え、えーっと……どぅ、どぅ……どぅらびりてぃー(durability:耐久性)……って、なんだっけ……?」
てな感じで片っ端から辞書で単語を調べていたので、当時の俺は生涯でもっとも英単語の知識が身に付いていたと思うわ(苦笑)。
というわけでさっそく、我が愛する“バーバリアン”を選んでプレイを開始!
もうね、↓この、
未知の扉を開いて侵入するおなじみのロード画面を見ただけで、懐かしくて涙がちょちょ切れそうになったねw
そして、街に降り立つと……!
おおお……!!!ななな、懐かしすぎるぅぅぅぅううう!!!><
いやでも、ただノスタルジーを刺激するだけじゃなく……この、20年前の雰囲気をそのまま残しながらも、絶妙に美しくなった“グラフィックの妙”たるやどうだ!!
炎の揺らめきとか陰影のつけ方とか、マニアの思い出を壊さない細かなところにメチャクチャ手が入ってて感激だわ……。
そして街には、もちろん↓この人がいる。
プレイヤーキャラの治療をしてくれたり、薬や巻物を売ってくれる“アカラ”さんである。
このセリフの窓にある、
「あーいあむっ! あっかぁら!!」
っていう冒頭のあいさつ、当時すんげえ口真似したんだよなぁ……w 懐かしいなぁ……ww
そしてここからは、いい意味で俗されていない“正調『ディアブロ II』”のプレイ風景が展開した。
ワラワラと襲い来る敵を片っ端から殴り倒し、
ドロップするアイテムに一喜一憂する……という、ハック&スラッシュの神髄を楽しむ。
こんな祠、20年前もあったっけ……?w
インベントリ内でアイテムのパズルをし、ひとつでも多く持ち帰る……なんて作業をするのも『ディアブロ II』の“味”のひとつ。
そして、最初のボスである“BLOOD RAVEN”と早くも戦闘に!!
昔は大してキャラを育てずにこの墓地に突入して、幾度となく返り討ちに遭ったっけ……。
でも今回はキチンとレベルを上げてきたので(アルファテストなのにw)、
見事撃破!!!
やっば!!! やっぱり『ディアブロ II』、楽しすぎだわ!!!ww
ホントに序盤しか遊べなかったけど、『ディアブロ II リザレクテッド』になって、より“らしさ”が浮き彫りになったのがよくわかったよ。
とくに、ダンジョン。
冒頭で“妥協を許さぬ設定と極めつけのおどろおどろしさ”と書いたけど、映像処理が洗練されたことで“怖さ”が激増していたわ……。
あえての暗さと絶妙なライティングが、孤独感と恐怖心をあおるあおる!! 当然、こんなところには……!
スケルトンの大群が待ち構えているよね~~~!!ww
この、お化け屋敷の中を冒険している感覚は、やっぱり『ディアブロ II』ならではのものなんだよな……!!
そんな世界なので当然、油断すると↓こんなことになる。
「うげ!!!! ししし、死んでしまった!!!」
『ディアブロ II』は確か……! 死んでしまうと……!!
装備品とお金、死んだその場にすべて落としてくるんだよなーーー!!!w
このデスペナルティが怖い!!!
別の装備をつけるか、なければ裸で現地に行って自分の死体に触らないと……落としたものは回収できないというね!!w
失敗して連続で死ぬと……すべてを失う恐ろしさ!!!
あー楽しい。
このデスペナルティも含めて、すべてが『ディアブロ II』だわこれ……。
製品版が発売されたら……一生ダンジョンから出てこれなくなるかも……!
というわけで『ディアブロ II リザレクテッド』は、紛れもなく『ディアブロ II』でした!
当たり前に聞こえるかもしれないけど……この事実は、デカいよ。
(おおつかかどまん)
20年以上にわたりファミ通で記者、編集長などを務めつつ、自ら著者としてゲームプレイ日記の単行本、『逆鱗日和』シリーズ、『熱血パズドラ部』シリーズなどを上梓。ベストセラーとなる。2019年より独立し、パズドラのストーリーダンジョンのシナリオ担当を務めるなど、活動の幅を広げている。 |
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