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『NINJA GAIDEN 4』の超美麗なグラフィックとこだわりのディテールを堪能する
みなさんは、交通量の多い横断歩道を、青信号でゆっくり渡る「忍者」を見て、それを忍者っぽいと思うだろうか?
「いやいや、忍者ならそこは走れよ〜!」こう思ってしまうのが普通だろう。
少なくとも、筆者のイメージする忍者は──そう、走るのだ。
疾風のごとく敵を斬り伏せ、鮮血と共に駆け抜ける。それが忍者の、いや、今回紹介する『NINJA GAIDEN 4』の美学なのだ。

▲死ぬほどかっこいいエフェクト。筆者はスタイリッシュ忍者を猛プッシュします。
しかし同時に「もったいなさ」も感じてしまう。だって、忍者ってば、走るのが速すぎてステージの「あんなとこ」や「こんなとこ」が全然見えないんだもの!
だったら歩けばいいんじゃない?というわけで今回は、本作の舞台「血海の東京摩天楼」をあえて歩いて探訪してみる。
超美麗なグラフィックとこだわりのディテールを、カタツムリレベルのスピードで堪能していこう。
※本記事にはバイオレンスな描写を紹介する箇所がございます。血しぶきなどが苦手な方はお気をつけください。

▲見てよこのオープニングの鼻水が出そうなワクワク感。ごっつぁんです!
走るのはもったいない。歩いて味わう「NINJA GAIDEN ノワール」

▲本作は忍者アクションであり、血まみれアクションでもある。一粒で二度美味しい。
『NINJA GAIDEN 4』は、Team NINJAとプラチナゲームズが開発する3D忍者アクションの最新作だ。
シリーズ伝統の硬派な戦闘に、プラチナゲームズの「スタイリッシュ」が融合し、斬って、走って、跳んで、画面を飛び出さんばかりのハイスピード忍者アクションが気持ちいい。
敵の背後に高速移動でにじり寄って、ズバッ!
垂直の壁を駆け上がり、敵の上空から、ズシャッ!!
敵を空中にカチあげて地面に叩き落とす、ドシャッ!!!

▲SNS映えしそうな多彩すぎるアクション。覚えるコマンドも膨大なので、どっしり構えてゆっくり覚えるのが、本作を味わうコツ。
敵を地獄に叩き落とすバリエーションの多彩さなら、本作は世界トップクラスだ。しかし、それとは別に筆者の心をズギュン!と撃ち抜いた要素がある。
それは、「雨」だ。
最初のステージ「血海の東京摩天楼」は、雨と陰影が支配するネオノワール的演出がたまらない。きらびやかなネオンの光が廃墟とゴミにまみれた街を照らし、そこには止むことのない雨が降り続ける。

▲止むことのない雨にけぶる東京摩天楼。「ネオン」「雨」「陰影」が折り重なって、ヤバすぎるかっこよさ。
これまでのさまざまなSF作品とも違う、この近未来感。こんな魅力的な舞台を高速で走り抜けるなんて──もったいなさ過ぎる!
だから筆者は走るのをやめた。スティックを優しく倒して、ゆっくりとこの世界を味わいながら探訪する。筆者には、それが正解に思えたから。
そして見えてきたのは、近未来ではなく「昭和」だった。
近未来なのに昭和レトロ満載。ゆっくり歩けば見えてくる東京摩天楼の魅力

▲筆者のお気に入り「SAMURAI・バーガー」。ハラキリバーガーの中身がなんなのか気になる。
人間の目は速度が上がると視野が狭くなる。忍者の速度なら、なおさら。普段のプレイでは気づかないものが、東京摩天楼にはあふれている。

まずは看板の数々。「俺の嫁は推し!」は、20XX年9月26日からオンエアされる新番組。深夜2時30分からという、なんとも微妙な放送時間。近未来からするとちょっと感性が古い気が……「一周回って」みたいなことだろうか。

最近あまり見かけない「こいつら」も健在。そう、緑色の公衆電話だ。上野でテレホンカードを安く買っていた頃を思い出す。

そして大都市の代名詞・エアコンの室外機。あと、よくわからんメーターを見るやつね。あれも「あるある」だ。

さらに雑居ビルの壁には、やたらと看板を貼りまくるやつ。こんなん、子どもの頃に近所でよく見かけましたわ。

そうそう、打ち捨てられた6本足で一つ目の招き猫ね。昔はよく見かけたよね…って、さすがにこんな「サイクロプス招き猫」は見たことないわ!
ていうか昭和か!
オブジェクトがことごとく昭和ムード満点なのはなんで? 開発陣に昭和ファンが紛れてるんですかね。個人的にめちゃくちゃ刺さっているので、ぜひじっくり話をお聞きしたい。

さらに、こんなのや──

こんなの──

こんなのまで──
本作のすごいところは、こうした昭和レトロ感に加えて、ちょっと勘違いな日本モチーフまで、全部をひとまとめにしてコラージュ的に積み上げているところ。
その結果、見たこともない奇想天外なトンデモ東京ができあがっている。
それがこれである。

ちょっとびっくりでしょ。「ハラキリバーガー」や「サイクロプス招き猫」を寄せ集めたら、なぜこんなかっこいい世界になるのか。
筆者はもう「参りました」と切腹したい思いだ。

▲そして、不意にくる「にゃんカラ」。なんだこのギャップは(笑)。
目まぐるしい緩急の変化こそが、新生『NINJA GAIDEN』の真骨頂

▲行く先は絶対に何かが待ち受けていそうな場所。ゲーム序盤はジェネレーターと呼ばれる施設を破壊するのが目的だ。
走るのを止めたら、じつは攻略にも役に立った。
なぜなら、敵が現れても急がないから。落ち着いて冷静に敵の動きを見極められるのだ。
だってハイスピードで戦闘に突入したら、竜巻みたいに敵を殲滅して、脱兎のごとく駆け抜けて行きたくなっちゃうでしょ?どうしても。
でも、最初からカメのスピードで進んでいれば、ガチガチの守り戦法にだって抵抗がない。カメだけに。

▲やり過ぎなくらいの残虐性が炸裂するガチ戦闘は、今作にもしっかり継承されている。

▲1人対多数が普通の優しさ不在の世界。でも、敵の動きを見極めて各個撃破に努めれば意外とイケる!
確実に防御し、隙をついて後ろへ回り込んで、ズバー!
急がず焦らずコマンド入力をして、ズビー!!
敵の攻撃に合わせてカウンター、ズサー!!!
骨太な難易度で知られる本作だが、じつはどーんと構えて敵の動きを見定めれば、 意外とサクサク進められる。
筆者は本作を「歩いて」プレイすることで、棚ぼた的に攻略の糸口まで掴んでしまったようである。

▲「煉獄」は正規ルートから外れた場所にある。他にも「宝箱」や「忍務」など、攻略に役立つサブ要素は歩いていた方が見つけやすい。
……とはいえ、とんでもないゲームオーバーの山を築いたのは言うまでもない。
ところが、公式が「ハイスピード」を謳う本作は一筋縄ではいかない。
ステージ2では、モノレールの線路を使った超高速アクションシーンが登場し、プレイヤーは右に左にジャンプしながら、東京摩天楼をジェットコースターのように駆け巡る。

▲モノレールの線路をグラインドで進むハイスピード「ひゃほう」ステージ。生活で脳汁の不足を感じたら、まずはこれをプレイ!
これには筆者も「これこそプラチナゲームズ!」と膝を打って、大興奮。アドレナリン出まくりのプレイを楽しんだ。マジで面白いから覚悟しておいてね。
こうしたテンポの緩急こそが、『NINJA GAIDEN 4』の新しい美学なんだと、筆者は思う。

▲殺る気満々のガチっぷりが逆に好印象。本作はこうでなくちゃ。
「走る」も「歩く」も、美学

▲威風堂々のボス。なんだその派手な登場の仕方は。お前はプロレスラーか!
10月16日。最新作の発売を前に、シリーズの生みの親である板垣伴信氏の逝去が報道された。死後にFaceBookへ投稿されるよう設定されていたと思われるメッセージは、最後にこう結ばれていた。
「ファンのみんなには、新作を届けることができなくて申し訳ない気持ちでいっぱいだ。ごめん。そういうものだ。」

▲あの数の敵と戦えるなんて、ワクワクしか感じない。
板垣氏が本作の開発に直接関わったかどうかは公式に確認されていないが、氏の思想や美学が本作にも確実に息づいているように感じる。
走り抜けてもいいし、立ち止まってもいい。
どんなテンポでも、このゲームはプレイヤーを受け入れてくれる。
ゲームとは本来、そういうものだ。
この世界を歩いてみて、筆者はなんとなく、そう言われている気がした。

▲骨太だが、それがいい。本作はそんなタイトルに仕上がっている。
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『NINJA GAIDEN 4』とは?
Xbox Game Studiosから発売のPC,PS5,Xbox Series X|S対応ゲームソフト『NINJA GAIDEN 4』は近未来の東京が舞台のアクションアドベンチャー。
人気忍者アクション「NINJA GAIDEN」シリーズ4作目となる本作では、若き天才忍者「ヤクモ」となって、伝説の忍者「リュウ・ハヤブサ」と共に、世界の運命を変えるべく邁進することとなる。
武器を変形させる「血楔忍術」や、シリーズを象徴する「飯綱落とし」「飛燕」といった技の数々を駆使して、スタイリッシュにステージを攻略しよう。

発売日など基本情報
発売日 |
2025年10月21日 |
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会社 |
Xbox Game Studios |
ジャンル | アクション アドベンチャー |
対応ハード | PC / PS5 / Xbox |
価格 |
PC : 8,090円(税抜)
PS5 : 8,100円(税抜)
Xbox : 8,090円(税抜)
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公式HP |
今後発売の注目作をピックアップ!
2026/01/29 発売

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5,272円(税抜) 2
2025/10/30 発売

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ドラゴンクエストI&II
6,980円(税抜) 3
2025/11/14発売

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Call of Duty: Black Ops 7
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