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北海道民による『Ghost of Yōtei』プレイレビュー!トロコンまで遊び尽くした感想!
PS5
2025年10月2日 発売中
レビュー
総合点
カジュアル
ゲーマー

北海道民による『Ghost of Yōtei』プレイレビュー!トロコンまで遊び尽くした感想!

最終更新 :
Ghost of Yōtei

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Ghost of Yōtei

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広大な大地で『Ghost of Yōtei』のこだわりを感じた約50時間の旅!

ゴースト・オブ・ヨウテイ レビューの画像

2025年10月2日に発売された『Ghost of Yōtei』は『ゴースト・オブ・ツシマ』を手がけたSucker punchの最新作。タイトルにもある「ヨウテイ」は羊蹄山のことで、本作は北海道が舞台となっている。

メインとなる復讐劇だけでなく、美しい景色やサブクエスト、収集要素に至るまで様々なものにこだわりを感じ、とにかく寄り道が楽しい。それゆえSNSではなかなか物語が進められないと嬉しい悲鳴が続出している作品でもある。

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今回、偶然にも北海道民である私にレビューの機会をいただいたので、約50時間かけてクリア&トロコンまでしっかり遊んだ感想を道民の観点も交えながらお伝えしていく。

本記事では、物語の展開や結末などゲームの楽しさを損ねるネタバレはしていないので安心して読み進めてほしい。

※今回掲載している動画・画像はPS5にてゲーム内設定を画質優先にしてキャプチャーしたものである。

目次

Ghost of Yōtei

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『Ghost of Yōtei』とは?『ツシマ』未プレイでも楽しめる?

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『Ghost of Yōtei』は『ゴースト・オブ・ツシマ』から300年以上後の蝦夷地(北海道)が舞台。

幼少期に「羊蹄六人衆」によって家族を奪われた「篤(あつ)」は、仇を討つべく広大な大地を旅していく。

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世界線は同じだが前作とのつながりはないので、本作から始めても全く問題ない

前作の主人公の話は伝承として残っており、ほんの少しだが知ることができる。『ゴースト・オブ・ツシマ』をプレイ済みであればニヤリとなるはずだ。

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単なる復讐譚に在らず!主人公「篤」の成長にも注目!

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始める前はあらすじ同様「復讐の旅」だと思っていた。もちろんそれが主軸となるのは間違いないが、本作は「未来を見つける旅」でもあったのだ。

導入の演出など復讐に共感できる一方で、いざ物語が進んでも篤と同様プレイヤー自身も気持ちは晴れない。

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道中で様々な人と出会い、怨霊と呼ばれた篤が復讐の先になにを見つけるのか。

武芸者としてではなく1人の人間として成長していく様がうまく表現されており、エンディング後は晴れやかな気持ちになった。

時には美しく時には残酷、荒々しさの中にも優しさが垣間見られたりと、北海道の自然のごとく色々な表情をみせる篤に終始心を動かされっぱなし。

仇を討つという明確な道は示されていながらアプローチの仕方が凝っていて、ストーリー展開が読めないのもゲームの大きな推進力になっていた。

ストーリーに関連したことで言えば、現在と過去をシームレスに行き来して、回想できるのは没入感を高める表現だと思う。

カットシーンが挿入されるのとは違い自身で動かすことが多く、何もしない時間が少ないのもゲーム体験としては良い点だろう。

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また、操作をしないシーンであっても振動を通して鼓動の速さで緊張が感じ取れたり、戦場に居るかのような感覚になったりできる。

動かしていない時も退屈させない工夫があり、振り返れば常にコントローラーを握っていた記憶がある。目だけではなく、「手」も離せないほどこの世界にのめり込んでいた。

私は可能なら振動はオフにする派なので最初はオフにできず残念と思っていたが、こういう人がいると体験が異なってしまうことを懸念してあえて弄れないようにしていたのだろう。

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余談だが、北海道が舞台ということで北海道弁が飛び交うものと思い込んでいたら、いろんな地方の方言が聞こえて驚く。

それもそのはず、この頃の北海道は先住民であるアイヌと他の土地からの移民で構成されていたからである。北海道弁はもともとあったのではなく東北の方言の影響が強いらしく、イントネーションの感じはそっくり。

「行く」ではなく「行ぐ」のように濁点が多い感じも聞き馴染みがあり、某キャラは親戚のおじさんと話しているみたいだった。

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体験することの楽しさ!

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▲日本刀は万能タイプ。

バトルについても触れておこう。篤は日本刀以外に鎖鎌や二刀といった異なる武器やスタイルで戦うことができる。

武器には「槍を持った敵には二刀が有効、盾持ちなら鎖鎌が有効」のように相性があり、それゆえ瞬時に切り替えて攻撃できるのが楽しい。

武器種が色々あっても操作は複雑ではなく、□ボタンで通常攻撃、△ボタンで強攻撃、△+◯で技、のように共通なので操作感はそのままに異なったプレイ感が得られる。

どの武器を使うかだけでなく、正面から一騎打ちを申し込むか闇討(ステルスキル)するかの選択も可能。

ただ、見つかったらアウトな場面がないのでステルスの重要性は低め。アクションが得意な人は一騎討ちからの大立ち回り、苦手な人は数的不利を作らず着実に数を減らすという使い分けをすることで幅広い層のプレイヤーが遊ぶことができるだろう。

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難易度に関して、私は最初からクリアまでデフォルトの「普通」でプレイ。死にゲーを多く遊びアクションは得意な方ではあるが、それでも慣れない序盤やボス戦では何度かゲームオーバーになった。

「普通」の下には「易しい」「慈悲」の2段階の難易度がありいつでも変更可能なので、自身の腕に合わせて調節してほしい。難易度を上げて死にゲーライクな遊び方をするのも良いだろう。

また、「我流」を選べば各項目を個別に設定して難易度をカスタマイズ できる。

Sucker punchらしいコントローラーを生かした体験!

  1. ゴースト・オブ・ヨウテイ レビューの画像
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度々登場する"体験"にもSucker punchらしさを感じる。ゲーム内ではコントローラー自体を金槌のように動かして刀を打ったり、タッチパッドをスワイプして火打ち石で火花を出したり、串を動かすようにして魚を焼くなどPS5のコントローラーをフルに生かした体験ができる。

これは今に始まったことではなく、私が以前プレイしたSucker punchが手がけたPS4のローンチタイトル『InFAMOUS Second Son』においても、コントローラーをスプレー缶に見立て缶を振ってペイントする面白い使い方ができていた。

ほかにも「墨絵」のアクティビティではタッチパッドで美しい風景が描ける。

今でも体験に力を入れる姿勢は変わっておらず、ここまでコントローラーを生かした体験ができる作品は見かけないのでぜひ自身でプレイしてみてほしい。

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▲作中最強の動物の熊が現れた時は思わず声が出た。

『ツシマ』からあった「稽古台」「秘湯」などのアクティビティも進化。

従来のシステムを引き継ぎながら、仕掛けがあったり人や動物に襲われるといったイベントも発生するようになっている。

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トロコンまで遊んで思うこと

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トロコンまで長時間やり込んだからこそわかることもある。補足しておくと、トロコンとはトロフィーコンプリートの略で、PSの機能のトロフィーにおいて達成率を100%にしプラチナトロフィーを獲得することを指す。

トロフィーには「〇〇をする」のような条件が設定されており、やり込みの指標になる。作品によってはプラチナトロフィー獲得者には上記の画像のようなメールが届いたりもする。

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やり込むとなれば長時間プレイは必須であるが、そう何十時間も続けて遊べるわけではない。どこかで必ずゲームをやめ、そして再開するという行動が起こるはずだ。

いつものように再開しようとゲームを起動したら…ものの十数秒でゲームが立ち上がり操作できる状態に。ちなみに環境は初期型PS5でソフトはディスク版を使用している。

昨今のロード時間に不満はないが、この短さには驚いた。かなり細かいことだが嬉しいポイントだったのでお伝えしたかった。

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次に感じたのが作業感の少なさ。私は現在プラチナトロフィーを500個以上を持つほど数々の作品をトロコンし続けているが、それでも同じようなことを何度も繰り返しさせられ作業的になるのは好きではない。

しかし本作ではマップの規模、アクティビティの数、配置、どれをとっても秀逸な設計で、最後まで楽しみながらトロコンできた。

広大な大地とはいってもマップは広過ぎず、ファストトラベルを使わなくても移動にストレスは感じない。それどころか美しい景色に見惚れている間に目的地についてしまうような丁度良い距離。

ゴースト・オブ・ヨウテイ レビューの画像

アクティビティの数も多過ぎずお使い感が少ない。

配置についても何かを追いかけているときに見つけられたり常に何かが起こっているような状態で、月並みな表現だがやめ時を見失うほどだ。

ゲーム全体のボリュームについても、寄り道しすぎなければトロコンまでゆっくり遊んでも60時間程度と比較的手が出しやすいように思う。ボリュームは『ツシマ』とはさほど変わらず、密度が高めといった印象だった。

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風景を楽しみ、文化に触れる!

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本作をプレイしていて、風景、いわゆる外側のリアルさはわかると思うが、私が強く感じたのは内側にあたる文化の再現度(理解度)の高さ。

PlayStation.Blogでも語られていたが、実際にその場所を訪れ、人や文化に直接触れたという制作チームの熱意が伝わってくる。

「アイヌ文化に敬意を持って北海道を表現することが不可欠」と言っていた通り、アイヌが住む地域を訪れてみるとコタン(集落)の造りだけでなく、そこに息づく民族の文化そのものの再現度の高さがうかがえる。

  1. ゴースト・オブ・ヨウテイ レビューの画像
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▲私がウポポイ(民族共生象徴空間)を訪れたときの写真。

なぜここまで言えるかというと、私も実際に再現されたコタンを訪れ、文化に触れたからである。

この場所を訪れたのは数年前。本当に偶然だったが、実際に触れたからこそわかることも多くあった。

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雪についても同じことが言える。雪の表現といえば質感や踏みしめるとぎゅっとなる音、降り方などにこだわりそうなものだが、本作では雪の表現に厳しい道民(私だけかも)を唸らせる再現がなされていた。

具体的に言えば、太陽が出ると光が当たって地面の少し凍ったところがキラキラして眩しくなる感じや、画像のような雪の積もり方、挙動などだ。

画像のような状態は北海道弁で「雪を漕ぐ」と言い、文字通り雪を漕ぐようにしてかき分けながら進むことを指す。自然の美しさだけでなく厳しさがこの一枚にうまく表現されていると思う。

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これはGameWith編集部の方と話していて気づいたことなのだが、晴天の時間が少ない気がすること。とくに終盤はそう感じることが多かった記憶がある。

あくまで推測の域を出ないが、北海道は曇りが多く私は地元の空といえば「灰色の空」をイメージする。北海道出身の某バンドにもそのような曲があるくらい。

仮にそこまで意図して表現していたならもの凄いこだわりようだ。

フォトモードの色々な楽しみ方!

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▲タイトルロゴのスタンプを入れればどんな写真でもそれっぽくなる説。

最近はどのゲームにも標準的に搭載されるようになったフォトモード。皆さんは使用しているだろうか。

細かな調整が可能なのでこだわりたい人はとことんこだわれるし、カメラの知識がないとか難しそうだから触っていないという人でも直感的に操作できるので、思うままに弄るだけで良いものが生まれたりする。

不満点はただ1つ、スタンプの位置が固定なこと。スタンプと被る場合は被写体を動かしたり画角を調整したりする必要があり、うまく調整するのが難しい場合がある。

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実在する場所があるからこそできる遊びもある。私は以前、松前城を撮影した写真をもとに同じような写真をゲーム内で再現することに挑戦してみた。何度も落下死を繰り返しなんとか似たような構図を見つけることができた。

松前城がある松前公園には、春になると250種1万本の桜が咲き誇る。丁度ゲーム内の風景と同じ感じになっているので、聖地巡礼をするなら春がおすすめだ。

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まとめ

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気がつけば、完全に仕事を忘れ『Ghost of Yōtei』を楽しんでしまっていた。私が北海道民だからということではなく、今までお伝えしてきたようなこだわりがたくさん詰まった魅力的なものだからこそ、ここまでやり込めたのだ。

ゲームを通して北海道の素晴らしさを再認識できた点でも自身では心に残った作品となった。

トロコンはしたが、私は今フォトモードを極める旅に出て蝦夷地を走り回っている。皆さんも本作をプレイして篤のように蝦夷地でそれぞれの生き方をみつけてみてほしい。

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発売日など基本情報

発売日

2025年10月2日

会社

Sony Interactive Entertainment

ジャンル アクションRPG
対応ハード PS5
価格
PS5 : 8,163円(税抜)
公式HP
公式Twitter
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