Noita
ローグライトの名作『Noita』の魅力を改めて伝えたい
『Noita』というゲームをご存知だろうか。2020年に正式リリースされたドット絵2Dローグライトアクションだ。
プレイヤーは魔法使いを操作して、呪文を繰り出す「杖」をランダムで手に入れ、ダンジョンの最深部を目指していく。
多彩な呪文と杖を組み合わせる非常に自由度の高いカスタマイズ要素と、構成するドットがすべてが物理演算で制御されている世界が特徴で、高難易度ながらSteamレビュー「圧倒的に好評」を6万件超えとなったローグライトの名作だ。
発売からそれなりに時間が経ち、「名作」という言葉が相応しい本作だが、今回『Noita』を世界でもトップクラスにやりこんでいるという配信者、daa130氏にインタビューを行い、本作の魅力を存分に語ってもらった。
インタビュー形式の変則的なプレイレビューという趣旨で、改めて『Noita』の魅力について触れていくので、ぜひ最後までお付き合いただきたい。
目次
Noita
すごい実績の人に魅力を聞きます。
daa130さん:
daa130です。「Twitch」で『Noita』の配信をしています。
『Noita』のプレイ時間は4966時間です。
daa130さん:
結構やってます。改めて見て、こんなにやってたんだって自分でも思いました(笑)
実績としては、難易度ノーマルの連続クリア回数238連勝で世界一位、「All Bosses (Random Seed) Speedrun」で世界4位(日本1位)、「RTA in Japan ex #2」に『Noita』走者として出場、などがあります。
daa130さん:(笑) 世間では『Noita』は「理不尽ゲー」や「運ゲー」と言われがちですが、実は知識とスキルで結構どうにもできるということを伝えたいです。
Noita
ガチ勢が語る『Noita』の魅力に迫る
daa130さん:
魅力というとたくさんあって語りきれないんですが、今回はいくつかの項目に分けて考えてきました。
魅力①:一番の魅力は「杖編集」自分の思い通りにカスタイマイズ
daa130さん:
まず1つ目が、「杖編集」という武器のカスタマイズ要素が一番の魅力だと思います。自分の武器をここまで自由にカスタマイズできるゲームはほかではあまり見ないと思います。
daa130さん:
いろいろなゲームをプレイしましたが、やっぱり『Noita』が一番自由度が高いと思います。やりたいと思ったことがほとんど杖編集で実現できるのが面白いところですね。
daa130さん:
よくあるのが、電気を出す呪文と水を発生させる呪文を組み合わせ敵を感電させたりとか、地面をちょっとだけ掘る呪文を超加速して敵を無視して壁を掘り進んだりとか……ですね。自分が思ったプレイを本当にできるのが魅力です。
魅力②:知識も操作スキルも磨きがいがあるバランスの取れたゲーム体験
daa130さん:
2つ目が、アクション性が高いというのが魅力ですね。さっき話した杖編集は結構知識の部分が多くて、『Noita』は「知識ゲー」と言う人もいるんですが、実は結構アクション性が高いんです。
横スクロールアクションながら物理演算がかなりしっかりしているので、落ちているものを蹴って敵にぶつけたり、生えている氷柱を呪文で崩落させて敵を下敷きにしたりできますね。
daa130さん:
他にも複数の杖をとっさの判断で使い分けたり、インベントリから重い石板を放り投げて、キックで敵に向けてスマッシュしたりとか、細かいテクニックもあったりして知識とアクションがかなりいいバランスで両立できているのが『Noita』の魅力だと思います。
魅力③:隠し要素満載の広大な世界
daa130さん:
3つ目は、隠し要素とやりこみ要素の多さも『Noita』の魅力だと思っています。
ちょっとネタバレになってしまうんですが……。普通はどんどん下の階層に潜っていきますが、そんな通常のゲームプレイで探索するエリアの外にも広い世界が広がっていて。
そこが実は通常エリアの10倍以上広くて、隠し呪文とか隠しボスとか謎解きとか、隠し要素がかなり多いんです。
daa130さん:
クリア後でもちゃんとやりこみ要素があって、ちょっとヒントを調べてここに行ってみよう……ということをやるのが個人的にとても楽しかったです。
魅力④:プレイヤーのとれる選択肢の多さ
daa130さん:
ここまで3つ魅力を上げてきたんですが、全てに共通して言えるのが、プレイヤーが取れる選択肢が非常に多くて、さらに知識とスキルによって攻略の幅がとても大きく広がる…というところですね。
daa130さん:
『Noita』に限らず、プレイヤーの知識とスキルで難易度が変わってくると思いますが、『Noita』は特にその割合が多いと個人的に思っています。5,000時間ぐらいプレイしたとさっき話しましたが、いまだに新しい発見があったりして、飽きずにずっと遊べてます。
daa130さん:
そうですね。一見細かい知識でも、実は結構生死を分けたりすることもありますね。そういう細かいところでもクリアの一助になるのも面白いポイントです。
Noita
きっかけは友人。ローグライク好きなら必ずハマる
daa130さん:
はい。まず出会ったきっかけですが、友人からの薦めでした。全然関係のない2人から同時期におすすめされて…がきっかけでした。もともと『Slay The Spire』とかそのへんのローグライクが好きだったので、同じローグライクだしそこまで言うならやってみるか。という感じでしたね。
daa130さん:
次に、ハマったきっかけは、1秒間に60発呪文を発射(=毎フレーム速射)できる杖を作れた時でした。「魔法の杖のカスタマイズ」は『Noita』の最大の特徴だと思うんですが、自分が思っているよりはるかに自由度が高いぞとそのときに思って、そこからどんどんハマっていきました。
daa130さん:
そうなんですよね(笑)プレイし始めた頃は、拾った杖でそのまま戦ったり、ちょっと呪文を組み合わせるぐらいで戦ったりしてたんですが、だんだん呪文の組み合わせ次第で結構なんでもできるということに気がついたくらいから一気にハマり始めました。
daa130さん:
他のやりこみプレイヤーも、「毎フレーム速射できる杖を組んだときにハマった」という人は多いみたいです。
他のゲームでもすごい速射できるゲームはあると思うんですが、それはそのゲーム自体のシステムで最初から想定されているものだったりして、でも『Noita』は自分のゲームの知識や理解度をもとにそれを実現するので、やっぱりそこが面白いところとだと思います。
やりこみのきっかけ。知識が増えるたびに更に楽しくなる
daa130さん:
やりこみをするようになったきっかけは、あるときから連勝記録を伸ばそうと考えるようになって、そこからクリア率を上げるためにいろんな知識を身につけるようになりました。
daa130さん:
まさにそうですね(笑)
daa130さん:
いくつかあります。攻略法で言うと、「ナイトメア」という高難易度モードの攻略を本格的にやりだしたのが自分が最初のうちの一人で、踏破のためのルートみたいなのは、自分が発見したものも多いです。
daa130さん:
ありがとうございます(笑)
Noita
ガチ勢が考える、ゲームの「楽しい瞬間」と「つらい瞬間」
楽しい瞬間
daa130さん:
楽しいのは、状況が悪い時こそ自分の知識と技量で無理やりクリアできた瞬間です。なんだかんだローグライクなので、運次第で結構厳しいプレイになるときがあるんですが、その運による理不尽を実力で無理やりねじ伏せたときが一番楽しいです。
daa130さん:
そうですね。もちろん運が良いときも楽しいんですが、昔はこの手札じゃクリアできなかったのに今はできるようになった、という成長を感じたときが面白いなと思います。
手札が厳しいときだと普段使わないようなテクニックや呪文を無理やり活かしたりして、その知識が発揮できている時が楽しいですね。
つらい瞬間
daa130さん:
次に、つらい瞬間は、気をつけていれば避けられたはずの死でゲームオーバーになったときです。ただ死んだ時じゃなくて、わかっていたのにちょっとしたミスで死んだときは特に悔しいですね。
daa130さん:
『Noitaは』理不尽な死が多いと言わがちですが、実はプレイヤーの判断で避けられたはずの死が多いと思ってます。その上でやっぱり気をつければ大丈夫だったのに死んでしまったときがつらいです。
daa130さん:
むしろ初見のトラップとかによる死はつらくなくて、次この死に方しなくなるから成長だなと思ってます。ただ、知ってる要素で死ぬのは苦しい気持ちになりますね。
daa130さん:
そうですね(笑)
Noita
「これだけなら負けない」を聞いてみたら最強の男だった。
daa130さん:
自信があるのは判断力かなと思います。「杖編集の最適化」と「その場のその場の判断」の両方で負けないと自負してます。
daa130さん:
「Noita Nemesis」っていうオンラインPvPモードを追加するMOD(※)があり、その大会が日本で5回、海外で1回開かれたんですが、全部優勝したこともあり、判断力が生きたのかなと思ってます。
※Noitaは公式でMOD対応しており、SteamのWorkshop機能を通じて簡単に導入可能だ。
daa130さん:
参加者は僕含めて8人位の小さい規模の大会ではあります(笑)
Noita
『Noita』は死ぬまで遊べる。1度クリアしても満足せずに楽しめる作品だ
daa130さん:
一言でいうんですが「一生遊べるゲーム」です。下手したら多分死ぬまで遊べるんじゃないかな。MODを作っている人がすごく多くて、さっき伝えたようなPvPや協力モードもMODで追加できて、ずっと遊べるゲームだと思います。
daa130さん:
あと、『Noita』は1回クリアすると満足する人が多いと思うんですが、何回もプレイしてみてほしいです。毎プレイ違う手札で攻略できるので、1回クリアして終わっちゃうのはもったいないなと。少なくとも何回かやってみて、気が向いたら隠し呪文とか実績解除とか狙ってみるのもありだと思います。
Speedrun(RTA)とかもそれなりに賑わってるのので、そういう楽しみ方もできるのかな。
daa130さん:
うれしいです。ぜひたくさんプレイしてください。
『Noita』やりこみプレイヤーは、『Noita』愛に溢れる人だった。『Noita』はSteamにて2,050円で販売中。セール時には1,000円以下で買えるので、ぜひプレイしてみてほしい。
Noita
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