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『The Outer Worlds 2』は、『Fallout: New Vegas』などで知られるObsidian Entertainmentが手掛け、Xbox Game Studiosがパブリッシングを行うSF・RPG。2019年にリリースされた『The Outer Worlds』の続編にあたる作品だ。

主人公は地球議会と呼ばれる勢力のエージェント。宇宙航行に活用される「ワープ・ドライヴ」が“亀裂”と呼ばれる特異点を生じさせる現象が確認されたので、調査のためワープ・ドライヴの製造元であるアルカディア星系へと向かう。
2025年10月30日(木)にXbox Series X|S、PS5、PC向けに発売される本作を、販売元のMicrosoftより特別に先行プレイさせていただいたので、その魅力をお届けしたいと思う。
「キャラメイク」と「選択」で登場人物になりきれる。欠点さえも魅力に感じる“ロールプレイ”の楽しさ
はじめに、本作をプレイしてみて一番の魅力と感じたのが“ロールプレイ”の楽しさだ。
本作には、プレイヤーが主人公になりきって楽しめるよう様々な要素が用意されている。中でも大きな特徴になっているのが「キャラメイク」と「選択」だ。
キャラクターメイキング

まずはキャラクターメイキング。近年の流れ同様にかなり凝ったものが用意されており、義手義足のデザインまで変更できるこだわりよう。
顔周りに関しても、傷やシワ、シミそばかすの有無から濃さまで細かく調整できる。間違いなくキャラクリだけで1時間以上溶けるやつだ。実際に筆者も1時間20分ほど触っていた。



面白いのが経歴という項目。これは主人公が地球議会に参加する以前の人物像を決めるものだが、「元犯罪者」「ギャンブラー」など、どういった経緯で地球議会に加入したのか妄想が膨らむものが揃っている。

特性とスキルもキャラメイクで決めていく。特性はプラス特性とマイナス特性が用意されており、プラス特性を2つ設定した場合はマイナス特性も1つ付けなければならない。
「優秀」「頑丈」「器用」といったものがプラス特性。これらは実際に能力補正効果がある他、特性によってシナリオ中に特殊選択肢がアンロックされたりもする。
マイナス特性は「無愛想」「病弱」といったものが挙げられる。個性的なだけでなく強烈なデメリットを抱えた物ばかりなため、慣れないうちはプラス特性を1つにしておいてマイナス特性は無しにするのもいいかもしれない。
もちろんマイナス特性も巧く組み込んで「欠点もある生きた人間」として本作の世界を堪能するのもアリだ。

スキルに関しては、「銃」「医療」「ハッキング」といった多彩な技術が用意されている。
特性と異なり、こちらは後からレベルアップによって得られるスキルポイントを消費して改めて習得・強化が可能だ。キャラクリで専門スキルとして設定したものはゲーム開始時からレベル2でスタートできる。
こうしたキャラメイクを通して、プレイヤーは主人公がどのような人物なのか自然と想像を膨らませていく。これはこの後に紹介する「選択」のための事前準備となる。

▲筆者の主人公は「優秀な教授(研究者)だけど無愛想でコミュニケーションが苦手、実は傭兵上がりで銃器の扱いが上手い」という設定。なんとなく不摂生なイメージで目の下のクマなんかも濃くしてみた。
選択

本作のもう1つの大きな特徴が、シナリオ中ことあるごとに訪れる「選択」の機会だ。
本作のベースはシューターアクションゲームだが、このジャンルのゲームとしては会話シーンがかなり多いように感じる。その中で、たびたび選択肢が提示される。

この選択によって主人公の行動が変化するだけでなく、キャラクターや各勢力との関係性にまで影響を及ぼし、ストーリーの展開も変わっていくのだ。
キャラメイクの段階で自然と「この主人公だったらこう動くだろう」とイメージができあがっているので、主人公になりきって選ぶことができる。そしてその選択の結果がゲーム内の出来事として反映されるのが面白い。誰と仲良くなり、どの勢力に協力するか。十人十色な展開が楽しめる。

筆者の場合「無愛想」のマイナス特性を持たせたからか、ほとんどの会話で相手を怒らせてしまい、「やれやれ俺は相手のためを思って言っているのに分かってもらえなくてツラいなぁやれやれ」みたいなプレイが楽しめた。なお、単に筆者自身のコミュニケーション能力に問題がある可能性も否定できない。

生じた問題に対し複数の解法が用意されているのも特徴だ。例えばロックされたドアに対して、素直に鍵を探すのか、力ずくで破壊するのか、派手に爆破するのか、はたまた回り道を探すのかというように、多様なルートが提示される。こちらも「この主人公ならどう解決するか」想像しながら遊べる要素と言えるだろう。

選択肢は、多くが主人公の特性やスキルの有無、あるいはアイテムの所持状況でロックされている。わかりやすいところで言えばハッキングしたければハッキングの技術が必要なのだ。
ロールプレイのために必要な能力を習得し、その結果としてゲームの展開も変化していく。自分の妄想した設定に合わせて世界が変化してくれるかのような感覚で、グイグイと本作の世界に引き込まれていく。
懐の深いシステムで自由に遊べる
基本となるゲームシステムも、ロールプレイを最大限楽しめるよう調整されている。


遠距離武器を装備していれば、本作のシステムはシューターアクションだ。一人称視点だけでなく、設定で三人称視点にも変更できる。一人称視点の没入感も素晴らしいが、三人称視点に切り替えることでせっかく作り込んだ主人公の姿を見ながらプレイできるのがありがたい。

近距離武器を装備した場合、ステルスアクションのようなスリルが味わえる。遮蔽物を利用して敵の背後に忍びより、大ダメージの奇襲攻撃が可能だ。スニーキング関連の能力を伸ばすスキルも存在し、極めれば凄腕の暗殺者の如く誰にも気づかれずに敵軍を壊滅させるようなプレイも楽しめるかもしれない。

▲もちろん真正面からぶん殴っても良い。必要なのは殴り返される覚悟だけだ。
ちなみにバトルに関してもプレイヤーの選択によって難易度や展開、バトルそのものの有無まで変化する。潜入任務中に派手なアクションを起こせば敵に見つかるし、逆に慎重に行動することでまったく戦闘を発生させずに目的を達成できることもある。もちろんわざと発見されて敵の大群と死闘を繰り広げても良い。

▲道端の兵士を敵か味方かも判らないまま狙撃したって良い。


▲忠告を無視して危険地帯に突っ込んだっていいのだ。
かなり自由に遊べるシステムとなっており、プレイヤーによって千差万別なルートでゲームが進行していくのだろう。いろんな設定の主人公で周回プレイを楽しむのも良さそうだし、配信などで他のプレイヤーの生き様を見るのも面白そうだ。

これだけ自由ながら破綻せずに遊べるようゲーム全体を支えているのが、充実した各種設定項目。難易度は4段階用意され、いつでも切り替えられる。銃撃に関しても様々な照準アシスト機能が用意されており、主人公の能力やプレイヤーの練度に応じて柔軟に調整が可能だ。
筆者のようにシューター系のバトルが得意でなくてもストーリーに集中できる環境を構築できるし、シューターは苦手だけどステルスアクションは得意という人は近接武器を選択すれば良い。能力度外視でロールプレイに振り切っても問題なく遊べるが、かと言って簡単なわけでもなく油断すると足をすくわれる。このように、かなり懐が深いバランスに仕上がっているように思う。

また、タクティカル・タイム・ディレーション(TTD)により一定時間主人公以外の動きを遅くできるので、活用すればFPS初心者でも比較的楽にヘッドショットの爽快感を味わえる。もちろん、熟練者は敢えて使わないのも良いだろう。
自由なロールプレイの土台となる世界観はちょっぴり(?)ブラック

ここまでひたすらに「プレイヤーにとって自由なゲームである」ことを語ってきたので、そろそろ土台となる本作の世界観も紹介しよう。
はじめに触れたように本作はSF・RPGであり、主人公は地球議会のエージェントだ。そんな主人公の助けとなる個性豊かな仲間たちも存在する。

仲間を連れて行けば一緒に戦ってくれるだけでなく、特殊な「仲間スキル」も使用可能になる。仲間スキルは敵をひきつけたり、回復したりとキャラによって様々で、うまく活用すれば戦闘を優位に進められる。

場合によっては特殊な「仲間クエスト」が発生することも。仲間たちの背景を掘り下げていくのも本作の楽しみの1つだろう。
もちろんそんな仲間たちとどう接するかはプレイヤーの自由だ。頼れる仲間として協力していくのも良いし、冷たくあしらって宇宙船に放置しても良い。

また、舞台となるアルカディア星系にはどんな人や生き物が住んでいて、どんな文化や考え方があって、自分が演じる主人公とどのような関係を築いていくのかといった、SFらしい要素も大いに楽しめそうだ。

▲人間やロボだけでなく、現地生物との戦いも。
もう1つ本作の世界観を語る上で欠かせないのがブラックユーモアあふれる演出だ。

ゲームを開始してすぐに主人公が所属する地球議会のCM映像が流れるのだが、「宇宙のトラブルにはいつでも駆けつけます!」と言いながらも画面下部に「状況により到着までに6ヶ月から10年を要します」とテロップが出ており、本作ならではのアメリカンジョークが炸裂する。
開幕から「このゲームはこういうノリですよ」と教えてくれるため、自分が演じる主人公のキャラクター性や没入する世界の解像度が自然と高まり、よりロールプレイに没頭できる。


タイトル画面にはマスコットキャラの「ムーンマン」が登場し普通に画面の向こうのプレイヤーに話しかけてくる上、喋る内容が毎回変化する。メタ的な演出だがプレイヤーを1人の登場人物として扱ってくれている感じがして、ゲームを起動するのが楽しみになるのだ。
まとめ

あらゆる要素がロールプレイを最大限に楽しめるよう機能しており、自由に遊べるだけの懐の深さもある。かなり完成度が高いSF・RPGだと感じた。
「キャラを作ってなりきる」遊びはテーブルトークRPGを彷彿とさせ、独特なセリフ回しと併せてどこか懐かしさもある。そういう意味では、シューターアクションでありながら会話シーンが多いのは“テーブルトークRPGっぽさ”を強調するためとも考えられる。

プレイヤー自らが選択し、自分だけの物語を紡いでいく。まさに十人十色、プレイヤーの数だけ物語があると言っても過言ではないだろう。ワクワクが止まらない。
改めて、『The Outer Worlds 2』はXbox Series X|S、PS5、PC向けに2025年10月30日(木)発売。主人公の設定を考えて備えよう。
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発売日など基本情報
発売日 |
2025年10月30日 |
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会社 |
Xbox Game Studios |
ジャンル | シューティング |
対応ハード | PS5 / PC / Xbox |
価格 |
PS5 : 8,090円(税抜)
PC : 8,090円(税抜)
Xbox : 8,090円(税抜)
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GameWith編集者情報

幼少期に初めて遊んだ『SaGa2秘宝伝説』でゲームにハマり、『メモリーズオフ』でオタクになった甘党おじさん。 レトロゲームを買い漁るのが好きで、購入した中古ソフトをクリーニングする作業が至福の時間。 ゲーム以外ではギターが趣味だが、夜な夜な取り憑かれたようにゲームのBGMを演奏しだす厄介な習性がある。 |
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