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百英雄伝 Rising
幻想水滸伝シリーズのクリエイターたちが帰ってくる。海外でも注目の新作アクションRPG!
皆さんは『幻想水滸伝』というシリーズをご存知だろうか。
中国に伝わる四大奇書のひとつ「水滸伝」をモチーフにしたゲームで、10作品以上ものタイトルがある人気シリーズだ。
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▲1995年にKONAMIより発売された「幻想水滸伝」。108人の仲間を集めながら町の施設や軍を発展させていくシステムなど、斬新な要素で人気を博した作品だ。
そして、そんな名作と呼び声高い幻想水滸伝シリーズを手がけたクリエイター陣が、新たなRPG『百英雄伝』を世に送り出そうとしている。
本稿では、その『百英雄伝』の前日譚にあたるアクションRPG『百英雄伝 Rising』の先行プレイレビューをお届けしていこう。
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百英雄伝 Rising
曲者揃いのキャラクターたち。一発で印象に残るオウム、カンガルー、魔法少女…etc.
108人の仲間を集める幻想水滸伝と同じように、『百英雄伝』でも100人以上のキャラクターが登場する。
しかし正直なところ『百英雄伝 Rising』に関しては、「百英雄伝の前日譚ということは、そこまでたくさんキャラクターが出てこないのでは…?」と思っていた。
ところが、そんな不安はゲームを始めるとすぐに吹き飛んだ。
序盤から次々と色んなキャラクターが登場し、筆者のテンションは上がりまくり。
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▲登場キャラクターの一部を抜粋。獣人の冒険者から魔法少女まで、同じ作品の登場人物とは思えないほどバラエティ豊か。
似たキャラクターが複数出てくるような、いわゆる“キャラ被り”を感じることは一切無く、出会えば一発で印象に残るような曲者揃い。
しかし、そんな曲者揃いのキャラクターとは対照的に、主人公の「CJ」が明朗快活なキャラクターとして描かれているのも面白いポイントだ。
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▲主人公の少女「CJ」。困ってる人は見過ごせず、スカベンジャー(遺跡漁り)としての誇りを持った生き様がカッコいい。こういうストレートに明るい主人公、大好きです。
さらにこれらのキャラクターがどんな風に『百英雄伝』に繋がっていくのかを考えると、途轍もない世界観の広がりを感じる。
まさに前日譚に相応しい、期待感あふれる内容だ。
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百英雄伝 Rising
シンプルな操作でテンポの良い2Dアクション。連続攻撃も気持ち良い!
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幻想水滸伝シリーズを遊んだことがある人は、「コマンドバトルじゃなくてアクションなの!?」と思ったのではないだろうか。
『百英雄伝 Rising』は2Dアクションだが、続く『百英雄伝』はコマンドバトルとなっており、それぞれ異なるゲーム体験を楽しめるようになっている。
この時点で「アクションゲーム苦手なんだよな…」と思った人も安心してほしい。
本作の操作はかなりシンプルで分かりやすく、ボタン1つだけで気軽に遊べるモードも搭載されている。
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▲ノーマルモードとシンプルモードが選択可能。アクションが苦手な人はシンプルモードを選択するのがおすすめだ。
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▲ノーマルモードでも操作はかなり分かりやすい。各ボタンに1つずつアクションが割り当てられている。
キャラクターを瞬時に切り替えて連続攻撃!
本作のバトルの見どころは、一瞬でキャラクターを切り替えられる爽快感だ。
シンプルな操作性ながらもコンボを繋げられたときの気持ち良さが素晴らしく、敵をサクサク倒せるのでテンポも◎。
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途中、あまりにも敵との戦いがサクサク進むのでバトル難易度かなり低いのでは?と思ったが、ボス戦は手応えがある。
とはいえ急に難しいアクションを要求されるわけではなく、敵の攻撃やギミックを回避しながら倒し方を模索していく楽しさがメインとなっている。
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百英雄伝 Rising
幻想水滸伝を思わせる「復興」の面白さ。街に希望をもたらす存在に
本作の舞台は、お宝ラッシュで賑わう街「ニューネヴァー」。
しかし、ニューネヴァーは地震の影響でほとんどの建物が崩壊しており、苦しい生活を送っている人も多い。
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プレイヤーが様々な依頼を解決することで街が復興していくのだが、街の様相がどんどん変わっていくのが楽しく、ついついやり込みたくなる魅力がある。
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▲空き地同然のエリア。依頼されたクエストをクリアすると…
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▲武器屋が開業!グラフィックも作り込まれており、街を歩くのが楽しくなる。
他にも宿屋、防具屋、質屋など、様々な施設を復興させることが可能だ。
全ての施設を開業せずともメインストーリー自体は進められるが、武具の強化や便利なアイテムを買えるようになったりもする。
幻想水滸伝シリーズおなじみの本拠地システムに近い面白さも感じられ、全ての施設を完全復興させたときに何が起きるのかも気になるところだ。
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百英雄伝 Rising
感想まとめ。前日譚としてのワクワク感は充分
とにかく出てくるキャラクターがどれも魅力的で、特に「CJ」の“主人公らしさ”溢れるセリフや行動にグッと心を掴まれた。
2Dドットで描かれたキャラクターと3Dの背景も見事にマッチしており、どこか懐かしさも感じられるのに精細で美しいビジュアルが印象に残っている。
幻想水滸伝ファンの人はもちろん、幻想水滸伝シリーズに触れたことの無い人も遊びやすいタイトルとなっているだろう。
古き良きRPGの意志を継ぐ『百英雄伝 Rising』と『百英雄伝』、発売が待ち遠しくなるばかりだ。
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©2022 Konami Digital Entertainment
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百英雄伝 Rising
GameWith編集者情報
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Webサイト運営を約4年経験した後、GameWithへ。小さい頃からRPGが大好物で、特技はストーリーを読んで涙腺を崩壊させること。人生に影響を与えたゲームは「ドラクエ3」「ファイナルファンタジー8」「グランディア」。また、ゲームと同じくらい音楽も大好きで、バンド活動から合唱曲の作編曲まで、ジャンル問わず何でも挑戦するタイプ。趣味は、綺麗なホットケーキの焼き方の研究。 |